こっちゃんと映画をみまちょ♪

レビューと呼ぶほど中身なし。しかし中身が無いのも中身のウチよのぅ。・・・なんちって。

ホールドアップダウン (2005)

2006年06月05日 | ひょえーMovie

こっちゃんポイント 
鑑賞環境  こっちゃんシアター 
上映時間 97分
製作国 日本
公開情報 劇場公開 (ジェイ・ストーム)
初公開年月 2005/10/28
ジャンル アクション/コメディ

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佐川と木俣は、サンタの扮装で銀行を襲撃。2人は強奪した金をコインロッカーに預けるために、路上ミュージシャンの沢村から小銭を奪うものの、追ってきた沢村から逃げるうちにロッカーの鍵を落としてしまう。鍵を拾った沢村はロッカーに向かうが、その途中で警察の車にはねられてしまう。そんな沢村を、元牧師のトラッカー・平松が発見するのだが…。

(NTT-X store商品解説より抜粋)

ジャニーズ事務所のV6(ぶいしっくす)総出演。
これって和製『フロム・ダスク・ティル・ドーン』か?

サンタ姿の二人組が銀行強盗成功・・・と思いきや、
逃走用のクルマがレッカー移動。そこから歯車がどんどん狂ってゆく。

話は、ヒッピー風ストリートミュージシャン、
汚職寸前の刑事①、スピード狂の刑事②、
人生を悲観し神にすがるデコトラ運ちゃんらを巻き込んで大暴走!
婦人警官の香椎由宇がそこで抑えに入るかと思いきや、
彼女の登場がより一層火に油を注ぐ展開に。

おおっ!アイドル映画でこんな面白い展開があっていいのか!と感激した途端、
一気に雲行きが怪しくなる。
なんと!展開は180°方向を変えてしまい、いきなりホラー&格闘モードに突入。

コラーッ!(*`◇´*)/いったい何がやりたいのか!

一つの映画で欲張らず、そういうことは別に映画を作ってやりなさい!と言いたくもなるよ。

個人的には迂闊にも”凍った神様”で爆笑してしまったのが、後々悔やまれる。

あ、ちなみにV6は好き。嫌いじゃない。

 

 


【作品】ホールドアップダウン

 

デュエリスト (2005)

2006年04月19日 | ひょえーMovie

こっちゃんポイント ★

鑑賞環境  試写会 
上映時間 101分
製作国 韓国
公開情報 劇場公開 (コムストック)
初公開年月 2006/04/22
ジャンル

アクション/歴史劇/ロマンス

時は朝鮮王朝。世間を騒がす偽金事件を捜査するため、人々で賑わう市場に潜入した女刑事ナムスン(ハ・ジウォン)は、仮面の男の華麗な剣の舞に目を奪われる。次の瞬間、小さな金の仏像の受け渡しをしていた男たちが斬り捨てられる。犯人は仮面の男だ。ナムスンは男を追って剣を交えるが取り逃がしてしまう。残されたのは、仏像に隠されていた偽金用の鋳型と、割れた仮面から覗く哀愁を帯びた眼差しの面影。それが刺客「悲しい目」(カン・ドンウォン)との出会いだった。

 

(goo映画より抜粋)

ここにもいました、アン・ソンギ
気が付くとドコでも居るよな、アン・ソンギ
それでも魅せます、アン・ソンギ
何はなくとも、アン・ソンギ
でもね・・・ちょっとお喋り、アン・ソンギ

・・・だから、ナンやねん!(*`◇´*)/

 

それじゃあ、まずですね。
コラーッ!狙いすぎじゃ!」と、いきなり怒って書き始めましょうか。
ハッキリ申し上げまして今回の感想はキツイです。言いたいことが山ほどあります。

もし 「この映画に少しでも希望をお持ちの方」、また「実際に試写会などでご覧になられ激しく感動された方」がいらっしゃいましたら、今すぐこのページは飛ばして こっちゃんの他の記事を読んで頂くことを強く希望します。

それが気分を害さない秘訣ですね。
そう一言申し上げた上で今回は書かせて頂きます。

まず、カントクさん。観客を無視すんなっ!
コレってもう着いていけない感覚じゃないですか。着いて行きたくないっていうか。

え?何がって?

自己満足の世界でしょ?どう考えたって。まるで”作り手側”のマスターベーションのような映画です。。。どーしてこんな作りにしちゃったのでしょ?

ここで再度申し上げますが、コレはあくまでこっちゃんの主観による感想です。
「違うよ」という方は、どーぞ相手になさらないで素通りして下さい。

しかぁーし!こっちゃんはコノ映画の上映終了後 あの”天下無敵”と言われる”韓流オバちゃま”がグチる光景に初めて遭遇しました!イケ面出てたら何でもOKのハズのオバちゃまが口にしていたのは あろうことか「しつこい映画ね。疲れるわ。」という信じ難い言葉でした。これは珍しい。”イケメンいればなんでもアリ”のオバちゃま軍団にもソッポ向かれるとは。

そうです。この映画は「しつこい」のです。言い方を変えれば「くどい」です。

一番の問題は映像編集にあるように思います。
どうして、コトあるごとに あぁも「スロー・モーション」に走らせるのでしょうか?

