福ちゃんの散歩道

コロナ禍で関空での遊びも卒業、栂地区ウオーキングコースを中心に近場の日々の散歩で何か見つけよう。🚶‍♂️🚶‍♂️

船の汚水(下水)はどう処理している?

2020-05-24 00:10:00 | 船のお話も面白い🛳⚓️🚢
ダイヤモンドプリンセス号はマレーシアへ向かっている



忘れ掛けている前代未聞の大クラスター発生問題

ダイヤモンドプリンセス号の新型コロナウイルス蔓延で
横浜港へ接岸対応しながら定期的に排水処理の為
外洋へ運航していた
乗客・乗員合わせて4000人に近い事より
排水処理も大量?
確か2日間隔だったのかなぁ?(不確かですが・・)
船に
ど素人なので
排水処理についてどうなっているのか?
疑問に❓
という事で
ネットで拾い読みです

他に水のお話
船舶で使用する
水はどうしてる❓




船内でシャワーを浴びた排水、お皿を洗った排水、トイレの排水、
こういった汚れた水は船内でどう処理されているのでしょうか。

まず排水は
               Black Water(ブラックウォーター, 下水)と
               Grey Water(グレーウォーター, 生活排水)の
2種類に分けられます。

Black Water  下水
トイレの排水
船内病院からの排水

Grey Water 生活排水
洗濯の排水シャワーの排水
洗面所や台所のシンクからの排水

Black Water 下水
下水については船内で汚水処理をして、きれいになった水は海へ放出し、
固体となった汚物は港についたときに回収してもらいます。

処理の方法としては、紫外線消毒や塩素消毒、逆浸透膜フィルターなどいろいろありますが、
1つに絞らず組み合わせたりもします。
なかでも「メンブレンバイオリアクター(Membrane Bio Reactor)」は人気があります。
バイオテクノロジーの一つで、微生物が有機物をエサとして、
二酸化炭素(またはメタンガス)と水に分解してくれるのです。
そうして綺麗になったうわずみ部分の水を濾過したり塩素消毒したりして、海へ戻します。

Black Waterは有毒な細菌が含まれることが多いため、
きちんと処理することが国際ルールで定められています。
MARPOL(マルポール)条約といい、
船舶による海洋汚染を防止する目的で作られている条約があります。


MARPOL条約 附属書Ⅳ(4)より
・総トン数400以上の新造船
・総トン数400未満であるが15万人以上乗せられる新造船
・総トン数400以上の従来船で、2008年9月以降運航している船
にあてはまる国際船は、

・承認された汚水処理プラント または
・汚水の粉砕および消毒装置 または
・じゅうぶんなサイズの汚水の貯留タンク
を搭載し、

・決められた方法で処理した排水 ⇒ 一番近い岸から3海里(約5.6km)離れていれば海に放出してよい
・決められた方法で処理していない排水 ⇒ 一番近い岸から12海里(約22.2km)離れていれば海に放出してよい

ただし
※未処理の排水を放出するときはタンク内を一度に放出してはならず、4ノット以上の速度で航行しながら排出すること
※国・港によって放出禁止などの独自ルールもあるため注意が必要

12海里(約22.2km)離れてさえいれば、処理しきったとはいえない下水も垂れ流しOKなのですね。
とはいえ通常大型船には汚水処理プラントが搭載されているので、そのまま垂れ流すケースは少ないと思います。


Grey Water 生活排水

Grey Waterに関してはMARPOL条約では取決めはないため、
基本的に海に垂れ流しOKです。
ただし、これも国や港によっては独自ルールがある場合があります。

処理しない、ということは、
料理や掃除、洗濯で使用した洗剤はそのまま海に流れていくということなので、
船側では一応環境に配慮した洗剤等を使用していることが多いです。
また、商船と違って人がたくさん乗る大型客船などでは
Grey WaterもBlack Waterのようにある程度処理する船もあります。
それにしても、油やシャンプーなどが海に・・・と考えると、
あまり気持ちのよいものではありませんね。
そのうちGrey Waterが規制される日も来ると思います。

たいせつな私たちの地球。その7割以上を占める海をきれいな状態で守っていきましょう。


船の生活水・飲み水が海水から作られる、その仕組みとは?

船内で水を飲む、料理をする、シャワーを浴びる、お皿を洗う、トイレを流す、衣類を洗濯する・・・
毎日大量の水が必要となりますが、これらはどこから調達するのでしょう。


着岸した際に港から調達する方法もありますが、
大部分は「造水装置(Fresh Water Generator)」と呼ばれる機械で海水から作っています。
海水から清水(せいすい, きれいな水のこと)を作る仕組みには大きく2つあります。
蒸発法
逆浸透法です。

蒸発法
海水を蒸発させ、その蒸気を集めて冷却すれば清水を取り出せる、というシンプルな仕組みです。
(いわゆる”蒸留”です)蒸発させる際の熱はエンジンの冷却水を利用します。
エンジンの冷却のために使われた水は排熱を含んでおり、高温状態だからです。
しかし、高温といっても実際は70℃ほどで水を蒸発させるには至りません。
そこで、気化を行うタンク内を真空状態にして大気圧を下げてあげるのです。
すると沸点も下がるため低温で水が蒸発します。
「富士山の頂上では水が早く(82℃で)沸く」のと同じ原理ですね。

濃縮した海水は再び海へ放出されます。
取り出した清水はそのまま生活用水や雑用水として使われます。
飲み水にする場合は、この清水にミネラル成分を加えて殺菌装置にかけます。
※ミネラル成分を加えないと、まずくてとても飲めない状態です。普段飲んでいるお水に感謝・・・☆ですね。


逆浸透法

蒸発法に比べて、こちらのほうが高価なシステムとなるため、
通常の商船においては蒸発法のほうが主流ですが、
毎日大量の水を必要とする客船やフェリーなどでは逆浸透法が用いられることが多いです。
浸透膜(Reverse Osmosis, 通称RO)という特殊なフィルターを使って、
海水の塩分や細菌を除去する方法です。
このフィルターは水は通しますが塩分や細菌は通さないという性質をもっており、
海水に圧力をかけてこのフィルターに通し、真水だけを取り出します。
濾過と言ってしまうと、なんだか穴が大きいのではないか、穴から他の物質も漏れて通るのでは、
と思ってしまいますが、実際は穴とは言えないほど非常に小さい開口部で、
水に溶けていた化学物質でさえ取り除くことができます。
海水から作っているとはいえ、コストのかかる高価な水となっていますので、
船内ではなるべく節水にこころがけたいものです。

以上









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