これから観るという人はネタバレになりますのでご注意ください。
25日26日の2日間中島みゆきさんの『夜会』VOL.18 「橋の下のアルカディア」を観た。
場所は東京の赤坂ACTシアター。
場所の設定は地下道の飲食店街、しかし、すでにシャッター街と化している。
店を開けているのは占い師とBarの代理ママだけ。
中島みゆきが演じるのは橋元人見(水晶占い師)
中村中が演じるのは豊洲天音(Barの代理ママ)
石田巧が演じるのは高橋九曜(ガードマン)
三人が歌をつないで物語を進めていく。
歌いっぱなし、時折セリフもあるが、そのうえ、33曲が新曲だ。
演劇でもなくミュージカルでもない、不思議な音楽劇。
今回のテーマは「捨てる」。個が集団を、集団が個を捨てる。捨てられる。
最後のシーンではあっと驚く。(観てのお楽しみに)
「みゆきさん、ずるい」と思うと共に、「してやられた」、そう思った。
圧倒的な歌唱力。
すでに発売されているアルバム「問題集」から5曲が披露された。
ラストシーンではどうしてなのか、涙が出てくる。
詩を書いてみた。
願いをこめてアルカディアへ
こんな話はありえない、と現実の私が言う。
どこかで誰かがささやく。
そんなリアルを話してるつもりはないさ、
どこかに忘れてきた、みんなのファンタジーのかけらを集めてみたのさ、
悪い子はみんな橋の下にいただろう、
川は洪水を起こすだろう、
飛行機は何のためにあると思う?
謎だらけのこの小屋で「India Goose」が歌われる。
飛ぶはずのない飛行機がかすかに浮かぶ、
そんなんじゃ逃げられないよ。
でも、India Gooseがチョモランマを越すのなら、できるよ、できるんだ、きっと。
行こう、アルカディアへ
行こう、みんなで
行こう
両日はずっと雨でした。翌日は晴天。いつから雨女になったのだろう。
青空と紅葉の下でみゆきさん。
アルカディアはどこにあるのだろう。