南町の独り言

様々な旅人たちが、日ごと行きかふ南町。
月日は百代の過客、今日もまた旅人が…。

9月の憂うつ

2013-09-01 09:38:26 | Weblog
歩いていると季節の変わり目を感じます。
稲穂の頭が垂れ始め、赤とんぼが群れ飛びます。
今年は大判の日めくりカレンダーを利用していますが、9月1日の格言は「第一の財産は健康である」、そしてカウントダウンは「47」でした。

朝刊の一面は「米、シリア攻撃決断秒読み」。
さてどうなっていくでしょうか?
大変心配ですね。

本棚から取り出したのはサミュエル・ハンチントンの「文明の衝突」です。
シリア問題を考えていたらこの本を思い出したのです。
シリア問題は単純な構造ではありません。
イスラエル問題も内包していますが、ハンチントンの文明論には「ユダヤ文明」がなかったことを確認したかったのです。

「文明の衝突」にはこう書かれてありました。

「異文明間の世界戦争を避けられるかどうかは、世界の指導者が世界政治の多文明性を理解し、力をあわせてそれを維持しようと努力するかどうかにかかっている…

ユダヤ教は歴史的にはキリスト教とイスラム教の双方と関連があり、数世紀の間ユダヤ人は西欧文明と東方正教会文明とイスラム文明の中に文化的なアイデンティティを持ち続けていた。
イスラエルが建国されたことで、ユダヤ人は文明を構成する客観的な装備はすべてととのえた。
だが、主観的な自己認識はどうだろうか?
他の文化のなかで暮らしているユダヤ人の帰属感は、ユダヤ教とイスラエルに身も心も一体化しているレベルから、ユダヤ教徒とは名ばかりで自分の住んでいる土地の文明とすっかり一体化しているレベルまでさまざまだが、後者は主として西欧に住んでいるユダヤ人の場合に多い…」

オバマの憂うつは、誰にも見えない明日の世界にあるのではないでしょうか。

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