それは初っ端から始まります。そして最後の最後までそれで締めくくろうとします。延々と延々と。繰り返し繰り返しです。もう話はとうに終わり”決着”まで着いているのに、それでも止めようとしません。

お客サンが欲しがらないシーンを怒涛のごとく「これでもかッ!」と押し付けます。これは正直キツイ。

この話の時代設定は朝鮮王朝の頃。偽金(ニセガネ)が出回り、それを取り締まろうとする刑事役のハ・ジウォンと悲しい目の刺客役のカン・ドンウォンの恋物語がお話のメインです。

この話や設定自体にケチをつける気は一切ありません。ナンだカンだ言ってストーリーは結構好みの範囲です。こういうのはキライじゃありません。

ところがこの編集ときたら。なにもかもがブチ壊し。

一応、誤解の無いように申し上げますが、カン・ドンウォンもハ・ジウォンも韓国俳優の中では好きな人に入ります。ドンウォン君は「彼女を信じないでください」の情け無~い男の子役がとっても笑えましたし、ジウォンさんは「恋する神父」での明るい演技がとても好印象に映りました。

正直、この映画を観る前は「そんな二人が主役」というコトに一番の期待を寄せていたんです。

それが・・・・この二人の魅力を何と見事に踏み潰してくれたことか。

もはや監督の責任問題を徹底的に問いたくなります。

一番不満に思ったのは、あの殺陣(たて)。お世辞にも上手とは言えません。”軽いノリの韓国チャンバラ”として流すならアリかもしれませんが、コレはそういう狙いで作ってはいませんよね。「美しく仕上げよう」としているにも関わらず、「とりあえず役者まかせに演ってもらって、後はスローモーション編集で誤魔化そう」みたいな作り方はあり得ない。

もしこれを美しく見せたいなら、ドンウォン君とジウォンさんにもっと”要求”するか”指導”をすべきでした。そうすれば、あの二人ならもっと上手くやってくれたと思います。「LOVERS」や「グリーン・デスティニー」などの中国映画と比べてしまえば、見劣りもいいとこ。足元にも及びません。

しかも 潔くサラッ!と流せばもっと展開も早くタンタンと話は進んだでしょうに、そんないらないスローばっかり多様するもんだから、この映画の上映時間は104分になっています。普通の映画ならまだ短いとも言えますが、この映画には長すぎますよ。

一体 あの初っ端の市場での”捕り物劇”だけで、どんだけ時間を使ってるんですか!

伸ばして、伸ばして、更に引き伸ばして...。難しくもない展開をただ観難くしてるだけです。激しいBGMであおってるワリにはテンポが悪すぎます。

もしかして 狙いどころはハリウッドの編集技だったのでしょうか?トニー・スコットにでもなりたかったのでしょうか?それは些(いささ)か無謀というものです。

この映画「デュエリスト」では、カン・ドンウォンはひたすら無口な刺客を演じ、もの悲しげな雰囲気を全面に押し出します。そのすぅーっとした顔立ちはなかなかの美形。「もう少し散髪した方がいいんじゃないの?」と言いたくなるその髪(ヅラ?)は別としても、その奥から時折り覗かせる幼いカンジが かえってまた良かったりします。

これはドンウォン君の新境地と言っても良いかもしれませんね。(って、彼の全作品を観てるワケではないのですが)

一方で、ヒロイン役のハ・ジウォンは中々の男勝りな役どころ。見え見えの変装と尾行であちこち潜入&追跡を繰り広げるのですが、これがまた微妙なカンジのキャラクター。

何か気に入らないコトがあればすぐに自分の口を捻じ曲げ顔を歪め、「ぎゃー!」と大声で叫ぶ。これじゃあ感情移入出来ません。お陰でドンウォン君に心を惹かれて行く経緯に不自然さを感じてしまいました。

でも、何だかこれは役者のせいではないようにも思います。
きっと演出不足でしょう。いや演出下手と言うべきですか?

韓国映画にはもっと素晴らしいものがいっぱいあります。可笑しな編集に労力を使うくらいなら、もっと韓国本来の良さを盛り込みつつ真剣に演出に精を出すべきでした。

決して無名ではない人気俳優を起用しながら、勿体無い話です。

ただ こんな映画でも、アン・ソンギは光っていましたね。これは役者としての貫禄(かんろく)が成せる技なのかもしれません。この映画「デュエリスト」では意外にも腰の軽いカンジの役どころでしたが、それでもやっぱり「見せ場はシッカリ自分で作る」と言わんばかりの役者魂が感じ取れました。さすが名優です!

とは言っても この映画に興味を示す人たちが、アン・ソンギ目当てに劇場まで足を運ぶとは思えません。やっぱりお目当ては主役の二人ですよね。

カン・ドンウォンとハ・ジウォン。
「この二人のアイドル的映画」という観方なら まだ観る価値も見出せそうです。当然のごとく宣伝もソコをメインに持ってきているようですし。特に日本はね。

韓国のオリジナルのポスター(画像↓)と比べてみると分かると思います。ちょっとイメージが違いますよね。日本の宣伝チラシ(画像:このページのTOP)は甘ったるさを前面に押し出しているように感じます。

結局、ソコ狙いですか・・・。まぁ、それはそれで良いんですけど。( ̄∀ ̄*)

でもね、配給サン。もうイケメン俳優だけではそろそろオバサマは動かなくなるかもしれませんよ?少なくても、今回の試写会で全体の反響は良くありませんでした。帰りのトイレ付近のオバちゃまの毒舌からみれば、こっちゃんの酷評なんてまだ可愛いものかもしれません。とにかく、この映画を誉める言葉は一つも聞くことがありませんでした。

そんなワケで、今回は非常にキツイ記事になってしまいましたが、「タイフーン」のような良い映画を観た後にこういう映画を観ると、正直ガッカリもします。同じ韓国映画でこうも違うのかと。

もっと頑張れ!韓国映画!

