こっちゃんと映画をみまちょ♪

レビューと呼ぶほど中身なし。しかし中身が無いのも中身のウチよのぅ。・・・なんちって。

バイバイ、ママ (2004)

2007年05月17日 | ふつーMovie

こっちゃんポイント ★★★

鑑賞環境  こっちゃんシアター 
上映時間 86分
製作国 アメリカ
公開情報 劇場公開 (アートポート=ギャガ・コミュニケーションズ)
初公開年月 2006/04/01
ジャンル ドラマ
映倫 R-15

個性的な両親によって放任主義で育てられ、孤独な少女時代を過ごしたエミリー(ソシー・ベーコン)。大人となった彼女(キラ・セジウィック)は、自分は子どもにすべての愛情を注ぐと決意する。そして自ら望んでシングルマザーとなり、待ち望んだ我が子ポール(ドミニク・スコット・ケイ)を誰の干渉も受けることなく自分一人で大切に育てていく。外部との接触を断ち、ポールとの2人だけの世界を守ることに専念するエミリー。しかし6歳になったポールは、次第に友だちや学校など外の世界に強く惹かれていくのだった…。

(作品資料より抜粋)

ケヴィン・ベーコンの映画初監督作品なんだそうで。

主演のママ役は自分の本当の奥さんであるキラ・セジウィック
また、娘のソシー・ベーコンと、息子のトラヴィス・ベーコンも出演させ、
実兄マイケル・ベーコンに音楽を担当させた映画でもあるのですね。
そして最も驚くのは、家で飼っている犬・ベーコンまで出演しているということ!

なんだなんだ、ここは?  これって、ただのホームパーティ?ヾ(・ω・o) ォィォィ
”ベーコンのテンコ盛り”じゃないか!

ところが、この映画。
一応こんな風に吠えてみたものの、観れば、意外にも内容がちゃんとある。
(意外にもって...失礼な)

テーマは、息子を溺愛するあまり暴走してしまうシングルマザーと、外の世界に目を向け始めた
息子との葛藤。
描き方は極端なのですが、映画的にはコレぐらいが丁度良いかも?というカンジ。

両親による育てられ方が、自分の子育てに影響を与える。
これって結構怖いことだと分かりました。

お金にこそ不自由しなかったものの、愛を十分に得られなかった少女時代。
そんな少女がやがて成長し、愛する我が子が欲しいと願うようになる。
父親はいらない。愛情を注げる子供だけが欲しい・・・。
他人の精子を買って人口受精。それがダメなら今度は図書館で男を誘惑。
次々と”獲物”を狙い、そして念願の妊娠。 
彼女は念願のシングル・マザーとなり息子を溺愛するのでした。チャン、チャン♪ 

いや、こんなんでまだ終わらないから。(´∀`;A アセアセ

息子を「ラバーボーイ(小さな恋人)」と呼び、世間から隔離させるがごとく常に手元に置く母親。
友達も作らせない。学校にも行かせない。
過保護というより、もはやペットの飼い主のようでもありました。
そしてこの子育ては、もはや鎖国に近いとも感じました。

「子供は自分のもの」という私物的な考え方。 完全にイッチャってます!
近所の子供が話かけただけで、目の色変えて飛んでくるほどのママですからね。

この母親像には、さすがに「うわっ!」と声が漏れる。
観ていて子供も可哀想ですが、母親もまた痛々しい。
ここまでくると、もう完全に病気でしょう。
自分はこんな母親じゃなくて良かったなと、つくづく思いました。

そういえば小学校の頃いましたね。こういう母親のいる友達。
家に遊びに行くと、その子、「ちゃん」付けで呼ばれてて。
「○○ちゃん、おジュース入ったわよ。」なんて、
30分おきに部屋を覗きに来る。

今になって思えば、あれってほとんどこの映画のママ状態だったのかも?ぞわっ!
まぁ、それでもこっちのキラ・ママの方が数段上でしょうけどね。
行くトコまで行っちゃってますからね。

やがて息子は外の世界に目を向ける。 そして母親は暴走行為に・・・。
さて、どうなってしまうんでしょうか? って、教えません。(笑)

ところで俳優さんて、やっぱり最終的に監督をやりたい人、多いんでしょうか?
ケヴィン・ベーコンもしかり、ですか?
この映画では監督/製作/出演の三役をこなします。
役者としての彼の配役は、エミリーの父親。10歳の頃のエミリーの回想シーンに登場。
その役どころの生活スタイルは(容姿も含めて)かなりキテましたね。 
ハデハデお父ちゃん。

映画の出来としては、絶賛まではしませんが、そんなに悪くはありません。
むしろ最初の監督作としては上出来です。
ケヴィン・ベーコンの監督デビューは、個人的には評価高めに出ましたね

ホッとしたのは、身内贔屓のキャスティングの中で、自分の息子を主人公にしなかった点。
ここを彼は見事に自制しました。冷静になれましたね。やるな、ケヴィン監督。
そこまでの暴挙には出なかったという点は、大いに評価していいと思います。

代わりに主人公の子役ちゃんは、『マイノリティー・リポート』のドミニク・スコット・ケイが。
これが映画を一気に良い方向へ持って行きましたね。 彼、好演してました。

それじゃ自分の息子はドコへ?ってことなんですが、なんと!チョイ役の芝刈り少年で登場です。(笑)
それがまた、見たらチョイ役にピッタリなんだな。
あの子を主役に持ってこられた日には、きっとこっちゃんだって「バカタレ!」と怒鳴っちゃう。
そんな無茶な作品は、きっと生死の境を彷徨う運命ですから。
画像がありませんでしたので、その息子さんがどんな感じなのかは、映画を観てご自分でご確認下さい。


 Photo:ベーコン家(中央が娘のソシー・ベーコン)

そして娘のソシーなんですがね、こちらは10歳のときのエミリーという大役。
しかし、こちらはかなりマトモな演技です。お歌だって唄ってます。ロックのアカペラです。(笑)
彼女、天才子役とまでは言えませんし、外観もそれほど冴えないのですが、
このまま役者を続ければ、ひょっとして将来バケるかも?というタイプに見えました。
(オバケになる、って意味じゃないですよ)
だから、ちょっとこの娘は今後憶えておきたいですね。

あと、マット・ディロンサンドラ・ブロックマリサ・トメイなど
出番は少ないものの、印象に残る役でキャスティングされているのも楽しみどころでした。

今回、音楽が個人的に「惜しいな。」と感じましたが、ケヴィン・ベーコン監督の次回作に
また期待したいところです。

 

【セルDVD】

バイバイ、ママ

【セルDVD】DMM.com 新品

【セルDVD】amazon 新品

【セルDVD】楽天 新品

 

【関連?商品】

これぞ本家ベーコン!

