こっちゃんと映画をみまちょ♪

レビューと呼ぶほど中身なし。しかし中身が無いのも中身のウチよのぅ。・・・なんちって。

時をかける少女 (2006)

2007年05月18日 | いかすMovie



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こっちゃんポイント ★★★★

鑑賞環境

こっちゃんシアター
上映時間 100分
製作国 日本
公開情報 劇場公開 (角川ヘラルド映画)
初公開年月 2006/07/15
ジャンル 青春/ファンタジー/ロマンス

高校2年生の紺野真琴(声・仲里依紗)はある夏の土曜日の実験室で不思議な体験をし、それ以来時間を跳躍するタイムリープの力を身につけてしまう。はじめはそれを巧みに利用して日々を楽しんでいた彼女だが、仲良しの同級生・千昭(声・石田卓也)から告白され、それを強引になかったことにしようと時を遡ったときから、運命の歯車が狂い始めていく…。(amazon.co.jpより)

 時間を自由に操る・・・。

あ、早寝早起きするとか、手帳をつけるとかって意味じゃないですよ。
いわゆるタイムストリップ・・・いやいやスリップです。(´∀`;A アハハ

これほど文明が進化した今もまだ
"Back to the 過去"(もち未来も)は叶わぬ望みなのですが、
ひとりの女子高生がその”時間リセット技”を身につけたというから、あら大変。
しかしながらせっかくのその秘技の使い道が、いかにも女子高生らしくショボい点が微笑まし。
ひとたび軍事的に利用されれば大変な展開になるであろうこの技を
恋に友情に使いまくります。
そんな部分が大いに好感触。

古い人(?)ほど知ってるでしょうが、これ原作は筒井康隆氏の名作。
原田知世が主演した1983年角川映画をはじめ、
その後 南野陽子、内田有紀で二度TVドラマ化もされています。

はて、そのような名作がなぜ今どきアニメで映画化されたのか?
しかしそんな疑問も映画を実際に観て一気に解決。

実は主人公の女子高生:紺野真琴は、時間を巻き戻す行為
(映画の中ではカッコつけてタイムリープと呼んでいた)に至る際、
ドテドテ!とその辺を転げ回るのですが、
これが生身の人間には到底無理な芸当でして。
そのコケッぷりは尋常ではございません。
ほんとハンパないコケ・スケールなんですから。
そういう意味では実写不可能です。(CGにでも頼らないと、ですが)

だってもしもこんな大ゴケをその辺の河川敷などで真似っこしようものならアータ、
恐らく骨の弱ってる現代人ならばすぐに骨折ですよ、骨折。
まさしく『時をコケる少女』と映画のタイトルに恥じない演出でございます。
(え?また何か間違いました?)

この映画を観た原田知世が「現代人のみなさま~。ブレンディ飲んでもっと強くなってねん♪」
と言ったとか言わないとか。
えぇ、もちろん言ってませんけど。( ̄∀ ̄*)←アホ

脱線ついでに話は変わりますが、
最近のブレンディには整腸作用のあるコーヒーオリゴ糖が含まれてるんだとか。
うわぁーい!なんだかすごいぞブレンディ!
そりゃ知世も夢中になるわ。( ̄∀ ̄*)←本物のアホ

あ、言い忘れるトコでしたが、映画としては後半の展開が好きです。
・・・って、そういうことをちゃんと言えってか。

はいはい。

 

 

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立喰師列伝 (2006)

2006年11月03日 | いかすMovie

こっちゃんポイント ★★★★

鑑賞環境 こっちゃんシアター
上映時間 104分
製作国 日本
公開情報 劇場公開 (東北新社=Production I.G)
初公開年月 2006/04/08
ジャンル コメディ

第二次世界大戦直後の闇市。バラックの立ち並ぶ焼け跡に、一軒の立ち食い蕎麦屋があった。そこに現れた長髪の男は、月見そばを注文し、『いい景色だ…』とつぶやく。これが彼のゴトの始まりであり、彼こそが伝説の立喰師"月見の銀二"なのだった。時は流れ、1960年代の、日米安保条約で揺れる永田町。連日のデモで騒然とする国会議事堂の近くにある蕎麦屋に、一人の美女が現れた。『ケツネ。…おそばで。あ、コロッケも欲しいなあ』と注文する彼女こそ、美貌を武器にゴトを働く"ケツネコロッケのお銀"なのだった…。

(NTT-X store解説より抜粋)

久々に自分を超えるアホに出会った喜びに満ち溢れております。

闇にまみれた底なしのアホを映画にしようなどと考えると、きっとこういうカタチになるのかもしれません。
しかしながら、どのような感性と脳味噌を持ち合わせれば、このような作品に辿り着くのかは、
皆目見当もつきませんね。
しかもこれが、日本のアニメ界と共にその歴史を築きあげてきた名士の作品などと聞けば、
頭の中は益々混乱へと突き進みます。

これぞ究極。・・・なのか?(笑)

少なくてもこれは、実写/アニメ問わず自分が過去お目にかかった作品とは、全く異次元に存在する作品。 
これってある意味、初体験?(笑)

刺激的にして、実は結構自分的にはストライクゾーンだったりするのです。
ただしこの映画、他人様には積極的にオススメはしません。

「くだらねぇ。たかが蕎麦じゃねぇーか!」

そうです。たかが蕎麦。 されど蕎麦。そこから始まる無茶話。
立喰師___立喰いのプロ、仕事師・・・って。

早い話、食い逃げ常習犯のコトだものねぇ。(笑)

映画は戦後の混沌とした日本のファーストフードの場を舞台に、
仕事師(ゴトシ)と呼ばれるヤツラが、華麗なるその仕事振りを発揮してゆく。
そんな姿を浮き彫りにして行きます。
立ち食い食堂で難癖をつけ、代金を払わずに立ち去っていく、要は無銭飲食の「プロ」たちの姿を、
様々なデッチアゲ昭和史文献をもとに、うん蓄たっぷりに紐解いてゆくという・・・。
言うなれば、ただそれだけの映画なのですよ。

よくぞ、こんなバカ映画を作ったものです!

主な登場人物は、月見の銀二 、ケツネコロッケのお銀、 哭きの犬丸、 ハンバーガーの哲、
中辛のサブ、牛丼の牛五郎、フランクフルトの辰 、冷やしタヌキの政
などなど。
自分的には、この名前だけでもうツボにきます。

あ、この映画の”冷やしタヌキの政”は、『ゲド戦記』でお馴染み。
あのスタジオジブリの鈴木敏夫プロデューサーご本人です。
って一体、なにしてるんでしょうか、この人。(笑)

この映画って、爆笑か、まったく笑えないかのどちらかしかないのかも、と思ったりして。
少なくともこの映画の中に心地の良い安らぎ場所など存在しませんからね。
観る人によっては一部に極めて不快な場面も存在しますし。
だったら、とことんハマるか、とことんヒクかのどっちかですよ。
こんなバクチみたいな映画、そうそう他人様に薦められませんてば。

ところで、この映画を作った押井守監督のことをちょっとだけお話しておきます。
押井カントクと言えば、知るひとぞ知るアニメ界の鬼才クリエイター。
『攻殻機動隊』『イノセンス』を世に送り出した彼を、自称オタクならまず知らないことは無いでしょう。
ところが「アニメに興味などないがな。」と言う方にとっては「それ誰?」ってなもの。

そこで分かるように言います。
『うる星やつら』『ヤッターマン』『一発貫太くん』『科学忍者隊ガッチャマン』『オタスケマン』
『機動警察パトレイバー』などなど・・・。 こんなアニメを今まで手掛けてきた人です。
もうこうなると、日本アニメ界の神様みたいな人ですよ。

おっと!だからといって、この『立喰師列伝』を安易なノリで観る気になっちゃいけませんよ。
これは、そんな人が真面目な顔で作った”バカ映画”だってコト。

飛び出す昭和史にノスタルジーを臭わせつつも、よくよく見ればなんとデタラメもいいとこ。
そのすべてがあくまで笑いのネタ。
そしてそんなネタの数々を、実写写真からアニメーションを制作する”スーパーライヴメーション”
と呼ばれる新技法を駆使し、独特な艶を持つ異色空間によってまとめ上げるという、
まさにこれは前代未聞の未曾有映像感覚。
そして押井氏の盟友・川井憲次による昭和ちっくな楽曲が雰囲気を盛り上げます。

ここらへンをスーッと受け入れられるかどうかが、まず第一のカギになると思います。

他に似たモノがないので上手くは表現できないのですが、なんて言うか、ペラペラの写真の切抜きが
レトロな雰囲気の画面の中で踊ってる感じ。 写真の紙人形みたいな。
これって想像できますか?

