南町の独り言

様々な旅人たちが、日ごと行きかふ南町。
月日は百代の過客、今日もまた旅人が…。

貿易統計から思うこと

2009-07-29 18:02:09 | 経済

09年6月分の貿易統計速報が発表されました。
それによると輸出から輸入額を差し引いた金額は5080億円であり、前年同月比で20ヶ月ぶりの増加でした。
その主因は前年と比べ9.4%の円高(対ドル為替レート)によるものでありますが、黒字には違いありません。
我が国は資源を持たない島国ですから、貿易の黒字化によって国民生活が成り立ちます。
輸出より輸入が多かった時代もありましたが、戦後の復興に国民がこぞって協力したおかげで80年代以降は貿易黒字で推移しています。
そんなに儲からなくとも黒字であるということは、1億の国民が贅沢をしなければ食べていけるということですね。

私が生まれたのは1951年、当時の輸出総額は4887億円、輸入は7372億円でした。
少なくとも子ども時代は本当に貧乏な生活でした。

20歳の1971年、輸出総額は8兆8060億円、輸入は7兆2289億円でした。
まず就職先に困ることはありませんでしたし、当時同世代の若者は軽自動車を競って買いましたね。
しばらくすると中東戦争によって第1次オイルショックが起こり73~75年は輸入品の物価高(貿易赤字時代)が家計を直撃、落ち着いたと思ったらイラン革命で第2次オイルショック勃発、少々ハラハラした時代もありました。

それでも30歳になった81年以降は貿易黒字が拡大基調に入りました。
おかげで結婚もでき、2人の子どもたちを育てることができました。
81年の輸出は33兆4689億円、輸入は31兆4641億円でした。

91年(40歳)の輸出は42兆3598億円、輸入は31兆9001億円。
01年(50歳)は、輸出48兆9792億円、輸入は42兆4155億円。
バブル崩壊やら円高不況などと騒ぎ立てましたが、順調に貿易額は伸びていきます。
なんと昨年08年は、輸出81兆180億円、輸入は78兆9547億円でした。
昨秋から景気はどん底状態だといわれますが、単月で見る貿易赤字は昨年の10月から今年1月限りです。
ひたすら経済成長だけを追い求めてあまりに大きくなりすぎた日本経済、少しスピードを緩めて経済一辺倒から国民の幸せを追求する社会へ転換することを真剣に考えましょうよ。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