石窯ナポリピザ☆窯焼きベーコンのピザ☆Mサイズ(24cm)【070413春05】

  
 映画といっしょにどうぞ♪

 


子ぎつねヘレン (2005)

2006年11月02日 | ふつーMovie

こっちゃんポイント ★★★

鑑賞環境  こっちゃんシアター 
上映時間 108分
製作国 日本
公開情報 劇場公開 (松竹)
初公開年月 2006/03/18
ジャンル ドラマ/ファミリー

少年・太一(深澤嵐)は、ある日、道端にうずくまる一匹の子ぎつねに出会った。カメラマンとして活躍する母親・律子(松雪泰子)によって、たったひとりで北海道の動物診療所に預けられた太一は、ひとりぼっちの子ぎつねに自分の姿を重ね合わせる。実は太一が預けられた動物診療所の獣医・矢島(大沢たかお)は、律子の恋人で、律子はひと足先に、太一を未来の父親に委ねたのだった。だが、口が悪くて不器用な矢島は、太一にどう接したらいいのか分からず、太一が子ぎつねを拾ってきたことに対しても思わず皮肉を言ってしまう。そんななか、その子ぎつねが、目も耳も不自由だとわかり…。

(NTT-X store解説より抜粋)

「助けてー!金子さーん!」そんな言葉を覚えるオウム。
その声にビクッ!と反応する警官の阿部サダヲが妙に面白かったりしてね。

細かすぎるリアクションなんだけど。(笑)

目が見えない、耳も聞こえない野性の子ぎつね。
道端で見つけたそんなキツネを、「まるでヘレン・ケラーだな。」と獣医の矢島は言います。

そこで、少年・太一に”ヘレン”と名付けられたその子供のキツネは、
飼われるためではなく、野生に帰るために動物診療所に保護されるのでした。
これはそんな一匹の子ぎつねと、一人の孤独な少年の物語です。

太一の母親は、言うなれば自分勝手。
写真家の彼女は、息子をほったらかしで長期滞在の仕事へ向かいます。
息子・太一のことを愛してはいるものの、実際にはほとんど自分中心の生活。
「自分が幸せならば、みんな幸せ。」そう考えるような母親です。

こんな母親の子供は可哀想なものですね。

ある日、そんな母親の愛情に渇きを覚えつつ一人淋しい日々を送っていた太一は、
親からはぐれてしまった子ぎつねと出会います。
それが”ヘレン”でした。

太一は、なんとかヘレンを元気にして、母ぎつねのモトへ帰してあげようとします。
そこには目の前の小さな命とダブらせる自分自身の姿があったのです。

この映画は、今年ちょっと話題になりましたね。

主演は子役の深澤嵐クン。身勝手なお母さん役に松雪泰子
無愛想ながら人の良い獣医を大沢たかおが演じています。

 photo:大沢たかお

監督を担当したのは「古畑任三郎」シリーズなどの河野圭太
そんな彼の今回の映画は、かなり子供寄り。
その辺は覚悟しておいた方が良いですね。
大人が観る分には”作りすぎ”のイメージがポンポン飛び出しますからね。

でも確かにあまりに子供っぽすぎて「ん?」と思っちゃう場面を含んではいますが、
ちょっとだけ視線を下げて観てみると、コレ意外に良いです。

例えばこの映画の中で、脳に障害をもっている子ぎつねヘレンが砂浜で暴れるシーンがあります。
まるで見えない”何か”と闘っているように、もがくヘレン。
「知りたいか?ヘレンがどんな世界で生きているかを・・・。」
そう言って少年・太一の目と耳を塞ぐ獣医・矢島。

太一は、光も音もないその世界には恐怖と不安しかないことを初めて知るのでした。
ここが、とても印象に残った場面。
「相手の苦しみを理解するためには、相手の気持ちになること。」 この大切さが分かります。

太一はヘレンに「水」「食べ物」などを触れさせて教えます。
獣医・矢島はそんな彼の姿を見て「サリバン君。」と呼びました。
そして、へレンが太一に最後に教わったのは「涙」でした。

太一は泣きます。 ヘレンも泣きます。

たくさんの綺麗な花々に囲まれた最後はとても悲しく、それでいて優しく暖かい名場面。
ヘレンは目が見えず、耳が聞こえませんでしたが、きっと太一の顔と声だけは届いていたのでしょう。

動物の命も、人の命も同じ重さだ、ということ。
そして、いつかは必ずそうした命との別れがやってくるということ。
確かに子供向け映画なのですが、この映画の中にはそんな大切なものがちゃんと入っていましたよ。

可愛い子ぎつねのシーンもいっぱい登場します。
でも、それを軸に辿り着こうとしているところは人間の持つ愛でした。

レミオロメンの主題歌「太陽の下」もヒットして話題になりましたね。
この歌は何度聴いてもジ~ンときます。

 

【セルDVD】

子ぎつねヘレン

【セルDVD】NTT-X store 新品

【セルDVD】DMM.com 新品

【セルDVD】amazon 新品

【セルDVD】楽天 新品

 

【オンラインDVDレンタル】

子ぎつねヘレン

【DVDレンタル】DMM.com (入会手続きが必要です)


デイジー (2006)

2006年11月01日 | ふつーMovie

こっちゃんポイント ★★★

鑑賞環境  こっちゃんシアター 
上映時間 125分
製作国 韓国
公開情報 劇場公開 (東宝東和)
初公開年月 2006/05/27
ジャンル ロマンス/サスペンス/犯罪

ヘヨン(チョン・ジヒョン)は、"どこかで自分を見守りながら、デイジーの花を贈り続けてくれる男性"に恋をしていた。名前も顔もわからないその男性を、運命の恋人だと信じるヘヨン。そんなヘヨンの前に、ある日、ジョンウ(イ・ソンジェ)という男性が現れた。シャイなまなざしで自分を見つめるジョンウを、運命の恋人だと確信するヘヨン。だが、ジョンウの正体はインターポールの捜査官で、彼が追う暗殺者(チョン・ウソン)こそが、本当のデイジーの贈り主だったのだが…。

(NTT-X store解説より抜粋)

舞台はオランダ、俳優は韓国、監督は香港・・・って、なんじゃそりゃ!な感じですが、
そういう視点で観れば非常にオモロイ映画。

で、”オランダに住む韓国人の恋物語を、香港風味に仕上げた映画”かと思いきや、
なんと”香流(ふぁりゅー)”よりもバリバリ”韓流(はんりゅー)”のノリでした。


花の国オランダで話が展開するってだけで、あとは他の韓国映画とそんな違いません。
そうです。これはバリバリ韓国映画
だから韓流映画がお好きな方にとっては、またまたタマらないご馳走。

しかも主演は、ちょび髭イケメンのチョン・ウソン
彼のファンには特にお薦めかも、です。
あ、知ってました?チョン・ウソンの「ちょ」って、ちょびヒゲの「ちょ」なんですよ。
これ、皆さんに教えてあげて下さいネ。 きっと殴られますから。(笑)

今振り返ると、なんだかんだ言って、チョン・ウソンて『私の頭の中の消しゴム』が一番良かったです。
逆に一番痛かったのはやっぱり『トンケ』。 (何度も言うけど)あの高校生はちょっと無い。
”トンケ”っていうより”オッサンけ?”って感じだったもの。

で、この映画なんだけど、正直、もっと彼の魅力を引き出せたかもしれないのにと、
少々勿体ない気がしました。
本来、もっとイケてる人なのにね。 彼って髪切ちゃうと意外に普通の人なんだもの。
やっぱりロンゲっぽい方が似合ってる。 今回の映画でハッキリしましたね。

一方、もう一人の主役のチョン・ジヒョン
『猟奇的な彼女』や『僕の彼女を紹介します』での男勝りな口調が強く印象に残ってる彼女。

彼女もちょっと不完全燃焼っぽくない? どうもイマイチ魅力が出てないような。
後半、銃撃戦に巻き込まれちゃって、声出なくなってるし。
役としての狙い所は分かりますが、彼女ってやっぱり喋ってた方が良い女優さんなんだなと、
つくづくそんな風に思いました。

そしてこの映画の監督ですが、『インファナル・アフェア』シリーズの名三部作を監督した
あのアンドリュー・ラウ監督。
今や香港ノアールの旗手と呼ばれる彼・・・なんですが、そう聞くと益々「これってどうよ?」って言いたくなる感じ。
どーも痒いところに手の届かないような、そんな微妙さ。
個人的には、展開のモタつき感が終始漂い、125分の上映時間は長く感じるし。

