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十両の難しさ

2014-01-17 21:16:49 | 他スポーツ
大相撲の十両は、一見すると幕内の一段下の地位で、野球でいえば二軍の地位かもしれません。しかし、この地位は難しい地位で、後に横綱になった曙や貴乃花も楽には通過させてもらえなかった事実があります。十両の名前は、江戸の昔に幕下の上10枚目に十両以上の給金を与えて関取待遇にした事実に由来する俗称で、正式には「十枚目」と言います。

そのため、江戸の古番付には十両がない番付もあります。今でも幕下と十両は同じ段に書かれており、十両は太字で書かれて差別化されていますが、元は十両と幕下が同じ地位だった名残です。ただ、十両と幕下には厳しい待遇面の差別があります。十両は月収80万円と高給がもらえますが、幕下は場所手当ての数万円のわずかな収入で暮らす必要があります。

もちろん、大相撲の世界では衣食住を相撲部屋が面倒を見るシステムなので、大部屋暮らしの不自由ささえ我慢すれば幕下でも食べては行けるのですが、結婚した力士が幕下に落ちると自宅通勤が禁止され、相撲部屋の大部屋に住まわされる厳しい現実があります。そのため、力士が結婚を許可されるのはだいたい幕下落ちのリスクがほぼないと判断されて、幕内に定着したときと相場が決まっています。

それだけ幕下と十両が違うので、横綱に昇進するような力士でも「相撲人生で一番嬉しかったことは?」と聞かれると「新十両」と答える力士が多いです。十両は東西14枚なので、最短では遠藤や把瑠都のように14勝以上を挙げれば一場所で通過する可能性もあります。幕内を目指す若手にとっては早く通り過ぎなければいけない地位ともいえます。

それでも、十両を長く守っている力士も私には尊敬できます。十両は守りにくい地位で、仮に負傷などをして2勝13敗以下の成績になってしまえば一場所で幕下陥落ですし、負けに等しい扱いの休場もできない地位です。それでも、相撲が取れる状態ならば何とか意地で出場して、何番かを拾って守っているのが十両を長く守る力士に共通する事実だと思います。

十両は入れ替わりの激しい地位なので、幕内力士の名前と顔が一致する私も十両までは手が届きませんが、決して二軍ではないことは、国技館に通う私の実感です。

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