こっちゃんの心がそう泣き叫んでいます。



《2006.08.16記事一部改訂-ポイント訂正》

【作品】デュエリスト

 


オープン・ウォーター (2004)

2006年04月14日 | ひょえーMovie

こっちゃんポイント ★

鑑賞環境  こっちゃんシアター 
上映時間 79分
製作国 アメリカ
公開情報 劇場公開
(ムービーアイ・エンタテインメント)
初公開年月 2005/06/25
ジャンル サスペンス/アドベンチャー/ドラマ

仕事熱心なダニエルとスーザンは、ようやくまとまった休暇を取り、カリブ海に向かった。だが、せっかくのバカンスにも関わらず、夫妻は仕事を忘れることができない。互いへの愛情が冷めたわけではなかったが、仕事に追われるうちに距離ができ、今の2人はそれを埋めるきっかけを失っていた。そんななか、夫妻はダイビングを満喫する。だが、スタッフの単純ミスで、夫妻が海面に上がってきた時、そこには2人を乗せてきたボートの姿がなく…。

 

(goo映画より抜粋)

(´-ω-`) むむむっ!カリブ海、二人ぼっち。

なになに?「最も怖い実話。」「SAW(ソウ)を超える戦慄!」だって????
ソウなのか・・・。(ダジャレ) (¬д¬。) シラーーーッ

こっちゃんの感想は★★★★★ばかりの連発なので、
「どーせそれしか無いんだろ?」と、お思ひの方も多いかもしれません。

ところが案外そうでもなかったりします。

もちろん他の方のブログ等で、色んな映画の感想を拝読させて頂き、「あ、自分はやっぱり甘いな」と気付く機会も非常に多いわけで。当然ながらそのあたりもシッカリと認識しているつもりではあります。

ただ、中には人がどう言おうと、どうしてもこっちゃんの肌に合わない映画もあるわけでして。
この映画「オープン・ウォーター」が正にソレにあたります。

スキか?キライか?で言うと、「嫌い」です。この映画。

一応普段は、なるべく自分に合わない映画の感想は観ても記事にしないか、後回しにしているんです。それが「1個感想」の少ない理由のひとつでもあります。ただし、試写会や映画館で観た映画は評価に関係なく記事にしますけどね。

とにかく、この映画「オープン・ウォーター」もそういう理由で後回しになってしまった作品でした。
つまりこの映画を観たのは随分前というコトになります。ほぼ3週間前ってトコでしょうか?

しかしもって、その時のイヤ~~~な気分はいまだに心の底の方でモヤモヤと燻(くすぶ)っているかのようです。
かなりの長期間に亘(わた)るモヤモヤ祭り開催中です。
非常に長く尾を引く不快感を伴うモヤモヤです。
実話と聞いてもっとモヤモヤです。

実はそのモヤモヤ感。あろうことか この「オープン・ウォーター」を観たその日の夕食メニューにすら、大きな影響を与えることとなったほど。

これはチョット!大事件ッ!何しろ、我が家の食事にまで影響を与えたんですから!

一緒に観たくまたんは「餃子が食べれない」と言い出し、こっちゃんは「フカヒレ・スープ」を口にしたくない気分に陥いる始末。あ!フカヒレはメニューに入ってなかったっけ、くまたん?( ̄∀ ̄*)・・・マ、イイヤ。

とにかくそういう意味でこの映画は、少なくてもこっちゃん家にとって「衝撃作」であり「問題作」でした。もっとも気分的にってコトですけど。でも、ホントそうだったんです。

「楽しむ」って言うなら「SAW(ソウ)」の方がよっぽど楽しめますよ、きっと。あちらもイヤ~~~な気分になりますけど、後に残る感覚はこの「オープン・ウォーター」とは微妙に違う気がします。
上手く言えないんですけどね。

こっちに比べたら「SAW(ソウ)」の方が、まだ「お気楽ソウ」っていうか、「笑って済ませソウ」っていうか、ソウいう感じみたいな。ソウなんです。(懲りずにダジャレ連発中)

何よりこの映画は、「こんなの観せて、どーせぃっちゅーんじゃ?」「何が言いたかったんじゃ!」的な最悪な気分にさせられちゃうような〆(しめ)が最後にやってきます。この手の映画では最近味わっていなかった最悪な気分ですね。

そりゃ、「こういうパターンの映画を今まで一度も観てなかった」とは言いませんが、最近こういうパターンを楽しめるほど”打たれ強く”はないのですよ。実に堪(こた)えました。

ガイド・スタッフの人数の数え間違いによって、だだっ広い海のど真ん中に置き去りにされる二人。
誰も助けてはくれないというお話。海外ツアーなんかの”いい加減”さは話に聞いたりしますけど、ソレをそのまま題材に撮ったような映画です。

画像もあえて狙ったかのような荒さ。そして、どこかドキュメンタリー風のタッチ。
そんな映像を観せられながら、「この二人は助かるのか?この最悪のバカンスから脱出し、無事家に帰ることが出来るのか?」と、最後までそのヘンを見守りながら観ることにはなるのですが・・・。