結局、自分にとっては標準的な感激度に終わってしまいました。
これだけ良いキャストを揃えておきながら・・・です。
だって、演技派のイ・ソンジェまで出てますからね。
なのに、ですよ。

なんだかな~。
ちょっとアンドリュー・ラウ監督の最近の評価は、自分的には低いです。
『頭文字D(イニシャルD)』だって、もう完全に踏み外してましたからね。

彼、このまま壊れて行くのでしょうか? ううむ・・・。

ただストーリーとしては、全然悪くない。脚本は良いです。ほんと、切ないロマンスなんですよ。
犯罪がらみですけどね。

届け主不明のデイジー。目の前に現れた素敵な男性を花の贈り主だと思い込むその女性。
殺し屋、インターポールの捜査官、絵描きの女の三角模様。ここが見どころ。

”デイジー違いの人違い” 勘違いから生まれる恋もあるのねぇ・・・みたいな。

”男は想いがつのるたび花を贈る。女は優しさに対する接し方に迷うたび絵を贈る”
これだって、なかなか良いじゃないですか。
いや~つくづく勿体ない作品です。こんなにいい要素がありながら・・・。
ま、終わったことをクドクド言っても仕方ないのですが。

さて、この『デイジー』。 実はこんな興味深い話があります。
それはなんと!『デイジー アナザー・ヴァージョン』が存在するということ!

先に公開された『デイジー』は、インターナショナル・バージョンと呼ばれるもので、ヒロインであるヘヨン(チョン・ジヒョン)の視点から描かれたものになっています。

そして新たにお届けする『デイジー アナザー・バージョン』は韓国のみで公開された超プレミアバージョン。チョン・ウソン演じるパクウィからの視点で描かれたものです。

チョン・ウソンファンの皆様、見逃さないでくださいね。彼の魅力が全開ですよ!

 

【DAISY THEATER INFOより】

ほえっ?(・o・ノ)ノ

どうやらこれは、「エンディングだけ変えました」というのとは違うようですね。
編集を巧みに組みなおした感じなのでしょうか?・・・っていうか、なんです?
結構、余力あったんじゃないですか! だったら本編にもっと力を注いで下さいよ。(笑)

と、そんなこと言いながらもこっちゃんは、この『アナザー・ヴァージョン』が観たかったりします。(笑)
思うに、この話だったら絶対『アナザー・ヴァージョン』の組み立て方の方が良いのではないか、と。
ストーリー重視の視点としては、そっちの方が自然じゃないでしょうか?
ま、それも好き好きですかね、結局。(結構テキトー)
中には「ジヒョンちゃんメインで何故悪い!」っていう人も当然いらっしゃるでしょうし。

ところで・・・そのジヒョンちゃんの描く絵は、非常にびみょーだったような・・・。
これも ま、いっか。( ̄∀ ̄*)

そんなこんなで自分としては「悪くはないけど★★★★には至らない」という映画でした。

 

【セルDVD】

デイジー

【セルDVD】NTT-X store 新品

【セルDVD】DMM.com 新品

【セルDVD】amazon 新品

【セルDVD】楽天 新品

 

【オンラインDVDレンタル】

デイジー

【DVDレンタル】DMM.com (入会手続きが必要です)

 


イーオン・フラックス (2005)

2006年10月31日 | ふつーMovie

こっちゃんポイント ★★★

鑑賞環境  こっちゃんシアター 
上映時間 93分
製作国 アメリカ
公開情報 劇場公開 (ギャガ・コミュニケーションズ)
初公開年月 2006/03/11
ジャンル SF/アクション

2011年。新種のウイルスにより人類の99%が死滅したが、科学者トレバー・グッドチャイルド(マートン・ソーカス)が開発したワクチンにより、滅亡の危機は免れた。やがて人類は汚染された外界から隔てられた潔癖な都市に移り住み、病気も飢えも戦争もない、理想的な生活を送るようになる。それから400年後、救世主の子孫トレバー8世が圧制を敷くなか、イーオン・フラックス(シャーリーズ・セロン)は反政府組織"モニカン"の戦士として活躍するようになっていた。そんななか、幸せな結婚をしたばかりの妹(アメリア・ワーナー)が、政府よって抹殺されてしまう。イーオンは妹の仇を討つべく、政府に対する復讐を誓うのだが・・・。  

(NTT-X store解説より抜粋)

『モンスター』でアカデミー賞最優秀主演女優賞を掴んだシャーリーズ・セロンが、
元バレエ・ダンサーの経験を活かし、今度はSFアクションに挑戦だ!
・・・って、なんじゃそのフレコミは。

コラッ!面白すぎるぢゃないかッ!(*`◇´*)/

ナルホド、それでか。
不必要に思われるようなバク転や仰け反りが至るところで飛び出すのは。
そこをアピールしたかったからなんだな。

この映画って、たしか結構 酷評出てましたね。
こっちゃんの結論を先に言わせて頂けば、まあ娯楽として十分楽しませて頂きましたよ。

ただし途中、「別に、こんなシャーリーズを観んでもヨロシイ」と、ハッと我に返ることが
数回あったことはあったんですが。
それでも最後までちゃんと観れましたよ。エライです、自分。 てか時間も短かったしね。

 

で、なぬなぬ。
モトはMTVの人気短編アニメ・シリーズなんですとっ?

なるほど、そんな実写版なワケか。
で、シャーリーズ・セロンの起用は何ゆえ?
彼女の顔やスタイルのイメージがオリジナルに近かったのでしょうか?
て、それもただ聞いただけで、それほど突き詰めようとも思わないんですが。

”全身武器の美しき女戦士”という フレコミだけはソソられるこのアクション映画の大役に挑んだ彼女。
どうやら今回、”アニメ版を凌駕するセクシーで刺激的なアクション・ヒロイン”というのが
一番のウリのようです。

ん?それってもしかして、↓これのことかな?

 
せくちーで刺激てきッ・・・というよりは、ただ布をケチったカンジ?イヤン

まあ、なんですな。
普段「ユニクロ」か「しまむら」でしか服を買わない人種としてはですね、
この映画で飛び出すハイセンスなファッションを理解するのに、軽くあと100万年くらいはかかりそうですよ。

それはともかく・・・、こんな大胆奇抜なファッションが飛び出すワリに、
映画の雰囲気としては、最後まで(意外と)シリアス方向なので、
いったいどういう顔をして観れば良いのか迷ってしまうような映画であることは確か。

テーマはどうやら「クローン技術は是か?非か?」という事のようでしたが。

どうなんでしょうね。クローンとして生まれてくる者の苦しみというのは。
これは様々な倫理観によって物議が醸し出されて当然の部分でしょう。
個人的には人間だろうが、牛だろうが、どじょっこだろうが、ふなっこだろうが、クローンは反対の考えです。

まあ、この映画がドコまでその問題を真剣に考えて作られたかは不明なんですが、
最終的には「人は死ぬばってん。だから生きる意味があるばってん。」という結論に辿り着きます。

一応、この物語の悲劇を生む原因となったクローン技術は、実は人類の99%が死滅し、
”人類存亡の為にやむを得ず取られた措置”という設定になっています。
ただ、この部分は良く良く考えるとちょっと怖い気もしましたね。

人間というのは、自らの存亡に関わる危機に直面した時、
それまで否定してきたあらゆる物をも肯定する生き物なのかもしれないのだな、と。

要は切羽詰れば、倫理もクソもないわけです。

とまあ、この映画自体、そんな深刻ネタを振っておきながら、実はそこまで真剣に考えてはいない
というところが、これまたミソなのかもしれません。
実際問題、眉間のシワを戻し、もっと気軽に観る方が自然な映画だと思います。
楽しめたらバンザイ。そうでなければ忘れましょう、ってぐらいの映画なんでしょうね。