いや~。個人的にはこれ好きですけどねぇ。 って、本当に強くお薦めは出来ないんですけど。
呉々も言いますが、普通の人は観ない方が無難。

しかーし!コレが好きで堪らない人も、またいるはず。あなたがキワモノならば決して止めはしません。(笑)

ま、百聞は一見にしかず、新聞は一軒に一部。 
自分がキワモノであると自負されてる皆々様、試しに観てみます?
もし観る気になったら、レンタル店では「アニメ」のコーナーに置いてあると思います。
(て、結局薦めてる

あ~、なんか自分の目指すバカバカしい世界に、新たな光が差し込んできたような気分。ヾ(´ε`*)ゝ エヘヘ
気のせいか清々しい。
天才の世界も、バカの世界も、”上には上がいる”っていうことが分かりました。

とにもかくにも、バカを真面目に淡々と語るこのナレーション。
絶妙な上手さです!

 

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インサイド・マン (2006)

2006年10月26日 | いかすMovie

こっちゃんポイント ★★★★

鑑賞環境  こっちゃんシアター 
上映時間 128分
製作国 アメリカ
公開情報 劇場公開 (UIP)
初公開年月 2006/06/10
ジャンル サスペンス

白昼のマンハッタン信託銀行に現れたジャンプスーツを身に纏った男たち。彼らは従業員と客を人質に取り、行動を開始した。事件発生の連絡を受けNY市警のフレイジャー(デンゼル・ワシントン)とミッチェル(キウェテル・イジョフォー )は現場に駆け付けるが、綿密な計画のもとに動く犯人達に対し、容易には動けずにいた。その頃、マンハッタン信託銀行の会長が女性弁護士マデリーン(ジョディ・フォスター)を呼び出し…。

(NTT-X store解説より抜粋)

主演はジョディ・フォスターかと思っていたら、あららデンゼル・ワシントンの方。
『インサイド・マン』て、内通者のこと?身内?それとも潜入捜査?などと思っていたら、意外な意味。
「ほぉ~そっちの方かい!」という意味合いを持つ映画。

とにかく裏をかかれる作品だった。
苦笑しながらも楽しませてくれる、こういう映画は大好きです。

のっけから、むっさいクライヴ・オーウェンがアップで喋り始めるのですが、これがまた、
監獄だの、狭いだの・・・。 「いったい何を言ってるんだ?」という感じ。さっぱり意味不明。
ドラマはいきなりこの先の展開に不安をもたらすごとく、寒い幕開けでスタートするのでした。

そこで脳裏を過ぎったのは、既にこの作品を観たオトモダチの方々のレビュー。
こっちゃんが今までに目にしたこの映画のレビューは、とにかく賛否両論でした。
たしか拝読させて頂いた中では6:4くらいの割合で、やや”賛”が多かったように感じたものの、
「スパイク・リーなのにガッカリ。」と述べられた”否”なるレビューは、少なくありませんでした。
レビューの内容については「展開トロい」「パッとしない」「オチがスッキリしない」などなど。

そんな言われ方をしてしまうこの映画に、果たして自分は上手く乗れるのか?
少しくらい不安な気持ちになって当然 というものでしょう。

ところがどっこい、スットコドッコイ。
この映画の雰囲気がたまらなく好きになってしまいました!
これは、自分的にはとても面白い映画です。

確かにクライム・サスペンスとしては、比較的大人しい展開。
要は人質を取った銀行強盗グループと、黒人捜査官のやりとり中心の映画に過ぎません。
ところが、これが心ニクイ演出など数々の工夫によって最後まで飽きずに楽しませてくれるのです。

決して人を殺さない強盗団。
そして、犯行グループによるこの人質たちの扱いは”独特のスタイル”と呼べるものでした。
ここに意外性があって面白かったので、あえてこの部分は感想では触れないようにしておきます。

そしてもう一つの意外性。それはこの銀行強盗劇のケリのつけ方。
銀行強盗があったにも関わらず”被害ゼロ”。 そして何処かへ消えた犯人。
襲われる信託銀行の会長が、こうまでもうろたえる理由とはいったい?
さてさて真実は・・・というところ。

強行突入!の場面なんか、もう最高に面白かったですよ。

観るまで、この映画はもっと難解な展開にもつれ込むか と思っていましたが、
コトが終わって振り返ると、意外に全体がシンプル構成になっていたことに気がつきます。
「犯人の目的は?」「その手段は?」というのさえ分かれば、大方理解は出来ますからね。
単純な流れに肉付けされているだけだというのが、良く分かる映画でした。

ウィレム・デフォーが端役で登場。

いつもは主役級女優ジョディ・フォスターも、決して良い人間とは呼べない人種に脇キャスティング。
カノジョ、正義感ではなく、私利絡みで警察と強盗の間に割って入ってゆく女弁護士の役です。
あり得ない端っこ扱いに「良くぞこんな役をジョディが引き受けたものだ」と、やっぱり思ってしまいますね。

そういう意味からもこの映画は”意外性”に満ちているのです。

どこか自棄的な空気漂うデンゼル・ワシントンは、まぁ良かったですよ。

そうそう。あと、この音楽のセンス! さり気なくも、めちゃめちゃ良いじゃないですか!
この音楽が、自分にとっては映画の好感度を一気にアップさせる要因になったことは事実。

もしかしてこの映画は”スッキリしないところに美学あり”といった映画なのかも。

普通なら「おいおい、そこで終わらすか?」と言いたくなるオチも、自分にはむしろ粋に感じました。

 

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RENT/レント (2005)

2006年10月25日 | いかすMovie

こっちゃんポイント ★★★★

鑑賞環境  こっちゃんシアター 
上映時間 135分
製作国 アメリカ
公開情報 劇場公開 (ブエナビスタ)
初公開年月 2006/04/29
ジャンル ミュージカル/ドラマ/青春

ニューヨークのイースト・ヴィレッジ。人気バンドで活躍していたロジャー(アダム・パスカル)は、恋人がエイズを苦に自殺して以来、作曲ができなくなっていた。ルームメイトのマーク(アンソニー・ラップ)はドキュメンタリー作家を目指している。そこへやってきたのは、かつてふたりと共に暮らしていたベニー(テイ・ディグス)。金持ちの娘と結婚したベニーは、この付近の土地の所有者となり、彼らに立ち退きを迫るようになっていた。同じ頃、ロジャーは階下に住むミミ(ロザリオ・ドーソン)と出会い、心惹かれていくが…。

(goo映画より抜粋)

rent【レント】=賃借料;地代, 小作料, 家賃, 部屋代のこと。

「52万5600分。1年をどうやって数えますか?
夜明け、日暮れ、深夜のコーヒーカップ、笑い泣いた日々・・・。
何で数えてあなたは一年を過ごしますか?」

これはこの映画のオープニングを飾る歌の歌詞。

8人の男女が客のいないホールのステージに立ち、それぞれのパートを歌い上げる。
この歌を聞くだけでもう価値があると思えるミュージカル映画。
この歌めちゃめちゃ良い! と、素直に感動。

なかなか素敵な幕開けです。

ナイトクラブのダンサー、引き篭もりの元ロッカー、哲学プロフェッサー、ドラッグクイーン、
ドキュメンタリー映像作家の卵、カリスマパフォーマンスアーティスト、女性弁護士、
資産家の娘と結婚した元ルームメイト。
男女8人恋物語、友情物語のミュージカル。

毎月どころか去年の家賃すら払えず、立ち退き寸前。
クリスマス・イヴなのに電気も水道も止められたアパートに住む人と、そこに集まる仲間たち。

男と女、男と男、女と女。
様々な形の恋と友情に包まれた彼ら彼女らの日常を描きつつ、
エイズ、ドラッグ、犯罪、同性愛などの問題を浮き彫りにして行きます。

これはピュリッツァー賞も獲得したブロードウェイの大ヒットミュージカルの映画化
ロバート・デ・ニーロが製作に名を連ねています。
ミュージカル映画としての完成度はとても高く感じました。
(といってもそれほど得意分野でもないのであくまで印象です)
なかなかスケール感ありのミュージカルですね。

監督は『ハリー・ポッター』シリーズで監督や製作に携わっているクリス・コロンバス
そう聞くと、この仕上がりにはちょっと意外な感じを受けます。
随分と手馴れた作りに感じますね。 てっきりミュージカル畑の方の作品かと思いましたよ。

ロックナンバーをベースに組み立てられたこのミュージカルは、とにかく楽曲が良い!
う~ん。これはなかなか粒揃い、名曲揃いです。
これって1枚のアルバムとしてCDで聴いても、十分満足出来るクオリティじゃない?

