デスボンド（死の債権）

サブプライムローンという低所得者向けの住宅ローンの債権化に失敗してリーマン破綻が起こりました。
これにウォール街は懲りたと思いましたが、さらに不気味な金融商品が出来ていることを最近知りました。
それがデスボンド（Death Bond）です。

早く死にそうな生命保険保有者のところに行き、その保険を解約料より高い価格で買い取ったり、各人の死亡リスクに応じた価格で買い取ったりしたうえで、証券会社が満期まで保険料を支払います。
保険金を払えなくなった人も得（？）しますし、生前に死亡保険金の何割かを受け取れて喜ぶ（？）人もいるでしょう。
一方、買い取った生命保険は束にして金融商品として売り出します。

証券会社は生命保険加入者が早く死んでくれるほど儲かる仕組みです。
その商品を買った客にも、人は必ず死ぬから損はしないと説明するようです。
どこかに無理があるように感じますし、それよりもなによりも“人の死”を利用して儲けようとする倫理観のなさに愕然とします。

道徳のない経済は犯罪の如しで、まさに永遠の道はおぼつきません。
強欲資本主義はまだまだ根深く生き残っているようですね。