【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

【国会】審議はありませんでした

2017年11月10日 17時19分36秒 | 第195回特別国会(2017年10月~11月)第4次安倍内閣と野党3極

[写真]国会議事堂、2016年5月、衆議院第16控室から、宮崎信行が撮影。

【衆議院 平成29年2017年11月10日(金)】
【参議院 同日】

 審議は有りませんでした。

 このエントリー記事の本文は以上です。


【森友学園特区】会計検査院が「6億円ともいわれる国有地値引き」の報告断念か、異例のNHK登場で「文書が無い」

2017年11月09日 19時49分28秒 | 第195回特別国会(2017年10月~11月)第4次安倍内閣と野党3極

[画像]異例のNHKニュース7単独インタビューに答える、河戸光彦・会計検査院長、NHK放送画面から宮崎信行がスクリーンショット。

 会計検査院が、学校法人森友学園に対する、財務省近畿財務局の国有地売却額の妥当性について、検査を断念した可能性が高まりました。

 検査院は、平成29年2017年3月6日(月)の第193回通常国会の参議院予算委員会(山本一太委員長)で、自民党も含めた全会一致で、国会法にもとづく、会計検査を求められていました。

 さきほどの、NHKニュース7で、河戸光彦・会計検査院長の単独インタビューが報じられました。天皇に認証される「通称・認証官」で国会法にもとづく政府特別補佐人のマスコミでの単独インタビューは異例。検査院を担当する東京社会部記者が取材したと思われます。

 この中で、河戸院長は「検証には書類が保存されていることが必要で、その一部が欠けていて、部分的に検証できないような状況は問題がある」と語りました。

 これは、財務省近畿財務局や、国土交通省大阪航空局を批判しながらも、検査院が積算できなかったという報告に向けての着地点の地ならしだと、私は思います。


[画像]異例のNHKニュース7単独インタビューに答える、河戸光彦・会計検査院長、NHK放送画面から宮崎信行がスクリーンショット。


[画像]異例のNHKニュース7単独インタビューに答える、河戸光彦・会計検査院長、NHK放送画面から宮崎信行がスクリーンショット。

 検査院は前日に1年に1度の会計検査報告書の首相への手交(手渡し、報告)を終えており、検査院独自の、「出張検査を半年、計数検算を半年」していくスケジュールの端境期にあたります。

 すでに東京新聞が6億円程度の不当な値引きがあったのではないか、との観測を報じました。この報道の真偽は不明ですが、その後に何らかの圧力がかかった可能性は否めません。

 河戸院長は、東大法学部卒業後、昭和51年(1976年)に入省したプロパー職員。検査院は新しい立派なビルに入居しましたが、根拠法規が日本国憲法という唯一の官庁ながら、霞が関において、財務省とそれ以外の省の両方から嫌われる随一の嫌われ者官庁だけに、後輩たちを守りたい意識が働いたのかもしれません。

 私が国家賠償法を読んで解釈した限りでは、6億円が不当に値引きされていたとしたら、その6億円も賠償の対象になるようです。これは、具体的に6億円の現金が流れていないのに、賠償の対象になる珍しいケースになったのではないかと思います。ただ、検査院が積算しない場合は、大阪地検特捜部の刑事事件マターとなり、国会での追及の矛がにぶるのは確実です。

 第195回特別国会は、再来週の、衆参予算委員会審議を予定しています。

NHKニュースから引用はじめ]

森友学園問題 会計検査院長「検証に必要な書類欠けている」
11月9日 19時15分
大阪の学校法人「森友学園」に国有地が8億円余り値引きされて売却された経緯などについて調べている会計検査院の河戸光彦院長が、NHKのインタビューで、「検証に必要な書類が部分的に欠けていて、検証できないような状況は問題がある」などと述べ、値引きの根拠となった会計書類が十分に残されていないことは問題だという認識を示しました。
去年6月大阪・豊中市の国有地が、地中のごみの撤去費用などとしておよそ8億2000万円値引きされて森友学園におよそ1億3400万円で売却された問題では、会計検査院が国会の要請を受けて値引きが適正だったかなどについて調べています。

財務省からごみの撤去費用などの見積もりを依頼された国土交通省は、平成21年度に行った国有地の地質調査の結果をもとに、地中のおよそ47%にごみが混入していると推定し、8億2000万円の値引きは「合理的に算出された金額だ」と国会で説明していました。

会計検査院の河戸院長はNHKのインタビューで、「検証には書類が保存されていることが必要で、その一部が欠けていて、部分的に検証できないような状況は問題がある」などと述べ、値引きの根拠となった会計書類が財務省や国土交通省に十分に残されていないことは問題だという認識を示しました。

また、適正と考えられる値引き額については「積算のやり方は特殊な事情があれば、特例的なやり方を考えることもある。正解が1つとはなかなか決められないのではないか」と述べました。

そのうえで検査の進捗(しんちょく)状況について「検査は詰めの段階にある。今後まとめる報告書にもとづいて国会などで議論が行われていくものと考えている」と述べました。
森友学園問題の経緯
大阪・豊中市の国有地が大阪の学校法人「森友学園」に8億円余り値引きされて売却された問題は、ことし2月に発覚しました。

大阪・豊中市のおよそ8800平方メートルの国有地について、近畿財務局が去年6月に、鑑定価格の9億5600万円からごみの撤去費用などおよそ8億2000万円を値引きし、1億3400万円で売却していたことが明らかになりました。「森友学園」がことし4月の開校を目指して、小学校の建設工事を進めていた去年3月に、地中からごみが見つかったことがきっかけでした。

近畿財務局はごみの撤去・処分費用の見積もりを、この国有地を管理している大阪航空局に依頼し、航空局は、地中の状況を調べた報告書や施工業者が撮影した写真などをもとに、ごみの撤去費用などを8億2000万円と推計しました。