HIV感染者や同性愛がドラマの中心に居座るあたりにアメリカ寄りのテーマ性を感じますが、
その辺の感覚をクリアできればかなり楽しめると思います。

ただミュージカルが苦手な人にはかなりキツイ一品かもしれませんね。
正直、自分も一回の鑑賞でこの映画の良さを実感できませんでした。
『プロデューサーズ』なんかの崩れたミュージカル(あ、もちろんアレも名作ですけど)
しか観てないオチャラケ人種には、素直に入り込めないトコはありますね。

ところが二回目の鑑賞はさすがに余裕があったので、そこで初めてこの映画の良さを堪能できたワケです。
余韻をじわわ~っと感じることが出来ました。
まずは”ミュージカルらしさ”を楽しむ余裕がある方にオススメします。

人は愛を刻みながら生きる。そして死んで行く・・・。
ドラッグクイーンのエンジェル(チョットKABAちゃん似)がエイズで死んでしまう場面は悲しいですね。
それと、生きている証をフィルムに残そうとドキュメンタリーを撮りつづけるマーク(アンソニー・ラップ)が
何故か一番印象に残りました。
カメラオタクっぽいこの人とは、なんだかお友達になれそうです。(笑)
彼の撮った映像が流れるラストは、なかなか感動的でしたよ。

そうそう。
ストーリーにおいて後半見せ場を作るミミ役のロザリオ・ドーソンは、
『シン・シティ』でゲイル役だったあのお姐さんです。
プチ衝撃のレザー・コスチュームで娼婦街を仕切ってたあの方。この映画では随分印象が違います。
って当たり前か。

いやあ、それにしても皆歌うまいな~。・・・ってこれも当たり前だよね。(´∀`)あはは

 

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オーメン (1976)

2006年10月22日 | いかすMovie

こっちゃんポイント ★★★★

鑑賞環境 

こっちゃんシアター 
上映時間 111分
製作国 アメリカ
公開情報 劇場公開 (FOX)
初公開年月 1976/10/
ジャンル ホラー

6月6日、午前6時、ローマの産院で、アメリカの外交官ロバート・ソーン(グレゴリー・ペック)の夫人キャサリン(リー・レミック)は、男の子を出産したが、その子は生まれるとすぐ死んだ。ロバートは、産院で知り合った神父から、同じ日、同じ時間に生まれた男の子を、死んだ子の身がわりにもらってほしいと頼まれた。その子の母は産後すぐに死んだのだった。ロバートは、妻にそのいきさつを話さず、その赤ん坊をもらいダミアンと名づけた。キャサリンはダミアン(ハーヴェイ・スティーヴンス)を自分の子と信じていた。やがて、ロバートは駐英大使としてロンドンに栄転しダミアンはすくすくと育っていったのだが・・・。

(goo映画より抜粋)

味噌オーメン、正油オーメン、塩オーメン.....。

寒くなってくるとやっぱり、味噌オーメンが食べたくなります。
あ、毛ガニは乗せないでね。食べにくいから。 ( ̄∀ ̄*)ナンノコッチャ

と、またまた意味不明の書き出しですが、(分かってたら言うなってネ)
もうすぐあのリメイク作『オーメン666』がレンタル開始とのこと。(2006/11/03~です)
そこで鑑賞前にと、復習の意味でオリジナルを観ました。

いや~。
復習と言っても、この映画を過去に観たか観なかったか・・・。
正直定かではなかったのですが、いざ観ると内容、バリバリ知ってましたね。(笑)

オチがあーなるっていうコト以外は。ええ。
ラストのダミアン坊やの( ̄ー ̄)ニヤリが効いてますなあ。

まあ、こういう名作どころのホラーを現在のVFXなんかを駆使して、
今風のアレンジで作りなおしたいと思う人種が出てくるのはわかりますよ。
「もっと怖がらせてやろう」ってね。

確かにこの頃の”オカルト”と呼ばれるホラーを今観ると、「怖い」とかっていうよりも
なんとも微笑ましい気分にもなっちゃいますからねぇ。
この程度なら、現代っ子は余裕シャクシャクですよ。
今、このオリジナルを観て心底震え上がれる方がいたら、表彰モノ。
逆にお目にかかりたい気分です。

でもやっぱ、オリジナルの強味は「それがオリジナルである」ってことでしょうね。
これに尽きます。
”悪魔の子”が人間ファミリーに紛れて成長してゆくという、あり得なくも物騒な話を
30年も前に映画化した意義はやっぱり大きいのだなと。

 

このオリジナル映画の時のパパ役はグレゴリー・ペック
『ローマの休日』でオードリー・ヘップバーンの相手役を務めたあのひとです。
そう、あのスクーター新聞記者のオッサン。
そしてダミアン役はハーヴェイ・スティーヴンスという子役クンでした。
そのダミアン坊やの生年月日などプロフィールをちょっと検索してみましたが、突き止められず
結局、謎のまま終わってしまいました。(だれか知ってたら教えて下さい)
ただ、この子、なんと!『オーメン666』にカメオ出演しているという噂をGETしましたよ。
(ダミアンの誕生パーティのシーンで、レポーター役にて登場とのこと。)

へぇ~~~ッ。(ってホントなのか?その辺を確かめなきゃ!)

いやね。物騒な話ですが、ホラーの子役って変死するってイメージがどうもあって。
(実際にはそんなことないのでしょうけどね)
以前に『ポルターガイスト』の子役ヘザー・オルークちゃんが、シリーズ3作目を撮った後、
公開前に死亡したということがあったじゃないですか。
当時ヘザーちゃんに関しては、「変死した」「謎の急死」「風邪をこじらせ・・・」などなど
様々な噂が飛び交いましたが、実際のところは原因不明のままだったと思います。
なんとその後「やっぱり生きてた」説まで飛び出す始末でした。

おやおや。( ̄ー ̄;)

ま、それはともかく、この『オーメン』オリジナルの子役ハーヴェイ君も、他に出演映画はあるものの
さほどヒットしなかったらしく、その後どうしてるものか・・・と思っていたわけです。
もしや・・・??? などと思っちゃったわけですよ。

でもちゃんと生きてたようです。(ホッ)
機会があれば「あの人は今!」なんかのTVバラエティでジックリ取り上げて欲しいですよね。

さて、話はすっかり横へ逸れてしまいましたが、今回の鑑賞で
「この映画の基本軸はやっぱりシッカリしてるなあ。」と感じることが出来たのは収穫でした。
アカデミー賞作曲賞に輝いたBGMもこの映画のカラーを決定づけていますし、
グレゴリー・ペックのウジウジ感もホラーには必要不可欠な要素だと思います。
妻が死んでも尚、「子供に罪はない。」と葛藤するパパのアホな姿には、地団太を踏ませられますね。

あーまどろっこい!そんな場合じゃないでしょうが!悪魔の子ったら悪魔の子だってば!
って話ですよ。
まったく、ダレだってそう言いたくなるはず。 オヤジに変わって剣を突き刺してあげたくなるでしょ?

その他、首吊り、転落、首チョンパなど、徐々に盛り上がる演出もなかなか王道を行ってますし。
悪魔の数字”666”を確かめようと、ダミアンの髪を切るシーン場面なんかはやっぱり良いですね。

うん、良く出来てる。 (*`д´)bグッ!