そうそう、この映画で面白いコトといえば・・・。

まず人類が生活の場に選んだ汚染も病気もないという”最後の楽園”のこの場所なんですが、
生き残った色んな人種が寄せ集められたせいか(そのヘンは定かじゃないですが)、
なんだか不思議な雰囲気が出来上がっています。
良く見ると洋風の景色の中にも、結構妙な和風テイストに出くわすんですよ。

あれっ、その日傘?あれっ桜庭園?そんな場面がチラホラみたいな。
まるでタチの悪いチャンポン酒のような感覚でもありました。
気を許すと悪酔いしそうです。

しかもそれ以上に”和の心”をくすぐったのは、政府サイドの下々の者たちの名前。
「ジロー」それって二郎? とか、「イナリ」それって稲荷?みたいな。
今思えば「モニカン」という言葉だって、吉川晃司の歌から取ったかもしれないし、(モニカじゃん)
「オーレン」という名前だって、大杉漣(おおすぎれん)さんの略だったかもしれません。

ま、この名前のことは、ほとんど妄想ですがね。

 「ども、大杉です。」

 

そんなこんなで日本人に向けても激しくアピール、アピール。(ちがうと思う)

そういえば、キャラ的にも非常に興味深い人が出てました。
足に手を移植手術した女。
へ?どういう意味かって?
いや、その言葉の通り足が手なんですけど。(笑)
この人スゴイですよ!
足元だけ見てると一瞬、「あれっ逆立ちしてる?」なんて思っちゃいますから。

さすがにチョット気色悪いですが、あれはあれで本人は便利かもしれません。
例えば足元にあるテレビやビデオのリモコンで、寝転がったまま
チャンネル切り替えできるとか、ね。
それどころか番組予約まで出来ちゃう勢いだもの。 足で。

なんが、これっていぐねぇ?・・・みたいな。(スウィング・ガールズか!)

まっ、そんなこんなで「未来人ってダテに進化してないなぁ」とつくづく感心できた次第です。

ところで、この映画の感想文。 結局、何を言いたかったのでしょう、自分。
とにかく観終ってしまえば、「ま、別にどーでもいっか。」という気分になっちゃう映画ではありましたね。

長々と書きましたが、要はそこを理解して観れば十分楽しめる範囲ってコトです。はい。

 

【セルDVD】

イーオン・フラックス スタンダード・エディション

【セルDVD】DMM.com 新品

【セルDVD】NTT-X store 新品

【セルDVD】amazon 新品

【セルDVD】楽天 新品

 

【オンラインDVDレンタル】

イーオン・フラックス

【DVDレンタル】DMM.com (入会手続きが必要です)

 


シーズ・オール・ザット (1999)

2006年09月30日 | ふつーMovie

こっちゃんポイント ★★★

鑑賞環境 こっちゃんシアター
上映時間 96分
製作国 アメリカ
公開情報 劇場公開 (松竹)
初公開年月 2000/06/
ジャンル 青春/コメディ/ロマンス

ハリソン高校の生徒会長・ザック(フレディ・プリンゼ・Jr)はサッカー部のヒーローで2,000人の女生徒が彼と寝たがっている、学園一イケてる男子生徒だ。そんな彼が、ガールフレンドである学園一の美女・テイラーにフラレてしまった。高校生活の最後を飾るプロム・パーティーには意地でも別の相手を見つけて彼女を見返してやろうと決心するザック。そこへ悪友のディーン(ポール・ウォーカー)が、学園一ダサい女子生徒のレイニー(レイチェル・リー・クック)をたった6週間でパーティーのクイーンに変身させられるかという賭けを持ち掛けてくる。だが想像以上に美しく変身したレイニーに、ザックは本気で恋に落ちてしまう…。

(NTT-X store解説より抜粋)

いつまで続くか先行き不透明な
オータム・センチメンタル・セレクション・フェスティバル&カーニバル”ですが、
週末はこんな感じの軽い青春ロマンスでいかがでしょうか?

”学園版プリティウーマン”、もしくは”マイ・フェアレディ青春編”などという
かなり大胆なフレコミも一部で目にしましたが、あえて目を瞑りましょう。
自分的には、「そこまでではないよね?」というのが正直な感想。
でも、こういう可愛い少女マンガな世界は、女性にウケやすいのだと思います。

デートで男の子と海に来てるのに、汚染垂れ流し問題の話を切り出すような根暗な女の子。
こんな娘が、あっちゅー間にプロム・クイーン候補にまで駆け上がる!というこのハナシ。
ま、今観るとそれほどどーっちゅうコトもない話ではあります。

ダサくて学園一のブキミちゃんである美術部系女の子を、なんと!
レイチェル・リー・クックが演じています。
それと相手役の男性は、「ラストサマー」のフレディ・プリンゼ・Jr.。
公開当時、二人はアメリカ「TEEN」誌選出ティーン・アワードで最優秀シネマカップル賞を受賞。
さらに、フレディは最優秀主演男優賞、レイチェルは最優秀新人女優賞を受賞し、
この映画がアメリカのコギャルに、いかにウケタかをうかがわせますね。

それにしても、レイチェル・リー・クックの映画は、どういうワケか日本では片っ端から未公開になる。
これはもう、レイチェル自身が映倫に引っ掛かるとしか思えません。(まさかね)
だからこの映画も、彼女の数少ない日本劇場公開作品として観れば、とても貴重に思えます。
有り難味も増すってモンです。

そもそもカノジョ、元が可愛い過ぎるだけに、
黒ブチメガネと、ポニーテールだけでダサさを演出するというコト自体、
はじめから無理があるのですが、
かといって、変身後にあまりパッとしない女優をキャスティングするわけにも行かないでしょうしねー。
やはり、変身前と変身後で二役を立てるか、(じゃ変身前はダレだ?)
もしくは変身前のレイチェルの眉毛をマジックで左右繋げるなど一工夫した方が良かったのでは?
などと考えてしまいます。

ともあれ、こんなキャスティングで始まってしまった物語は、
「これ必要?」なんていうダンスシーンなんかを交えつつ、何かとベタな展開を踏んでゆきます。
そうは言ってもズッコケるラストや、難聴になるポール・ウォーカーなんかは
やっぱ面白いですけどね。
最後になってようやく見せるレイチェルの、”100万ボルトの笑顔”目当てにひたすらリピート!
なんていうのも、また良いかもしれません。

脇役で、アンナ・パキン、ケヴィン・ポラック、マシュー・リラード、キーラン・カルキンなど、
意外にも知った顔が多く登場するのも、今観ると中々面白い。
ポール・ウォーカーは今よりも若くてカッコええです。 結構、軽い役だけど。( ̄ー ̄;)フッ

まあ、作品全体に暗さがないのがとても良いですね。
それなりに好きな映画です。

シックスペンス・ノン・ザ・リッチャー(Sixpence None the Richer)の主題歌"Kiss Me"が素敵だわ~。

The Best of Sixpence None the Richer
Sixpence None the Richer
Squint Entertainment/Curb/Reprise

このアルバムの5曲目に入ってます♪

こちらのページで試聴できます♪

【今日の一句】
 メガネだけで変身て、アンタはウルトラセブンか!(*`◇´*)/

【DVD】amazonでCHECK 【DVD】レイチェル・リー・クック
【DVD】NTT-X storeでCHECK 【DVD】フレディ・プリンゼ・Jr.
【DVD】楽天でCHECK

キスト (1996)

2006年09月14日 | ふつーMovie

こっちゃんポイント ★★★

鑑賞環境 こっちゃんシアター
上映時間 79分
製作国 カナダ
公開情報 劇場公開 (ヘラルド)
初公開年月 1998/06/
ジャンル サスペンス
映倫 R-15

amazonでCHECK! NTT-X storeでCHECK!

