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レビューと呼ぶほど中身なし。しかし中身が無いのも中身のウチよのぅ。・・・なんちって。

黒い家 (1999)

2006年08月30日 | いかすMovie

  こっちゃんポイント ★★★★
鑑賞環境  こっちゃんシアター 
上映時間 118分
製作国 日本
公開情報 劇場公開 (松竹)
初公開年月 1999/11/13
ジャンル ホラー/サスペンス

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生命保険会社に勤める若槻慎二(内野聖陽)は、保険金の支払査定に忙殺されていた。ある日、顧客の家に呼びだされた彼は、子供の首吊り死体の第一発見者になってしまう。以来、子供の両親(西村雅彦・大竹しのぶ)から執拗に保険金請求をされるが、若槻はその態度が不審なことから独自調査に乗り出す。そして、信じられない悪夢の世界へと足を踏み入れてしまう…。

(NTT-X store商品解説より抜粋)

シブキタテスギ、シブキタテスギ・・・。

生命保険会社に勤務する内気な男性社員が観たら、震え上がりそうな話。

大竹しのぶがとにかく怖い。風貌、話し方が普通じゃない。
”人間らしい感情”がまるでない。
「保険金ていうのは自殺しても出るんですか?」
そう保険会社に問い合わせた直後、息子の自殺。

それに輪をかけて、夫役の西村雅彦が普通じゃない。
片手だけ軍手をはめ、登場するたびジーッジーッっと妙な効果音がつく。
中々おりぬ保険金にしつこく「そうか、まだなのかあ・・・」を繰り返す。

「保険金詐欺か?単なる偶然か?」 そこに深入りする保険支払査定担当の男。
やがて予想だにしなかった恐ろしい現実が彼を呑み込んでゆく。

怖いわっ!(*`◇´*)/

「ブラックコメディか?」とも思える演出と、笑えない演出がゴチャまぜになった映画。
しかしこれが面白い。
「間宮兄弟」「家族ゲーム」の森田芳光監督らしいマニアな構図と編集が、ここでもとても活きています。
おかげで、ついつい見入ってしまいました。
ただし、あまりにヘナチョコな内野聖陽には ちょっとイライラ注意報。
ラスト30分もかなりシツコイ。

これを「果たしてホラーか?」と言う人もいそうですが、それに対して「もちろん」とキッパリ言い切れない映画ですね。
この映画の中には、もっと色んな要素がギッシリ詰まっているのだとも思えます。

この映画の中で、無感情や情緒不安定に感じるのは、なにも大竹しのぶだけに限らない。
仕舞いにはすべての人間が普通じゃなく思えてくる。
ここが森田監督の最大の仕掛けだったのかもしれません。
全員、”大竹しのぶの予備軍”ということか?

やっぱり今一番怖いのは、幽霊でも怪物でもない。 人間だ。
最後はそういう答えに行き着きます。

 

ところで・・・保険契約の”潰し屋”って本当にいるのですか? )゜o゜( 

 

【DVD】黒い家 【若槻慎二】内野聖陽
【監督】森田芳光 【菰田サチコ】大竹しのぶ
【原作】貴志祐介 【菰田重徳】西村雅彦
【脚本】大森寿美男