ただし怖いかどうか、と聞かれれば、これは「全然怖くない」レベル。
ホラーが苦手な人ですら、飛びあがることはないでしょう。
最後に残る感想は精々、「悪魔の子ってマジ怖くない?それってヤバくない?」程度のものです。

今となっては雰囲気を楽しむホラーといったところなのでしょう。

さて2006年リメイク版『オーメン666』はどんな風に楽しませてくれるのでしょうか?
映画館に行けなかったので、DVD化をズーーーット心待ちにしてました。

今からレンタル開始のその日を、楽しみに待つことにしましょうか。(`Д´;)ハァハァ

 

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顔 (2000)

2006年10月21日 | いかすMovie

こっちゃんポイント ★★★★

鑑賞環境  こっちゃんシアター 
上映時間 123分
製作国 日本
公開情報 劇場公開 (東京テアトル)
初公開年月 2000/08/12
ジャンル ドラマ/犯罪

母が営むクリーニング屋の2階に篭り、ひたすらミシンを踏むだけの生活を送っている35歳の吉村正子(藤山直美)。丸眼鏡に太った体、服装にも気を使わない彼女は、友人も恋人も作らずに社会との接点を拒み続けてきた。ところがある日、唯一の味方である母(渡辺美佐子)が急死。葬儀で顔を合わせた美しい妹(牧瀬里穂)に罵られたことがきっかけで、正子は突発的に彼女を絞殺してしまう。そして、側にあった香典を手に家を出て逃走生活を始めるのだった。生まれて初めての様々な経験を通して、俗世間に揉まれていく正子。さらに色々な男たちとの出会いを経て、彼女は外面も内面も磨かれ自信をつけていく。しかし、そんな彼女に警察の追っ手が迫り…。

(NTT-X store解説より抜粋)

これはまた、「藤山直美ここにあり!」という邦画。
全編を通して、彼女の異質な魅力が炸裂します。

病気ではない。
しかし美人で自由気ままに生きる妹とは正反対に、家に閉じ篭りっぱなしの生活。
自分をさらさず、他人を受け入れず。
そんな風に35年を過ごしてきた彼女が、ある日母の急死をきっかけに、自分を罵った妹を殺してしまう。

そして、逃亡生活へ。 母の葬儀の香典袋を根こそぎ持って・・・。

と、まあこんな話ですが、思いの他描き方は明るい。 ここが救いです。
これにオドロオドロしいBGMなんかが重なろうものなら、観るに耐えない作品になってしまったでしょう。
でも、この作品の方向性は違うのですね。

『顔』というタイトルから、整形手術で顔を変えながら逃亡するというハナシかと思いましたが、違ってました。

コメディというわけではないけども、どこかクスッときてしまう部分もある逃亡生活。
何気ないシーンの次にいきなり殺人や自殺のシーンをもってくるなど、
映画自体のコマ割りは、サラッとしていながらも大胆な印象を受けます。

監督は『KT』『亡国のイージス』『ぼくんち』などの阪本順治氏。
個人的には肌の合う監督さんだったりします。
お陰でこの映画も好印象でした。

さて。ストーリー的には「今さら・・・」と、さほど目新しさを感じないものの、
この映画の魅力はとにかくキャスティングにあるようです。

主人公の藤山直美は、もう「そういうひと」にしか見えない役作り。ここに全力を注ぎ込みます。
「人間、こうも他人に成り切れるものなのか?」と驚かされますね。

さらにもっとビックリなのがその主人公を取り囲む脇役のキャスティング。

牧瀬里穂は彼女の妹役で登場。 しかし早々に殺される。
トヨエツこと豊川悦司はヤクザに成り下がり、
國村隼はシャ乱Qを唄う。
佐藤浩市は退職させられた会社を恐喝し、
宮藤勘九郎はレイプに至る。
ラブホ経営の岸部一徳も印象に残るし、
内田春菊までがチョイ役で登場する次第。
もちろんバーのママ役 大楠道代の存在感は圧倒的。

この意外性に溢れたキャスティングこそが、この映画最大のサービスだと思うわけです。
きっと他ではお目にかかれない貴重なシーンに出会えますよ。

この映画は、2000年の日本アカデミー賞で作品賞をはじめ5つの賞にノミネート。
結果的には監督賞を受賞しています。
しかし不思議なことに藤山直美の主演女優賞のノミネートはなかったようで。

え?なぜ?

この年の日本アカデミー賞:主演女優賞は『長崎ぶらぶら節』 の吉永小百合、『はつ恋』 の田中麗奈、
『ホワイトアウト』の松嶋菜々子、『雨あがる』の宮崎美子、『川の流れのように』の森光子
らがノミネート。 
そして結果的には吉永小百合が受賞・・・。

ここにまたまた”大人の事情”を感じなくもないのですが。
まあ、他の作品を全部観てはいないので、なんとも言いようがありません。

ともかく、この映画の藤山直美は良いです!
故:藤山寛美を父にもつ彼女。
”恥”、”プライド”、”世間体”などを気にしていては到底この演技には辿り着かなかったはず。
そういう意味で、彼女を大いに評価したいですね、個人的には。

ぼそっと口にする彼女の台詞、
「別に許してもらわんでエエよ。」「ともだちおらんかったらアカンの?」が耳に残ります。

まあ、この映画のラストのオチが大好きです。
そこで幕を閉じますかって感じ。(笑)

藤山直美、阪本監督、ブラボーです!

 


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あなたに降る夢 (1994)

2006年10月19日 | いかすMovie

こっちゃんポイント ★★★★

鑑賞環境 こっちゃんシアター
上映時間 101分
製作国 アメリカ
公開情報 劇場公開 (Tri=COLTRI)
初公開年月 1994/10/
ジャンル ロマンス/コメディ

カフェでチップの持ち合わせが無かったお人好しの警官チャーリー(ニコラス・ケイジ)は、ウェイトレスのイボンヌ(ブリジット・フォンダ)にチップ代わりに宝くじが当たったら半分を分け与える約束をする。そして数日後、その宝くじが見事に大当たり!強欲な妻を説得して彼は半分をイボンヌに与え、彼女はカフェのオーナーとなった。そんな中、二人の間には恋が芽生える。妻との離婚裁判に負けたチャーリーはイボンヌに渡したお金を返さなくてはならなくなり、イボンヌはついにカフェを手放す決意をする…。

(NTT-X store解説より抜粋)

ハゲラス・ケイジの『あなたに降る』 を観ました。
ある日ヅラの抽選に当たったハゲラスが、ブリジット・フォンダとヅラを山分けするというヘアー・ロマンス...。

エッ?┌|∵|┘ナンカ チガイマシタ?

いや、バカも休み休み言わなければなりませんね。
この映画を観ていると、人間優しく正直に生きる事が大切だと思ったりします。
嘘や誤魔化しや自己チューは結局自分を破滅へと導きます。
お人よし万歳! ブラボー バカ正直!です。
だから、これからもこっちゃんは、そんな方向で生きたいと思いますッ!

あ、なんか思わず熱くなってしまいました。(`Д´;)ハァハァ

いやね。ぶっちゃけ、とても温かいお話でしたよ。(*´σー`;)エヘヘ

警官の鑑(かがみ)とも思える真っ直ぐなチャーリー(ニコラス・ケイジ)に
宝くじが大当たりするというのはなんともハートフルな設定。
そして不運な破産系心優しきウェイトレスのイボンヌ(ブリジット・フォンダ)に
救いの手が差し伸べられたというのもハートフル。
極めつけは、そのイボンヌのダメ夫役にスタンリー・トゥッチをキャスティングし、
そちらに気を惹く事でニコラスの頭皮に批難が集中するのを避ける手法を取っている点も、
まさにハートフルなのです。
(本来なら風になびくニコラスの前髪にハラハラしてしまうところですがお陰でさほど気になりません)

しかもこんな素敵な話が”実話がモト”だって言うんだから、ますますハートフル指数もUPしますね。
人生捨てたモンじゃありません。

そんなこんなで至るところにハートフル溢れる作品ですが、チャーリーの妻だけは真逆街道まっしぐら。
いやはや。

強欲、我侭(わがまま)、思いやりの欠如。 この性格は救いようがありません。
オマケに口を閉じる暇がないほど喋り通しだし、
自分の意にそぐわない事態が発生するたび大声で「あ"~~~~~ッ」と叫ぶ。
耳がキンキンします。(/ω\)
後で日本語吹替えもチェックしてみたらカノジョの声は久本雅美(ですよね、たぶん)でした。
ピッタリじゃないですか。(笑)
吹替えで観ると、この悪妻により一層 好感が持てなくなります。

さてお話ですが、たまたまウェイトレスのブリジットに渡すチップがなかった為に
「さっき買った宝くじの当選金額の半分をあげゆ。」と約束したニコラス君。
「なに、のたまってんのよ、ハゲ。」程度にあしらうブリジット。
ここから物語は転がりはじめます。

なんと、なんと、な、な、なんと! そんな宝くじの紙切れが400万$に大バケ!ってひょえーッ!
当然、”脱”貧乏志向のニコラス妻、おお喜び。 そこで・・・ニコラス君、恐る恐る告白。
「半分あげる言うてもうたん。」 
カミさん半狂乱。キィーーーーッ!(ノ`△´)ノ ナニイッテンノヨー! 
ちゃぶ台ひっくり返す勢い。
ニコラス君、苦しい説得。・・・妻、しぶしぶ納得。
でもってブリジット、苦労なしに200万ドルを手にし自分の店GET。

まあ、こんな話・・・って分かるかい!(*`◇´*)/

詳細はDVDでドーゾ。 ほんわかエエ気分になれまする。

「実話とはいえ、ほとんど脚色でしょ?」などと思うことすらヤボに感じてしまう温かさです。
毛皮を買った途端、動物愛護団体にペンキをかけられちゃったりと、
何気に強欲妻がチャッカリしっぺ返しされるのもスッキリしちゃいますね。
最後もね。

いやあ、それにしても欲にまみれた人間てホント醜いですね。
本当の幸せはお金の中には落ちてませんよ、なんてね。

えっ?甘ちゃんですか?(゛ `-´)/ エエヤン!