しかし、これについて国会では、8億円の値引き額の算定の根拠があいまいで、不当な値引きが行われたのではないかという質問や、国と学園との一連の交渉の経緯がわかる文書が残されていないことへの批判が相次ぎました。また、安倍総理大臣の妻の昭恵氏が小学校の名誉校長を務めていたことなどから売却の経緯にも関わっていたのではないかなどと議論は紛糾しました。

国会はことし3月、会計検査院に対し、学園に関する国側の対応に問題がなかったか明らかにするよう検査を要請しました。これを受けて、会計検査院は、国有地が森友学園に売却されるまでの一連の経緯、売却価格やその算定手続きなどが適正かどうか、そして関係する行政文書の管理状況の3つを主な検査項目と定めて、財務省や国土交通省から会計書類の提出を受けるなどして検査を進めています。
文書管理と検査院の検査
会計検査院は8億円余りの値引きが適正だったかなどについて、財務省や国土交通省から売却価格の算定の根拠となる会計書類などの提供を受けて、検証を進めてきました。

検査院は法律にのっとって、各地の国有地について定期的にその価格や売却の際の契約書の提出を受けていますが、今回のように国有地の売却額が適正だったかを調べるためには、契約書以外にも帳簿類などさまざまな会計書類が必要となります。

しかし、こうした資料の保存期限は各省庁がルールをつくり判断しているため、今回の検査では、財務省や国土交通省に売却額の算定方法を再現し、検証できるだけの会計書類が残されているかどうかがポイントとなっていました。

[NHKニュースから引用おわり]

国会会議録データベースから抜粋引用はじめ]

第193回国会 予算委員会 第7号
平成二十九年三月六日(月曜日)
   午前九時五分開会

(略)

○委員長(山本一太君) 会計検査の要請に関する件についてお諮りいたします。
 予算の執行状況に関する調査のため、会計検査院に対し、お手元に配付のとおり、学校法人森友学園に対する国有地の売却等について会計検査を行い、その結果を本委員会に報告するよう議長を経由して要請いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(山本一太君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。
 次回は明七日午前十時から開会することとし、本日はこれにて散会いたします。
   午後六時七分散会



[国会会議録データベースから抜粋引用おわり]


1年前の記事)トランプ大統領当選確実を受けての記事、「メキシコとの壁(The Great Wall)は実は冗談だ」など、我ながらよく書けていると思います。

2017年11月09日 19時08分11秒 | 第195回特別国会(2017年10月~11月)第4次安倍内閣と野党3極
 
トランプ大統領当選バンザイ!ケネディ大使・カーター国防長官退任へ、グローバリゼーションとマネタリズムが歴史的転換点か

  時事通信ニュース速報は、アメリカ国内各報道をもとに、報道。 ドナルド・J・トランプさんが米大統領に当選しました。 私は公の媒体にはどこにも書いていなかったのですが、1年以上前か......
 

 


【国会】審議は無し、参議院改革協議会、園遊会開かる

2017年11月09日 16時23分31秒 | 第195回特別国会(2017年10月~11月)第4次安倍内閣と野党3極

【衆議院 平成29年2017年11月9日(木)】
【参議院 同日】

 参議院改革協議会が開かれました。自民党は来年の第196回通常国会に、憲法改正案として、参議院の合区解消を提案する公算が高まっています。仮に公職選挙法改正案を出すとすれば、さっそく、来年の通常国会が参院選改革のリミットになります。私は個人的には合区解消には大反対で、むしろ合区を進めてブロック制、1枚単記式にすべきだと考えます。

 秋の園遊会が開かれました。

 衆参とも本会議は17日(金)に開かれる見通し。

 これに先立ち、衆議院文部科学委員会、参議院文教科学委員会で、「加計学園獣医師学部特区」の大学設置審議会の決定を踏まえた集中審議を開く方向で、与党国対が合意しています。まだ、衆参とも、与野党の理事による、理事会や理事懇談会などは開かれていません。


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「民進党・無所属の会」に改称へ、2018年1月の第196回通常国会から、福田昭夫さんが党両院議員総会で表明

2017年11月08日 16時52分12秒 | 第196回通常国会(2018年1月召集)働き方 カジノ

[画像]「民進党・無所属の会」へと、通常国会からの改称を表明する、民進党の福田昭夫・衆議院議院運営委員と、同党の大塚耕平代表、2017年11月8日の民進党両院議員総会、同党Youtubeからスクリーンショット。

 衆議院の野党第3会派(第5会派)の名称が、次の国会から、

「民進党・無所属の会」

に改称する見通しとなりました。

 これは、きょう、平成29年2017年11月8日(水)の民進党両院議員総会で、福田昭夫・衆議院議員(栃木2区)が、大塚耕平代表(参議院議員)に対する提案の中で、表明しました。福田昭夫さんは、無所属の会を代表して各派協議会に参加。議院運営委員をつとめています。

 具体的には、第196回通常国会が始まる、平成30年2018年1月に、民進党常任顧問の岡田克也衆議院議員(三重3区)が、会派の会長として、衆議院事務局に届け出ることになります。

 衆議院が「民進党・無所属の会」(岡田克也代表)

 参議院が「民進党・新緑風会」(小川敏夫会長)の名称で、民進党党員による会派であることを、国民に分かりやすくするのがねらい。

民進党・両院議員総会 2017年11月8日


 民進党の後ろに、「・○○」がついていますが、現在は両会派とも、全員が民進党の党員です。これ以外に民進党の党員である国会議員は、郡司彰・参議院議長らがいます。

 民進党本部としては、平野博文衆議院議員(大阪11区)を国会対策委員長に任命。最大野党(立憲民主党)の辻元清美国会対策委員長(大阪10区)と連携することを決めました。

