流れゆく雲に

風に季節を聞きながら、日々の出来事をつづります。

中島みゆき「夜会」VOL.20 リトル・トーキョー 2

2019-02-09 15:24:12 | 舞台

引き続きネタバレあります。

 

 

第2幕

杏奴は、女の子を連れて戻ってきた。真っ白な服を着て。

「しばらくこの子を育てたい」

あまりにも唐突過ぎる。しかし、いいんです、「夜会」ですから。

折々わかるでしょう。

女の子の服の腰のあたりに雪の結晶のようなものがある。

雪崩に巻き込まれたであろう仔犬の生まれ変わりを暗示している。

杏奴(中島みゆき)と文夫(宮下文一)のなれそめや文夫の兄(泉谷しげる 声のみの出演)のたくらみがわかってくる。

 

これは必見

杏奴(あんぬ)(中島みゆき)

梅乃(笈河農園の新米獣医助手梅田の本名 文夫の思い人、植野葉子)

小雪(杏奴が連れてきた女の子 香坂千晶)

李珠(りず)(行方不明だった杏奴の姉、偽名でホテルに宿泊 渡辺真知子)

おいちゃん(となりの(20キロ離れた)笈河農園の息子、元ロックミュージシャン 石田匠)

 

ミラボールが回りだし、各々が歌いだす。「リトル・トーキョー」の大合唱。

さながらミュージカルのワンシーンのようだった。振り付けもあり、これはミュージカル。

ラ・ラ・ランドのように、グレイテスト・ショーマンのように。

 

ひとしきり歌ってから杏奴が「お話を進めます」

芝居に戻る。

 

厳冬期休業が終わるころ、警察からの連絡で駆け付けた文夫。

雪崩の底から遺体が見つかった。

密猟者と山犬と2匹の仔犬、そして杏奴。

 

もう一匹の仔犬、小雪と名付けられた仔犬は、この人間の姿をした女の子小雪か。

輪廻転生(ちょっとちがうかな)仔犬の生まれ変わりがこの女の子。

生き残った仔犬が人間になったのか?

じゃ、杏奴の存在は?

 

女の子小雪がまるで犬のように鳴き始める。

終幕へ

小雪のぬいぐるみ

 

ストーリーはみゆきさんの言うようにパンフレットに詳しく書かれています。

しかし、テーマは、主題は、の問いかけにきっと中島みゆきは、言うでしょう。

自分で考えてね。人それぞれだから、そんなつもりじゃない歌もそんな風に聞こえたらそんなつもりの歌になるし。

 

既発表曲もいくつか歌われる。

「野ウサギのように」や「テキーラを飲みほして」などは特に懐かしかった。

 

偶然だけど賞味期限が2月23日(中島みゆきの誕生日)



キーホルダーいつものように購入

 

東京にはないトーキョーという不思議な場所では、帰りたくても帰れない住人たちが暮らす。

 

年々変わりゆく天変地異の脅威のなかに住む人間。

ましてや野生動物の環境は厳しくなるばかりだ。

 

だから、世界中にリトル・トーキョーが必要なんだ。

 

出演者、ミュージシャンが舞台上に出て来てお礼する時は拍手するが、

それ以外はずっと「リトル・トーキョー」に乗せて手拍子ができた。

楽しかった。

中島みゆきの渡辺真知子の歌声に琴線が揺すられた。

植野葉子と香坂千晶の芝居心に感服した。

宮下文一の「紅灯の海」にしびれた。

石田匠のエアギターに見入った。

ミュージシャンの演奏に感謝する。

 

中島みゆきの「夜会」をまた見たいと思った。

もう二度と観ることのできない人達の代わりにも。

 

 

 

 

 


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