この映画はおともだちの間で評判の良かった映画です。
評判どおりでしたよ。もち、ハッピーエンドです
ニコラスのお金の使い方が気持ち良いんですよね。
人に好かれる振舞い方。
それがこの結末に結びついたのですね。
そうです、彼の”人柄”こそが宝です。

ニコラスがブリジットにあげた最初のプレゼントは、彼らしい素敵なプレゼントでした。

 


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恋におぼれて (1997)

2006年10月18日 | いかすMovie

こっちゃんポイント ★★★★

鑑賞環境 こっちゃんシアター
上映時間 100分
製作国 アメリカ
公開情報 劇場公開 (WB)
初公開年月 1997/09/
ジャンル ロマンス/コメディ

信じ切っていた恋人(チェッキー・カリョ)に裏切られた、カメラマン件コラージュ・アーティストのマギー(メグ・ライアン)。彼女はある時、天文学者のサム(マシュー・ブロデリック)と出会う。彼もまた恋人のリンダ(ケリー・プレストン)にふられ、彼女を追ってきていた。そんな2人は互いの恋人が現在同棲中という事実を知る。マギーたちは、彼らの仲を裂くため一致協力するが・・・。

(作品情報より抜粋)

歪んでます。歪みきっとります。

”愛しい恋人にフラれ組”の男女。 そんな二人が出会ってしまいました。

二人の元恋人はニューヨークのとあるマンションでラブラブ同棲中
そこで二人は愛の巣の向かいにある廃屋に陣取り、張り込みを始めるワケです。

男はモトカノを取り戻すために。 女はモトカレをどん底に突き落とすために。

なんというストーカーによるコラボレーション!
二人の奏でるストーカー・ハーモニーは・・・いや目に余るものがありますね、やっぱ。
しかし、こんなトコから生まれる恋もあるわけですよ。

て、んなアホな。( ̄∀ ̄*)

とにかく中盤以降ちょっと失速するものの、前半のドラマの加速具合といったらもう爆笑。
このアップテンポな転落ぶりはもう抱腹絶倒に値します。
ドリフのズッコケネタで笑える人種は、やっぱりこの映画のマシュー・ブロデリックでも笑えるでしょう。

オメデタイ発想を抱く天文オタク系の彼の役どころは、もはや”無敵の天然クン”。
マシューって、こういう役をやらせたら本当に上手いもんな~。
芸達者ぶりが光ります。
映画『プロデューサーズ』に繋がる面白さを、ココでも見ることができますよ。

一方、ロマンスコメディの女王(だった)メグ・ライアン
この映画ではかなりブラッキーです。
「彼女はきっと自分のところに戻ってくるんだ。」と真顔で語るマシューに向かって、
「男の発射したザー○ンに押し流されて帰ってくるわ。」などとアッサリ平気で返す。
マシュー君を一気に凹ませます。
でもその過激な言動の割に、仕掛ける復讐技が可愛かったりしますね。
発想はほとんどコギャルレベルです。

ただし、盗撮、盗聴、不法進入、器物損壊、キャッシュカードの不正使用...
目的の為の任務遂行によって二人が犯した罪は数知れず。
でも、ソレもコレもぜ~んぶ「笑って許して」というようなコメディです。
実際、笑って流せます。

もっとも、一方的に恋人をフッって同棲をはじめるような男女に、同情心などそれほど湧きませんしね。
被害者には見えませんよね。

マシューのモトカノ役はケリー・プレストンなのですが(実生活ではジョン・トラボルタのカミさんです)、
この映画ではシタタカな一面も見せてました。
相変わらず美しい彼女ですが、好感度はあまり残らない役どころです。

そしてメグのモトカレ役は『ニキータ』『ドーベルマン』などのフランス俳優、チェッキー・カリョ
彼がここまで情けない役を演じるのは珍しいというカンジです。
イチゴアレルギー&骨折のシーンは見てるこっちまで痒くなる。
両手が使えず柱にスリスリ。
あそこまでヒドイなら入院しなさいとツッコミたくなります。

こっちゃんがこの映画で気に入ったのは、投影機を盗撮用に持ってくるというアイデアでした。
天文観測所に勤務する”銀河マン”のマシューの設定もここで生きてきます。
彼はその自作機器を使っていかにも天文観測的にモトカノの私生活を記録して行くわけです。
スクリーンを作ろうと、レンガの壁に映し出された彼女の映像の上から白いペンキを塗っていく
なんていうイメージもよかったですね。
なかなか考えたなぁと感心してしまいました。

あとBGMのセンスもなかなか良いですね。
エンディングでかかるのはやっぱりあのエイティーズの大ヒット曲「恋におぼれて」なのですが、
これがロバート・パーマーではなく、ネナ・チェリーのカバーヴァージョンというのがまた心憎い。

ただしストーリー的には後半ちょっとシツコく、「もうその辺にしてあげようよ。」なんて思っちゃうかも。
ラストは結局、無理矢理なハッピーエンディングでした。
飛行機まで飛ばしてるのに・・・結局そんなコトもおかまいなし。

でもコレは個人的に好きな映画だったります。 
なんだかんだメグもマシューも大好きですし。

まあ、ネスカフェでも飲みながら気軽に観れば、これも楽しい映画ですよ。

 (*´ω`)且~~ハイドーゾ
    
あ、未見の方のために言っておきますが、ロマンスとしてのトキメキ度は低いですよ。
復讐にウエイトを置きすぎだもの、この映画。
だからロマンスに割り当てる余裕がなくなっちゃってるんだな。
もっともメグとマシューの恋人像なんて、はじめから被写体的に不自然さを感じるので
そこをネチっこくやられても困っちゃうんですけど、ね。

復讐は「どこまでやっても虚しいもの」。
スッキリするどころか、必ず自分に返ってくるものなんですね。 
なのに、「この世からなくならないもの」でもあるようです。
ヘンなのー。( ̄∀ ̄*)ニンゲンッテ...

「復讐」___。これって全ての人間が持っている自然な感情なのでしょうか?

て、こっちゃんは復讐したことはありませんからね。 (´∀`;A アセアセ

 

恋におぼれて

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ウェディング・シンガー (1998)

2006年10月17日 | いかすMovie

こっちゃんポイント ★★★★
鑑賞環境 こっちゃんシアター 
上映時間 97分
製作国 アメリカ
公開情報 劇場公開 (ギャガ=ヒューマックス)
初公開年月 1999/02/
ジャンル ロマンス/コメディ

時は1985年、アメリカ郊外の町リッジフィールド。結婚披露パーティで歌や司会を担当する"ウェディング・シンガー"のロビー(アダム・サンドラー)は、持ち前の明るさとノリのいい歌、機転の効くユーモアでどんな結婚式も華やかに盛り上げていた。そんな彼がある結婚パーティで新人のウェイトレスのジュリア(ドリュー・バリモア)と知り合う。お互いに結婚を間近に控えている事を知り、それぞれの結婚式では協力し合おうと約束するのだが・・・。

(NTT-X store解説より抜粋)

さて、放置プレイ状態のセンチメンタル祭りを再開しましょうか。

まずはアダム・サンドラーのライオネル・リッチー崩れのヘアーにチョットひいて、と。
今観るとこの髪型、結構強烈なインパクトあります。
街角でこのような髪型の方に出会う確立は極めて低いでしょう。( ̄∀ ̄*)

