
[写真]立憲民主党の党内グループ「一清会」(小沢一郎会長)の幹部である、青木愛参議院決算委員会筆頭理事(左)と、前議員で新潟から全国比例への鞍替え公認が内定した、前会派幹事長の森ゆうこさん(右)、中央は筆者・宮崎信行、きのう、東京・王子で撮影。
テレビ中継も少なくなり、引退を表明した参議院議員、例えば元岡山県知事の石井・自民党議員らがテレビで卒業質問をやるのは難しそうです。
このため、参議院では与野党呉越同舟色が高まってきました。
【参議院決算委員会 きょう令和7年2025年4月21日(月)】
「令和5年度決算承認案」は4回目ですから、6月にテレビ入り准総括質疑・総括質疑までいくかもしれませんが、バッターは選挙番・改選組が優先されるでしょう。
立憲民主党会派会長代行の、青木愛さんは非改選で、とくに衆転などの予定もありません。今期初めて、決算委員会の野党側筆頭理事となりました。前回の省庁別審査の環境省の番では自ら質問に立ちましたが、こちらも第1種常任委員会で環境委員に配属されたので、包括的な質問をする役回りでした。
但し、この際、民主党政権の置き土産で、今も続く閣議決定、行政事業レビュー、基金シートに関して、環境省が独自の試算をしてしまったようです。
きょうは省庁別審査3日目の内閣府、デジタル庁、警察庁、消費者庁、こども家庭庁の番でしたが、まず、小林史明環境副大臣が政府の発言を求め、片山さつき委員長が仕向けました。
小林さんは「失礼します。去る4月9日の決算委員会において、青木愛委員の行政事業レビューの基金シートの執行率が23・9%という事実に基づき質問されたのに対し、繰り越して執行する事業を考慮すると、執行率が約75%となる旨を関係省からお答えをいたしましたが、行政事業レビューにおいて使用されていない計算方法により、算出した約75%という数値を執行率として用いたことは適切ではなかったと考えており、当該箇所訂正をいたします。国の決算を審査する決算委員会の場において、審査の根幹に関わる執行率について適切ではない説明を行い、皆様の真摯なご議論に混乱を期すきたす事態となりましたことを陳謝をいたします。申し訳ございませんでした」と述べました。同じ自民党の片山委員長も「国の決算の審査を行う本決算委員会において、質疑者のみならず、委員やご覧になっている国民が混乱するような不適切な答弁を行わないよう、当日の答弁内容を改めて精査するなどして、今後に生かされるように切に望むところでございます」と語りました。
もちろん行政事業レビューの執行率は、補助金の交付先に渡しきると「100%」になりますので、議論がありますが、環境省の対応には問題があったといわざるをえません。
【参議院予算委員会】
午前中の第一部は、集中審議・米国の関税措置等内外の諸課題。まず、自民党の宮本周司さんは、会派内のラインナップの問題か、能登の話を先にしました。そして、赤澤、トランプ、ベセントの日米関税交渉で安全保障の発言があったことなどをただしました。が、まるっきり全体像が見えないのに、国内対策の話になってしまいました。
立憲の徳永エリ、小沼巧両氏は、かなり実践的。徳永さんは世界が注目する中、日本が交渉一番手になったことを、首相が「最も与しやすいから日本が最初になった」との見解を示した真意を問い、「最も協議しやすいからという意味だ、委員もそう思っているとは思わないが」と答弁し、ディールの長期化を示唆しました。徳永さんは、赤澤訪米には、農林水産省、防衛省の幹部も同行すべきだったとしました。小沼さんは、日米貿易協定(令和元年条約10号)を盾にすると、自動車関税などでトランプさんの主張に齟齬があると指摘し、日米貿易協定の条文をディールに使うよう提案しました。
第2部は、元清和会・清風会幹部の世耕弘成・衆議院議員の参考人質疑。日本の国政選挙には「田舎」はいわば存在せず過疎化した和歌山3区は廃止されてしまいました。残りの人口の区割り内で、旧1区の岸本周平前知事(急逝)、世耕議員、鶴保議員、石田真敏議員、二階氏らがピンボールをする不安定な状態が続いています。