え?そんな最後?これで本当に終わっちゃったの?という感じです。
いったい今後どんな心境の時にこの「オープン・ウォーター」をまた観たくなるというのでしょうか?
まあ、こっちゃんは当面そんな気分にはならないような気がします。

これを「実話」と聞いても、何とも言葉に詰まってしまいますしね。
海外でボート・ダイビングなんかの経験があるダイバーさんなら、きっと震え上がるお話だとは思いますが。

この映画「オープン・ウォーター」。
本物のサメをおびき寄せ、その上CG、スタントなしでの撮影ということで、低予算ながらかなり気合の入った映画とはなっています。

ただ、こっちゃんにとっては「怖さ」そのものよりも「不快感」だけを残す映画となってしまいました。
それは決して「楽しい」には結びつかない感覚です。
あくまで個人的な感覚ですが。

これを”サスペンス”や”アドベンチャー”ではなく、”ホラー”として受け止めるならば
まだ「あり」とも思えますが、
だとしてもかなり”タチの悪いホラー”としての覚悟は必要な映画ですね。

 

《2006.08.16記事一部改訂》

【作品】オープン・ウォーター

 


銀色の髪のアギト (2005)

2005年12月24日 | ひょえーMovie

こっちゃんポイント ★

鑑賞環境  試写会 
上映時間 95分
製作国 日本
公開情報 劇場公開 (松竹)
初公開年月 2006/01/07
ジャンル SF/ファンタジー/アドベンチャー

遺伝子操作の失敗によって“森”が意思をもち、人を襲うようになってしまった300年後の地球。そんな環境にもめげずに、たくましくも愉快に暮らす少年アギト(声:勝地涼)はある日、300年の眠りから覚め、文明社会を復活させる鍵を握る少女トゥーラ(声:宮崎あおい)と出会う。荒れ果てた地球で運命的に出逢ったふたりは、互いに惹かれあいながらも、育った環境の違いにとまどい、葛藤しながら成長していく…。(goo映画より抜粋)

 

実は”GONZO”って良くしらなかったんです。「ゴンゾ」なんて聞いてパッ!と頭に浮かぶのは、「約三十の嘘」で登場するパンダ・キャラのゴンゾウ君くらいのものでして。え?そっちこそ知らない?ま、いっか。

”GONZO”というのは新鋭のアニメーション・クリエイター集団らしいですね。「集団」なんて言っちゃうとチョット怖いカンジもあったりします。何だか周りを取り囲まれそうで。(なにかのトラウマか?)でも”GONZO”は、最新の3D(立体的な)画像によるアニメーションと従来の2D(平面的な)画像によるアニメーションを一つの作品上で融合させることにチャレンジした人たちらしいですね。以前にも「青の6号」という作品が世界的に注目を受けたらしいです。もちろんそれも知りませんでした。

さてその作品ですが、観てみるとナルホド!その意味が分かります。登場する数々のメカニックの質感、重量感は従来のアニメーション観念とは一味違う。まさに3D!スゴイ迫力です。このメカの動きを大スクリーンで観る分に全く不満はありません。

次へ進む

今回のお話は人間による「遺伝子操作」が引き起こしてしまった、ショッキングな未来が舞台。つまりは「森」が意志を持ち、人間と争うようになるという設定です。中々興味深いテーマです。人々は森と共存する道を選ぶ者と、再び森を支配しようとする者に分れ、そんな未来を生きていく。そんな未来に生きる一人の少年が主人公のアギトです。

アニメーションの世界というものの素晴らしさは、「撮影的な不可能が存在しない」点だと思います。しかもここ最近ではコンピューター・ソフトの進歩によって、従来のアニメとは大きく違った「質感」までをも生み出しました。

たしかに今日のアニメは、子供の頃観ていた「宇宙戦艦ヤマト」や「トムとジェリー」なんかとは全く別次元の世界に感じます。当時の「絵が動く」という驚きは、今では「まるでスクリーンから飛び出してきそうな」というレベルの驚きにまで進化しているのです。

そこは別にいいのですが・・・。

実はこっちゃん的には今回、邦画の俳優たちによるアフレコがあったということを最大の楽しみに試写会に足を運びました。「あらしのよるに」でも中村獅童サンの思わぬ変貌ぶりにビックらこいてしまいましたが、今回もまた新たな発見がありましたね~。

勝地 涼大杉 漣遠藤 憲一

まず、主役のアギトの声は、今やあちこちで見かけることになった期待の新人俳優 勝地涼クンが。彼の声はとっても好感が持てますね。あと、チョット嬉しい大杉漣サン。大杉さんは声だけでもシッカリ大杉サン。分かり易すぎます(笑)
他に、声になると実物よりもカッコ良く見えちゃう遠藤憲一サン。あの方がビジュアル的に悪いわけではないと思いますが、今回のお仕事はかなり得をしちゃったのではないでしょうかねぇ。かなりかっちょ良いイメージでしたヨ。

濱口 優宮崎 あおい小手川 裕子布川 敏和

一番驚いたのは漫才コンビ「よゐこ」の濱口優。アギトの親友役だったのですが、これ事前情報がなければ恐らく気がつかないくらい自然な声なんです。しかも何だか若々しく聞こえましたしね。他にも映画「NANA」の主役だった宮崎あおいや、古手川裕子布川敏和なんかも出てました。お陰で”声”に関してはそれぞれになかなか良かった印象を残しました。。

