【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

会期末直前の自民党内で連絡不足で審議が遅れる、立憲の原理主義をかいかぶったか

2020年06月11日 07時48分58秒 | 第201回通常国会(2020年1月から6月)「コロナ感染症」
[写真]末松信介・参議院議院運営委員長=議運委員長室でおととし2018年10月17日=と、森山裕・自民党国対委員長=常任委員長室で2019年10月17日=ともに、筆者・宮崎信行撮影。

 会期末が近づき、自民党内で連絡不足によって、補正予算案の成立が1日ずれ込む見通しとなりました。

 きょう付けの毎日新聞などが報じました。第1次補正予算が4月27日(月)に提出され、30日(木)に成立したことを念頭に、6月8日(月)に提出された第2次補正予算案について、きのう10日(水)の参議院予算委員会での審議入りを、末松信介・参議院議院運営委員長(自民党)が提案。

 しかし、芝博一・参議院立憲国会対策委員長が「1次補正は特例中の特例だった」と拒み、最終的にきょう11日(木)からの審議となりました。このことを、自民党の本部と衆議院の国会対策委員長である森山裕さんに伝えるのが遅れた、と報じられました。

 きのう10日(水)は補正予算案と関連法案が午後1時10分頃までには衆議院を通過しました。仮に参議院で審議しない場合は、水曜日が定例日の衆・国交委で「サブリース規制法案」(201閣法30号参先議)、経産委で「割賦販売法改正案」(201閣法39号参先議)を議論できたはずですが、委員会は開かれませんでした。

 このため補正予算案の成立は当初より1日遅れ、「201閣法30号参先議」「201閣法39号参先議」などの審議も会期末ギリギリまでもつれ込むことになりました。

 立憲の安住淳、芝博一衆参国対委員長の「原理原則を重んじる」立場の筋を通した格好です。

 蛇足ですが、末松さんは兵庫県議時代は「神戸市垂水区選挙区」の選出で、1995年には早稲田大学鵬志会の創設者で第1代幹事長の和田有一朗さん(きょう現在は5期)が徒手空拳で出馬の準備をしていたころに、政治活動用ポスターが破損したり、政治団体私設掲示板が裏返ったりするはげしいたたかいがあった、と和田さんから当時聞いたことがあります。和田さんの私設秘書(1990年代は新人でも私設秘書が1名ほどいるのが通例だった)が、末松さんの秘書が白昼堂々立て看板の名前をペンキで塗り消している現場を発見して追走したこともある、と和田さんやその秘書から当時聞いたことがあります。阪神・淡路大震災という運命の日の直前のころの話です。

 こういうのも、秋の人事異動が近づいてきたから、みんな書いているという風情でしょう。

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Ⓒ2020年、宮崎信行 Miyazaki Nobuyuki

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