昨夜のNHKテレビ番組 “日本のこれから「納得してますか？あなたの働き方”を見てびっくりした。
市場原理主義もここまで徹底すると怖いくらいである。
なかなか正社員の募集もない地方に住む若者に対して、『なぜ、正社員の募集がある都会に来ないのか？求人倍率の高い地域に移動することをためらうのか？』。
会場からも「エー・・・」というため息とも怒りとも思える声が聞こえた。
発言の主は、経済財政諮問会議の民間議員として活動中の八代尚宏教授だ。
八代教授は、労働市場改革専門調査会の会長を務め、労働ビッグバンの強力な推進役である。
「労働は市場原理に任せるべき」が彼の持論ではあるが、国家のあり方も市場に任せてしまうのか？
もちろん言論の自由を妨げるものではないが、内閣の下で重要な政策方針を提言する民間議員にしてはあからさまな偏重人事である。
もっとも官邸主導の政治を行うために設置された「経済財政諮問会議」の真の目的は、米国の作成した「年次改革要望書」を実現させるという内実、知る人ぞ知るところである。
だから市場原理主義者がいることこそ当然かもしれない。
しかし米国の国益にはかなうが、日本の国益には副わない。
有権者よ、目を覚ませ。