どこにでもいる可愛い女の子サンドラ(モリー・パーカー)は、幼いころから死に魅了され、死に近づきたいと願っていた。自分の欲望を満たすべく、葬儀屋に就職するサンドラ。やがて彼女の興味は、少しずつ死体との性交に向かっていく。一方、彼女は孤独で情熱的な医学生マットと知り合い恋に落ちる。一緒にいるだけで不思議な安心感を与えてくれるマット。サンドラは自分でも驚くほど素直に自分の性的嗜好、ネクロフィリア(死体愛好者)であることを打ち明けるのだが…。

(NTT-X store解説より抜粋)

こんな映画の感想をUPするのも如何かと思いますが・・・。( ̄ー ̄;)カズログサンジャ ナインダカラ...

死体とのエッチにしかエクスタシーを感じないという、おかしな女性 サンドラ。
死臭がほのかに香るようなこれほど変態チックな話を、自然な感覚で見せてくれ、
後味までさほど悪くないという点で大いに評価できる作品。

ただし、あまりに普通じゃないこの感覚は、世間に受け入れられ難いらしく(当たり前)、
現在DVDの生産は終了。新品が手に入りにくい状況です。
たかだか10年前の映画だというのに、です。

幼い頃から死体に魅了され、動物の死骸を拾い集めては埋葬、そして踊りの儀式。
唯一仲の良かったおともだちを引かせるほどその世界に陶酔しきった彼女は、
大人になり”葬儀屋”に就職。

なんて自然な成り行き。・・・って、おおっと!いかんいかん。
早くも、この映画のマジックにかかり始めてしまっている。。。(*_ _)。o○
慌てて、「これは異常な世界なのだ」と自分に言い聞かせる次第でして。

時にミステリアスに、時に淡い恋物語のように、そして時にエロチックに・・・。

何故に彼女はここまで死体にこだわるのか?
彼女は生身の人間では得られない至高の美を、死者の中にだけ見出す。そして死姦に至る。
死体の心臓にそっと耳を当て、「心配ないわ」と優しく声をかける彼女の姿、
そして「死体も感じるわ。」という台詞がなんとも印象的です。

トホホなのは、そんな彼女に恋をしてしまった大学生の男。
彼女に愛されるために、とうとう・・・・。やっぱりやってしまったか!(´-ω-`)ウーム
この映画を観ていると、死姦を繰り返す彼女よりも
この男の行動の方が異常に感じてしまうのが不思議なところでもあります。

死体フェチ女を演じるのは「沈みゆく女」のモリー・パーカー。
いまひとつメジャーな作品では見かけない彼女ですが、この映画にはピタリとハマった感じ。
監督もまた「沈みゆく女」のリン・ストップケウィッチです。

果たして、死体をこんな目で見る人が本当にこの世にいるのでしょうか?
それはどうか分かりませんが、
ひとつ思ったのは「ひとは誰しも他人から見れば異常な部分を持った生き物かもしれない・・・」ということ。
これは、そんな”自分の中だけで光り輝く禁断の美”を描いた映画です。

死体はたくさん登場しますが、怖さは全くありません。
ただ、その他の色んな意味で薦めにくい作品ではありますねえ。

 今日の一句。 あり得ない感覚を詠んでみました。

 

【作品関連商品】楽天フリマで探す 【サンドラ】モリー・パーカー
【監督/製作/脚本】リン・ストップケウィッチ
 

サンダーパンツ! (2002)

2006年09月06日 | ふつーMovie

こっちゃんポイント ★★★
鑑賞環境 こっちゃんシアター
上映時間 87分
製作国 イギリス
公開情報 劇場公開 (ギャガ・コミュニケーションズ)
初公開年月 2003/10/11
ジャンル コメディ/SF/ファミリー

amazonでCHECK! NTT-X storeでCHECK!

小学生のパトリックは平凡な11歳の少年だが、オナラがたくさん出る体質が原因で家族に毛嫌いされ、学校ではいじめられていた。そんな中、同じクラスのオタク少年アランだけは仲良くしてくれた。しかもオナラが外に漏れない特殊なサンダーパンツまで発明してくれた。だが、アメリカ航空宇宙局(NASA)がそれに目をつけて…。

(NTT-X store解説より抜粋)

全編オナラ満開、屁ッコキネタ花盛りの映画。
つくづくDVDに臭いが収録されてなくて本当に良かったと思うわけで。

その昔、オナラに火をつけようとしてお尻を火傷した男の話なんかは聞いたことがありましたが、
こんな展開に至るストーリーはちょっと耳にしたことがないですね。
あるわけないか。
オナラ・ホバークラフト、オナラ・オペラ、
やがてはオナラ殺人の容疑がかかり、オナラ裁判によって、死刑寸前。
で、最後はオナラ・ロケット!オナラ噴射でぶぶぶッと発射ですよ。

もうワケがわかりません。

でも、ところどころブーーーーーッ!とふき出しちゃいますね。
これは自由な発想と無限の可能性に溢れた映画です。
みなさんはオナラ垂れ流してませんか?
「えっ?してるって?」・・・勿体無い。
オナラだって人類の役にたつんですよ。(んなアホな)

とにかく、あまりに強引なストーリー展開には思わず口あんぐり。
「成功率21%」の根拠だってなんだか良くわかりません。( ̄ー ̄;)
これはイギリス発の映画ですが、どこの国にもオバカはいるのだと微笑ましくなりますね。

人間誰しも欠点はあるもの。
でも、むしろそれを生かす前向きな発想こそ、未来を”人生最高の日”に変えて行くことなのだと。
オナラで夢を叶える!そんなぷち感動もあったりして。

ところでこの映画、要所要所に知った役者が。
主役の彼はいまいちパッとしないのですが、
その親友で嗅覚ゼロの天才少年役を「ハリー・ポッター」シリーズのルパート・グリントが演じています。
天パの金髪の分け方、その強引さがグッでした。
ポール・ジアマッティも「マトリックス」のエージェント・スミスばりの姿で登場します。
この映画の中では意外にもシリアス寄りの演技です。

一番驚いたのは、キーラ・ナイトレイ。
何故にあんなチョイ役で?もはや、ほとんどエキストラじゃないですか。
まあ、今観ると逆に新鮮ではありますが。(^-^;

それにしても、「燃料としてはあまりにも安定しないでしょうが!」と最後にツッコンでおきたい気分。
カウントダウンしても発射せんし。
「パトリック、ここで一発だ!」「うんいいよ。」なんてやってる場合じゃないから。(笑)

あのオナラの効果音を除けば、思ったほどは汚い映画ではありませんでした。
でも、食事中に観るのはやめたほうがいいですね。( ̄∀ ̄*)

 

【DVD】サンダーパンツ!
【監督 /製作 /原案】ピーター・ヒューイット
 

野獣死すべし (1980)

2006年08月31日 | ふつーMovie

こっちゃんポイント ★★★
鑑賞環境  こっちゃんシアター 
上映時間 118分
製作国 日本
公開情報 劇場公開 (東映)
初公開年月 1980/10/04
ジャンル サスペンス/アクション

amazonでCHECK! NTT-X storeでCHECK!

