【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

官邸が石破茂内閣の写真を改竄、官邸撮影と日経撮影で「首相のベルトバックルとワイシャツ」「防衛相のワイシャツ」なかったことに、ネット指摘

2024年10月04日 21時41分03秒 | 第50回衆院選(2024年10月27日)
 今週火曜日1日に発足した石破茂内閣が、皇居から官邸に戻ってから全閣僚・官房副長官・法制局長官がおそろいで撮影した記念写真で、官邸が写真を改竄していたことが、「X(旧ツイッター)」の指摘で明らかになりました。

 X指摘では、日経新聞写真部が撮影して配信した「初閣議を終え、記念写真に納まる石破首相と新閣僚ら(1日、首相官邸)」(https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA03D720T01C24A0000000/)
という写真と、
 官邸報道室が撮影して配信した「石破内閣の発足記念撮影2」(https://www.kantei.go.jp/jp/content/000157926.jpg)
 で、礼装モーニングに身を包んだ石破首相の三つ揃えの下の部分から、ワイシャツとベルトのバックル、中谷防衛相のワイシャツが見ているのを、官邸報道室が写真加工ソフトで消したとみられます。官邸報道室は自民党総裁選の間は暇だったはずなので、勢い余ったのでしょうか。

 おおとし2022年7月8日に奈良県警管内で白昼堂々と安倍晋三さんが背後から射殺されたことで、警視庁・県警は街頭演説会場のゾーン囲いで金属探知機を使うこともあります。ベルトのバックルについては、警察の金探では鳴らず、空港の保安検査場の金探では鳴ることが多く、首相がベルトをしていないかのような写真は、歴史を改竄する行為により、粉飾した事実を捏造する結果となりました。

 安倍晋三内閣での国家人事局新設による忖度人事が蔓延ったことの功罪も、第50回衆院選の争点となりそうです。

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石破茂首相は補正予算案を先送りし、所信表明演説で「勇気と真心をもって真実を語り、国民の皆様と納得と共感を得られる政治」

2024年10月04日 18時43分53秒 | 第214回国会
[写真]リクルート事件の端緒となった「多摩川右岸とJR川崎駅の間の堀川町再開発地区」で容積率500%から800%への緩和をめぐりリクルートコスモスが川崎市副市長に1億円を贈賄した地区を訪れた筆者、夜景で分かるように、紆余曲折がありながらも現在発展しているようす、おととし2022年5月撮影。

 既に事務所(後援会事務所と名乗り公示日から選挙事務所に改称)開きの神事や、選挙はがきの封入作業などが始まっているようです。

 この3年間にも、自分より若い政治ジャーナリストたちが、経済的理由から筆を折りました。花道で、私に対して「俯瞰する力」でとうてい太刀打ちできないとのことですから、俯瞰する力を大事にしていきたいと思います。

 定例閣議、開会式、衆参両院の本会議で所信表明演説が開かれました。

【閣議 令和6年2024年10月4日(金)】
 前首相が先の通常国会の締めくくりの記者会見で言及した「秋の経済対策」が継続して、石破茂首相は経済対策の編成を指示しました。第50回衆院選後に「令和6年度第1次補正予算案」として提出される可能性があります。「1・1能登半島地震」は予備費で対応するべきだとする指示もありました。

 解散まで間もないので、書くべきことはその時に書きます。熊本地震後の第1次補正予算案では「岡田克也代表・枝野幸男幹事長」が政権再交代後始めて官邸に呼ばれて安倍晋三首相(2022年暗殺)と会談しました。その後、落とし穴に落ちて、「蓮舫代表・野田佳彦幹事長」となった第2次補正予算に、注目すべき費目があります。「熊本城再建36億円」です。熊本市熊本城公園の再建は寄付金・クラウドファンディングが集まりました。が、国費36億円がついたことで、国営で続くという見通しがつきました。法的根拠がなくても、計上され続けると思われ、市長もおそらく全体の予算要望の中に入れておけば続くという了解になり、現在も続いていると思います。このように根拠法がなく補正予算の費目に計上するだけでも復興の青写真と希望になる場合もありますから、野党は9日の解散前に調べてみてください。

【衆議院本会議】
【衆議院の政治改革などの特別委員会】
【参議院本会議】

 衆議院予算委員長に伊藤達也さん、参議院環境委員長に武見敬三前厚労相がつくなどの院の人事がありました。

 先の国会で新設した「政治改革特別」は同じ定員のまま同じ委員長が互選されました。

 この後、石破茂首相が所信表明演説をしました。石破さんは「神田のガード下で飲んだ」と庶民を気取っていますが、日銀本館隣の三井銀行本部(血盟団事件で資本主義財閥の象徴としてのテロの現場)に勤める新入社員だったので、まったく庶民ではありません。そして、鳥取全県区は平林鴻三さんが竹下派だったので、渡辺派(政治科学研究所・中曽根派時代が長い)で2回当選しており、田中派でも竹下派でもありません。

