きときと日記

「きときと」とは富山の方言で「ぴちぴち(新鮮な)」という意味。きときとな日々の記録を更新中。

月と雷

2012-08-14 | 

今日は雨。蒸し暑い日でした。帰りに、オイル交換してきました。明日と明後日は、お盆休みを取りました。のんびりします。

図書館で借りて、角田光代の「月と雷」を読みました。ふらふらと男に拾われては出ていくということを繰り返す母親、直子に育てられた智。普通でない母親と、普通でない息子。そして、父親が直子とつきあったせいで、母親が出て行ってしまった泰子。幼い頃、ほんの一時、一緒に暮らした智と泰子が、大人になって再会。普通でないことにとまどいながらも、普通であることに居心地の悪さを感じて...。

特殊な環境で育った普通でない人の話のようでいて、いわんとすることは、誰にもあてはまることのように感じます。自分はいつから自分なのか。もしあのとき、と仮定することに意味があるのか。始まったら終わることがない人生は、誰が進む道を決めているのか。自分の人生は、だれかのせいではなく、みずからの衝動に促されて進んでいく、という結末は、腑に落ちました。読みやすいし、とても面白かったです。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする