こっちゃんと映画をみまちょ♪

レビューと呼ぶほど中身なし。しかし中身が無いのも中身のウチよのぅ。・・・なんちって。

Be Cool/ビー・クール (2005)

2005年08月31日 | むむむMovie

こっちゃんポイント

鑑賞環境 

★★

試写会 

上映時間 120分
製作国 アメリカ
公開情報 劇場公開 (FOX)
初公開年月 2005/09/03
ジャンル コメディ/犯罪

映画業界での成功を果たしたチリ(ジョン・トラボルタ)だが、業界に嫌気がさした彼は、かつての稼業に戻ろうと思い始めていた。そんなとき、インディーズ・レーベルを立ち上げている古くからの友人トミーから、映画業界を描いた企画があると話を持ちかけられる。なんでも、売り出したい歌手がいるのだとか。だが、肝心のトミーはロシアのマフィアに殺されてしまう。しかし彼の言っていた新人リンダ(クリスティーナ・ミリアン)のパフォーマンスを見たチリは、その才能に惚れ、彼女をスターにしてみせると決意。早速、リンダのマネージャーに名乗り出るのだが…。(goo映画より抜粋)

 

トラさん映画の新作です!今回はヒロインにユマさんをお迎えして・・・・・。おおっと!まるで寅さんのような紹介をしてしまいました。そっちの寅さんじゃあないんだよっ!トラボルタさまです。

見どころはふんだんにあり。でもイマイチつまらない感覚漂うこの映画。何だか懐かしいような不思議な感覚。この映画の設定、どこかで聞いたことあるな・・・・。随分前に観た憶えが・・・・・。ん?チリ・パーマー?益々聞いたコトあるな・・・。と、思ったら、なんとあの「ゲット・ショーティ」の続編だったのね。その一言で全てが納得!あれも正しくこんな映画でした。そして、今回もその主役はトラボルタなのですね。相方にはユマ・サーマン、そしてそこへハーヴェイ・カイテルが絡んで・・・・と何とも「パルプ・フィクション」ちっくなノリが売りらしいですね。

 

監督はあの「交渉人」(真下正義じゃないよ)とか、「ミニミニ大作戦」でヒットを飛ばしたF・ゲイリー・グレイですが、あんな歯切れの良さを期待するとまるっきりの肩透かしを喰らっちゃう感じです。オープニングは永遠の名曲「宇宙のファンタジー」が流れ、さっそうと黒ベンツを運転するトラボルタの姿に「おお!」と思わされ、突然目の前でいきなり友人の殺人劇が起こっちゃったりしますが、その後の展開ときたら、あっちでむにゅむにゅ。こっちでこちょこちょってな感じの流れなんですね~。前作同様、コメディタッチのサクセスストーリーで、油断してるとたま~にわき腹をくすぐられる感じの笑いで責めてきたりもします。

今回は、映画界で名を上げたチリ・パーマーが、新人の女の子を発掘し、インディーズレーベルの社長イーディ(ユマ・サーマン)と組んで、彼女をスターに押し上げよう!なんてお話なのです。元ギャングというだけあって、どんな事態にもタジログことなく、クールに対処するトラボルタがカッコいいですね。その言葉使いや立ち回りが実に巧く、向けられた銃口を相手に自然に下ろさせる。まったくお見事!お見事!

でもね、これ明らかに演出不足の感じがあるんですよね~。そこが狙いなのかも知れないけど。わざとB級風味に仕上げたみたいなトコが見え隠れ。コレだけ個々のキャラクターに個性を持たせときながら、勿体無い感じがあって歯がゆいのですが、監督がそーしたかったならしょうがないモンなぁ。そうは言いながらも、そんな展開のまま、それでも次に何かが起こりそうな気がして最後まで観てしまったんだから、ある意味監督の狙いにハマっちゃったのかもネ。

この映画、とにかく俳優に目が行っちゃう。面白かったのは、エアロスミススティーブン・タイラーがまるっきり本人の役で登場!映画の中でライヴステージまでやってくれたって事。あの迫力ある歌声はまだまだ健在!シビレました~♪いいぞ!リヴ・タイラーのお父ちゃんっ!(映画の中でもリヴの名前出してたネ)あの顔って大きなスクリーンで見るとホント迫力あります。特にお口が・・・・・(笑)  

残念だったのは、期待ほどユマ・サーマンが綺麗ではなかったし、一番の見ものと言われていた、ユマとトラの(お!なんか双子の兄弟みたいな名前)ダンスシーンも「パルプ・フィクション」ほどハジけてはいなかった。やっぱ、黒髪オカッパ頭のユマじゃなきゃイヤ、イヤ(泣)ハーヴェイのコ汚い感じももうすっかり見慣れてしまって、あまりインパクトなかったな~。四六時中電話ばっかしてて忙しそうだったヨ。

思わぬ収穫だったのは、新人歌姫役のクリスティーナ・ミリアン。この人は知らなかったな~。結構売れてるんですね。確かに歌は上手いもん!いかにもアメリカ好みのボーカルなんでしょうね~♪今後、彼女のアルバムとかチェックしてみようかな?

さてさて、面白くもあり、面白くもなく・・・・薦めていいやら、悪いやら(笑)それでも、映画ネタや、ミュージシャンの名前などが実名でピュンピュン飛び交うし、そんな雰囲気が楽しいっちゃあ楽しいんですケド。BGMもなかなか、こっちゃん好みでしたし♪ただ一つ。今頃になって、ユマのオフィスにあったゲッターロボのフィギアの存在が気になります・・・・・・。あれは何だったんだろ?

《2006.07.22記事一部改訂》

 

【作品関連グッズ】Be Cool/ビー・クール

 

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コンスタンティン (2005)

2005年08月30日 | しびれるMovie

こっちゃんポイント

鑑賞環境 

★★★★★

試写会

上映時間 121分
製作国 アメリカ
公開情報 劇場公開 (ワーナー)
初公開年月 2005/04/16
ジャンル アクション/サスペンス/ファンタジー

シニカルな毒舌で他人を寄せつけず、自分自身だけのためだけに戦うヒーローにはなりたくない男・・・それがジョン・コンスタンティンだ。彼には幼い頃からこの世に属さない者たちの姿が見えるという超常的な能力があった。現実世界と平行する別次元の異変を敏感に嗅ぎ分けることが出来る彼は、ある日言いようのない不安を覚える。「これまでとは何かが違う・・・・!」もしかすると「天国と地獄」その境界線が、何らかの理由で崩れ始めているのではないか?それを裏付けるように、周囲でうごめきだす不気味な出来事の数々。超えてはいけない一線を越えて、何かとてつもないことが動きだそうとしていた・・・・。(作品資料より抜粋)