でもね、この映画のアダムは なかなかエエやつなんです。
スターになるための腰掛け仕事とはいえ、ちゃんと気配りも出来るひと。
他人をハッピーにする才能に溢れてます。
でも、こういう兄ちゃんて、大抵恋に恵まれないよな。・・・と思ったら、その通り。
自分の結婚式では花嫁がドタキャン。
そこで安易に予想がつく自暴自棄の生活へ転落するわけですね。
ガキんちょからは「精神病院へ行け」とかまで言われてました。

それでも鬱(うつ)のままステージに立つアダムのその無謀さに拍手を贈りたい。
あんな貧相な”ホリディ”は聴いたことないもの!
もはやマドンナのゴキゲンナンバーの面影はありません。
今にも行き倒れそうな”ホリディ”です。

しかしこの映画の落ち着く先は、言わずと知れたハッピーエンド。
そして途中の展開もどこまでも明るいのです。
何しろドリュー・バリモアが相手だものネ。

ハッピーエンドのロマンスは好き。
そして恋に落ちる瞬間がハッキリ手に取れる映画が大好き。
笑えちゃうんだけど切なくもさせてくれる、そんなラブストーリーが大好物。
だからこの映画もとってもお気に入りなんです。

なんか良くないですか? ”恋に落ちる瞬間”て。
これに勝るトキメキはこの世には無いと思うわけですよ。

この映画は、サンプル・キス(観た人は意味わかります)で恋に落ちてからの展開が良いですね。
ドリューのウルウルの瞳にもう釘付け。

なんともシマリのない”ユー・スピン・ミー・ラウンド”で始まるこの映画。(デッド・オア・アライブも真っ青)
とにかくいたる所に80年代(エイティーズ)の臭いがプンプンです。
ファッションに目をやればマドンナだったり、マイケル・ジャクソンだったり、ボーイ・ジョージだったり。
(そのどれもがイタいんですが)

登場するクルマなんて「バック・トゥ・ザ・フューチャー」でも使われた
デロリアンですからね。(画像左)
おまけにBGMは、まるで80’sの洪水のような使い方!
そのナンバーの多さはサントラ盤が2枚に渡って発売されたことからも伺えます。

80年代にブレイクしたあんな曲、こんな歌が様々なシーンにカブさって行きますよ。

極めつけはビリー・アイドルの登場!ちゃんとセリフありです。
機内アナウンス、ワゴン・サービスまでやっちゃいます。

顔も姿もビリーのままなのに。(笑)

 

しかし悲しいかな、そんな驚きも最後のスティーヴ・ブシェミ登場で吹き飛んでしまった感もあり。
不思議とこっちの方がアリガタイ気分に浸れました。

ブシェミの生歌は強かったってコトですか・・・。

笑っておセンチになれる、なかなか素敵なロマンスコメディですね。

 

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ブロークバック・マウンテン (2005)

2006年10月05日 | いかすMovie

こっちゃんポイント ★★★★

鑑賞環境 こっちゃんシアター 
上映時間 134分
製作国 アメリカ
公開情報 劇場公開 (ワイズポリシー)
初公開年月 2006/03/04
ジャンル ドラマ
映倫 PG-12

1963年。羊放牧に雇われたイニス(ヒース・レジャー)とジャック(ジェイク・ギレンホール)は、ワイオミング州のブロークバック・マウンテンで、ひと夏を過ごすことになった。移ろいやすい大自然のなかで助け合ううちに、深い絆を育てていくイニスとジャック。それが友情から愛情へと変化していくのに、時間はかからなかった。保守的な時代と閉鎖的な土地で、それぞれに妻と子供に恵まれながら、2人は20年もの長きに渡って、ひそかに愛を育んでいくのだが…。

(NTT-X store解説より抜粋)

コレも愛♪あれも愛♪たぶん愛♪きっとゲイ~♪、ということで。( ̄∀ ̄*)

ワイオミング州ブロークバック・マウンテンの雄大で美しい景色をバックに語られる男同士の恋物語
ネチネチ、イジイジ感はあるものの、男女問わずこの映画で涙した人は多いと聞きます。
かくも見事な演出効果に心揺さぶられる作品。
これだってロマンスです。・・・認めたくない気持ちはドコかに残りますが。(>ω<)

悲恋だろうがハッピーエンドだろうが、普通 男同士の恋愛を描いてこんなに清々しくは行かないでしょう?
もっとイヤらしい方向へ走るか、
もしくは「ホレホレドーダ見ろ!」と言わんばかりに監督のアブノーマル嗜好で塗り固めるか。
当然、前者でも後者でも大半の観客はヒクわけで。(*_ _)。o○

ところがどうでしょ、このアン・リーという監督は。
見せ方が圧倒的に上手いじゃないですか!
さすが「グリーンデスティニー」の監督だけあります。
なんとも心ニクイ演出。
好き合った男同士が、美しい山々をバックに痴話喧嘩するシーンまで
しっかりと観客の心に刻み込んでしまうのですからね。

特に映像のあちこちに惜しみなく差し込まれるこの風景の美しさは圧巻!
もはや同じ地球上と思えないほどの美しい景色。目が眩むような”美”がここにあります。
この風景の美しさを的確に表現する言葉を、自分はまだ知りません。
それほど美しい・・・。
この映画「ブロークバック・マウンテン」には、切り取って額に入れたいようなシーンが山ほど登場します。
これを観るだけでも、もう十分価値ありでしょう。

アカデミー、ヴェネチア国際映画祭など数多くの受賞となった作品ですが、
これは賞に恥じない作品だと感じました。
こういうテーマを真面目に撮れる監督は本当に凄いと思うのであります。
しかもコレで泣かせるときてる!

次回アン・リー監督には、この調子でスプラッター・ホラーに挑戦して欲しいというのが個人的な希望です。
タイトルは「ブロークバック・オブ・ザ・デッド」でも「ブロークバック・プロジェクト」でも良いので、
絶対”ここ”で撮影して欲しいのです。美しい山々をバックにハラワタが飛び散る・・・みたいな。
それでも「スプラッターなのに泣けた」という声が上がると思うのですよ。

何だか例えはオカシイですが、
言いたいのは「この映画が、それほど演出上手だった」ということです。
この演出をもってすれば、ゲイだろうがホラーだろうが美しく見えるわけです。
どう?伝わった?(^-^; はは...

ともあれ、泣けた人の多くは、この話を男女の恋愛に置き換えた部分もあったのでしょうね。
もしくは「オトコガ好キダカダー」という事ではなく、「アンタだから好っきやねん」というこのスタイルに
ひとつの”純愛”の形を見出したのかもしれません。
でなければ、これほど多くの人の支持を得られなかったはず。

受け手にそう思わせること___。 これこそが作り手の目指す”演出の真髄”なのでしょうね。

 

【今日の一句】
 
「オラ、ゲイじゃないだ!」と言いつつ、ジェイクは一度オトコを買ってます...

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エア・バディ/ダンクを決めろ!(1997)

2006年10月04日 | いかすMovie

こっちゃんポイント ★★★★

鑑賞環境  こっちゃんシアター 
上映時間 98分
製作国 アメリカ
公開情報 日本劇場未公開
ジャンル ファミリー/アドベンチャー/スポーツ

 

孤独な少年が出会った一匹の犬。バディと呼ばれるその犬は、実はバスケットボールの天才だった。

(作品資料より抜粋)

なんて”ワンだふる”なディズニー映画。
ゴールデン・レトリバーのワンちゃんが、孤独な少年の心を癒し、
なんと!バスケの試合にまで出場してしまう、という話。
見どころはワンちゃんの持ち芸の数々です。

ドリブル,シュートは朝飯前。なんとフリースローまでやってのける。
これをCG無しで撮れたのは凄いの一言。
映画としては、それほど有名どころスターが出てはいないものの、
ワンちゃんの愛らしさと、ディズニーらしい演出で結構楽しめてしまいます。
しかも最後は法廷モノに。なんと野外で判決。(笑)

オープニングでバディのピエロ姿に早くもニンマリ。( ̄ー ̄)
性根の腐った元飼い主役のマイケル・ジェッターのとぼけた演技も光ります。
彼、「グリーンマイル」「ジュラシックパークⅢ」などの大作にも出演してました。
その都度、印象に残る演技を見せてくれていましたが、2003年に他界しています。
残念ですね。

この作品の当時 子役だったゲヴィン・ゼガーズは、今や22歳の立派な青年。
ちょっと話題の映画「トランス・アメリカ」にも出演しています。
まだまだ俳優やってるんですよ。

どうやらこの後、エア・バディ・シリーズは「エア・バディ2」へと続き、
さらにその後は競技種目も”ビーチバレー”、”ベースボール”へ発展するとのこと。(無茶な・・・)
でも、ちょっと他の作品も観てみたいですね。(観るんかい!)