 石破さんが遅れて入党した「新生党」の羽田孜党首は30年前の所信表明演説で次のように演説しました。

 「私の出身地信州の文豪、島崎藤村が郷里、馬籠で語った中に「血につながるふるさと、心につながるふるさと、言葉につながるふるさと」という味わい深い言葉があります。私はかねてこの言葉を言いかえまして、「血につながる政治、心につながる政治、普通の言葉の通じる政治」を心がけてまいりました。改革を進めるに当たって、私が大切にしたいのは、お互いに普通の言葉で率直に議論し、理解を深め、ともに歩んでいくことであろうと思います」。

 時代は変わり、島崎藤村さんは没後、平成の大合併で長野県ではなく岐阜県
出身の偉人に編入されました。そして、「普通の言葉の通じる政治」ですが、どだい無理となりました。林芳正官房長官はきょねんの通常国会で成立した法律で「GX移行債で(10年間で)20兆円の、私の初当選時代(1995年)には考えられなかった資金調達」を総裁選候補として強調しました。グローバル化、異次元の金融緩和、比例復活・合区・特定枠の複雑怪奇な選挙制度で、羽田孜さんでなくとも「普通の言葉の通じる政治」で首相になるのはもはや不可能です。

 国民の100人に1人しかない栄えある自民党員から選ばれた石破首相は「 私は、議員になる一年前の昭和六十年、渡辺美智雄代議士の、「政治家の仕事は勇気と真心をもって真実を語ることだ」との言葉に大きな感銘を受けました。爾来四十年、こうありたいと思い続け、今、この壇上に立っております。政治を信じていただいている国民の皆様が、決して多くないことを私は承知しております。しかし、政治は国民を信じているのでしょうか。どうせ分かってはもらえない、そのうち忘れてしまうだろうなどと思ってはいないでしょうか。国民を信じない政治が、国民の皆様に信じていただけるわけがありません。勇気と真心をもって真実を語り、国民の皆様の納得と共感を得られる政治を実践することにより、政治に対する信頼を取り戻し、日本の未来を創り、日本の未来を守り抜く決意です。以上、私の思いを申し述べました。かつての日本は、今ほど豊かではなかったかもしれません。しかし、もっとお互いを思いやる社会でした。皆に笑顔がありました。いつの間にか、日本はお互いが足を引っ張ったり、悪口を言い合ったりするような社会になってしまったのではないでしょうか。私は、もう一度、全ての国民の皆様に笑顔を取り戻したい。すべての人に安心と安全を。国民の皆様、並びに、この場に集う全国民を代表される国会議員の皆様の御理解と御協力をお願い申し上げます」と語りました。
 
 例えば私も、やろうと思えば、30年前の羽田総理の「普通の言葉の通じる政治」、きょうの石破総理の「勇気と真心をもって真実を語り、国民の皆様の納得と共感を得られる政治」に向けて分かりやすい言葉を組み立てる能力はあるのかもしれません。が、それはどだい無理です。無報酬だからです。立憲民主党代表選では、落選経験が一度もない職業議員が、ひっしに北海道自治労に媚びを売る姿を4割の憐みの気持ちで目の当たりにしました。島崎藤村が職業教師となった長野県小諸市で学んだ田村智子さんが長野県生まれで初の主要政党党首となりましたが、どうやら組織の内側でも言葉が通じていないようです。公明党・創価学会は昨秋、池田大作さんが亡くなりました。

 給料をもらって職業でやる次の衆議院議員たちが「勇気と真心をもって真実を語り、国民の皆様と納得と共感を得られる政治」をする気力と能力が、向こう4年間続きそうかどうかを、日本を289に分けた小選挙区ごとの別々の構図のなかで、27日投票に対応できる私たち暇な人が個別に無言で判断する。同じジャンパーを羽織り黙々とビラをまく。後は風に任せるしかない第50回衆院選となります。

【開会式】
 召集4日目に開かれ、天皇陛下は通常国会と違いノーマスクでした。額賀福志郎、尾辻秀久両議長がとりしきりました。この後の、参・本の所信表明は長浜博行副議長がとりしきりましたが、参はいずれにせよきょうのNHK[中継はないです。

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