知らない方がいい世界・・・。
こんな光景が日常の前に現れたのなら、誰でもそう思うでしょう。
ジョン・コンスタンティンに導かれて迷い込む場所は
あまりにも恐ろしく身の毛もよだつ程の世界。

サービス過剰なまでにオカルト気分を盛り上げてくれる
このエクソシスト映画は、
今にもスクリーンから飛び出さんばかり勢いで
ビシ!バシ!と我々に襲い掛かってきます。

ちょいコワで面白い!それがこの映画「コンスタンティン」。

キアヌ・リーブス演じるジョンは進行性の肺ガンにもかかわらず
1日30本もタバコを吸うというヘビースモーカー。
その顔は見るからに青白くやつれています。
『マトリックス』での最初の登場シーンでもこんな顔でした。
お世辞にも健康的とは言えませんね。
しかし今回の彼は、ひたすらクールに悪魔退治をこなす
スーパー・エクソシストなのです!イェ~イ♪

その彼の手による『悪魔祓い』は実に壮絶!!
冷めた目で観てしまえばどうってことありませんが、
この映画に引きずり込まれたら最後!
もはやジョンの腕にすがるしか手はありません!
「地獄」を前にしてしまっては、我々の力などもはや無力に等しいのです。

あのオカルトの教科書的名作「エクソシスト」でも
悪魔が取り憑き豹変する少女リーガンの姿に全世界は驚いたものでした。
目を覆いたくなるような光景に耐え切れず失神した人も続出!
のシャレにならない映画でした。
しかし、そんな方がこの作品を観たらどーなっちゃうんでしょ?

笑う?

いやいや。もはや失神では済まないかもしれませんヨ。(大袈裟)

この映画で描かれる「地獄」・・・。
かつてどんな画家ですらも描けなかったイメージ世界どすえ。

まるで、原子爆弾でも投下されたかのような焼け爛れた色合いの街
荒廃し潰れかけた建物や車の隅に巣をつくるエイリアンチック悪魔
そして、その世界に堕とされ悲鳴を上げる人間たち・・・

今まで目にしたこともない文字通りの”地獄絵図”が目の前にひろがります。
今や、映像世界は作り手が描くイメージを
そのままスクリーンに投影出来るのだなと感心してしまいました。

共演は『チェーン・リアクション』でもキアヌと一緒だったレイチェル・ワイズ。
相変わらず「知的」で「普通に美しい」彼女は、
今回 双子の妹との二役を演じています。

他には『ザ・ビーチ』で島の女番長だったティルダ・スウィントンが
美しい顔立ちの天使 ガブリエルで登場!
更に「ファーゴ」で犯人だったピーター・ストーメアが
これまた実にキワモノっぽいサタンを演じて楽しませてくれます。

”地獄”って本当にあるのかなあ?
これが日本だと「釜ゆで」「舌抜き」「血の海」
なんていうのが分かり易いイメージだったりして。
”悪魔”ではなく”赤鬼”だったりしますよね。

色々な宗教的観念をお持ちの方がこの映画を観るのでしょうが、
別にそんな深刻な映画でもなく、
なかなか盛り上がれる地獄アクションに仕上がってます。

しかし、観終わった後ちょっと思う。

「これパート2あんの?」

この映画が大ヒットしてそんなことがあれば、
そのときこそ、別な意味での”地獄”を見るかもしれません!
「だから止めとけば良かったのに・・・」
とは絶対に言わせないで欲しいものです。

もし「2」を作るならココロして作ってください!次期カントクさん。

とりあえず、街を歩くときは「悪魔」に気をつけて歩きましょう。
結構そこらじゅうにいるらしいですよ。

《2006.07.22記事一部改訂》

 

【作品グッズ】コンスタンティン

 

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地獄の迫力をDVDでリピート上映どうぞ

 

コンスタンティン

竹書房

小説でもみっちり地獄をご堪能下さい

ゲストブック【2】(2005.08.26~2005.08.30)

2005年08月30日 | げすぶ。

                          作・はんな画伯

-【めにゅう】-
『映画の感想文 いんでっくす』 コチラからどーゾ♪

        

 『みんなでホームシアター 目次』はコチラから  

 

            掲 示 板              

みなたまの暖かい声援のお陰でこの【ゲストブック】【めにゅー】

2ページ目を迎えることができました!

本当にありがとう。これからも、もっともっとヨロシクね♪

 

   -初めてご来場のみなたまへ

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【ゲストブック】感覚で気軽にお使い下さい。

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それでは、どんどん書き込んで下さいねぇ~♪楽しみにしてマース!

                          

  こっちゃんポイントについて

こっちゃんは、映画が大好きな犬型ぬいぐるみデス。ぬいぐるみだって色々思ったり、考えたりします。泣いたり、笑ったりもします。だから感動を忘れないように、こっちゃんは、 こっちゃんポイントをつけることにしました。それは、こんな感じです

  こっちゃんポイント★(一つ星)・・・・・・・・・・あちゃ~~~!
  こっちゃんポイント★★(二つ星)・・・・・・・・う~ん、まぁまぁ・・・。
  こっちゃんポイント★★★(三つ星)・・・・・・なかなか面白いヨ。見どころアリ!
  こっちゃんポイント★★★★(四つ星)・・・・わお!いいジャン!
  こっちゃんポイント★★★★★(五つ星)・・最高ッス!何度でも観たいっ!

こんなふうです。さらに、これ以上の時は「特選」「金犬賞受賞」「永久保存版」
などのコメントがついたりします

でも、あくまで、こっちゃんの感動バロメーターですから、
みなさんの感想とは一致するとは限りませんヨ。しかも、基本的に映画が大好きなので、

あま~~~いデス、たぶんへへ。

・・・そんなワケでこれからもヨロシクお願いしま~す♪                      

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こっちゃんをブログランキングで応援します!  上記ボタンが表記されない方は

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みなたま、ぜひボタンを一押しネッ。

こっちゃんでした!


ブリジット・ジョーンズの日記 きれそうなわたしの12か月 (2004)

2005年08月29日 | しびれるMovie

こっちゃんポイント

鑑賞環境 

★★★★★

こっちゃんシアター

上映時間 107分
製作国 アメリカ
公開情報 劇場公開 (UIP)
初公開年月 2005/03/19
ジャンル コメディ/ロマンス

晴れて弁護士のマークと恋人同士になったブリジットは、 幸せの絶頂の日々を送っていた。一方、 思わせぶりな軽薄男、 ダニエルは旅行番組の案内役として人気を集めていた。そんなある日、 マークと美人アシスタントのレベッカとの噂話を耳にしたブリジット。それまでの幸せな気分も吹き飛び、 不安は募るばかり。さらに誤解やすれ違いも重なり、 ついにはマークと大ゲンカをしてしまう・・・。
(goo映画より抜粋)

 

おお!なんというムチムチ感!