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【国会】開会式開かる

2017年11月08日 14時49分47秒 | 第195回特別国会(2017年10月~11月)第4次安倍内閣と野党3極

[画像]開会式、2017年11月8日、参議院インターネット審議中継からスクリーンショット。

【衆議院 平成29年2017年11月8日(水)】
【参議院 同日】

 開会式が参議院議場で開かれました。天皇陛下(明仁さま)がお言葉を述べられました。

 衆参議長も顔ぶれは変わらず、いつも通り、いつものように、開かれました。

 このブログも10年以上やってると、恒例行事は記述が少なくなりますが、寸鉄釘をさす部分は強調していこうと思います。

【衆議院議院運営委員会理事会 同日】
【参議院議院運営委員会理事会 同日】

 17日(金)に所信表明演説、20日(月)から22日(水)まで、それに対する代表質問、という日程感が示されたとみられます。

 衆議院文部科学委員会、衆参予算委員会の開催についても、与野党で協議したのではないかと思います。


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【法案】競馬法改正案を、第195回特別国会に提出、附則第8条の財政特例措置条項を5年延長へ

2017年11月07日 20時20分09秒 | 第195回特別国会(2017年10月~11月)第4次安倍内閣と野党3極

[写真]農林水産省、東京都千代田区霞が関、2015年7月、宮崎信行撮影。

 農林水産省は、開会中の、第195回特別国会に、「競馬法改正案」を提出する方針を固めました。

 第195回特別国会は、2017年10月の第48回衆院選を受けて、第4次安倍内閣を指名した後、現在開会中です。

 競馬法の附則第8条の規定が

 「平成17年度(2005年度)から平成29年度(今2017年度)まで」になっており、

 これを、5年間延長して、

 「2022年度(改元後の新元号4年)まで」とするのが改正法案の柱。

 「平成29年度まで」の期限付き「サンセット条項(一定の期間が過ぎたら、その条項は日没のように効力を失う法律の条項)」は、附則第7条と、附則第8条があります。このうち、附則第7条は、そのままサンセット(失効)させ、附則第8条のみ、5年間延長する内容。

 現行の競馬法附則第8条の条文は次の通り。

[政府のデータベースから抜粋引用はじめ]

競馬法

(昭和二十三年法律第百五十八号)
施行日: 基準日時点
最終更新: 平成二十九年六月二日公布(平成二十九年法律第四十五号)改正

(中略)


(協会の行う業務に必要な資金の確保)

第八条 協会は、平成十七年度から平成二十九年度までに限り、第二十三条の四十二の規定にかかわらず、第二十三条の三十六第一項第六号及び第八号に掲げる業務並びにこれらに附帯する業務に必要な経費の財源に充てるため、農林水産大臣の承認を受けた金額を畜産振興勘定から競馬活性化勘定に繰り入れることができる。
2 日本中央競馬会は、平成十七事業年度から平成二十九事業年度までに限り、日本中央競馬会法第二十九条の二第五項の規定にかかわらず、協会が行う次に掲げる業務に必要な経費の財源に充てるため、同条第一項の特別振興資金からそれぞれ農林水産大臣の定める金額を協会に交付するものとする。
一 第二十三条の三十六第一項第六号及び第八号に掲げる業務
二 競走馬生産振興業務(地方競馬の事業からの撤退、認定競馬活性化計画の実施その他の地方競馬をめぐる情勢の変化に対応して行う競走馬の生産の振興に資するための事業につきその経費を補助する業務をいう。次条において同じ。)


[政府データベースから抜粋引用おわり]




 自民党の国会対策委員長は、農林水産大臣経験者で農林族の、森山裕さん。衆参の農林水産委員会は、前の任期中に、TPP対決案件が特別委員会に移されたこともあり、波静かな運営が続いてきました。今の任期でも、競馬法改正案そのものは、スムーズに処理されるかもしれません。

 先の解散の数カ月前からくすぶり続ける、内閣府・文部科学省・農林水産省にまたがる「加計学園、今治獣医学部特区」問題が横に展開してくることが考えられます。特別国会なので、国会日程そのものが、ハマりきらずに、来年の通常国会に持ち越されることはありそう。ですが、競馬法改正案が日切れ法案として今年度中に成立することはかたいとみられます。

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【国会】ありませんでした

2017年11月07日 16時38分04秒 | 第195回特別国会(2017年10月~11月)第4次安倍内閣と野党3極

【衆議院平成29年11月7日(火)】

 審議はありませんでした。


 なお、先週、情報監視審査会が開かれ、会長を互選。前の任期と同じく、元防衛庁長官の、自民党・額賀福志郎さんが選ばれました。

 先週、政治倫理審査会が開かれ、自民党の逢沢一郎(あいさわいちろう)さんが会長になりました。

【参議院同日】

 ありませんでした。

以上。


[安保法施行状況]Make alliance even greater 「日米同盟を対等に、より強化する」との謎の言葉が刺繍された帽子を、安倍首相がトランプ大統領にプレゼント 集団的自衛権・安保法

2017年11月06日 11時24分43秒 | 法律の執行状況

[写真]安倍首相がトランプ大統領に贈った帽子、首相官邸公式フェイスブックページから、スクリーンショット。

 さる1月20日に就任した、ドナルド・J・トランプ大統領(共和党員)が、就任後では初めて来日。一人の民間親米家として、心から歓迎します。

 それはさておき、首相官邸フェイスブックページは、さきほど、きのう、平成29年2017年11月5日(日)午後に、埼玉県内のゴルフ場で、安倍晋三首相(自民党総裁)が、トランプ大統領にゴルフ帽子を渡し、お互いが記念のサインをした動画をアップしました。

 そこで、帽子に「Make alliance even greater」と刺繍をしていたことが分かりました。安倍さんの一存で決めた文言であると思われます。

 この、evenは、「対等な」という意味のようです。国内の英和辞典にはありませんが、米国内の「ロングマン、アメリカ英語辞典」には、「言葉を強調する関節辞」という作用があるようです。が、so greaterのsoのような作用はなく、even greaterというのは、対等により偉大にするという意味のようです。

 この言葉は、トランプさんが予備選段階から使った、Make America great againのもじり。トランプさんのスローガンは、もともと同党のロナルド・レーガン大統領のスローガンのもじりです。

 Make alliance even greater は、アメリカ3大ネットワーク(ABC,CBS,NBC。CNNを含めて4大ネットワークという呼び方もする)の一つである、「ABC」ニュースも、大統領訪日のニュースの見出しにとったようです。

 安倍さんは、2015年4月の新ガイドライン署名後の、上下両院合同演説でも、「

安倍首相、米議会演説で、安保法制を今夏に成立させる(We will achieve this by this coming summer.)

