さくら
2016-04-12 | 本
今日は晴れました。晴れたけれど、まだ寒いです。今日は家で仕事をして、夜は家庭教師でした。父は機嫌よくショートステイから帰ってきました。図書館で借りて、西加奈子の「さくら」を読みました。文庫本です。西加奈子は初めて読みました。「サラバ!」が話題になっていて、気になりつつ読まないままでした。文庫本だったので、読みやすそうで、読んでみました。最初はちょっと読みにくかったけれど、途中から読みやすくなってきました。
兄と僕と妹のミキ。両親と犬のサクラ。平凡そうで、ちょっと変わった家族です。周りに集まる人も、問題を抱えた変わった人が多いです。それぞれが真面目でまっすぐで、いつも何かに追いつめられているような感じです。やたらカッコよくてモテる兄ですが、後半は事故に会い自殺してしまいます。美人なのに粗暴で変わり者の妹ミキが抱え込む苦しみ。逃げ出す父。ストレスで太る母。だんだんひどいことになっていき、胸が痛みますが、ミキのやったことは、やっぱり納得できません。どんなときも側で寄り添う犬のサクラ。サクラを通してつながる家族。ぐっとくる感じもありながら、なんだか不思議なラストだし、結局何がいいたかったのかな、と思いつつ読み終わりました。不思議な世界観で、この本は読んで良かったと本当に思うけれど、西加奈子の別の本を読むかというと微妙かも。