ただ、問題はストーリー。そして演出。これがあまり面白くない。

これ、一般的にはどうでしょうね?作品的にウケルのかどうか非常に微妙。アニメがニガテな人まで取り込む面白さはないのでは?確かにメカデザイン的には素晴らしい面もあります。でも、それが全て感動に繋がるかといえば、なかなかそうでもないように思います。

その「画」ですが、メカデザインは良いけど、キャラクターデザインが好みから大きく外れています。これがネックになってキャラクターに感情移入しにくかったというのが正直な所です。やっぱり、キャラ、ストーリー、演出など総合的に楽しいのはスタジオジブリ。あと「AKIRA」「スチームボーイ」などの大友アニメも悪くないと思います。

それから見れば”GONZO”アニメは個人的には”今一歩”、いや今三歩といったところ。

アニメーション世界がさらに新しい世代を迎えようとしているというのは汲み取れるのですが、ね。

こっちゃんの好きなKOKIAの歌ではじまるオープニングが
この映画で一番素敵なシーンでした。
 

《2006.08.04記事一部改訂》

 

【作品】銀色の髪のアギト

 

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主題歌


おまけつき新婚生活 (2003)

2005年09月29日 | ひょえーMovie

こっちゃんポイント

鑑賞環境 

試写会 

上映時間 89分
製作国 アメリカ
公開情報 劇場公開 (ギャガ・コミュニケーションズ)
初公開年月 2005/07/09
ジャンル コメディ/ロマンス

ニューヨークに仲の良い新婚さんがいた。ナンシー(ドリュー・バリモア)は出版社勤務のエディターで、アレックス(ベン・スティラー)は小説家。作家といっても、まだ2作目に取りかかっているところだけれど、処女作が高い評価を受けていて、将来を有望視されている。ひと通りラブラブした後に、思い浮かぶのは夢のマイホームについて。カワイイ愛の結晶も作りたいし。愛の巣を探し歩いた2人は、ようやく理想の物件を発見! 暖炉が3つもあって、アンティークでお洒落な雰囲気漂う二世帯住宅(デュプレックス)だ。「二階にまだ老夫人が間借りしているけれど、いずれは出ていってもらか、ま、お歳も召していることだし……」っと、思った彼らの考えは甘かった。その老夫人は、そんじょそこらのおばあさんではなかったのだ。 (goo映画より抜粋)

家とかアパートを探している時に目につく格安物件。ちょっとイワクつきだったりするかも知れませんよね。立地条件が悪い。古い。「呪怨」みたいな幽霊が出る ・・・。その理由には色々あるでしょう。でも、この映画みたいに”おばあちゃん付き”というのがもしあれば、それは絶対断った方がいい。

安易な考えが招いてしまった悲惨な結果が見ものの作品
・・・のハズですが、気持ち的にこの映画は全然ノレませんでした。
残念。

「やさしいおばあさんだから問題ない」と不動産屋に言われ、予算ギリギリでこの家の購入をした若い夫婦。そんな夫婦に”悪意のないフリのいやがらせ”を仕掛けるオバアちゃん。

個人的にはこのおばあさんが不快でしょうがなかった。

きっとここが敗因。

ことあるごとに騒ぎたてる二階の先住人のおばあちゃんが仕掛けてくる嫌がらせは、見ていてそれほど楽しくはない・・・というよりも腹が立ってきちゃう。

そのうち「コメディでなんで不愉快にならなきゃいかんのか?」と気がつき、もっと不愉快になる。

これじゃダメだ。

夜中の騒音に始まって、水道管の水漏れ、ゴミ出し、レーズン・・・・。
そしてそれに対抗するべくあの手この手を考える若夫婦。

とうに冷めてしまっているこっちゃんには、どちらの駆け引きもビックリするほどつまらない。

コメディのハズなのに、後半には無理矢理サスペンス風でもあったし。
いったいどっちに転がりたかったのだろう?

騒ぎの度に登場する警官や、歯切れの悪い不動産屋を観ていれば、この話が何処へたどり着くかは読めてしまうけど、そこをツッコムつもりはありません。

ただ不覚にも一箇所だけ笑ってしまった。人口呼吸のシーン。
この時のベンは素敵でした(笑)
でもその後のドリューの「ゲェ~ッ!オエッ!」で、またひいちゃったんだけど。

ゲロネタはきらいなの。キチャナイから・・・。

《2006.07.26記事一部改訂》

 

【作品】おまけつき新婚生活

 

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ベン・スティラーが出てます

セブンソード (2005)

2005年09月21日 | ひょえーMovie

こっちゃんポイント

鑑賞環境 

試写会 

上映時間 153分
製作国 香港/中国
公開情報 劇場公開 (ワーナー)
初公開年月 2005/10/01
ジャンル アクション/アドベンチャー/歴史劇

1600年代。満州人の清朝は漢族の明朝の滅亡を図り、清朝の王は「禁武令」を出し、反抗勢力をつぶしていく。強力な反清組織・天地会の危機を知った武術の達人傳青主(ラウ・カーリョン)は青年剣士韓志邦(ルー・イー)と女侠の武元英(チャーリー・ヤン)を伴い、武術の名門として名高い天山派に救援を求める。それにこたえて天山派4大弟子、楚昭南(ドニー・イエン)、楊曇(レオン・ライ)、穆郎(ダンカン)、辛龍子(タイ・リー・ウー)たちが結集して7人となり、彼ら「七剣」は清軍との戦いに挑んでいく・・・。 (goo映画より抜粋)