ちなみにこの監督は、俳優のチャールズ・マーティン・スミス
代表出演作に「アメリカン・グラフィティ」「アンタッチャブル」などがあります。
ヴァンパイア退治のTVドラマ「バフィー~恋する十字架~」の監督を務めたのもこの人ですよ。

え?なに?「これの、どこがセンチメンタルか、って?」 犬好きさんはコレでも泣けるかと。
ちょっと強引ですか?( ̄∀ ̄*)

 

【今日の一句】

ところでバディ君にちゃんとギャラは支払われたんでしょうか?

 

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【ジョシュ】ケヴィン・ゼガーズ
 

秘密 (1999)

2006年10月03日 | いかすMovie

こっちゃんポイント ★★★★

鑑賞環境 こっちゃんシアター
上映時間 119分
製作国 日本
公開情報 劇場公開 (東宝)
初公開年月 1999/09/25
ジャンル ロマンス/ファンタジー

平介(小林薫)とその妻・直子(岸本加世子)、そして一人娘の藻奈美(広末涼子)。親子三人、平凡で幸せな日々を送る杉田家。そんなある日、直子と藻奈美は父を置いて母の実家の法事に出かけた。その途中、乗っていたスキーバスが転落事故に遭い、二人は重傷を負った。瀕死の状態でベッドに横たわる二人を見て呆然とする平八。やがて、彼の目の前で直子の命は燃え尽きたかに見えたが、彼女の魂はこの世にとどまり娘の体に乗り移っていた。かくして二人だけの"秘密"を胸に、平介と藻奈美は父娘でありながら不思議な"夫婦生活"を送ることになる…。

(NTT-X store解説より抜粋) 

「イヨはまだ ウフンフフン♪(*´ー`*) 41だからぁ~♪」 イヨッ!ノッテルネェ~(*゜▽゜ノノ゛☆ヒューヒュー!

というワケでまだまだ、なんとなく”センチメンタル・だぁーねぇ”って気分です。( ̄∀ ̄*)
今日も邦画を一本。
広末涼子主演のファンタジーなロマンスです。

法事で帰省途中の母娘が、バスの転落事故に巻き込まれてしまう。
娘は奇跡的に目を覚ますが、なんと!母の魂が娘の身体に乗り移ってしまっていた、というお話。
いわゆる身内によるアットホームな憑依現象です。

ただし”憑依”という言葉は出てくるものの、これは決してホラーな映画ではありません。
捉え方は、いたってファンタジー。
この不思議な現象によって変わって行く心理、そして失う日常を描いた切ないラブストーリーなのです。

監督は「阿修羅城の瞳」の滝田洋二郎。 原作は人気作家:東野圭吾。 
東野さんの著書は、今までにも数多く映画化されていますが、
その奇抜な着眼点がいざ映画になると、
結構無茶な描かれ方をされてしまう作品が目立つような気がします。
同様に、この映画も賛否両論が安易に予測できますね。当然、意見の分かれるところでしょう。

特にラスト(オチ)に関して。
この結末を受け入れられるかどうかで、評価は二分化されるようです。
ここが原作と違うトコロのようですね。
どうやら映画の方は、ちょっとサービス過剰気味だったのかも。
そこが一部に反感を買ってしまったようで・・・。
「もなみに乗り移った後のママがあまりに性悪に見える」「パパはそんなんで納得出来るのか?」
というような感じのご意見もチラホラ。
確かに、そう言いたくなる気持ちも分からなくもないようなラスト。
この結末は、人の目には”純粋な愛”に映らないのかもしれません。

ただ、この映画はまず題材が面白いし、
コミカルに描きつつも涙を誘う素敵なシーンがちゃんと盛り込まれている。そこが好きです。
そしてこの結末に、こっちゃんはスッカリ騙されました。いい意味で。
まさかこんなオチに持ってくるとは・・・。?!∑(゜Д゜ノ)ノ ガビーン!

映画の中で、お正月にパパと”もなみの姿をしたママ”が、ママの実家に帰省するシーンがあります。
そこでお爺ちゃんが自分の娘だと気付かず、もなみにこう語るシーンがあります。
「もし、おとうさんに似合いの人が出来たら祝福してあげようね。」と。
そして映画は、他の遺族とともに事故現場を訪れるシーンに続くのですが、
この時にママは、「今までの自分は死んでしまった」ということを改めて認識するワケです。
そして、そこから彼女の心の中に、様々な葛藤が生まれて行く・・・。

「このまま娘の身体をもった母親のまま生きていて良いのか?」という迷い。

「”もなみ”として生きるしかない。」そう悟るママの直子。
娘の体である以上、”夫婦生活”もなく、今や寝室も別々。
いつしか夫との間には、越える事の出来ない一線が引かれていることに気がつくのです。

「お前には自分に行きたいように生きる権利があるんだ。今まで苦しめて悪かった。」
そう言う平介の言葉に泣きじゃくる直子。そんな翌朝、また”奇跡”が起こります。

ああ。ママはちゃんとパパと自分の「これから」を考えていたのですね。
あのラストはそういう意味だったんだ、と。
そう思うと素直に泣けました。 次から次へと涙が溢れてきました。

娘の身体に入ってしまったママの心。それを意外なほどスムーズに受け入れるパパ。
ママは家事をちゃんとこなしながらも勉強し、娘の人生の続きを生きようとする。
一方、そんなママにヤキモチを焼き、盗み見、盗聴行為、尾行に走るトホホなパパ。
広末涼子にやや遠慮がちな小林薫の演技が良かったですね~。
デート現場を押さえ、「ワレワレハ宇宙カラキタンダ~!」には笑わされましたが。

”ヒゲの剃り残し”が、この映画のポイントでしたよ。

まあともあれ、こんなにダラダラ感想を書きつつも”ぷち感想”と言い張っていたこっちゃんに比べれば、
この映画のオチなんて、まだまだ可愛いほうかもしれません。

 

 ”二発”っていうとこが良いですね。

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【原作】東野圭吾 【直子】岸本加世子

金髪の草原 (1999)

2006年10月02日 | いかすMovie

こっちゃんポイント ★★★★
鑑賞環境 こっちゃんシアター 
上映時間 94分
製作国 日本
公開情報 劇場公開 (ザナドゥー)
初公開年月 2000/09/09
ジャンル ロマンス

 

心臓を病み、60年間家に閉じこもりきだった80歳の老人・日暮里歩(伊勢谷友介)。彼はある日、病気に冒される前の20歳の元気な青年であると信じ込んだまま目を覚ます。しかし当然身体は思うように動かず、目の前には見慣れない風景が広がっていた。彼は現実の世界を、20歳の自分が見ている夢の風景だと思い込む。そこへ18歳の新任ホームヘルパー・古代なりす(池脇千鶴)がやって来た。老人は20歳の頃憧れていた女性にそっくりな彼女を、マドンナ本人だと思い込んでしまう。一方、なりすは片想いに悩んでいた。現実と夢が交差する2人の奇妙な生活が始まった…。

(NTT-X store解説より抜粋)

さて。
勝手に盛り上がってる”オータム・センチメンタル・セレクション・フェスティバル&カーニバル”ですが、
韓国、韓国、ハリウッド、ハリウッド、と来ましたので、日本、日本と参りたいと思います。

日本人である以上、感傷に浸るにはやっぱり邦画は外せません。
そこであえてこの作品の感想をUPします。
これを観てセンチメンタルになれるかどうかは保証できませんが、
自分の中ではぷちヒットした映画でした。

この作品の監督は「メゾン・ド・ヒミコ」「ジョゼと虎と魚たち」の犬童一心(いぬどういっしん)。
「ジョゼ虎」の4年前に作られた作品がこれです。
原作は少女漫画界の巨匠:大島弓子

心臓を患っている80歳のおじいちゃんが、18歳の女の子に恋をするというこの話。
そう聞くと、大半の人がビジュアル的に相当キツイものを想像するかもしれませんが、
そこは犬童カントク。
こんなテーマを実に口当たり良く描きます。

