みんなの気持ち(机の気持ち)(2)

2015-11-14 08:12:17 | 童話
『その丸くてきれい星はな~に?』
『地球だよ。絵本で見たことがあるんだ。』
『ふぅ~ん、地球ってそんなきれいな色をしているんだ。』
『そうだよ、海が青くて、森が緑色で、雲が白いんだよ。』

『そのピーナッツみたいな星は何なの?』
『この星はハヤブサが行ったイトカワだよ。僕ね、お父さんと一緒に映画を観たんだよ。何年もかかってハヤブサがイトカワへ行って、そして、何年もかかって地球に帰って来たんだよ。えらいよね。』

『その赤くて丸い星はな~に?』
『これは火星だよ。絵本に書いていたけれど、僕達人間が地球から火星へ行って、火星に住むんだって。』
『ふぅ~ん、すごいんだね。』
『僕が大きくなったら火星に行けるかなあ?』
『行けるといいね。』
『僕が火星へ行く時は、机さんも連れて行ってあげるよ。』
『ありがとう、うれしいなあ。それまで壊れないようにしているからね。』
『ロケットが火星に着くまで僕は机さんと一緒に居てあげるからね。』
『そうするとさみしくないね。』
『そうだね、僕と一緒だからね。』

『その輪がある星はな~に?』
『これは土星だよ。きれいな星だよね。』

『その真っ赤な星は何なの?』
『太陽だよ。太陽が出ている時は明るいけれど、雲があって太陽が見えないと暗いよね。』
『太陽は朝に東から出て、夜になると西に沈むよね。太陽がグルグル周っているんだね。』
『違うよ、太陽が地球を周っているのではなくて、地球が太陽の周りを周っているんだよ。』
『ふぅ~ん、そうなんだ。』

『僕が火星へ行く時に一緒にいろいろな星を見ようね。』
『うん、それまで楽しみにしているからね。』
『今日は、これからお母さんと出かけるから、また明日ね。バイバイ。』
『うん、また明日ね。バイバイ。』

               おしまい