ナサラ農法開発者の翡翠先生のブログ

農業が注目される今、本物の農業が必要です。安心安全で環境に優しい農業を推進します。美味しい・栄養価の高いものへと・・

屋上緑化

2009-03-30 00:20:13 | Weblog
屋上菜園にて、コメント頂き有難う御座います。
以前にも硝酸性窒素の話をしましたが、今一度説明しておきますね。

今、世の中に出回っている有機栽培をしているところは、牛糞や豚糞、鶏糞を使用しているところがほとんどでしょう。中には、魚糞なども使用している方も多いと思います。ここで、重要なのが窒素が多すぎることです。
窒素そのものは、害にはなりません。窒素酸化物になると害になります。
窒素Nと酸素Oの数で、物質が違います。酸素の数(3, 2, 1)とあり、NO3を硝酸、NO2を亜硝酸、NOを一酸化窒素と言い、酸素の数が少ない方が不安定で、毒性が強くなります。
よく耳にするNOX(ノックス)は、この窒素化合物のことを言います。以前にも交通量の多い環状線や高速道路は、NOXが多いため土に浄化能力がなくなると地球自体がSOSを出し、竹を群生させて浄化しようとしていると言っていいほど、道路脇に竹が増えてくるのです。

窒素は、硝酸や亜硝酸になりながら自然界を循環しています。
アンモニアNH3は、硝化細菌によって亜硝酸NO2に変化し、亜硝酸はニトロバクターによって硝酸NO3に変化します。大気中の窒素は、空中放電(稲妻など)によって酸化され硝酸になり、逆に硝酸が分解していくと酸素が剥がされ、代わりに水素と結合してアンモニアに戻ります。そして気化して空気中に抜けていってしまいます。植物では硝酸性窒素を有機窒素化合物(アミノ酸・タンパク質)に同化して生長するのですが、植物自体が吸い上げる窒素量と現状の農業で使用する窒素量が大きく違うため、半分以上が地下水に流れて行っています。これは大変な現状ですが、誰もそこを見ようとしていない事が悲しいことです。

そして、怖いのがこの硝酸NO3が還元されたときです。NO3を吸い上げた野菜は、pH3の環境で還元しやすい性質をもっているので、胃に届くと亜硝酸NO2になります。また、一夜漬物など直ぐに出来上がるものは、細菌等により還元するため亜硝酸が多く含まれます。
亜硝酸が何故いけないかというと血液中のヘモグロビンが酸素を運ぶ重要な役目をもっているのに亜硝酸と結合し、メトヘモグロビンになり、酸素を運ばなくなります。これをメトヘモグロビン血症と言います。
食事後に眠くなる人は、酸素が不足するので当たり前なのかも知れませんね。

そして、体内で亜硝酸と二級アミンが反応して、ニトロソアミンという最強の発癌物質ができることが何より危険なことですね。
国内のほとんどの野菜は、硝酸を多く含んでいます。このニトロソアミンという発癌物質を作らせないように欧米では、硝酸性窒素の残留濃度基準を3000ppm未満と定めていますが、日本では硝酸性窒素の残留濃度基準を定めていないのですから不思議なくらいです。だから、2万ppmを越えるような馬鹿げた危険な野菜が、スーパーなどで平気で売られているから、癌患者やアトピー等の人が増えて仕方がないのです。
事故米も許しがたいというか、許せないものですが、このような野菜も世の中に出回っていること自体許せないことです。生産者は、そんな野菜を安心で有機だから絶対に良いものと言い、全く理解していないことが一番危険な状況なのです。

これからの医療は、こういった現状を考え、まず食の改善をしていかなければならないように感じます。私の大事な医師の知人、友人たちもこの状況では、自分の時間が無く可哀そうなくらい働いるのは当たり前かも知れません。まだまだこういった現状を無くさなければ、もっと忙しくなるに決まっていますよね。

我々の手で、徐々に無くすように頑張らないとこの日本の危機は、無くならないでしょう。皆さん力を貸して下さいね。それには、医師の先生方にも力を貸してもらわないと現実化を早めれませんので、医師の鏡である長尾先生・・日本の人々を救うため是非ともご協力下さい。
長尾先生には頑張って頂きたいのですが、体には十分気を付けて下さいね。
早くナサラの食で過ごせる様に、私も頑張ります。まずは、長尾クリニック屋上菜園を作りに行きます。


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1 コメント

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窒素の循環 (うさぎ)
2009-03-31 07:47:31
先生に教わるまでは、硝酸態窒素の環境問題が深刻であることは、まったく知りませんでした。

でも、ウィキペディアで、検索すると
「硝酸態窒素を含む肥料が大量に施肥された結果、ミネラルウォーターとして市販されている物も含む地下水が硝酸態窒素に汚染されたり、葉物野菜の中に大量の硝酸態窒素が残留するといった環境問題が起こっている」
とあります。

こういう事実が確認されているにも関わらず、対策がまだ考えられていない現状、これを知り、立ちすくんでしまいました。
では私たちは、何をすれば良いか。

それは、やはりできるだけ多くの方がこうした知識を身につけ、安心、安全なものを求めていくこと、ひとりひとりが、自分でできることを始めることかなと思ました。

屋上緑化、ベランダのプランター、庭での家庭菜園、畑以外にも、環境に役に立つ方法があることは、心強いと思いました。

いつも大変勉強になります。
今回のブログでは、窒素の自然界での循環が、本当によく分かりました。

ありがとうございました。







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