「この体形を作り上げるのにいったいどれほどの努力が?」
そうレニー・ゼルウィガーに問いかけたくなります。

とにかく面白いですね。

30代の未婚女性ブリジット・ジョーンズが、この映画で世界の全女性に与えた勇気と希望は計り知れないものがあるのではないでしょうか?前作でも決してスリムとは呼べなかったその体形は、今回さらにパワーアップ!「きれそうなわたしの12ヶ月」というよりも、「”はちきれそうな”わたしの~」という感じではないですか!

頼もしい二の腕。揺るぎのない胴回り。そして ビッグなヒップ。こんな体形の彼女ではあるけども、性格はとにかく明るくて恋にまっしぐら!
今回もまた、数々のカン違いと限りない”夢”・・・・というか”幻想”・・・・というか”妄想”に取り囲まれながら、ロマンスを追い求めるのでした。

その姿はオトコから見てもとってもキュート♡  実に可愛らしい。

彼女にとっては”恋”こそが人生最大の目標なのデスね。

実は今回、意外にも大変な事件に巻き込まれてしまう彼女。異国の地でのまさかの逮捕劇。そして拘留・・・・。それでも檻の中で、明るくマドンナ「ライク・ア・ヴァージン」を熱唱する彼女に大笑いデス!良く見れば、真っ赤なブラを服の上に着用。「あっはっは。そこまでヤルか?」と、ツッコミ待ちのようなノリの乱発デス!

BGMに使用されたナンバーもイカシいてます。
懐かしのアノ曲から、新し目のアップ・ナンバーが、ポポーン!と飛び出しますねぇ♪しかも、曲数たっぷりなのは嬉しいの一言!ビヨンセ「CRAZY IN LOVE」なんかはやたらめったらカッチョえぇよね♫ あ、これエンディング・テーマにもなってましたネ。この映画のサントラ版は、かなり良いハズです。こっちゃん的には”買い”です。

さてさて、今回は恋人のマーク(コリン・ファース)が、メチャメチャ優しくてカッコイイ!窮地に陥ったブリジットを”真の愛”で救い出す。正に白馬に乗った王子様のポジション。彼ってどんな女性も心から望む理想の男性像なのでしょうネ。
ヒュー・グラントは、この映画ではかなりヤな感じ。そこが面白い♪

「シンデレラマン」ではキッチリ体重を戻した彼女。自由自在に自分の体形を役に合わせてくるレニーのウエイトコントロール根性は、ここまでクルとかなり「怖いかも?」などとも思ってしまいますねぇ。

説得力のある役作りですか。

役者ってつくづく大変なんだなあと思うわけです。

《2006.07.21記事一部改訂》

 

【作品グッズ】ブリジット・ジョーンズの日記 きれそうなわたしの12か月

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何度観ても楽しいですよ♪

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容疑者 室井慎次 (2005)

2005年08月28日 | いかすMovie

こっちゃんポイント

鑑賞環境 

★★★★

映画館

上映時間 117分
製作国 日本
公開情報 劇場公開 (東宝)
初公開年月 2005/08/27
ジャンル サスペンス/ドラマ

新宿で起きた殺人事件で、捜査本部長を務めていた室井。事件は被疑者が逃走中に事故死して決着したが、室井は疑問を拭いきれず捜査を続行する。その頃、被疑者の母親が捜査の行き過ぎを指摘し、室井を告訴した。室井の弁護についたのは、津田法律事務所の新米、小原久美子。名うての弁護士集団を率いる灰原弁護士を相手に、久美子は室井の釈放に奔走するが、その頃警察機構内では意外な思惑が交差していた…。
(goo映画より抜粋)

 

うわわっ!のっけから刑務所に入っちゃってるよ!室井さんっ!「容疑者」ってタイトルだから逮捕されるのは分かってたけど、これはあまりにも唐突なスタートではないですかっ!今回公開された「踊る」シリーズの最新作は、この室井さんが主役です。

新宿でおきた警官がらみの殺人事件で、ひたすら「真実」を追い求ようとする室井さん。今回は上の派閥、そして法律が彼の行く手を阻みます。青島刑事との固い約束を胸に、職務に情熱を注ぐ室井さんが何故「容疑者」とならなければならなかったのか?それがこの映画の見どころですね。

    

室井さんを弁護する小原久美子(田中麗奈)は、可愛くも真っ当な若手弁護士。暗い過去を背負い、警察を憎みながらも、一生懸命 室井さんの弁護に頑張ります。対する灰島弁護士(八嶋智人)のなんと気持ちの悪いことか・・・・。ポケットゲーム機を片手にチャラチャラし、背後にはいつも数名の部下を従えて、いやらくもネチネチと突っ込んではありませんか!タジタジになっちゃう麗奈ちゃんが可愛そう(でも可愛い!)

「法律は人なんか守んないよ!人は法律に縛られてるの!」という灰島の何とも嫌な言葉。その言葉の通り、まるで無力であるかのように室井さんは追い込まれて行きます。法すらも、この「室井潰し」に加担させられているのです。

釈放されてからも室井さんは、「真実」のために自らのクビをかけて事件を追い続けます。「アンちゃん」と呼び信頼を寄せる部下の工藤(哀川翔)-あれでも巡査部長-らと供に、勇ましく犯罪に立ち向かうのです。これぞ、室井さん!

この映画では、そんな室井さんの過去の傷も明らかになります。彼が何故この歳まで独身だったのか?というのが分かります。「寒かったろうに・・・・。」あの言葉が、彼の人柄そのものを良く表していますね。この「過去」で室井さんが一層好きになりました。常に現場を思い、自分の信念をも貫く。今回も彼は、十分「理想の上司」でしたヨ。

        

「室井のような人間は警察に必要だと思うか?」そう沖田(真矢みき)に問いかけた新城(筧利夫)の言葉こそが、この映画のテーマだったのでしょうね。そして、その答えは新城自らが自分自身で下します。今回の新城さんはとても良かった。光ってましたね。

それにしても、室井さんが自分の首までかけて追い求めた「真実」の結末がこんなモノだったとは・・・・。唖然とすると同時に、背筋が寒くなってしまいます。あれがこの先の日本人の感覚なのでしょうか?とてもショッキングな事件の解決でした。

 