 

『セブンソード』というこのタイトルから、「もしや、スゴイ七つの剣が出てくるのでは?」と思ったアナタ。正解です!そして、このタイトルから「またしても中世のヨーロッパなどが舞台なのか?」と思ったアナタ。ブッブー!(間違いブザー)これは香港・中国映画なのでした~♪

さてと。まず2時間33分というこの上映時間はいかがなものか?
後半はもう時間が気になってしまって。ま、良く言えば時間の長さを堪能できる映画といったところでしょうか。

このツイ・ハークという監督。世間では【巨匠】の呼び声も高く、【香港のスピルバーグ】なんて言われたりもしてるそうで。ふむふむ。そんな彼の作品はコッテコテの武侠エンターテイメント。これが彼の思い描くヒーローの世界なんですね。

七つの剣を手にした6人の男と1人の女の物語です。名刀とその使い手にまつわる伝説的なエピソードが、怒涛のような映像と音響で展開して行きます。

オープニングの映像。いきなりの物々しさ。えらく物騒なカンジの場面から話は始まるのですが、このあたりの映像色彩感覚は好きですね。ブルー・グレーにトーンを落とした極めてモノクロに近いような映像の中、布や雪洞(で良いのか?)の【赤】だけがやたらに映える。艶かしく妙にギラついた赤。『血』を連想させる赤なのです。やがて残酷な殺戮シーンへ・・・。たしかにこれはかっこいい!

ちょっとgoo映画から抜粋したストーリーをもっと噛み砕いて解説してみます。 

新たに築いた清王朝への反乱を抑えるために、「武術を学んじゃダメだよぉ~」 っていう”禁武令”を作ってはみたものの、反乱分子は一向におとなしくならない。そこで、金のために「反乱分子を懲らしめちゃいマスすぜ、ダンナ」ってな軍人の風火連城(フォンフォリェンチョン)が、自分の軍を使って、片っ端から反抗的な村を潰していく。


参考画像:風火連城の軍

この軍人たちの美的センスはかなりハイレベル。米米クラブのジェームズ小野田の顔ペイントを真似る男やら、お笑いの魔邪に憧れ左半分バッサリ・ヘアーカットした女やらがいたりして。なかなか理解し難いセンスではあります。

救いのないことに、外見相応 性格もヒドい。女、子供まで情け容赦なく殺しちゃうような連中。ざ、ざ、残酷すぎる・・・。

そんな風火連城軍団の最大のターゲット、反清王朝の強硬派が住む寒村”武荘”に攻撃の手が入ったその時、スンゴイ剣を持った七人のヒーローが現れたのでしたっ!

ジャジャ~ン!その名も”セブンソード”! てか。

とまぁ、簡単に説明するとこんなカンジのお話。
まあ映画自体はこんなに砕けたノリじゃないんですけど。こっちゃん風に解説です。

映画のキャラで一番腹が立つのは何と言っても風火連城本人。こいつチキチキマシン猛レースのケンケンみたいな笑い方。イシシシシ・・・って。今さら流行らないよオッサン。しかも何もおっかしくない所で一人で笑う。”場”の空気が読めない。まったく困った”マルコメ坊や”だ。


参考画像:マルコメ君

この映画のチラシに書いてある”『HERO』『LOVERS』に続く第三弾”というキャッチコピーを信じてはダメです。これはちょっと武侠そのものが好きな人でなければ入り込みにくい世界ではあります。

キツイですね。

どーしてもドラマ部分そのものが薄く感じる。裏切り三角関係などが織り込まれていたものの、グッと心を引き寄せるほどではなく。中ダレしましちゃいましたネ。

153分もの時間を使ったことへの最大の疑問。。。
これが【ツイ・ハーク流】なのですか?

ただしアクションシーンに関しては大いに評価。この手の映画を作るに当たって、恐らく中国映画が不可欠と考えるであろうワイヤーアクションが、極限まで少なくとどめられ、生身のアクションにこだわったという点は拍手ですね!立ち回りの映像がちょっとゴチャゴチャすぎる感が残ったのが残念ですが。

大人数が画面の中で動くシーンを手持ちカメラで追う感覚は、ハッキリ言って分かりにくい・・・ていうか展開がつかめないんです。迫力だけを追求した結果、大きく動く映像を近すぎる撮影距離で捉えてしまったのでしょうか?気がつくと手足がもげてたり首が飛んでたり・・・。あらら。

ちょっと戸惑ってしまいましたね。


“武侠”とは──中国武術の創作ものにおいて中核をなす言葉であり、「武」と「侠」の2語からなる。「武」は雄壮な精神を表す。「侠」とは義を志す人物、あるいは修行に身を置く剣士を意味する。つまり“武侠”とは「武をもって高きを目指す生き様」を表す。 (公式HPより抜粋)

 

・・・自分には合わない作品でした。

《2006.07.26記事一部改訂-ポイント改正》

 

【作品】セブンソード

 

LOVERS

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二重誘拐 (2004)

2005年07月23日 | ひょえーMovie

こっちゃんポイント

鑑賞環境

こっちゃんシアター

上映時間 91 分
製作国 アメリカ
公開情報 FOX
初公開年月 2004/09/25
ジャンル サスペンス/ドラマ

ビジネスでの成功を勝ち取り、アメリカンドリームを実現させ幸せな人生を歩んできた初老の夫婦ウェインとアイリーン。ピッツバーグの豪邸で平穏な日々を送っていたある日、ウェインが出勤したまま翌日になっても戻ってこなかった。そして心配になり警察に捜索願を出したアイリーンのもとに、身代金を要求する連絡が入る。ウェインは誘拐され、人里離れた森の中で拘束されていた。犯人はアーノルドといういたって平凡な男だった。さっそくFBIが捜査に乗り出し、事件の手掛かりを求めてウェインが誘拐された背景を探り始めるのだったが…。  
(作品資料より抜粋)

 

「二重誘拐」というタイトルに惹かれて観ました。

はぁ?

