こっちゃんポイント ★★★
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アフロのフジオ(浅野忠信)とハゲのミツオ(哀川翔)は、柔術の師弟として、また兄弟分として、絶対的な絆で結ばれていた。その2人の前に突然、産業廃棄物のゴミ山からゾンビが這い出てきた。人類を代表し、得意の柔術でゾンビと戦うことになってしまったフジオとミツオ。果たして彼らに、ゾンビの魔の手から地球を救うことができるのか…。
(goo映画より抜粋)
「東京は死にました。」
こんな映画がちゃっかりホラー・コーナーに置いてある。
ある意味、詐欺かも?
隣にはホンモノ級のゾンビ映画「ドーン・オブ・ザ・デッド」が。
その横でこちらを見つめる ハゲとアフロの無表情な二人組。
DVDに向かって、お前らそこに置かれて本当に良いのか?と聞きたくなるよね。
これが日本を代表するゾンビの姿なのか? ら、ラベルが違いすぎる・・・。
とにかく、シラける人は10分でシラける。ハマる人はとことんハマる。そんな哀愁漂うゾンビ物語。
シュールな笑いと濃厚な師弟愛、ぷち家族愛がベースになった良作(あくまで主観的に)です。
この映画のメッセージは観客に届くのか?届かないのか?
こんな基本的な問題を度外視したかのような作りは賛否両論必至。
本来こっちゃんも、そんな身勝手な映画に付き合うほどヒマではないのですが、
不覚にも思わぬ小ネタ”ハゲ哀川の病気の告白(長渕風)”で大爆笑してしまった。
恐るべき奇襲攻撃。というか恐れを知らないマニアックぶり。
しかし、こんな展開が一気に映画に打ち解けさせ、あろうことかスッキリ感まで生まれてしまった。
故に、そこから楽しくてしょうがない。
特に楳図かずお大先生が王子役で登場したのは良かった。
王子のお気に入りのフレーズ「もぎとってる?」は、今も深く心に刻まれている。
中村靖日に至っては、ゾンビ化してもやっぱり中村靖日。
シャッターに何度もガンガン頭を打ちつけるボケは涙なしでは見られない。
「金持ちか?それとも奴隷か?」
「見世物ファイターの観客になれるのか?それとも”ニギニギ発電”で働く運命か?」
荒廃し、二つの人種しか残らなかった東京city。
極端なところがまた良い。
はじめは
「クールなハゲと、トボケたアフロ。どっちがイケてるキャラなの?」
そんなことばかりに気を取られるも、観ていると感覚が程よく麻痺してくるので
強烈なヴィジュアルに自然と同化できます。
ところでハゲのゾンビの”オハゲゾン”。コイツ何故か喋る。 ここがミソ!
ラストで明らかになる真実にアゴが落ちた・・・。( ̄∀ ̄*)ほえ?
ともかく。
有無を言わさず柔術最高!ロシアを目指すガッツな男にオススメなナイスな作品です。
【作品】東京ゾンビ ![]()
【フジオ】浅野忠信 ![]()
【監督/脚本】佐藤佐吉 ![]()
【ミツオ】哀川翔 ![]()
【原作】花くまゆうさく ![]()
【ヨッチャン】中村靖日 ![]()
【王子】楳図かずお ![]()