さて、この映画は今までの「踊る」ムービーとして観ると、肩透かしをくらっちゃうかもしれません。何しろトーンが暗いっ!暗すぎますっ!前半ジワジワと詰め寄って、ポッ!と飛び出すスリーアミーゴスには笑ってしまいましたが、あとは終始ジメ~ッと展開して行きます。ハラハラ・スピーディだった「交渉人 真下正義」と比較すると、確かに見劣りするかもしれませんね。そーいう意味でこの映画は、まるっきりダメな人もいるでしょう。こっちゃんの隣の親子も退屈そうに観てましたから(笑)

青島和久さんの名前が出てきたのは嬉しかった。この映画の世界では、和久さんはまだ生きてるんですねー。何だか涙が出てきます

この映画、室井さんのファンなら是非観ておいて欲しいですね。彼の「人柄」と言うのがとても良く分かる作品だったと思いますから。まだまだ、しばらくは人気の映画なんでしょうね~。

《2006.07.21記事一部改訂》

 

【作品グッズ】容疑者 室井慎次

公式ガイドブック「容疑者 室井慎次」完全FILE
角川書店

室井さんファン必携!


「容疑者 室井慎次」
オリジナル・サウンドトラック

松本晃彦, サントラ
ユニバーサルミュージック

これを聞きながら室井さんの気持ちに

交渉人 真下正義 スタンダード・エディション

ポニーキャニオン

話題のスピンオフ作品。一緒に地下鉄走らそうよ。


恋愛適齢期 (2003)

2005年08月27日 | いかすMovie

こっちゃんポイント

鑑賞環境 

★★★★

上映会(札幌共済ホール) 

上映時間 128分
製作国 アメリカ
公開情報 劇場公開 (ワーナー)
初公開年月 2004/03/27
ジャンル コメディ/ロマンス

ハリーは未だに30歳以下の女性としか付き合ったことがないと豪語する63歳の独身プレイボーイ。ある時、彼は若い女性マリンと海辺に建つ彼女の母親の別荘で甘い週末を過ごしていた。だが、そこへマリンの母エリカもやって来る。エリカは人気劇作家でバツイチの54歳。自分よりも年上の男と付き合う娘に面食らいながらも、当人同士の問題と口出ししないことに。そんな時、突然ハリーが心臓発作で倒れてしまう。大事には至らなかったものの、しばらくは安静にする必要があるとのこと。エリカは仕方なくハリーの健康が戻るまで看病することにしたのだが…。
(作品資料より抜粋) 

 

とある出版社のイベント上映会で観てきたのですが。

若い女性好きのジャック・ニコルソンは理解できるけど、
キアヌが年増好きっていう部分にちょいと引っ掛かる。

 

それにしてもナンシー・マイヤーズによる圧倒的に面白い脚本と、
実に巧みな演出。

おかげでストーリーはお約束の結末に向かって転げ落ちるように展開します。

ガールフレンドとじゃれあっているうちに
心臓発作で倒れてしまうジャック・ニコルソンに泣き笑い。
一歩間違えば腹上死だものね。

 

この映画の中のジャック・ニコルソンは、とっても愉快でキュートです。
(何しろお尻を披露するんだから)

そしてダイアン・キートンもまだまだ美しい女性。
(何しろこのお歳でオールヌードだもの)

話の最後はダイアン・キートンとキアヌ・リーブスとジャック・ニコルソン
3人の恋はどこで落ち着くか?ってこと。
さあ、どうなるか分かりますか?

    1. ダイアンとキアヌでゴールイン。
    2. ダイアンとジャックで大逆転。
    3. キアヌとジャックでドッキング

さてどれでしょう?

3番と答えたあなた。病院へ直行して下さい。考えすぎです。(笑)

《2006.07.21記事一部改訂》

 

【作品DVD】恋愛適齢期

恋愛適齢期

ワーナー・ホーム・ビデオ

DVDで楽しんじゃいましょ♡

タッチ (2005)

2005年08月26日 | いかすMovie

こっちゃんポイント

鑑賞環境 

★★★★

試写会

上映時間 116分
製作国 日本
公開情報 劇場公開 (東宝)
初公開年月 2005/09/10
ジャンル 青春/ロマンス/スポーツ

上杉達也(斉藤祥太)と和也(斉藤慶太)は双子の兄弟。隣に住む浅倉家の一人娘の南(長澤まさみ)とは、小さな頃から何をするにもいつも一緒の幼馴染み。自分たちの明青学園が甲子園に出場することを夢見る南。スポーツ万能で成績優秀な弟の和也と明るく可愛い南は誰もが認める似合いのカップル。それに反し、兄の達也は落ちこぼれ。勉強、スポーツ、異性からの人気と、和也に比べるとどうしても見劣りしてしまう。和也は好きな南の夢を叶えるために野球部のエースとして活躍していくが、一方で達也も心の中では南のことを想っていた。南は和也からの好意を知りながらも、密かに達也の方に惹かれていった…。 南が最初にキスをしたのは達也だった…。
(goo映画より抜粋)

 

「呼吸を止めて 一秒 アナタ真剣な目をしたからぁ~っ♪んふふふんふふふぅ♪」
って、歌詞全部知らんのかいっ!(汗)

あの懐かしき名曲「タッチ」と共に、あだち充の名作が実写版として蘇りましたっ!往年の名作『タッチ』。タイムリーで週刊少年サンデーを読みあさり、アニメ化されても欠かさず観ていた青年たちは、いまや立派(かどーかは知らないが)なオジちゃん・オバちゃんのはず。この映画はきっとそんなオジオバ世代にウケるに違いない。

・・・なあんて思っていたら、なんなんだぁ!この女子中高生軍団はっ!きゃっ、きゃっ良いながら「たっち、たっちぃ。ここにたぁっちぃ~♪」なんて明るく騒いだりしてるぢゃないかっ!それに、こんなに混んだ試写会は本当に久しぶりのような気がする。開映10分前にはもう、座る席など自力で探せないホドの混みっぷりだもの。

何故だっ!何故に、ここまで人が集まるのだ・・・・・????