」と演説しています。

 2015年4月の演説も、「日米同盟は、安保法を今夏までに成立させる」という、よく意味の分からない文脈ですが、現実に、自民党・公明党は、安保法を強行採決させることに成功しました。

 この「日米同盟を対等に偉大にする」という意味合いも、おそらく、岸信介首相からの悲願を実現しようとする安倍さんが、分別がつかない幼少期から抱いてきた思いを含んで、よく意味が分からないまま、気合だけ空回りした、言い回しに感じます。

 おそらく、トランプさんも引いていると思います。

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[国会]きょうの審議はなし 2017年11月6日(月)

2017年11月06日 10時49分34秒 | 第195回特別国会(2017年10月~11月)第4次安倍内閣と野党3極

【衆議院 平成29年2017年11月6日(月)】
【参議院 同日】

 第195回特別国会は、召集日の朝になってから、大幅な会期がとられました。そのため、きょうの国会審議はありません。首相の所信表明演説後に、本格審議が始まることになります。きのうから、米国の大統領にことし1月就任した、ドナルド・トランプ大統領が初来日中です。

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【鵬志会】小池百合子さん、野田佳彦さん、松原仁さん、平将明さん招いて早稲田大学鵬志会30周年記念パーティー、感謝の一言

2017年11月04日 23時59分59秒 | その他

[写真]左から、樋高剛元衆議院議員、金子一也松下政経塾研修局長、小池百合子希望の党共同代表(東京都知事)、和田有一郎・兵庫県議(鵬志会創設者)、野田佳彦前首相(無所属の会衆議院議員)、松原仁・希望の党衆議院議員、平将明・自民党衆議院議員、武藤快・早稲田大学鵬志会幹事長=2017年11月4日、東京・新宿、宮崎信行撮影。

 筆者(宮崎信行)が、8期生として第8代幹事長をつとめた「早稲田大学鵬志会」(わせだだいがくほうしかい、武藤快幹事長)が30周年を迎えました。「早稲田大学鵬志会30周年記念パーティー」が今夜平成29年2017年11月4日(土)、リーガロイヤルホテル東京(東京・新宿)で開かれました。

 小池百合子・希望の党共同代表(東京都知事)、野田佳彦前首相(無所属の会衆議院議員)、松原仁元国家公安委員長(希望の党衆議院議員)、平将明・自民党衆議院議員の4氏が来賓として長時間出席しました。順番は国会在職年順です。


[写真]小池百合子さん、2017年11月5日、早稲田大学鵬志会30周年記念パーティー、リーガロイヤルホテル東京、宮崎信行撮影。

 挨拶では小池さんが「女性の会員がもっと増えてほしい」。


[写真]野田佳彦さん、2017年11月5日、早稲田大学鵬志会30周年記念パーティー、リーガロイヤルホテル東京、宮崎信行撮影。

 野田さんは「早大出身7人目の首相として、6年前の大隈講堂での講演会を主催してくれたことは一生の思い出」との挨拶。


[写真]松原仁さん、2017年11月5日、早稲田大学鵬志会30周年記念パーティー、リーガロイヤルホテル東京、宮崎信行撮影。

 松原さんは「鵬志会30年、創始者の和田有一朗さんがここまで徳がある人だと見抜けなかったことは私の不徳」と最も縁が長いだけに冗談を含めた挨拶。



[写真]平将明さん、2017年11月5日、早稲田大学鵬志会30周年記念パーティー、リーガロイヤルホテル東京、宮崎信行撮影。

 平さんは「再来年の統一地方選に向けて、被選挙権を25歳にしたい。その際は、自民党がアンダー25のカテゴリーで公募するので参加してほしい」との挨拶がありました。

 初代幹事長の和田有一朗・兵庫県議会議員が「創立者挨拶」。第2代幹事長の金子一也・松下政経塾研究局長が乾杯。OBOGの樋高剛・元衆議院議員が校歌斉唱と中締めをしました。私と同じ8期生で、7代幹事長の石川知裕・元衆議院議員は今回は欠席でした。


[写真]早稲田大学校歌「都の西北」の音頭をとる、樋高剛・元衆議院議員、宮崎信行撮影。

 なかなか、小池さん、野田さん、松原さん、平さんの4人の姿は希少価値があるかもしれません。来賓として、末次事務所などでお世話になった、中村崇さんも招待されました。

 現役学生を含めて、100名位の参加者で、万事最高の30周年となりました。

 私は同期や2級ないし3級下とともに、現役学生を含む2次会にも参加させていただきました。2次会では、参加したOBOGで最も古い幹事長経験者として、乾杯の音頭をとらせていただきました。さらに仲間内で3次会もし、帰宅しました。パーティーと通じて、合計3回発言させていただきましたが、昔のように牽制されることもなく、自由に参加させてもらいました。

 OBOGの県議・市議も大量に参加しましたが、「樋高さん、石川さんの衆議院初当選後、国会議員として来賓になるOBOGがいないのは残念」という声が上がりました。私自身も2つの持病(双極性障害2型と糖尿病2型)のためだけに、43歳まで、度々有利な選挙区を提示されながら、一度も立候補していないことを申し訳なく感じました。とはいえ、43歳万事オッケー、人生成功という感じの、早稲田の杜の秋でした。

 集まり参じて人は代われど仰ぐは同じき理想の光。二次会では、私と同じ系列の県議から「あの区議は党派が違うから応援演説に行かない」という話がありました。それは政治の世界だから当然です。とはいえ、なんかとても良い感じでした。これまで、鵬志会を30年支えてくださった皆様に感謝。そして、私の勘では、50年、100年と続く、サークルになったと思います。武藤快幹事長も、歴代初の2年在任ということで、当初は「おいおい、大丈夫かよ」と感じましたが、立派過ぎるほど重任を果たしてくれました。ありがとう。