あのね。二重誘拐と言うからには、ちゃんと二重に誘拐しなさいよ。
このタイトル意味ワカラン。 ┐(´へ`)┌

高級車で出勤するウェインがアーノルドに銃を向けられ、誘拐劇はスタート。
この2人のやり取りがこの映画の中心。

延々と山を登る2人。映画が始まって1時間。まだ登ってる。
その山の頂上にこの誘拐を指示した真犯人がいるというのですが。

「あんたを頂上まで連れて行けば、オラの役目は終わり」
そう言うアーノルド。
「失うものは何もない」
タイプ。

静かに展開する誘拐劇。「真犯人は果たしていったい誰?」
そんな興味に騙されて最後まで見てしまう映画。

こんな映画にロバート・レッドフォードとウィレム・デフォーを使うのは卑怯だ。

てか、もはや反則やん!(*`◇´*)/

《2006.07.13記事一部改訂》

 

【作品】二重誘拐

 


氷雨 (2004)

2005年07月23日 | ひょえーMovie

こっちゃんポイント

鑑賞環境

試写会

上映時間 105 分
製作国 韓国
公開情報 エスピーオー
初公開年月 2005/04/09
ジャンル ロマンス

雪山で偶然出会った二人の男 ウソンとジョンヒョン。アラスカの【アシアク山】の頂上を目指す彼らの一行5人は、途中、猛吹雪に襲われ遭難してしまう。仲間とはぐれてしまったウソンとジョンヒョンの二人は、なんとか洞窟に避難するものの、そこは吹雪が舞い込む暗く冷たい場所。意識が朦朧としてくる中、2人はそれぞれ自分の大切な人のことを思い出していた。そして、互いの過去を語り合ううちに二人は、ひとつの衝撃の真実を探り当てる。なんと二人は、互いに同じ一人の女性ギョンミンを愛していたことを知ってしまったのだ!複雑な想いが錯綜する中、彼らの辿り着く運命とは・・・?
(作品資料より抜粋)

 

約5億円という製作費をかけて、カナダと韓国の智異山で8ヶ月に渡り撮影が行われたというこの映画。キム・ウンスク監督のデビュー作で、「雪山を舞台に贈る衝撃のアドベンチャー・ラブ・ミステリーの傑作」というフレコミでしたが。

・・・なんざます?これは。

期待は一気にあさって方向へ飛んで行きました。

パッと見、韓国版「クリフハンガー」とも思いましたが、全然。とんでもないまがい物を見せられた思いです。気分はまっさかさまに崖下転落ですね。

「その山に登れば、この世で失った大切な人に出会える」という言い伝えを持つ【アシアク山】。このあり得ない山と同じように、名作への山道も険しいのですね。

キャスト的には、TVドラマ「秋の童話」の若手ソン・スンホンが主役。そしてもう一人の主役に「ほえる犬は噛まない」のイ・ソンジェ。ヒロインは「リメンバー・ミー」のキム・ハヌル。
別に悪いキャスティングじゃないんだけどね・・・。

【純愛】あり【禁じられた愛】ありですが、どーも気分が盛り上がらない。
韓国映画に必要な具材がこれだけ揃っているというのに。

肝心の登山シーンのチープさも足を引っ張る。おいおい、5億円はどうした?5億ウォンの間違いだったのか?この映像はどーみても”合成”だよね?そこに持ってきて緊迫感の伝わらない残念アングル。登っている崖の高さが全く伝わってこない。バックの山々は、なんだかパラマウント映画の山のニセモノみたいだよ。

それでも、こんな映画で一つだけ気に入った大好きなシーンを発見。
韓国で”恋の歯”と呼ばれているらしい”親知らず”のエピソード。

愛する人にもらったその女性の「恋の歯」を焼肉屋でうっかり炭火の中に落としてしまう。男はそれを慌てて素手で取る。手に大火傷を負いながらも「なくさなくて良かった」と微笑む。

あ。ここ素敵。すてきよぉ~~~っ!  ここだけはリピートで見てもいい。

《2006.07.13記事一部改訂》

 

【作品】氷雨

 


海猫 (2004)

2005年07月11日 | ひょえーMovie

こっちゃんポイント

鑑賞環境

こっちゃんシアター

上映時間 129 分
製作国 日本
公開情報 東映
初公開年月 2004/11/13
ジャンル ロマンス/ドラマ

東京の大学に通う野田美輝(ミムラ)は、フィアンセの修介から一方的に突然の別れを告げられた。ショックのあまり言葉が出なくなり、故郷の函館の病院に入院した美輝。心配する妹の美哉にも、いきさつを明かさなかったが、ある日見舞いに訪れた祖母・タミ(三田佳子)に、意を決し、筆談で訊ねる美輝。「お母さんに、何があったの」「本当のことを教えて。お願い」美輝の必死の表情に、初めてタミは、20年前、薫(伊東美咲)の身に起こったできごとについて語り始めた・・・・。
(作品資料より抜粋)