観てその理由が分かりました!(ちょっとだけ)

この「タッチ」は明らかに現代の世にも通用する面白さがありますもん。しかも、注目のヒロイン南ちゃんには、「セカチュー」で人気を博した長澤まさみ。彼女のウケはスゴイのだと改めて感じた次第であります。
明るく、快活。カラッとしていながら女性としての可愛らしい魅力も持っている。そんな浅倉南を演じれるのは、今の日本では彼女が一番お適役だったはず。出演作ごとに女優として大きくなっていく頼もしさもありますね。

この映画には何故か(笑)若槻千夏ちゃんが出てましたが、その存在の霞むこと霞むこと。
同じスクリーンに収まるにはちとキツイでしょ。(笑)

一番の心配キャストだったのはやっぱ達也と和也の二人。これは予想通り本当の双子俳優が演技に挑んでくれましたネ。斉藤祥太と斉藤慶太。まぁアリのキャスティングでしょうね。個人的には特に不快感はありません。

ちょっとだけ欲を言えば、和也のほうにもうちょっとシャン!としたイメージを求めたいトコロなのですが、映画としては十分成立していたのではないでしょうか。
(ここは観た人によって意見の別れる部分なんだろうなー)

犬童一心カントクは映画を本当に”そつなく”上手に作る人ですね。10冊以上に及ぶコミックの内容を巧みに切り取り編集するのは、当然大変だったでしょう。ややもすると、繊細な気持ちの揺れ動きがブチ壊しになってしまいますものね。
この映画、とても良いウエイト配分というか、アクセント付けをしてくれましたね。しかも、コミックで読んだあの懐かしいセリフの数々もしっかりと織り交ぜられていて、原作からのファンだった人たちへの配慮もバッチリ!って感じです。

こっちゃんの場合、もう初っ端のタイトルが出るまでのダイジェスト・メモリーのシーンで既にうるうる予報が発令。(早ッ!)

この作品が戻ってきたコトが、懐かしいような 嬉しいようなの入り混じった感情を引きずってしまい、いつでも泣きのスタンバイはOKよ状態。あとはスイッチが入るのを待つだけです。結果、泣かなかったんですが。(笑)

でもね、やっぱり泣いてる女の子 多かったネ。

原作のイメージどおり爽やかに、甘すっぱく、そして楽しい映画でした。
中高生から大人まで楽しめると思います


ただ、この映画に★★★★★をつけれない気分なのは、4つの理由があります。

  1. 主題歌「タッチ」のカバーがややチープだったコト。
  2. 和也が死んじゃったシーンで、どーしても入れて欲しかった場面が入ってなかったコト。
  3. 上杉ママ役の風吹ジュンの出番が多過ぎたように感じたコト。
  4. 愛犬パンチの犬種にあまりにも無謀な変更が施されてしまったコト。

結構つまらない理由です。(笑)

《2006.07.21記事一部改訂》

 

【作品DVD/CD】タッチ

タッチ (1)

小学館

今でも大人気の原作マンガ

タッチ もうひとつのラストシーン

小学館

さらにタッチ!


ユージュアル・サスペクツ (1995)

2005年08月25日 | しびれるMovie

こっちゃんポイント

鑑賞環境 

★★★★★

こっちゃんシアター 

上映時間 105分
製作国 アメリカ
公開情報 劇場公開 (アスミック)
初公開年月 1996/04/
ジャンル サスペンス/ミステリー

カリフォルニアのサン・ペドロ埠頭で大爆発が発生!原因は、コカイン取引の現場からブツを奪おうとした5人組みの男たちと犯罪組織との争いだった。これにより27人が死亡、9100万ドルが何処かへ消えてしまう。生き残ったのはたったの2人、しかも1人は重傷だった。関税特別捜査官はただ一人残った無傷の男ヴァーバル(ケヴィン・スペイシー)を訊問するが.....。
(作品資料より抜粋)

 

「公開当時、リピーターが続出した!」というこの作品。
初めて観た時には言葉で表現できないほどのショックを受けました。

また、ケヴィン・スペイシーという俳優を初めて知り、
彼に惹かれたのもこの映画。

事件の取調べを受けるヴァーバル。

半身が不自由で歩くのも物を手に取るのもままならない
気弱な男の口から出たのは4人の犯罪者仲間と、
裏で糸を引く伝説の大物悪党”カイザー・ソゼ”の名前。

愛する我が妻子までをも自らの手で抹殺したと噂されるソゼに
怯えるヴァーバル。
彼の告白に基づきながら思考を巡らす捜査官は、
ようやくひとつの結末にたどり着きます。

一件落着に思えたその瞬間、すべてが土台から崩れ落ちる!

驚愕の3分間です。

まるで秘密の糸の結び目がようやく解かれたがごとく、
ボロボロと”偽りの殻”が崩れ落ちる演出はお見事!

「どんでん返しの結末ありき」の映画ながら、
その演出のあまりの見事さに何度も観たくなってしまいます。

何度観てもラストで鳥肌の立つ映画です。

《2006.07.21記事一部改訂》

 

【作品】ユージュアル・サスペクツ

 


レモニー・スニケットの世にも不幸せな物語 (2004)

2005年08月24日 | ふつーMovie

こっちゃんポイント

鑑賞環境 

★★★

映画館 

上映時間 109分
製作国 アメリカ
公開情報 劇場公開 (アスミック・エース)
初公開年月 2005/05/03

ジャンル

コメディ/ファンタジー

裕福なボードレール家の三姉弟妹の物語。長女ヴァイオレットは、並外れた知恵とひらめきで日常の発明品を作る14歳の天才発明家。長男クラウスは本の虫で、普通の人が一生かかっても読みきれない量の本をすでに読破。その全てを暗記しています。末っ子サニーは、どんなものでも噛みついたら離さないメチャメチャ歯の強い女の子です。そんなある日、自宅が火事になり、愛する両親は莫大な遺産を残し 死んでしまうのでした!身寄りのない三姉弟妹は、ほどなく遠縁の親戚オラフ伯爵が預かることに。三姉弟妹はすぐに、オラフ伯爵の目当てが自分たちの遺産だと気づくのでしたが・・・。
(作品資料より抜粋)

 

レモニー・スニケット原作による全世界40カ国で3千万部も売り上げたという
全11巻からなる不幸話。

何しろこのお話、”不幸のオンパレード”が売り。
困ったものです。

冒頭、この映画に登場する原作者は語ります。

「これは、とてつもなく不幸せな物語。ハッピーエンドはあり得ない。
 不幸せに始まり、さらに不幸がふりかかる。
と。

まったく、なんという好奇心をあおるフレーズでしょうか!

更には
「ハッピーエンドがお望みの方は今すぐこの映画館を出て、他の映画を観に行ったほうが良い」
などと念押しする始末。

いま上映している映画館までをも敵に回すような問題発言だもんね。(笑)

でもね、これってそんなに不愉快でも不幸でもないんじゃない?
まぁ幸せとは言えないけど。

世の中、”上には上がある”ように、”下には下がある”のですから。

しかしながら観始めてまず感心するのは、驚くべきこの映像感覚。
ここに登場する何気ない空や山や海、
そして建物、乗り物に至るまですべてがファンタジー画質なのです!