鶴保委員長は痛烈な言葉を浴びせました。鶴保さんは「政治と金の問題は、これからの政治のありように関し、全議員が考えていかなければならない重要な論点だと考えます。参考人は総理を目指すと公言しておられますが、参考人なら、今般の政治と金の問題をどのように解決着させるのが適当だと考えておられますでしょうか」と質問しました。世耕さんは「久しぶりに参議院に来させていただきました。まずですね、冒頭、鶴保委員長からご質問のあった今回の私の所属をしていた政策集団の還付金の問題で大きな政治不信を起こしてしまったということに関しては元幹部であった1人として大変な責任を感じております」と語りました。が、NTTの先輩である松本事務局長に迷惑をかけて申し訳ない、和歌山の人には売りたくなかったなどと自説を述べるにとどまりました。
【衆議院選挙制度協議会】
インターネット中継され、逢沢一郎会長のもと大学教授らとの質疑がありました。衆議院小選挙区比例代表並立制は、もう30年以上続いていますが、2011年3月25日に「1人別枠方式・基数配分」の序文が憲法違反だと断定されました。これを反映して区割りをすると「鳥取2区廃止」となってしまうことから、岡田克也・細田博之・北側一雄・園田博之実務者らが、アダムズ方式を導入しました。アダムズ方式は、小数点以下を、四捨五入でなく、1でも切り上げます。この改正法にもとづく国勢調査の区割り配分で、鳥取1区・鳥取2区が一票の格差の範囲内で存在しています。ところが、元総務大臣の石田真敏さん(比例近畿上位単独)が、アダムズ方式が30年前からあると誤認してイギリスでの事例をたずねたシーンがありました。
●ローマ教皇・フランシスコがきょう2025年4月21日の現地時間の朝に崩御し、帰天しました。88歳。中南米出身。前回の葬儀には、アメリカ歴代大統領(プロテスタント)、G7首相らが軒並み参列しましたが、日本の小泉純一郎首相は参列しませんでした。今回も日本首相は参列しないとみられますが、トランプ関税の弔問外交の場になるかもしれません。世界秩序の変化の中での、コンクラーベも注目されます。
テレビ中継も少なくなり、引退を表明した参議院議員、例えば元岡山県知事の石井・自民党議員らがテレビで卒業質問をやるのは難しそうです。
このため、参議院では与野党呉越同舟色が高まってきました。
【参議院決算委員会 きょう令和7年2025年4月21日(月)】
「令和5年度決算承認案」は4回目ですから、6月にテレビ入り准総括質疑・総括質疑までいくかもしれませんが、バッターは選挙番・改選組が優先されるでしょう。
立憲民主党会派会長代行の、青木愛さんは非改選で、とくに衆転などの予定もありません。今期初めて、決算委員会の野党側筆頭理事となりました。前回の省庁別審査の環境省の番では自ら質問に立ちましたが、こちらも第1種常任委員会で環境委員に配属されたので、包括的な質問をする役回りでした。
但し、この際、民主党政権の置き土産で、今も続く閣議決定、行政事業レビュー、基金シートに関して、環境省が独自の試算をしてしまったようです。
きょうは省庁別審査3日目の内閣府、デジタル庁、警察庁、消費者庁、こども家庭庁の番でしたが、まず、小林史明環境副大臣が政府の発言を求め、片山さつき委員長が仕向けました。
小林さんは「失礼します。去る4月9日の決算委員会において、青木愛委員の行政事業レビューの基金シートの執行率が23・9%という事実に基づき質問されたのに対し、繰り越して執行する事業を考慮すると、執行率が約75%となる旨を関係省からお答えをいたしましたが、行政事業レビューにおいて使用されていない計算方法により、算出した約75%という数値を執行率として用いたことは適切ではなかったと考えており、当該箇所訂正をいたします。国の決算を審査する決算委員会の場において、審査の根幹に関わる執行率について適切ではない説明を行い、皆様の真摯なご議論に混乱を期すきたす事態となりましたことを陳謝をいたします。申し訳ございませんでした」と述べました。同じ自民党の片山委員長も「国の決算の審査を行う本決算委員会において、質疑者のみならず、委員やご覧になっている国民が混乱するような不適切な答弁を行わないよう、当日の答弁内容を改めて精査するなどして、今後に生かされるように切に望むところでございます」と語りました。
