南町の独り言

様々な旅人たちが、日ごと行きかふ南町。
月日は百代の過客、今日もまた旅人が…。

愛しいもの…生かされているもの

2012-09-09 09:22:01 | Weblog
30年来の友人の奥さんのこと、27年前に幼子を不慮の事故で亡くしました。
なぜか自分を責めて、それが原因で病いを背負います。
長い闘病生活が続き、3年前には不治の難病にかかってしまいました。

いつもコロコロ笑っているような明るい性格の女性でしたが、病で笑顔を失った彼女のために友人はびっくりするような献身を続けました。
昨夜の“偲ぶ会”で聞かされたことですが、医者から妻が不治の病であることを知らされた彼は、あることを実行します。
ほぼ毎日 、病院に通い、枕元で本の読み聞かせを続けたのです。
1日数ページの時もありましたが、読み続けた本は百冊を超えたとのことでした。

同席していた彫刻家の前島秀章先生がその話を聞いて“生きること、生かされていること”について、私に語ってくれました。
「ここにいるみなさん誰もが何らかの悩み・苦しみを持ってるんだね。それの多くは家族のこと…みんなそうなんだよ」
初めてお会いした先生でしたが、ものすごく魅力的な方です。
若かりし頃の苦労話や、先生独自の人生観・芸術観などたっぷりと聞かせていただきました。
この出会いもきっと天国の彼女からのプレゼントだと感謝します。
どうぞ安らかにお眠りください。


(前島先生の作品です)

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