時にはダリの不思議絵の世界のような色彩で。
また時には、映画「シザーハンズ」の一場面のような魅力的な世界観で。

観ている我々を楽しませてくれます。

いったい何人の優秀なスタッフが集まれば
こんな素晴らしい画面を作り上げることができるのでしょうか?

映画でありながら、一場面一場面が
全て完璧な絵画のような出来栄えでもありました。

さて、そんなこの映画ですが俳優陣も豪華です。

主役はお馴染みジム・キャリー。

強欲で悪人の役者オラフ伯爵。
なぜジムがこの役に抜擢されたかは一目瞭然。
映画を観る
とすぐに分かるでしょう。
”七変化”を得意技として持つ彼ならではの演技が楽しめます。

それにメリル・ストリープ、ダスティン・ホフマン、ジュード・ロウなどなど。

ところがジュードが一向にスクリーンに登場しない。
「なぜ?」と思ったんですが、
彼って映画の中に登場する原作者レモニーの”声だけ”アフレコだったんですね。

なあんだ。分からない訳だ。

さて主役の三姉弟妹はと言いますと、
末っ子のサニーは今回が映画初出演。
そりゃそうだ。だって2歳だもん。

長女ヴァイオレットは「ゴースト・シップ」で女の子の幽霊をやって娘。
長男のクラウスは「ギャング・オブ・ニューヨーク」で
トム・ハンクスの息子役だった男の子。(憶えてないんだけど)

さてさて、この「不愉快極まりない映画」は
果たして日本人の心に響くものなのでしょうか?

びみょーですねぇ。なんとも。

ただ、どんな不幸にもめげずに力を合わせて頑張る三姉弟妹というのは
テーマとしては良いとは思いますが。

《2006.07.21記事一部改訂》

 

【作品DVD】レモニー・スニケットの世にも不幸せな物語

最悪のはじまり 世にも不幸なできごと〈1〉

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接続 ザ・コンタクト (1997)

2005年08月23日 | いかすMovie

こっちゃんポイント

鑑賞環境 

★★★★

こっちゃんシアター 

上映時間

104分
製作国 韓国
公開情報 劇場未公開・NHK教育で放映

ジャンル

ロマンス

昔の愛を忘れられないドンヒョン(ハン・ソッキュ)は、彼が働く放送局の放送作家ウニが送る盲目的な執着で、自分の先輩のテホと願わない三角関係になってしまう。ある日、昔愛したヨンへから渡されたアルバムによって、彼の生活が揺れ動き始める。友達の恋人に片思いするケーブルTVホームショッピングの電話相談員として働くスヒョンは、片思いの侘しさで耐えられなくなると、夜中のドライブをする。
ある日、ドライブ中に自動車事故を目撃して、その時にラジオから流れる音楽に魅了して、通信でその曲をリクエストする。スヒョンがその曲をリクエストすると、ドンヒョンは、昔の恋人かもしれないと思うが、違う人と分かり失望する。
(作品資料より抜粋)

 

まさに韓国映画の原点ここにあり!といえる映画ですね。

パソコンのチャットやメールを通じたドラマで顔も知らない二人が
お互いの悩みや本心をやりとりしているうちに心が通じて行くというこの話。
たぶん当時としては、実に新鮮な題材だったでしょう。

バックに流れる音楽のセンスも最高で、
特に何度も何度も流れる
”ヴェルヴェット・アンダーグラウンド”の「PALE BLUE EYES」は
この映画のイメージを決定づけます。

 「シュリ」のハン・ソッキュ、「ハッピー・エンド」のチョン・ドヨンが共演。

チョン・ドヨンは「ハッピー・エンド」とは全然違うイメージで登場します。
ここ
見所ですね。

特に驚くようなどんでん返しはないままラストを迎えますが、
このラストシーンは不思議と心に残る出来。

好きですね。

このラストを観たくて また観てしまいそうな映画です。

《2006.07.21記事一部改訂》

 

【作品】接続 ザ・コンタクト

 


誰も知らない (2004)

2005年08月22日 | しびれるMovie

こっちゃんポイント

鑑賞環境 

★★★★★

こっちゃんシアター 

上映時間 141分
製作国 日本
公開情報 劇場公開 (シネカノン)
初公開年月 2004/08/07
ジャンル ドラマ

とある2DKのアパートに引っ越してきた 母けい子(YOU)と4人の子供たち。しかし追い出されるのを恐れるけい子は、自分と12歳の長男・明(柳楽優弥)だけの2人暮らしと大家に嘘をついていた。けい子は子供たちにも近所にバレないようにと言い聞かせる。兄妹たちは父親がみな別々で、学校に通ったこともない。けい子がデパートで働き、明が母親代わりとなって家事をし、兄妹の面倒を見ていた。それでも家族5人、それなりに幸せな日々を送っていた。そんなある日、新しい男ができたけい子は、わずかな現金を残して突然家を出ていってしまうのだった・・・。
(作品資料より抜粋)

 

東京で実際に起きた『巣鴨・子供置き去り事件』が元となっている映画。

ボロボロのTシャツを着た少年が
大きな旅行バックを抱えモノレールに乗っているシーンから始まります。
やがて場面は少年が母親と新しいアパートへ引越してきた日に遡り、
この悲惨な物語の全貌をなぞり始めるのでした。

学校に行くこともなく、長男以外家から外へは出ないという家。
子供4人だけの日常。家事も子供達で分担。
子供にしてはしっかりしているとはいえ、
母親はそんな子供達を家に置いたまま毎日仕事に出ます。 

やがて母親に恋人が出来家に戻らなくなる。
そして周囲の人間が”誰も知らない”子供達だけの生活が始まってしまいます。

明らかに異常なその光景に我が目を疑わずにはいられません。

子供達だけで年を越し、春になり、夏を迎える・・・。
そのうち電話も電気もガスも水道すらも止められてしまい、
家の中や子供達の身なりは次第に汚れて行く。

とにかく言いようのない痛みに心が襲われてしまう映画です。

離婚した父親、コンビニの店員、少年野球の監督、マンションの大家、
そして道を行き交う人々。
その人たちにスクリーンのこちら側から思わず叫びたくなってしう。

「誰か、この子たちを助けてあげて」、と。

そんな叫ぶ気持ちも虚しくかき消され、
物語はどんどんと不幸な展開になってゆきます。

子供達がこれほど追い込まれていても誰も助けてはくれない。
当の母親すらも。

無責任極まりなく、それでいて何の罪の意識も持たない、
あっけらかんとした母親の役をYOUが演じています。
そして”親代わり”として幼い子供たちの面倒を見る長男の役を
柳楽優弥君が好演して話題になりました。