もちろん行政事業レビューの執行率は、補助金の交付先に渡しきると「100%」になりますので、議論がありますが、環境省の対応には問題があったといわざるをえません。
【参議院予算委員会】
午前中の第一部は、集中審議・米国の関税措置等内外の諸課題。まず、自民党の宮本周司さんは、会派内のラインナップの問題か、能登の話を先にしました。そして、赤澤、トランプ、ベセントの日米関税交渉で安全保障の発言があったことなどをただしました。が、まるっきり全体像が見えないのに、国内対策の話になってしまいました。
立憲の徳永エリ、小沼巧両氏は、かなり実践的。徳永さんは世界が注目する中、日本が交渉一番手になったことを、首相が「最も与しやすいから日本が最初になった」との見解を示した真意を問い、「最も協議しやすいからという意味だ、委員もそう思っているとは思わないが」と答弁し、ディールの長期化を示唆しました。徳永さんは、赤澤訪米には、農林水産省、防衛省の幹部も同行すべきだったとしました。小沼さんは、日米貿易協定(令和元年条約10号)を盾にすると、自動車関税などでトランプさんの主張に齟齬があると指摘し、日米貿易協定の条文をディールに使うよう提案しました。
第2部は、元清和会・清風会幹部の世耕弘成・衆議院議員の参考人質疑。日本の国政選挙には「田舎」はいわば存在せず過疎化した和歌山3区は廃止されてしまいました。残りの人口の区割り内で、旧1区の岸本周平前知事(急逝)、世耕議員、鶴保議員、石田真敏議員、二階氏らがピンボールをする不安定な状態が続いています。
鶴保委員長は痛烈な言葉を浴びせました。鶴保さんは「政治と金の問題は、これからの政治のありように関し、全議員が考えていかなければならない重要な論点だと考えます。参考人は総理を目指すと公言しておられますが、参考人なら、今般の政治と金の問題をどのように解決着させるのが適当だと考えておられますでしょうか」と質問しました。世耕さんは「久しぶりに参議院に来させていただきました。まずですね、冒頭、鶴保委員長からご質問のあった今回の私の所属をしていた政策集団の還付金の問題で大きな政治不信を起こしてしまったということに関しては元幹部であった1人として大変な責任を感じております」と語りました。が、NTTの先輩である松本事務局長に迷惑をかけて申し訳ない、和歌山の人には売りたくなかったなどと自説を述べるにとどまりました。
【衆議院選挙制度協議会】
インターネット中継され、逢沢一郎会長のもと大学教授らとの質疑がありました。衆議院小選挙区比例代表並立制は、もう30年以上続いていますが、2011年3月25日に「1人別枠方式・基数配分」の序文が憲法違反だと断定されました。これを反映して区割りをすると「鳥取2区廃止」となってしまうことから、岡田克也・細田博之・北側一雄・園田博之実務者らが、アダムズ方式を導入しました。アダムズ方式は、小数点以下を、四捨五入でなく、1でも切り上げます。この改正法にもとづく国勢調査の区割り配分で、鳥取1区・鳥取2区が一票の格差の範囲内で存在しています。ところが、元総務大臣の石田真敏さん(比例近畿上位単独)が、アダムズ方式が30年前からあると誤認してイギリスでの事例をたずねたシーンがありました。
●ローマ教皇・フランシスコがきょう2025年4月21日の現地時間の朝に崩御し、帰天しました。88歳。中南米出身。前回の葬儀には、アメリカ歴代大統領(プロテスタント)、G7首相らが軒並み参列しましたが、日本の小泉純一郎首相は参列しませんでした。今回も日本首相は参列しないとみられますが、トランプ関税の弔問外交の場になるかもしれません。世界秩序の変化の中での、コンクラーベも注目されます。
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