凄惨な戦場で写真を撮影するうちに、自分の中に眠っていた野獣の血を目覚めさせられた通信社の元カメラマン・伊達邦彦。管理された現代社会で従順に生きる人々を"ドブネズミ"とあざ笑う彼は、仲間に引き入れた真田と共に冷徹な完全犯罪を成し遂げていく…。

(NTT-X store解説より抜粋)

「その男の胸にピストル! ピストルがあるのよぉーッ!」

そう言えば最近、”ピストル”って言い方あまり聞かない。やっぱ”拳銃”だよね。
25年以上も前の映画を観ると色んな発見があって面白いものです。
特に邦画は。

ナイフで人をさせば「ズブッ!」、パンチは「バシッ!」、銃を打てば「バキューン!」
まるで三文漫画から飛び出してきそうな、そんな分かり易い効果音もまた楽し。

この映画を観て、
「鹿賀丈史のアフロヘアーっておもしれー!」とか、「風間杜夫、小さすぎない?」とか、
「小林麻美って今トシいくつだ?」とか、「岩城滉一、髪黒い!」とか、
「泉谷しげる、昔と今 いったいドコが変わったんだ?」
などと、そっちの方に気を取られちゃったら大失敗。

これは松田優作という俳優を見る映画。

彼がこの役を演じるためだけに体重を8kg落とし、奥歯を4本も抜いたというのは
あまりに有名な話。

痩せこけた頬にイッテる目。
大音量でクラッシックのレコードをかけ、ソファで自分のコメカミに銃身を当てる優作。
一分超のこのシーンを、彼は瞬きすることなく演じ切る。
あまりに印象的なシーンです。

観てるこちらだって、つられて瞬きが出来なくなるほどの名演技。
「松田優作という俳優は、スクリーンの中では永久に死なない。」
そう思える名場面でもありました。

映画的にピークを迎えるのは電車の中。
ただし、それ以降はもう意味が良く分からなくなってきて・・・。┐(´へ`)┌ 

『怖いのか?無理もない。だけどそれでいいんだよ。
 それはね、 「ひと」一人を殺したからじゃないんだ。
 君自身が、「ひと」を殺すことに快感を覚え始めた自分に戸惑ってるだけなんだ。
 そうだろ?
 何も心配することはない。ぼくも最初はそうだった。
 不安は直き消えます。だって、君はいま確実に美しいんだもの。
 それは悪魔さえも否定できない事実。
 君はいま”確実に美しい”。 それは神さえも超越している!

彼の口を突いて出る数々の印象的なセリフに、
ところどころ ”優作主演の新劇舞台”を観ているような気分にもなりました。

 

【DVD】野獣死すべし(松田優作版)
【監督】村川透
【主演】松田優作

カーテンコール (2004)

2006年08月23日 | ふつーMovie

こっちゃんポイント ★★★
鑑賞環境 こっちゃんシアター
上映時間 111分
製作国 日本
公開情報 劇場公開 (コムストック)
初公開年月 2005/11/12
ジャンル ドラマ

amazonでCHECK! NTT-X storeでCHECK!

東京の出版社で働く岸本香織は、とあるスキャンダル記事の責任を問われて、福岡のタウン誌の編集部に異動させられた。そこで香織は、一枚のハガキに目を留める。それは『昭和30年代から40年代の中頃にかけて、下関の映画館にいた幕間芸人を探してほしい』という投書だった。やがて件の映画館"みなと座"を訪れた香織は、幕間芸人・安川と、彼の家族の悲しい過去を知るのだが…。

(NTT-X store商品解説より抜粋)

映画の幕間(まくあい)に、歌や芸で楽しませる芸人がその昔、下関の映画館におったそうな。
これは”そんな昔”を追いかける女性記者の目線で過去を振り返るお話。
女性記者の役は、「親指さがし」「のど自慢」の伊藤歩。

昭和の中頃に全盛を迎えていた映画館の様子や、
当時の裏舞台の様子などを交えながら、哀愁たっぷりに語られて行きます。

映画館の上映ミスを繋ぐための即興舞台で、客を沸かせる安川修平。
そしてその舞台は、この映画館の名物に。

映画館がシネコン化され、看板描きの看板も必要となくなった今とは違い、
こんな人が受け入れられていた時代がちょっとだけ羨ましくなってしまいます。
ビデオもDVDもない時代。ホームシアターもハイビジョンもない時代。
人はみな映画館で映画を観ました。

映画はその時代を映し出し白黒からカラーヘ。やがて斜陽の時代を迎えて行きます。

そして安川も舞台を降りるのでした・・・。

後半映画は、在日朝鮮人への偏見などを織り込みながら、
家族の愛や父娘の絆を中心に進みますが、話としては最後までエエ話で結んでゆきます。

ただ個人的には、この後半のもたつき具合と、藤井隆の修平役が・・・なあ。

藤井隆キャスティングの理由は”同じピン芸人”だからってこと?
それだけでは説得力に欠けてしまいます。
修平の舞台を「良いなあ」と思えない分、感情がつい足踏みしてしまいました。

でも、”映画に対する愛”のある映画です。

待合ロビーのシートやホールのドア。
ツギハギされたガムテープには、人たちの笑いや涙がいっぱい染み込んでいるようでした。

 

【作品】カーテンコール 【橋本香織】伊藤歩
【監督】佐々部清 【安川修平】藤井隆
【美里】鶴田真由

4人の食卓 (2003)

2006年08月19日 | ふつーMovie

こっちゃんポイント ★★★
鑑賞環境  こっちゃんシアター 
上映時間 126分
製作国 韓国
公開情報 劇場公開 (東芝エンタテインメント)
初公開年月 2004/06/05
ジャンル サスペンス/ホラー
映倫 PG-12

amazonでCHECK ! NTT-X storeでCHECK !

インテリア・デザイナーのジョンウォン(パク・シニャン)は、愛する人との結婚を目前に控え、忙しくも充実した日々を送っていた。そんなある日、ジョンウォンは信じられない光景を目にする。地下鉄で毒殺された姉妹が、なんと自宅の食卓に座っていたのだ。そしてもう一人、その姿が見える女性ヨン(チョン・ジヒョン)が現れる。宿命の糸に引き寄せられたジョンウォンたち。ジョンウォンは実は7歳までの記憶がなく、ヨンには過去を見通す謎めいた力があった。やがて、なんの関連もないように思われていた事件と人々とが繋がっていく。ジョンウォンはヨンの助けを借りて、失われた記憶を取り戻そうとするのだが…。

(NTT-X store商品解説より抜粋)

いまだに”猟奇的な”印象の強いチョン・ジヒョンが、
その「猟奇的な彼女」の次に選んだという作品。

これがなんとホラーです。

ええっ?チョン・ジヒョンがホラー主演?
ピンと来ないひとも多いかもしれないけれど、
別に彼女がゾンビになるわけでもサダコになるわけでもありませんのでご安心を。
この映画ではチョット鬱(うつ)で弱々しい主婦を演じてるんですよね。

今までの”猟奇的な”イメージを一気に払拭するためか、今回は”気絶”を前面に押し出しています。
(ほんとか)

事ある毎に倒れる、倒れる、まあ倒れる。

これ実は、心理的にかなりイヤ~~~な想いの残る映画。
一応、心霊現象付きなのでジャンルはホラー扱いになるものの、
その”恐怖”の切り口は人間の内面に至ります。
怖いというよりも、目を背けたくなるような人間の行為に、
やり切れない想いが湧き上がるといった具合。

彼女が何故にこの映画に出演することを望んだのか、とても理解に苦しむところですが、
この作品からは、彼女らしいオーラをうかがい知ることはできません

その風貌はモデル上がりの女優とは思えぬほどダサく、そしてやつれた表情に終始。
まるで彼女本来の持ち味である、明るく快活、そしてスマートで清潔なイメージを
あえて意図的に打ち消そうとしているかのようにも見えます。

これが、この映画における彼女のコンセプトなのだと受け止めました。

レンタルショップの”ちょん・じひょんコーナー”では、
何気に「僕カノ(僕の彼女を紹介します)」の隣などに この作品がポンと置かれているものだから、
思わずおおっ!と身構えてしまいますね。
彼女目当てに、うっかり軽いノリで借りてしまった人も多いのではないでしょうか?