映画の外で観ている我々には20歳の青年にしか見えない日暮里(にっぽり)さん。
しかし、映画の中の登場人物たちの目に映るっているのは、ありのままの老人の姿。
観客はこの話を、実際の日暮里さんを想像しながら、あくまでイメージの映像で観ることになるわけです。

なんと80歳の老人を演じてるのは、当時22歳の伊勢谷友介
近年では映画版「嫌われ松子の一生」などにも出演していた彼ですが、
実はモデル上がりだって知ってましたか?
そんな彼が80歳の老人を演じるというのがとても面白いですね。

ある朝、目覚めた日暮里さん。自分が20歳の青年だと信じ込む。
そして、突然現れた新人ヘルパーの古代なりすを、大学時代の憧れのマドンナと思い込む。
「これは素敵な夢だ。」と喜ぶ日暮里さんでしたが・・・。あっ・・・。

思わず息を呑んでしまう瞬間があります。

この映画には日暮里さんを「ボケ老人」呼ばわりする近所の小さな女の子が出てきますが、
どういうわけか日暮里さんだけには悪態をつく。 親の前では良い子なのに。
そして、誰に聞くでもなく、日暮里さんが現実の世界にいないことに気がつきます。
最後の「飛べ!」が、とても意味深くて良いですね。この映画では、とても重要なキャラクターに思えます。

ハッピーエンドでもないのに妙に後味の良いラスト。観終わると、色々な想いの残る映画ですね。
あぁ、みんなどこかで現実の中に夢の世界を持ち込んで生きてるんだな、と。
しかし現実を受け止めなければならない瞬間は、誰にでも必ず訪れるのだ、と。

夢と現実が交差する瞬間を、巧みな演出と美しい映像で仕上げた秀作だと思います。
この作品の感覚が、やがて「ジョゼと虎と魚たち」、そして「メゾン・ド・ヒミコ」へと繋がって行くのですね。
犬童一心監督のファンならば、これはもう必見に値する映画ではないでしょうか。

失恋したなりすを励まそうとする日暮里さんは、とても優しいひとでした。
二度目の鑑賞で涙が出てきました。


 犬童監督って、絶対こういうのヤルよね

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【原作】大島弓子

公共の敵 (2002)

2006年09月26日 | いかすMovie

こっちゃんポイント ★★★★
鑑賞環境  こっちゃんシアター 
上映時間 138分
製作国 韓国
公開情報  日本劇場未公開 
ジャンル サスペンス
映倫 R-15

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刑事のカン(ソル・ギョング)は、常に破天荒な言動で周囲を困らせていた。その雨の日も張り込みの最中にたまたまその場に居合わせた男(イ・ソンジェ)とトラブルを起こし、匕首で目の下を切られてしまう。その一週間後、ある老夫婦が刺殺体で発見された。夫婦の息子と面会したカンは、彼が雨の日に出会った男だと気づくのだが…。

(NTT-X store解説より抜粋)

2002年の映画ですが、レンタル開始になったのはつい最近。
DVD化されて良かったですね。
こういう映画を、そのままお蔵入りにしてしまうのは勿体無い。
日本では”韓流シネマ・フェスティバル2006”でのみ公開され、ちょっと話題になった映画です。

監督は「シルミド」のカン・ウソク。
「シルミド」が2003年の作品だから、こちらの方が先に撮られた映画ということになります。

主演は「力道山」のソル・ギョング。さすがに上手い。
この映画ではヨゴレの刑事役を演じます。
ヤクザのブツに手を出して横流し。露店の兄ンちゃんにも平気でたかる。
イチャモンをつけようものなら、口より先に手が出る気の短さ。
なんたってボクサー出身。

そんなとんでも野郎のカン刑事。
ある時、監察の内偵によって足がつく寸前にまで追い込まれてしまいます。
そこで真っ当な仕事を・・・と考えはするのですが、そんなにいきなり変われるワケが無い。

まあ、破天荒ですわ。( ̄∀ ̄*) 取調べったってムチャクチャ。

そんな矢先、”雨の野グソ事件”が。
あ、いや。そうじゃなくて老夫婦惨殺事件が・・・。

この映画は、犯人はダレ?というような類のサスペンスではありませんので、
悪いヤツはもう最初から分かっちゃってるのですが、
この犯人役を演じるイ・ソンジェがまた中々スゴくてね。
意にそぐわない者は親でも殺す、という具合。
日常の良きパパ、ビジネス・エリートな顔から、殺人鬼に変貌する姿まで演じるのはお見事でした。

日々起こる殺人事件。
その犯人の多くが日頃から「いい人」「普通のひと」と言われている人だというショッキングさ。
この映画は、そんな現代社会の殺人鬼の素顔さえもあからさまに描き出すようですね。

ただ、音楽の使い方にはもう一工夫欲しいところでした。
どこか『パルプフィクション』の「ミザルー」風なあのBGMは妙に引っ掛かります。
あとチョット話が長い。この内容なら120分以内に収めることは出来たハズ。

それでもシリアスな流れを所々コミカルに切り替えたりと、なかなか見どころも多く、
楽しめる一本ではありましたよ。
韓国の危なっかしくて痛々しいアクションは結構好みですし。

何と言っても、ラストで”公共の敵”ども相手にチェーンソーを振り回すソル・ギョングがあっぱれ!

 

 「力道山」でも刺されちゃってますからねぇ。。。

 

【公共の敵】最安値を探す 【カン刑事】ソル・ギョング
【監督/製作】カン・ウソク 【共演】イ・ソンジェ

ライアー ライアー (1997)

2006年09月12日 | いかすMovie

こっちゃんポイント ★★★★
鑑賞環境 こっちゃんシアター
上映時間 87分
製作国 アメリカ
公開情報 劇場公開 (Uni=UIP)
初公開年月 1997/06/
ジャンル コメディ/ファンタジー

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フレッチャー(ジム・キャリー)は一流の弁護士だが、それは得意な“嘘”のおかげ。どんな依頼でも、その口先で無罪を勝ち取ってしまうのだ。そんな彼は私生活でも、別れた妻に引き取られた息子マックスとの面会日をすっぽかす始末だった。ところが誕生日のパーティをすっぽかされたマックスが、パパが嘘をつきませんようにとお願いすると奇蹟が起きる。フレッチャーは絶対に嘘をつけないようになってしまったのだ。しかし彼には大事な裁判があって・・・。

(作品資料より抜粋)

いつもながら感心させられるハイテンション。
アドリブ命、体当たり演技の顔面芸人がはしゃぐ、はしゃぐ。
どこを切ってもジム・キャリーが飛び出すような、金太郎飴のような映画です。
脚本がというよりも、とにかくジム本人がイキイキとしていて面白いのね。

息子がお誕生ケーキのロウソクにかけた”お願い”は、子供らしくとても純粋。
しかし、大人にとってはあまりにも酷。
「一日だけでいいから、パパが嘘をつけませんように。」
この願いがあろうことか、ストレートに叶っちゃう。
しかも「一日」というのが、24時間キッカリというのがなんとも面白い。
24時間限定で嘘がつけないの。

よりによってパパは、嘘で過去勝訴をもぎ取ってきたヤリ手の弁護士。
そして、今日はチョー大事な裁判の日。
なのに彼は、簡単な嘘すらつけない体になってしまったのです。

それにしてもジム・キャリー。
”青いペン”一本でここまで悶えられる芸人は、そうザラにいないと思う。
「凄い」を通り越して、ちょっと怖い。

他のキャストに目を向けると、
子役の男の子ジャスティン・クーパー君が演出も手伝ってなかなか良いカンジ。
別れた妻役に「ER」シリーズのモーラ・ティアニー、
そして無敵の性悪セクシー女優:ジェニファー・ティリーが「いかにも」という役で登場。
これも心得たキャスティングですね。

それにしても、どうして大人の世界には嘘が必要なんでしょ。
嘘をつかないことは愚かなことなのかも。でも正しいことだよね。
ガラにもなく、そんなことをふと考えたりして。

とにかく笑えてホロリとさせられる上出来コメディでしたよ。
最後はしっかり家族愛で結びます。
そして楽しげな撮影風景がオマケについてました。

これジム・キャリーの作品の中ではベスト3に入るほど好きかもです。

あ、今のは嘘じゃありませんよ。(´∀`A フー ←って、なんか怪しい

「お~い、こ茶」佳作・・・なんちゃって。 懲りずに今日の一句。 ←って、まだやるか!(*`◇´*)/

 

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