[写真]党派を超えて歓談する、小池さん、松原さん、平さん、野田さんら。

[写真]現役学生らも来賓と懇談。



[写真]パーティー、現役学生との2次会、同期や近い期との懇談を終えて、満足に帰路につく、筆者・宮崎信行=自撮り=。

 まあ、前総理、都知事らが参加するんだから、2018年以降に早稲田大学に入学するお子さんを持つ、ご父母も、鵬志会、大丈夫じゃない。また、石川知裕くんをはじめ、最近参加しない人も毎秋に、OBOG総会をやってますから、来年は参加しよう。感謝、感謝、感謝の秋。

関連エントリー(

早稲田大学鵬志会主催イベントに野田佳彦首相が登場「世界でイチバン地球の息づかいを感じられる国へ」



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(C)2017年、宮崎信行。


[法律の執行状況]改正道交法の「認知症の疑いの簡易検査」674人免許取り消し、まあいいのではないか

2017年11月03日 16時34分23秒 | 法律の執行状況

 きょう現在開かれている「第195回特別国会」には、人事院勧告を実施する、一般職国家公務員、特別職国家公務員の給与法改正案が提出されると思われ、衆参の内閣委員会で議論されるとみられます。

 警察庁は、きのう、道路交通法の平成27年改正法(平成27年6月17日法律40号、189閣法38号参先議)の、施行後半年の執行状況をまとめました。

 警察庁のホームページは以前から反映が遅いので、プレスリリースはまだ載っていないようですが、きょうの公明新聞によると、75歳以上の高齢者への、認知症の簡易検査で、医師の診断後に674人が免許取り消しとなった、との調査結果がまとまりました。認知症の簡易検査は111万人が受け、そのうち3万人が「認知症のおそれ」とされました。3万人のうち、医師の診断後に、6000人が免許証を自主返納。行政処分として、674人が免許取り消し、23人が免許停止となりました。6カ月後の診断書再提出を求められたのが、4000人。3万人の中には、今現在、まだ受診前の人も含まれているようです。

 私は裁判所の捜査令状無しの、認知症簡易検査にはためらいを感じましたが、基本的には免許証更新時の検査が中心のようです。半年間で、674人の免許取り消しは多いような気がします。ただ、なにか、野党支持者や市民運動家が無理やり認知症にされたということは無さそうです。また、自主返納がこれだけ多いということは、地方部の高齢者や、高齢貧困者などの交通対策は必須だろうと考えます。

 さほど、恣意的な運用・法律施行は無さそうなので、道交法平成27年改正法は、まあ、いいのではないかと考えます。

 ただ、一つ、当ブログがずっと指摘しているのですが、道交法改正案はいつも、参議院先議で出てきます。平成27年改正法は参院選よりも2つ前の通常国会でしたが、参から衆に回った後は、安保法国会で、内閣委どころじゃないという雰囲気でした。刑事法であり、人を令状なしに検査できる道交法なので、なるべく、衆議院先議で丁寧な審議ができるようにしてほしいと考えます。

[当ブログ内から参考エントリー引用はじめ]

警察庁の国会対策は不自然なのか?見習うべきか? 道路交通法改正法案が4たび参議院先議の怪

2013年04月25日 14時30分22秒 | 第183通常国会(2013年1~6月)附則・附帯決議

【画像】警察庁提出の道路交通法改正法案の趣旨説明をする古屋圭司・国務大臣(国家公安委員長)、2013年4月25日(木)、参議院インターネット審議中継からキャプチャ。

【参議院内閣委員会 2013年4月25日(木)】

(略)

 道路交通法の改正法案に関しては、ある傾向があります。

 前回は

 第171通常国会(2009年)、
 第166通常国会(2007年)、
 第159通常国会(2004年)、
 第151通常国会(2001年)

 に提出されました。つまり道路交通法の改正法案が提出された過去5回の国会はすべて任期満了直前の国政選挙が事前に分かっていた国会です。

 そして、道路交通法改正法案はここ4回連続で、参議院先議で法案審査にかかりました。

 趣旨説明もだいたい、予算が成立した直後の4月上旬です。

 そもそも、道路交通法に関して、「自分にはかかわりがない」と言い切れる人は一人もいないでしょう。そして、参院議員はとくに、県全域ないしは日本全国で選挙をします。見ず知らずの組織の人が自分の看板入りのクルマを運転してくれることに、会えば感謝の念を表するのは当然としながらも、あっけらかんとして「御輿」にならなければなりません。でも、自分の看板があるクルマの事故は自分の責めに、世間的にはなる可能性があります。そのとりしまりの大元が警察庁を頂点とする47都道府県です。

 そこで、参院先議で、だいたい無修正で全会一致で可決しそうな法案を出して、スムーズに成立させるというのが警察庁の国会対策なのではないでしょうか。公選法の取り締まりも各都道府県警の捜査2課です。第2回衆院選で品川弥二郎事件で血が流れたことを忘れてはなりません。現在でも警察庁の権力構造をおさえておく必要があるでしょう。

 一方、議員立法の「totoサッカーくじの対象を海外サッカーに広げ、国立競技場の改修費用を賄う法案(183衆法7号)」は参院文教科学委員会で審議入りから10分後に全会一致で可決してしまいました。

 こういった審議の入り口の国会改革が必要です。具体的には2つの改善ポイントを提示します。

 (1)委員会付託の両院議院運営委員会(理事会含む)の会議録の翌日公表。
 (2)「英議会の第一読会」あるいは、かつてのわが国の「帝国議会の衆議院本会議」のように、ただ法案名を読み上げるだけの本会議(インターネット生中継)。 