内容は、かなりマニアな印象も受けるサイコホラー的な作りで、
幼児虐待、幼児殺人を中心に、心理的にジワジワと揺さぶりをかけてきます。
視覚的より心理的な描写に振った作品ですね。

おまけに話の結末もスッキリ解決させないというタチの悪さ。
歯切れが悪い分、余計に後を引くわけです。

このホラー作品の監督はなんと女性。
ストーリーだけ追えば物足りなくも感じますが、男性的な視点とは確かに一味違い、
構図、そして編集に徹底的なこだわりを見せる作品でもあります。

結婚間近の一人暮らしの男性。
フィアンセとの新居になるはずの彼のマンションには、
4人掛けの食卓がお洒落にライトアップされている。

しかしそこに座るのは、まったくもって望まざる人たち・・・。

そして、封印された過去の記憶。
パンドラの箱を開けてしまった時、果たして人間は正常でいられるのでしょうか?

まったく嫌な映画です。

だったら紹介するなって話ですが。

 

【作品】4人の食卓 【ヨン】チョン・ジヒョン
【監督】イ・スヨン 【ジョンウォン】パク・シニャン

蝋人形の館 (2005)

2006年08月16日 | ふつーMovie


こっちゃんポイント ★★★
鑑賞環境  こっちゃんシアター 
上映時間 113分
製作国 アメリカ
公開情報 劇場公開 (ワーナー)
初公開年月 2005/10/22
ジャンル ホラー
映倫 R-15

amazonでCHECK!  NTT-X storeでCHECK !

フットボールの観戦に出かけた男女6人。スタジアムを目指し深夜に車を走らせ、途中のキャンプ場で一泊するが、不愉快な現象に悩まされる。あげく夜が明けると車の部品が抜き取られており、走れない状況に。カーリーは恋人のウェイドと共に、近くまで送ってくれるという男の車に乗り、アンブローズという小さな町へ到着する。寂れた町は人影もなく、鬱蒼とした雰囲気が漂う。すると2人の目に、丘の上にある建物が飛び込んできた。『蝋人形館』と書かれた屋敷の扉を好奇心にまかせ開けるカーリーたち。その館には、この町の世にも恐ろしい秘密が潜んでいることも知らずに…。

(NTT-X store商品解説より抜粋)

いやあ、溶ける。溶ける。あっちもこっちも。
だって、みーんな蝋(ロウ)なんだもーん、だ。

夏場、連日30℃を超える暑さでウダってるトコに持って来いの映画。
これを観れば自分の身体も蝋のように溶けるコト請け合い。
もう何もかもがどーでも良くなる。

これ、33年と53年に2回も映画化された『肉の蝋人形』の再リメイクでして。
製作は『TATARI タタリ』『13ゴースト』を手掛けた ジョエル・シルヴァーロバート・ゼメキスご両人。
これは彼らのホラー専門プロダクション「ダーク・キャッスル」の第5弾にあたる作品です。

さすがメリハリは十分。
面白いか、そうでないかは個人個人の趣向にもよるでしょうが、
話としては、まずまず退屈しましぇん。
『TATARI タタリ』が面白かった人なら、まあ楽しめるでしょ。

怪しいヤツは最初から最後まで怪しいし、死んじゃうキャラもあっさり読める。
そこがまた良いですな。

謎解きの底はそれほど深くはないものの、
痛々・シーンも数多く、ビックリ・シーンセクシー・シーンもシッカリチャッカリ入ってますので、
根暗に一人でコソコソ観るよりは、仲の良いオトモダチとのホラー大会向けといったところ。

さて。

問題はびみょ~にヘタクソな蝋人形。 
もしかして、これってご愛嬌?
メインの蝋人形以外、手を抜きすぎではないかい?
もし日本でリメイクの予定があるならば、その辺のクオリティをぜひ上げて欲しい。

もちろんゲスト蝋人形で、”閣下”も作って欲しいと思うのであります。

 

【作品】蝋人形の館 【カーリー】エリシャ・カスバート 
【製作】ダーク・キャッスル 【ニック】チャド・マイケル・マーレイ
【オリジナル】肉の蝋人形 【セレブ出演】パリス・ヒルトン

東京ゾンビ (2005)

2006年08月04日 | ふつーMovie

 

こっちゃんポイント ★★★

鑑賞環境  こっちゃんシアター 
上映時間 103分
製作国 日本
公開情報 劇場公開 (東芝エンタテインメント)
初公開年月 2005/12/10
ジャンル ホラー/格闘技/コメディ

amazonでCHECK ! NTT-X storeでCHECK !  

アフロのフジオ(浅野忠信)とハゲのミツオ(哀川翔)は、柔術の師弟として、また兄弟分として、絶対的な絆で結ばれていた。その2人の前に突然、産業廃棄物のゴミ山からゾンビが這い出てきた。人類を代表し、得意の柔術でゾンビと戦うことになってしまったフジオとミツオ。果たして彼らに、ゾンビの魔の手から地球を救うことができるのか…。

(goo映画より抜粋)

「東京は死にました。」

こんな映画がちゃっかりホラー・コーナーに置いてある。
ある意味、詐欺かも?
隣にはホンモノ級のゾンビ映画「ドーン・オブ・ザ・デッド」が。
その横でこちらを見つめる ハゲとアフロの無表情な二人組。
DVDに向かって、お前らそこに置かれて本当に良いのか?と聞きたくなるよね。

これが日本を代表するゾンビの姿なのか? ら、ラベルが違いすぎる・・・。

とにかく、シラける人は10分でシラける。ハマる人はとことんハマる。そんな哀愁漂うゾンビ物語。
シュールな笑いと濃厚な師弟愛、ぷち家族愛がベースになった良作(あくまで主観的に)です。

この映画のメッセージは観客に届くのか?届かないのか?
こんな基本的な問題を度外視したかのような作りは賛否両論必至。
本来こっちゃんも、そんな身勝手な映画に付き合うほどヒマではないのですが、
不覚にも思わぬ小ネタ”ハゲ哀川の病気の告白(長渕風)”で大爆笑してしまった。

恐るべき奇襲攻撃。というか恐れを知らないマニアックぶり。
しかし、こんな展開が一気に映画に打ち解けさせ、あろうことかスッキリ感まで生まれてしまった。
故に、そこから楽しくてしょうがない。

特に楳図かずお大先生が王子役で登場したのは良かった。
王子のお気に入りのフレーズ「もぎとってる?」は、今も深く心に刻まれている。
中村靖日に至っては、ゾンビ化してもやっぱり中村靖日。
シャッターに何度もガンガン頭を打ちつけるボケは涙なしでは見られない。

「金持ちか?それとも奴隷か?」
「見世物ファイターの観客になれるのか?それとも”ニギニギ発電”で働く運命か?」
荒廃し、二つの人種しか残らなかった東京city。
極端なところがまた良い。

はじめは
「クールなハゲと、トボケたアフロ。どっちがイケてるキャラなの?」
そんなことばかりに気を取られるも、観ていると感覚が程よく麻痺してくるので
強烈なヴィジュアルに自然と同化できます。

ところでハゲのゾンビの”オハゲゾン”。コイツ何故か喋る。 ここがミソ!
ラストで明らかになる真実にアゴが落ちた・・・。( ̄∀ ̄*)ほえ?