 

「まるで猫の鳴き声のように聞こえるだろ?だから”海猫”」って、いやいや。
泣きたいのはこっちですから。

どうもダメですねぇ、これ。観るまでは「さぞ悲しく美しい恋愛秘話なんだろう」と期待してたのですが、 何もかもが不完全燃焼という感想に終わってしまいました。

たしかにCMイメージの強いあの伊東美咲にしては大胆演技と言えなくもないでしょう。でもねぇ。彼女の意気込みは買うものの、この映画には全く惹きこまれませんでした。

とにかく誰に感情移入して良いかがイマイチ掴めないのが難点。 映画迷子ですね。

監督は「失楽園」「模倣犯」「(ハル)」森田芳光。この監督の作品は、観るまで自分に合うかどうか全く予想がつきません。面白いものはトコトン面白い。でもその逆はかなりキツイ。そこがまた面白いとこでもあるのですが・・・。

ただ、この映画の舞台となった「函館」「南茅部(みなみかやべ)」の風景は、北海道に住むこっちゃんにとっては見どころがありました。

《2006.07.11記事一部改訂》

 

【作品】海猫(伊東美咲)       【監督】森田芳光

 


戦国自衛隊1549 (2005)

2005年05月28日 | ひょえーMovie

こっちゃんポイント

鑑賞環境

試写会

上映時間 119 分
製作国 日本
公開情報 東宝
初公開年月 2005/06/11
ジャンル SF/アクション/時代劇

陸上自衛隊で秘密裏に行われた人工磁場発生器の実験中に、神崎怜2尉(鈴木京香)の判断ミスによる大規模な暴走事故が発生。的場1佐(鹿賀丈史)率いる実験部隊は時空の震動に呑み込まれ、460年前の戦国時代にタイムスリップしてしまった。やがて、過去への過干渉が原因と思われる虚数空間「ホール」が日本各地に出現。一般市民には極秘にされたが、「ホール」は次第に成長し、現代日本をじわじわ侵蝕し始めていた・・・。
(作品資料より抜粋)

映画と言うのは、全くもって色々あるものですね。ロマンス、コメディ、ホラー・・・・。そのどれもが、その作品の持つジャンルなりのドラマを展開させ、私達を楽しませてくれます。不思議なことに、観た直後、すぐにレビューを書きたくなる作品もあれば、ちょっと頭を冷やしてから振り返りたい作品もあります。
この「戦国自衛隊1549」は今週の木曜日に試写会で観た映画。少し頭を冷やして振り返ってみました。・・・みたのですが、どーもねぇ。(笑)

もうタイトルでお分かりでしょうが、この映画は1979年に製作された角川映画「戦国自衛隊」のリメイク作品。原作も新たに書き直し、俳優陣もガラリと変えての、再挑戦です。さてさて。これはどうしたものか。

本当はね、元になった「戦国自衛隊」のビデオを観てそれからこのリメイクを観たかったんです。ところが、どういうわけかビデオがレンタル屋にないのね。これは、TSUTAYAの陰謀か?はたまたGEOの策略か?とにかく今となっては子供の頃に観たおぼろげな記憶に頼るしかなさそうです。

まずですね、オリジナルと比較すればそりゃ映像は進化はしています。それは良いとしても設定がずいぶん変わっていませんか?これが新しい感覚なのでしょうか?原作は今年話題になった映画 「ローレライ」の原作者によるもの。若い世代にウケている作家さんです。ヒネリという点では確かにヒネリのある展開を見せてはいますよね。言うなら、この映画は原案は同じ、でも原作は全然別物なのだと言えるのでしょうね。(小説は読んでいません)

「2年前に戦国の世へ飛んでしまった自衛隊と引き換えに、一人の武士がこの世に来て生きていた!」というオマケは面白いっちゃ面白い。しかしながら、何故か本作には素直に感情移入できない「何か」があります。はて?それは、何でしょう?

致命的な要因の一つに江口洋介キライもありますけど。鈴木京香さんもイマイチなんだかな~でしたねぇ。鹿賀丈史さん、的場浩司さん、嶋大輔さん、伊武雅刀さんはこっちゃんには良かったです。宅麻伸さんは、かなり濃いキャラでビックリでしたが。あと「世界の中心で愛をさけぶ」のヒロイン、綾瀬はるかちゃんも適役かな。でも一番良かったのは北村一輝さん。「自衛隊と引き換えに現世にやってきた一人の武士」というのが彼でした。タランティーノ監督の「キル・ビルvol.1」にも、チョイ役で出てましたね。

今回の試写会は非常に男性が多く、しかもそのほとんどが中・後年の世代の方に見えましたが、モトの戦国自衛隊ファンには今回のリメイクはどのように映ったのでしょうか?

こっちゃん的には千葉真一さん主演の前作の方が、ずーーーーっと良い出来のように思えてなりません。昔観た衝撃の大きさもあるでしょうが。

あぁ 千葉さん。「ソニー」なんて名乗ってないで、邦画を盛り上げる為に帰ってきてー!

《2006.07.09記事改訂》


【作品】 戦国自衛隊1549