 ーーこの2点の国会改革が必要ではないでしょうか。



ホルムズ海峡は国会承認要らずか 安保特別委、1週間ぶり再開、「事態」でダブり

2015年06月05日 18時01分49秒 | 第189回通常国会2015年安保国会

【平成27年2015年6月5日(金)法律公布】

 「放送・通信・郵便事業の海外輸出の官民ファンド法」(189閣法35号)が平成27年6月5日法律35号が公布されました。3か月以内の政令で定める日に施行。

【同日 参議院本会議】

 「改正裁判員裁判法」(189閣法41号)が賛成219、反対11で可決し、成立しました。

 「改正郵便法および改正民間事業者による信書の送達に関する法律」(189閣法62号)が賛成156、反対72で可決し、成立しました。

 これをもって、今国会の閣法(政府提出法案)の成立率が50%を超えました。これに先立ち、「学校教育法改正案」(189閣法49号)の趣旨説明と代表質問がありました。衆院段階では本会議登壇はしませんでしたが、参議院は教員出身者が多い事や会期末を控えた日程闘争に関係あると思われます。

【同日 衆議院安保特(我が国および国際社会の平和安全法制に関する特別委員会】

 前日の憲法審査会での3学者「違憲」断定で、野党が勢いづきました。

 月曜日午前9時からテレビ入り質疑がありましたが、「周辺事態」に関する外相答弁(後述)をめぐって、事実上1週間止まっていました。

 安保法制2法案(189閣法72号・189閣法73号)について、民主党の辻元清美さんが「きのうの憲法審査会の結果をみて、法案の取り下げを要求したい。

 立ち止まった方がよい

 と語りました。

 民主党の大串博志さんは、先週金曜日から委員会が止まった理由である、「周辺事態」をめぐり、1998年外務省局長答弁と1999年政府統一見解のずれを追及。岸田外相は「5月28日の私の答弁は、現行周辺事態法での、周辺事態だった」とし、「修正する」としました。私はこれは個人的には許せないところで、1997年日米ガイドラインを落とし込んだ国内実施法が1999年周辺事態法なわけで、1998年答弁が1997年ガイドラインでの「周辺事態」をさしているのは明らか。1997「周辺事態」が1999法「周辺事態、後方支援地域」になり、2003年イラク特措法「人道復興支援のための非戦闘地域サマーワでの活動」と変質していったわけです。その間一貫して政権にあった自民党議員が質問通告がなかったとはいえ、外相という立場で経緯を誤ったら、野党、自衛官、国民は、何に「大義」を見出せばいいのでしょうか。とても憤慨する答弁でした。

 続いて、長島昭久さんが「昨日の憲法審査会で、「違憲」と唱えた小林節さんは私の大学時代の指導教授だったが、昔から自衛隊合憲論を唱えていた人だ。その人が結論の部分で意見を変えたのは、根本的な問題があるからだ」と語りました。そして、新武力行使の3要件について、「外交ルートで解決できないときに武力の行使をするということならば、ホルムズ海峡から迂回するルートが確保できれば、新武力行使の3要件は満たさないのか」 と問うと、中谷大臣は認めました。そのうえで、長島さんが「重要影響事態のもとでのメニューは後方支援だけなのか」と問うと、中谷大臣は「後方支援については法律のメニューだけだ」と答弁しました。

 この後、維新の党の重徳和彦さんの質問に宮澤経産相に答弁し、「石油の8割はホルムズ海峡を通るが、169日分の備蓄がある。天然ガスの25%もホルムズ海峡を通るが、こちらは性質上備蓄はできず、都市ガスや火力発電に影響がでる」と答弁しました。

 維新の党の木内孝胤さんが「ホルムズ海峡の機雷除去について、国会の承認がいるのか」と問うと、中谷大臣は当初「原則は事前に承認もあるが、事後もある」と答弁しましたが、最後に、「事前に承認をとる」と断言しました。

 ここで、何が問題になっているかというと、先週金曜日の後藤祐一さんの質疑やきょうの長島さんの質疑で、ホルムズ海峡での停戦前の機雷除去について、中谷大臣らは、重要影響事態ではないとの答弁をしてきました。重要影響事態とは、現行法でいう「周辺事態」のことです。きょう明らかになったように、「存立危機事態」としてホルムズ海峡への防衛出動を命じることになります。ところが、首相の自衛隊に対する防衛出動は、国会承認がいりません。ここで問題になるのは、現行武力攻撃事態対処法(2003年有事法制)の第9条です。

 法律に詳しい人でも分からないと思いますが、とにかく、この条文は、首相の自衛隊に対する防衛出動命令には、国会承認を要らないと言っているのです。そして、今次改正法案にも、国会承認に関する改正条文は入っていません。

 すなわち、まとめると、

 ホルムズ海峡の停戦前の機雷掃海のための自衛隊派遣は、首相の防衛出動命令なので、国会の承認は要らない

  というのが、今次改正法案です。ですから、日本平時なのに、首相の一存で自衛隊を地球の裏側(ホルムズ海峡)に送れるということになります。

 この後、共産党の赤嶺政賢さんへの答弁で、中谷大臣は、「ホルムズ海峡への派遣は、(周辺事態法あらため)重要影響事態法(案)と国際平和支援法(案)とが重なる部分がある」としました。

 政府の説明では、ホルムズ海峡派遣は、重要影響事態、存立危機事態、国際平和共同対処事態のどれにあたるか不明確なまま進んでいます。これでは、「切れ目のない安保法制」ではなく、「切れ目がだぶった安保法制」である、ミサイルを撃ち込まれたり、揚陸作戦を受けた日本有事(武力攻撃事態)になったときに混乱するでしょう。日本有事、専守防衛のためにも毒になる法案だと、私は考えます。 

 次回の開催は公報(未定)となり、今週の審議は終わりました。

 「法案取り下げ論」については、民主党の岡田克也代表は同日の定例記者会見で「(野党共同で法案撤回を要求すると24日までの会期内に)採決される可能性があるので、しっかり審議していこう」という作戦をとることを明らかにしました。