ともかく。
有無を言わさず柔術最高!ロシアを目指すガッツな男にオススメなナイスな作品です。

 

【作品】東京ゾンビ 【フジオ】浅野忠信
【監督/脚本】佐藤佐吉 【ミツオ】哀川翔
【原作】花くまゆうさく 【ヨッチャン】中村靖日
【王子】楳図かずお

マイ・ボス マイ・ヒーロー (2001)

2006年08月03日 | ふつーMovie

 

こっちゃんポイント ★★★
鑑賞環境  こっちゃんシアター 
上映時間 98分
製作国 韓国
公開情報 劇場公開 (エスピーオー)
初公開年月 2005/05/07
ジャンル アクション/学園/コメディ
映倫 PG-12

amazonでCHECK ! NTT-X storeでCHECK !

中堅ヤクザのドゥシク(チョン・ジュノ)は教養の無さを指摘され、本来なら任せてもらえるはずのシマをかたに、大親分から『高校を卒業しろ』と命令されてしまう。早速裏から手をまわしてある学校に編入するものの、教師にしぼられたり、クラスメイトにあごで使われたりと、散々な目にあってばかり。それでも、無事卒業するまでは、とグッと我慢するドゥシクだったが、やがて、学園を私物化しようと権力を振りかざすようになった校長の、あまりの横暴さを見るに見かねて…。

(NTT-X store商品解説より抜粋)

これからはヤクザも学歴の時代。
だからってこんな大人が高校に転入してきたら、誰か歳を見抜けって話です。
そうは言っても韓国映画の場合、周りがみんな老けてるから そんな問題も難なくクリア。

って、土台 無茶苦茶な設定でごじゃりましゅる。

日本でもTOKIOの長瀬智也主演の同タイトルのTVドラマが放送中ですが、
モトはこの韓国映画。
日本では”韓流シネマ・フェスティバル2005”で上映された作品です。

高卒すらしていないヤクザが学歴欲しさに高校入学するというこの話は
韓国版、日本版ともに もちろんコメディですが、
これを観ると、いかに日本のパクリドラマが面白く出来ているかが良く分かります。
日本のリメイクはこの題材をほとんどギャグに振り、韓国オリジナルはあちこちに悲しいネタを仕込む。

日・韓 その雰囲気にはかなりの違いがあります。

日本版はヤクザの兄キが徹底的にバカ。
高校に入っておきながら小学生のドリルをやってるくらいですから。
オリジナル韓国版はそこまでのコトはない。
「メールのアドレスは?」と聞かれて 自分の家の住所を言う程度で済んでいます。

韓国映画のこの作品
思いのほか終盤は暗く、「お?そこへ持ってきたのか?」という感じ。

「今のは良い角度で入ったわ。」
パンチの角度にばかりこだわる冷め顔の英語女教師がなかなか面白い。

 

【作品】マイ・ボス マイ・ヒーロー 【主演】チョン・ジュノ
【監督/脚本】ユン・ジェギュン 【ヒロイン】ソン・ソンミ
 

ニワトリはハダシだ (2003)

2006年07月25日 | ふつーMovie

 

こっちゃんポイント ★★★
鑑賞環境  こっちゃんシアター 
上映時間 114分
製作国 日本
公開情報 劇場公開 (ザナドゥー)
初公開年月 2004/11/13
ジャンル ドラマ
映倫 PG-12

amazonでCHECK !  NTT-X storeでCHECK !

舞鶴に住む15歳の少年サム(浜上竜也)は知的障害を持っているが記憶力は抜群にいい。在日朝鮮人のハハ(倍賞美津子)は潜水夫のチチ(原田芳雄)とサムの教育方針をめぐって対立し、現在妹を連れて別居中である。そんなサムとその家族が、暴力団を巻き込む警察汚職事件に巻き込まれてしまうが…。

(amazon商品解説より抜粋)

検察丁の汚職。警察とヤクザの癒着。在日朝鮮人に対する目。
両親の離婚。その後の家族愛。重度の知的障害の少年。

日本に存在する”タブー”と言われるであろう色んな問題に
勢い良く元気にぶつかってゆく、そんな映画。

倍賞美津子と原田芳雄がなんてったってこの映画の要ですね。
ある意味”日本映画の宝”的なお二人ですが、
他にも負けず劣らずの個性派俳優が多数出演しています。

個人的に原田さんには”永遠のガキんちょ”みたいなイメージを抱いていますが、
この映画でもそんな原田さんが上手くハマっていました。

メジャーな作品ばかり選んで観ていると、ふと立ち止まりこんな映画を観たくなる時があります。
そんな時にこの映画はピッタリだったかもしれません。
漠然と悲しいラストを予感させますが、最後は無事心温まるお話に納まります。

余談ですが、養護学校の先生役は肘井美佳という雑誌ホットドッグプレス上がりのアイドル。
映画は本作品が初出演。
過去出演作にケンタッキー・フライドチキンのCMなどがあります。

つまりこの映画は彼女の”鶏シリーズ第2弾”といえますね。
(*o☆)\バキッ! 言えるかッ!

 

【作品】ニワトリはハダシだ 【チチ】原田芳雄
【監督/脚本】森崎東 【ハハ】倍賞美津子
【直子先生】肘井美佳(ひじいみか)

 


愛してよ (2005)

2006年07月21日 | ふつーMovie

 

こっちゃんポイント ★★★
鑑賞環境  こっちゃんシアター 
上映時間 107分
製作国 日本
公開情報 劇場公開 (マジックアワー=
ステューディオスリー)
初公開年月 2005/12/17
ジャンル ドラマ

amazonでCHECK !  NTT-X storeでCHECK !

美由紀(西田尚美)は10歳の息子ケイジ(塩顕治)を女手ひとつで育てていた。そんな彼女の生きがいは、息子をキッズ・モデルとして成功させること。しかし当のケイジは、そのことにあまり乗り気ではなかった。様々なオーディションを受けるうち、美由紀に恋人ができたこともあり、母と息子、二人の心はどんどんすれ違っていくのだが…。

(NTT-X store 商品解説より抜粋)

親子の間に本来あるべき感情。そして本来保たれるべき関係。
互いの気持ちを掴みきれずすれ違う。そしてまた取り戻す。

親子って何だろう?大人ってなんだろう?子供ってなんだろう?人ってなんだろう?
そんなことをこの映画の中に漠然と見ることができます。

「エリカ知ってる?」

エリカとは自殺した女の子の霊。 この世から逃避したくなった人に彼女はビルの屋上で優しく誘うそうだ。

「ねぇ、いっしょに飛ぼうよ。」

・・・あ。ホラーじゃありませんからね、これ。

でも、ひとつ間違えばいつでも残酷な結末に結びつく。
どこかにそんな嫌な感じが付きまとうドラマです。

このドラマは果たして一体どこに辿り着くのか?
観終わるまで全く予想がつかず、油断できない空気に呑み込まれそうになります。
ハッと気がつくと自分がビルの屋上の縁に立たされているかのようで。

映像・音楽イメージがとにかく素晴らしいですね。
特に”構図”が気に入りました。
個人的には観れば観るだけ好きになりそうなタイプの映画に思えます。

それにしても西田尚美。  
彼女、何の役をやっても味があるなぁ。

 

【作品】愛してよ

【主演】西田尚美