この映画を観てつくづく思います。
大人たちが、特に親がこの子達にしてあげれたことはもっとあったはずだ、と。

この子達も暖かい親の愛に恵まれ普通の生活を送りさえ出来れば
こんな事件になど繋がらなかったはず。

しかし恐ろしいことに、現実はもっと悲惨なものだったようです。
勇気のある人は、この記事を読んで見て下さい。

巣鴨子供置き去り事件

この記事からすれば、
映画は柔らかく抑えて作られているというのが良く分かります。
現実は時として小説や映画の中の物語よりも残酷で、
そして悲惨であると思い知らされす。

無責任で身勝手な親による悲しい事件が起こる世の中に
やりきれない「怒り」と「悲しみ」を感じるとともに、
柳楽優弥君の演技に拍手を贈りたくなる映画です。

狂い始めているこの国、日本。
人間としての大切な何かが音も立てず容赦なく壊れて行きます。

これが今の日本の姿です。

《2006.07.21記事一部改訂》

 

【作品】誰も知らない

 


奥さまは魔女 (2005)

2005年08月20日 | いかすMovie

こっちゃんポイント

鑑賞環境 

★★★★

試写会

上映時間 103分
製作国 アメリカ
公開情報 劇場公開 (SPE)
初公開年月 2005/08/27
ジャンル コメディ/ロマンス/ファンタジー

普通の恋を夢見て人間界へやってきた魔女、イザベル(ニコール・キッドマン)は、街で出会った落ち目の俳優ジャック(ウィル・フェレル)にスカウトされ、テレビドラマ『奥さまは魔女』のサマンサ役に大抜擢される。ジャックとの恋の予感に興奮するイザベルだが、実はジャックは、この番組で映画界復帰を図るべく、自分を引き立てる無名女優を探していただけだった。現場で横暴な態度を見せるジャックに怒りを爆発させたイザベル。それをきっかけに、ふたりは本当に惹かれあっていくのだが・・・。
(goo映画より抜粋)

 

これはもうニコールの為の映画ですよね。ニコール桜が満開です。(お!ドラゴン桜みたい)
咲き乱れてマスっ!咲きほこってますっ!ついでに、シャチほこってますっ!(はぁ?)

笑った顔も、困った顔も、怒った顔も、泣いた顔までも美しく、魅力的な光をご乱発。今まで”ノーラ監督の作品におけるメグ・ライアンの役どころを、スッカリ取って変わった感覚”ですネ。とっても不快感のない仕上がりです。

今回は映画の中で、あの人気TVドラマ「奥さまは魔女」のリメイクをやるっていう設定。そこで、サマンサ役に抜擢されたのが素人女優のイザベルだったんデス。う~ん。このお話の設定に思わず頬が緩みます。 

イザベルの夢は、”魔法”ではなくて自分の力で本物の恋を手に入れるコト。本当はお鼻をピクピク、お耳をムニュムニュしちゃえば恋だって簡単に手に入っちゃう。でも、そんなんじゃダメ、ダメ!真実の恋がしたいってワケ。でも、これがそんなに楽じゃない。

今まで何かあれば魔法に頼ってきた彼女が、そう簡単に自分の言葉と行動で”本物の恋”なんて手に入れられる訳がないんです。そこに登場ウィル・フェレル。彼女とツキに見放され落ち目の人間男性との恋は果たして実るのでしょうか・・・・・・・?お楽しみ。お楽しみ。 

映画のノリはなかなか楽しく軽いです。ハリウッド映画とフランス映画の中間を行ったり来たりのような、”ゆったりとした心地良きコメディ感覚”でしょうか。コメディと言っても馬鹿笑いまでは巻き起こりませんが、こっちゃん的にはツボにハマる笑いのセンスが1~2個ありました。「ハッピー・ハロウィン」とかね。(笑)可笑しくて、可笑しくて・・・・。両肩を揺らして笑ってしまいましたヨ。これが、こっちゃんのツボです。

キャストを見てみるとパパ役のマイケル・ケインは良いとして、ん?なんです?このダンナ役の人?初めて見ました。アンタ誰?ってカンジですが。てっきりニコールを引き立たせる為の三流役者を抜擢したと思っとりましたが実はこの人、パニくる演技が圧倒的に上手い!(笑)”空飛ぶほうき”見たときなんて爆笑ですよ。ありえない光景を目にしたときのリアクションが上手すぎですッ!

なるほど。ニコールの相手役に抜擢された訳はココにあったのか。あとは、これは個人的なのですが「ジュンマンジ」の時に、警官役で出てたデヴィッド・アラン・グリア。好きですね、彼。あとウィルのマネージャー役で何だか”トム・クルーズもどきのアノ人”もチョット気になる存在でしたネ。事あるごとに押しかけるニコールの家の隣人の女性なんかも、やたらめったら明るくてインパクトありました。こうして考えると、意外に気に留まるキャスティングがされてたとこに気がつきます。

1.ノーラ・エフロンをこよなく愛する人。
2.ニコール・キッドマンなしでは生きられない人。
3.「奥様は魔女」が三度のメシより好きな人。

上記の3つに当てはまる人なら観ても損なし。・・・かな?っと。

この映画のために作られたオープニングのアニメに拍手ですね 。

《2006.07.21記事一部改訂》

 

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パッチギ! (2004)

2005年08月19日 | しびれるMovie

こっちゃんポイント

鑑賞環境

★★★★★

こっちゃんシアター

上映時間 119 分
製作国 日本
公開情報 シネカノン
初公開年月 2005/01/22
ジャンル ドラマ/青春

グループ・サウンズ全盛の1968年。京都府立東高校の空手部と、朝鮮高校の番長・アンソン(高岡蒼佑)一派は、激しく対立していた。アンソンの妹で、フルートが得意なキョンジャ(沢尻エリカ)に心を奪われた、東校の松山康介(塩谷瞬)は、彼女が奏でる美しい曲が、「イムジン河」という朝鮮半島に思いを馳せた歌だと、音楽に詳しい坂崎(オダギリジョー)に教えられる。キョンジャと親しくなりたい一心で、康介は、ギターの弾き語りで「イムジン河」を練習し、朝鮮語の独学を始める。
(goo映画より抜粋)

 

辛口評論の井筒カントクの作品だと意識しながら観ました。バッサバッサ!と他の映画を斬りまくるあのお方の映画がどれほどのものかと。結果は・・・観て良かったですねッ♪素直に感動!

