「北の山・じろう」日記

内容は主に時事問題。時々株式投資関係の記事も交じります。

マスコミが報道しない世界の裏側(BRICSの脱ドル化).<2024.06.17

2024-06-17 19:15:42 | ロシアと周辺国

ロシアは6月13日、モスクワ証券取引所がドル建て取引をすべて停止しました。
ロイターの記事は、以下のようになっています。

『モスクワ取引所でドルとユーロの取引停止、米の対ロ追加制裁受け』
By Alexander Marrow、 Mark Trevelyan
2024年6月13日午前 7:59 GMT+94日前更新
https://jp.reuters.com/markets/japan/funds/FFPB64UZZBJSXEIHRYBMX4D5KQ-2024-06-12/

ロイターの記事を読むと、経済制裁の結果のように書かれています。
ところが、どうも違う意味らしいことを「Hara Blog」が記事にしています。

2024年06月16日10:21
米国の経済学者「BRICSの脱ドル化は米国に対する戦争である」
https://hara.livedoor.biz/archives/52339713.html

『BRICSは、ドルに挑戦し、新たな世界貿易通貨を世界に提供する最先端の機関に変貌しつつある。ウラジーミル・プーチン大統領はサンクトペテルブルク経済フォーラムでの演説でこれについて言及した。』
『サンクトペテルブルクで開催された第27回国際経済フォーラムは、新たな世界経済圏形成の初期段階の終わりを告げた。私たちはそれをBRICSとして知っているが、すでに数十の国が参加を待っているため、近い将来その名前は変更される可能性がある。』
『このクラブは単なる発展途上国間の協力体制ではなくなり、BRICSを超えて急速に成長している。この組織は徐々に、ドルに対抗する新たな世界貿易通貨を世界に提供する最先端の機関へと変貌しつつある。』
『「西側の決済システムに対する信頼性と信頼が、西側諸国自身によって根本的に損なわれていることは周知の事実です。この点で、昨年、ロシアの輸出に対する非友好国のいわゆる有害通貨での支払いの割合が半減したことに注目したい。」
大統領は、BRICSに基づくドルに代わる通貨が現在開発中であると述べた。それが開始されると、それは「政治的圧力、濫用、外部制裁の干渉を受けない」完全に独立した決済システムとなる。』
・・・・・・
『新しい取引通貨が実現しないと期待するのは愚かだ。 BRICSの中核国であるブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカは、しばらくの間、ドルに代わる通貨の創設に取り組んできた。新たな二国間貿易協定が非ドルベースで交渉されており、サウジアラビアが石油輸出用のオイルダラーを一貫して拒否していることから、世界貿易からドルを排除しようとする協調的かつ多国間の動きが起きている。』
・・・・・
『もちろん、この動きによって貿易通貨としてのドルが破壊されることは決してないが、世界貿易の大きなシェアを占める恐るべき並行システムを生み出す可能性があることは確かだ。プーチン大統領が指摘したように、新規加盟国の流入により、BRICSは現在世界のGDPの36%を占めることになる。これは、ブロック内の国家間のすべての貿易が新しい貿易通貨で行われることを意味する。これらの国の多くは、例えば米国よりも対外貿易への依存度が高いため、近い将来、BRICS貿易通貨が世界貿易の最大40%を占めると考えるのが妥当だろう。』

<以上、抜粋引用>

BRICSの趣旨は、調べてもよく分かりません。
仲のよくないインドと中国が一緒にいるのは非常に変です。
しかし、新決済制度の創設が目的なら簡単に理解できます。ドル以外の決済手段が欲しいけれど、元・ルピー・ルーブルなどが、それぞれ単独ではドルの代わりにはなりません。しかし各通貨の交換比率を妥当な範囲で決めてそれを表す仮想通貨を創設すれば、これが可能になります。

それを現在、話し合っているということでしょうね。
現実に部分的には、実現しています。ロシアと中国の貿易決済は、人民元です。
他にも個別にドル以外の決済は、あると思います。

『モスクワ証券取引所がドル建て取引をすべて停止する』
意味は、この始まりという説明です。

随分、意味が違うでしょう?
ロイターの記事だと経済制裁の結果のように受け取れます。
実際には、ロシアのほうがドルを自国の証券取引から締め出したという事のようです。

※BRICS共通通貨
https://ja.wikipedia.org/wiki/BRICS
西側のロシア資産凍結と経済制裁が、この構想を具体化させたようです。今後どうなるかは、現時点では不明ですが構想が、後戻りすることはないと思います。

現実的な意味は、この試みが成功するとBRICSに加盟している国と、これから加盟する国のうちアメリカやユーロ圏と大した取引のない国は、ドルが必要なくなるということです。
ドルが余る事になります。
ドル余剰→ドルの価値の減価→ドル経済圏のインフレ

このようなことになります。
特にエネルギーや食料などを輸入に頼る国は、影響が大きいでしょうね?
日本など、もろにそうです。


※これは、全然別の話ですが興味深い話題にも触れています。
2024年06月16日18:48
元国務省サイバー担当官「ブリスマはCIAのプロジェクトだった」
https://hara.livedoor.biz/archives/52339727.html

ややロシアのプロパガンダ的な要素はありますが、西側のメデイアは、ほとんど触れない内容です。

『51人のスパイが嘘をついていたという事実だけでも十分ひどいことですが、実際には驚くべきことではありません。そして、彼ら自身もウクライナでのCIA作戦の真っ只中にいたのですから、その書簡を撤回することは決してないでしょう。ニューヨーク・タイムズは約2カ月前、国務省が米国から50億ドルを投じて民主的に選出されたウクライナ政府を打倒した後、どのようにしてCIAが実質的にウクライナ政府を乗っ取ったかについての記事さえ掲載しました。そのクーデターを支援するために税金が使われています。』

NYタイムスが、2014年ウクライナ・クーデターへの国務省とCIAの関与を記事にしているようです。
残念ながらその記事のリンクは書いていませんが、探せば記事があると思います。

私が、スプートニクの記事を引用してもロシアのプロパガンダだと思うでしょう?
もっと、詳しい内容をNYタイムスが報道していたとするなら、どうです?

2008年のアメリカのNATO東方拡大決定から、現在のウクライナ紛争は、アメリカの東ヨーロッパ戦略の一連の流れだと思います。

2022年2月24日から切り取って流れを見る欺瞞性と愚かしさを感じませんか?



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