 共産党の赤嶺さんも質疑中に「法案を撤回した方がよい」と語りましたが、最後は「共産党は徹底審議のうえ廃案をめざす」としめくくりました。

【同日 衆議院厚生労働委員会】

 漏れた年金の集中審議があり、次回は公報で知らせることになりました。この中で、自民党の長尾敬さんが、「最後に警察庁に申し上げますが、必ず犯人を逮捕してくださいね」と言っていて、たしかによく考えれば、それが一番大事だと感じました。とはいえ、国会ができることを国会がしっかりていねいにやるのが民主国家の要諦です。

【同日 参議院倫選特別委(政治倫理の確立および選挙制度改革に関する特別委員会)】

 「18歳19歳に選挙権を付与する公職選挙法改正案」(189衆法5号)を、提出者の武正公一・衆議院議員が説明しました。来週10日〈木)に参考人質疑をすることが決まり、会期内の成立が確実になってきました。そのうえで、参議院選挙制度改革の公職選挙法改正案(未提出)を衆議院に送れば、当初会期で国会を閉じることが可能な情勢になるでしょう。

【同日 衆議院文部科学委員会】

 「国立研究法人放射線医学総合研究所を量子科学技術研究開発機構に改める法案」(189閣法35号)の質疑が終局。民主党の松本剛明さんと維新の党の牧義夫さんらが法人名の「放射線医学」を残す修正案を提出。採決の結果、民維の賛成少数で否決。政府原案は、共反対、自公民維の賛成多数で可決しました。放医研と聞くと、1999年9の月のJCO事故や、3・11福島原発爆発で、被爆した作業員がヘリコプターで運ばれたところ、という印象が強いのですが、そのためか、法人名を改めるというのは嫌な感じ、情報隠ぺいのような感じもします。

【同日 衆議院経済産業委員会】

 「不正競争防止法改正案」(189閣法45号)の質疑終局が宣言されました。次回10日(水)に採決の見通し。

【同日 衆議院内閣委員会】

 「道路交通法改正案」(189閣法38号)が審議入りしました。4月17日(金)に参議院で可決し、衆議院に送られていました。参議院先議法案の衆議院での審議入りは今国会初。他に4法案が参議院で可決し、衆議院に送られたままの状態になっています。

【同日 衆議院法務委員会】

 司法取引や可視化を導入する「刑事訴訟法改正案」(189閣法42号)の審査が続きました。次回は、9日(火)。

以上 



[当ブログ内から参考エントリー引用おわり]


衆議院、常任委員長人事は、自民党は8割が「元副大臣・元部会長」と族議員コース復活

2017年11月02日 14時02分40秒 | 第195回特別国会(2017年10月~11月)第4次安倍内閣と野党3極

【画像】森英介・衆議院憲法審査会長、2017年11月2日、衆議院インターネット審議中継からスクリーンショット。

 衆院選後、2日目の国会は、羽田孜さんの弔詞朗読。自民党の保岡興治さんの不出馬・引退に伴い、憲法審査会には自民党の森英介元法相が就任。自民党の3連勝で、常任委員長の8割は、所管省の副大臣・自民党部会長経験者が8割となり、「族議員ルート」が再び確立された印象です。


【衆議院本会議 平成29年2017年11月2日(木)】

 きのうの古屋圭司・議運委員長の選出後に延期された、他の常任委員長の選挙から。

 内閣委員長に自民党の山際大志郎さん、元内閣府政務官。
 総務委員長に公明党の古屋範子さん。今期も引き続き、衆参とも総務委員長は公明党が確保しました。固定資産税を所管するわけで、宗教法人への免税の行政処分を監督する省ですが、そこまでうがった見方はやめておきましょう。
 法務委員長には自民党の平口洋さん。元法務政務官。
 外務委員長には自民党の中山泰秀さん。元外務副大臣。
 財務金融委員長は、自民党の小里泰弘さん。
 文部科学委員長には、自民党の富岡勉元文部科学副大臣。
 厚生労働委員長には、自民党の高鳥修一さん。委員会理事、大臣政務官、党部会長などをつとめました。
 農林水産委員長には、自民党の伊東良孝元農水政務官。
 経済産業委員長は、公明党の稲津久さん。ここは、衆が公明党、参が民進党という構成が引き続きます。
 国土交通委員長には、自民党の西村明宏さん。この人も元国土交通副大臣です。
 環境委員長には、自民党の松島みどりさん。
 安全保障委員長には、自民党の寺田稔さん。元防衛政務官。

 ですから、府省ごとに設置された委員会は、自民党はその8割が、省の副大臣や、党の部会長の経験者。自民党、衆議院、省、という自民党の族議員トライアングル化、族議員養成コースが復活したといったところです。


 国家基本政策委員長は、自民党の佐藤勉さん。

 予算委員長は自民党の河村建夫さん。
 決算行政監視委員長は立憲民主党の荒井聡さん。
 懲罰委員長は、希望の党の中山成彬さん。

 これとは別に、昨日、議院運営委員長に、自民党の古屋圭司さんが選ばれています。

 この後、憲法審査会の委員。次に情報監視審査会の委員では、理由は分かりませんが、自民党の大塚高司さんに「エー!」との声。そして、委員人事は採決になりました。野党会派が林立しているため、起立採決の賛否はほとんど目視不能になっていますが、ほとんどの会派が賛成したようです。政治倫理審査会の委員も指名されました。


 この後の特別委員会の設置は、前の任期と同じ、9特別委が設置されました。但し、地方創生に関する特別委員会の設置だけ採決となりました。

 この後、永年在職議員の弔詞朗読がありました。先の議題が、昨日の延期だったので、弔詞朗読が後になったのだと思います。


 自民党の与謝野馨さん。元社会長の上原康助さん。そして、羽田孜さんへの弔詞朗読がありました。散会。

【衆議院憲法審査会 同日】

 自民党の森英介さんが新しい会長に選ばれました。森会長は「心を引き締めて、その重責を全うする」と語りました。

【衆議院災害対策特別委員会 同日】

 これまで党の執行部をしていた、自民党の望月義夫さんが新しい委員長に互選されました。

【政治倫理の確立及び公職選挙法改正に関する特別委員会 同日】

 自民党の平沢勝栄さんが委員長になりました。委員長の選挙は、立憲民主党の森山浩行さんの動議が出て、主宰者が決めました。

【衆議院沖縄及び北方問題に関する特別委員会 同日】

 立憲民主党の横光克彦さんが委員長になりました。

【衆議院北朝鮮による拉致問題等に関する特別委員会 同日】

 自民党の江藤拓さんが委員長になりました。


【衆議院消費者問題に関する特別委員会 同日】

 桜田義孝さんが委員長になりました。

【衆議院科学技術・イノベーション推進特別委員会】

 希望の党の古川元久さんが委員長になりました。

【衆議院東日本大震災復興特別委員会 同日】

 谷公一さんが委員長になりました。

【衆議院原子力問題調査特別委員会 同日】

 高木毅さんが委員長になりました。

【衆議院地方創生に関する特別委員会 同日】

 唯一全会一致が崩れて、設置された地方創生特。委員長には自民党の渡辺博道さんが選ばれました。この後、前の木村太郎委員長の逝去を悼んで、全員での黙祷がありました。地方創生特は、昨年8月1日にも、鳩山邦夫前委員長に対する黙祷をしています。

【衆議院議院運営委員会 同日】

 非公開で行われました。

【参議院 同日】

 本会議はありませんでしたが、議運委理事会が開催され、今後の国会日程を協議。

このエントリーの本文記事は以上です。
(C)2017年、宮崎信行。

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Miyazaki Nobuyuki 


首相、補正予算編成を指示「子育て安心プラン」前倒し、来年2018年の第196回通常国会に提出へ、「平成29年度第1次補正予算案」

2017年11月01日 21時24分02秒 | 第196回通常国会(2018年1月召集)働き方 カジノ

[写真]安倍首相、茨城県内で、筆者・宮崎信行撮影。

 補正予算案(平成29年度第1次補正予算案)が、平成30年2018年の通常国会冒頭にも、提出される見通しとなりました。

 安倍晋三首相(自民党総裁)は第4次内閣を組閣した、きょう午後9時過ぎからの記者会見で、

 「この後の、初閣議で、年末に向けて補正予算の編成を指示する」と語りました。

 首相は、(1)待機児童対策で保育の受け皿づくりを進める「子育て安心プラン」の前倒し(2)生産性革命の関連予算(3)災害対策・防災減災(4)日欧EPAを受けた農業予算ーーをメニューとして挙げました。

 補正予算案は、来年の第196回通常国会に提出されるはこび。補正予算案が提出されることで、衆参の予算委員会から国会がスタートすることになります。与党大臣の資質と同時に、野党が6つ程度に別れましたので、論客同士の横の連携も問われます。

 首相は、これとは別に、「人づくり革命」の政策パッケージを12月上旬にとりまとめるとしました。これに関する関連法案も平成30年2018年にかけて、国会をにぎわすことになりそうです。

 このエントリー記事の本文は以上です。


【国会】衆参本会議で、第4次安倍晋三内閣を指名 衆では野党系無所属「大塚耕平」で16票まとまる

2017年11月01日 15時05分47秒 | 第195回特別国会(2017年10月~11月)第4次安倍内閣と野党3極

[画像]議長選挙で投票する、無所属の会の岡田克也さん(左から2人目)や希望の党の玉木雄一郎さん(右端)ら、2017年11月1日の衆議院インターネット審議中継からスクリーンショット。

【衆議院本会議 平成29年2017年11月1日(水)】

 先の通常国会までは「きょうの国会」というワッペンを入れた記事を書いていましたが、これを入れると、数日後には、私が見ることができる、このブログ内のアクセス上位50位から外れてしまうので、今後は、その日のまとめ記事は原則つくらないことにしますので、その日の日付をクリックして、総合的にみてください。

●大島議長、赤松副議長選出。

 衆議院本会議は午後1時2分頃に始まりました。事務総長が仮議長をつとめて、まず、議長に大島理森さんが当選。投票総数465、大島理森さん463票、赤松広隆さん1票、無効(大島君、とありどの大島か不明)が1票でした。

 この後、副議長選挙があり、赤松広隆さんが463票、大島理森さんが1票、渡辺周さんが1票で、赤松さんが当選しました。慣例により、与党の最年長議員の、伊吹文明元議長が祝辞を述べました。

 会期は、12月9日までの39日間が、発声による投票で、異議無しの全会一致で決まりました。

●古屋圭司議院運営委員長を選出。

 議院運営委員長の選挙では、古屋圭司さんが当選しました。常任委員長の選挙、特別委員会の設置などは明日(以降)。

●首班(内閣総理大臣)指名選挙。

 この後、首班指名選挙。投票総数465で、過半数は233。安倍晋三自民党総裁が312票、枝野幸男・立憲民主党代表が60票、渡辺周・希望の党最多当選回数議員が51、大塚耕平民進党代表が16票、志位和夫共産党委員長が12票、片山虎之助維新共同代表が11、前原誠司さんが1票、無所属の鷲尾英一郎さんが1票。無効が1票。鷲尾さんは自分で自分に入れたと思われます、そうしそうです。安倍晋三さんが、第4次安倍内閣を組閣することが決まりました。

【参議院本会議第2ラウンド 同日】

 他のエントリーに書いた第1ラウンドに続き、午後2時40分頃に再開しました。

 まず、会期は、39日間について、起立採決となりました。総員起立の全会一致で決まりました。

●参議院でも首班指名選挙。

 この後、首班指名選挙。

 安倍晋三自民党総裁が151票、大塚耕平民進党代表が48票、志位和夫共産党委員長が14票、片山虎之助維新共同代表が11票、枝野幸男立憲民主党代表が9票、渡辺周・希望の党最多当選議員が3票、藤末健三さんが2票、白票が1票でした。散会。

このエントリーの本文記事は以上です。
(C)2017年、宮崎信行。

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