在日朝鮮人と日本人の心の交流を謳いあげたこの映画。事あるごとに喧嘩。またケンカ。荒々しくも切ない心情の揺れ動きを、克明に描き出します。

始まりは”恋”でした。

こともあろうに、日本人の青年が恋したその娘は、血の気の多い朝鮮学校の番長の妹。お兄さんの存在には大いにビビリながらも、恋の力とは誠スゴイものですねぇ。それでも仲良くなりたくて、彼女がフルートで演奏していた『イムジン河』をフォークギターで練習を始めます。この歌がとにかく沁みるんだぁ~なんだろ?この切なく美しい旋律は。彼女と宴会の席で奏でた朝鮮語のその歌。

その河を挟んで 愛する祖国が二つに分かれてしまった。
そしていつの日かひとつになれることを祈る想いが込められた歌。

というその曲は、この映画の”命”であり強いメッセージを放ちます。

この時代に、この歌を日本人が唄うという事。
「歌っちゃアカン歌なんかあるワケないんだよ!」と叫ぶラジオの音楽番組のデレクター(大友康平)は、自分のクビをかけてこの歌を放送させます。

しかし、”異国の文化や歴史に無知な日本人”に対して、在日である彼らの厳しい言葉も。
「おまえら日本のガキ何知ってる?知らんかったらこの先ずぅーっと知らんやろ!バカタレ!」
そして心を惹かれた彼女からも。
「私とコウちゃんがずーっと付き合って、もし結婚でもするなんてコトなったら、朝鮮人になれる?」

この二つの言葉はあまりにも胸に詰まります。

「パッチギ!」は日本人の視点で作られたものですが、この映画の想いは異国の地にも届くものだと思いたいですね。

グループサウンズ全盛期の失神者続出やキノコ頭に笑い、バスの横倒しにハラハラし、康介がギターを壊すシーンにやりきれない気持ちになり、彼が泣きながら唄う『イムジン河』で一緒に泣きました。

フィルム感も独特で、懐かしくもキラキラしたような美しい艶(ツヤ)があります。ラストの小さな車”ホンダ・ライフ”(昔のネ)に乗る二人の微笑ましいシーンと、オダギリ・ジョーに歌を教わる塩谷瞬のシーンが大好きです。

《2006.07.19記事一部改訂-ポイント訂正》

 

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ゲスト・ブック【1】(2005.08.19~2005.08.26)

2005年08月19日 | げすぶ。

                          作・はんな画伯

 こっちゃんのこと、お話しま~す♪
こっちゃんは、映画が大好きな犬型ぬいぐるみデス。ぬいぐるみだって色々思ったり、考えたりします。泣いたり、笑ったりもします。だから感動を忘れないように、こっちゃんは、 
こっちゃんポイントをつけることにしました。それは、こんな感じです

  こっちゃんポイント★(一つ星)・・・・・・・・・・あちゃ~~~!
  こっちゃんポイント★★(二つ星)・・・・・・・・う~ん、まぁまぁ・・・。
  こっちゃんポイント★★★(三つ星)・・・・・・なかなか面白いヨ。見どころアリ!
  こっちゃんポイント★★★★(四つ星)・・・・わお!いいジャン!
  こっちゃんポイント★★★★★(五つ星)・・最高ッス!何度でも観たいっ!

こんなふうです。さらに、これ以上の時は「特選」「金犬賞受賞」「永久保存版」
などのコメントがついたりします

でも、あくまで、こっちゃんの感動バロメーターですから、
みなさんの感想とは一致するとは限りませんヨ。しかも、基本的に映画が大好きなので、あま~~~いデス、たぶんへへ。

・・・そんなワケでこれからもヨロシクお願いしま~す♪    こっちゃん

 

-【めにゅう】-

『映画の感想文 いんでっくす』 コチラからもどーゾ♪

        

                  ※今までのれびゅーを整理してみました

                       

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大統領の理髪師 (2004)

2005年08月18日 | めっちゃ好きMovie

こっちゃんポイント ★★★★★
(いかしたドラマ大賞) 

鑑賞環境

こっちゃんシアター

上映時間 116 分
製作国 韓国
公開情報 アルバトロス・フィルム
初公開年月 2005/02/11
ジャンル ドラマ/コメディ

1960年代の韓国。軍事クーデターを経て、新しい政権が誕生する。大統領官邸のお膝元の町で理髪店を営むソン・ハンモ(ソン・ガンホ)は、ある日、大統領の理髪師という大役を仰せつかる。緊張を強いられながらも誠実に務めを果たし、やがて、町でも一目置かれる存在になるが、北朝鮮武装ゲリラ侵入事件が起きて、状況は一変する。彼らが下痢をしていたため、同じ症状の国民は「マルクス病」とされ、スパイ容疑で次々と逮捕される破目に。運悪く、ハンモの長男・ナガン(イ・ジェウン)も下痢を訴えて・・・。
(goo映画より抜粋)

 

しっかし、おもろいオッサン。
この映画はとにかくソン・ガンホの魅力が炸裂
彼ナシではあり得ない映画です。

特別ハンサムでなければ、スマートでもない。
それがこっちゃんの思うソン・ガンホ像。
もうね、そこらへんのオッサンですわ。
町に一人や二人はいそうです。

土建屋のオッサン。
豆腐屋のオッサン。
住民課のオッサン。
小学校の用務員のオッサン。

きっと似たようなオッサンをすぐに見つけられるしょうね。

でもね、これが”味”ともいえる俳優さん。
それこそがソン・ガンホです。

そんな彼が愛すべき床屋系オトボケキャラを演じ、
こっちゃんを楽しませてくれました。

たくましいオッカサンを妻に持ち、
愛する一人息子のために日々チョッキンチョッキン。
今日も明日もあさっても。 毎日頑張るおとーちゃん。

ある日、お父ちゃんは大統領の専属理髪師に大抜擢。
さあ大変!
だって彼にとっては、国家の懐に入っちゃうなんて
夢にも思わなかったコトですから。

映画全体、にじみ出るような面白さがありますね。

選挙で対立候補の票を食べたり、
革命でドンパチの最中、産気づいた妻を乗せてリヤカーで右往左往。
もう見てるだけで滑稽で滑稽で。

初めての大統領の顔剃り場面は最高に面白い。

「はッ、血が!」だもんね。(笑)

これ微妙に時代がかった作品なんですが、
この時代の韓国の背景ってこうだったんですかねぇ。
下痢で逮捕されちゃったりするなんて。

何とも理不尽な話ですが、こんな時代ならあり得るような気もしてきます。
全くひどい話ですね。

ソン・ガンホの奥さん役は「オアシス」のムン・ソリ。
これがまた見事な韓流オバチャンで、ね。 

絵になるわあ~。(笑)

ラストはちょっとした奇跡ですね。

《2006.07.19記事一部改訂》

 

【作品】大統領の理髪師