「北の山・じろう」日記

内容は主に時事問題。時々株式投資関係の記事も交じります。

アメリカの属国になりたくないジョージアと属国化に協力するヨーロッパ<ウクライナ紛争2024.05.19

2024-05-20 08:42:02 | ヨーロッパ

2024.05.14 10:30
ジョージアは「第2のベラルーシ」になるのか 反政権デモ、国の岐路に
https://forbesjapan.com/articles/detail/70933

ウクライナ万歳サイトは、大体論調は同じです。
Forbesは、アメリカの総合経済誌ですが政治的な立場はアメリカ政府のプロパガンダ機関と言えます。
だから政治的な部分では、アメリカ政府のプロパガンダを拡散する記事のオン・パレードです。

ジョージアの旧ソ連崩壊後の歴史と国際環境やジョージア国内の政治を、どれだけの人が知っているのか❓
日本人なら普通の人は、ほとんど知らないと思います。
だから簡単にアメリカのプロパガンダを聞いて信用します。
日本の政府やマスコミも同じですから、余計簡単にプロパガンダを受け入れます。

私もウクライナ紛争に関連してジョージアの歴史を調べるまで、アメリカのプロパガンダを信用はしませんでしたが、事情は全然知りませんでした。
分からないから調べる気になりました。

ジョージアに見るロシアと付き合うコツ<2024.2.9
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/611103515e4f5f150bfddc45872bf6ea
2008年4月の(ルーマニア)ブカレストNATO首脳会議がウクライナ紛争を引き起こした<ウクライナ紛争2024.2.28
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/6b28e0fce91b54669d706fa63c1b494f
ジョージアの独立後の歴史に見るウクライナとの共通点<ウクライナ紛争2024.2.28
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/669b407a2c955c254a11eaf24f8a8faa
ジョージアは比較的上手くいき、ウクライナが上手くいかない理由<ウクライナ紛争2024.2.26
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/1d4d9980e3407c390197b1837cba0a73

その結果、知ったことを書いたのが上記の日記です。
日記に書いていないのは、アメリカのジョージアへの関与は、もっと古い時期からです。
大体、1990年代の中ごろからのようです。
当時のアメリカのコーカサス戦略は・・・
トルコ・アゼルバイジャン・アルメニア・ジョージアに親アメリカ政権を作り、または浸透してこのエリアでの影響力を強めて、最後にロシアの勢力を排除することでした。
当時は、トルコはロシアと対立していますしアゼルバイジャンはトルコと行動を共にします。
だからジョージアを取り込みたかった訳です。

そのアメリカの戦略の成果の一つが、BTCパイプラインです。
バクー・トビリシ・ジェイハンパイプライン
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%90%E3%82%AF%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%83%88%E3%83%93%E3%83%AA%E3%82%B7%E3%83%BB%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%82%A4%E3%83%8F%E3%83%B3%E3%83%91%E3%82%A4%E3%83%97%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%B3

このアメリカのコーカサス戦略には、アゼルバイジャンのバクー油田の権益が関係しています。
アメリカは、更にカザフスタンの資源も狙っていたと思います。

アメリカのジョージア浸透政策は、ここに大きな理由があります。
ジョージアの民主化など単なる「お題目」です。
アメリカのNATO東方拡大政策もロシア封じ込めとともにカスピ海とアゼルバイジャンの資源に理由があります。
BTCパイプラインは、もろにジョージアを経由していますからアメリカとしては、何としてもジョージアを抱き込みたいわけです。
それを「民主化勢力を支援する」と言う「キレイごと」で理由を付けているわけです。

「民主化」「自由化」は、大体このような小汚い目的を隠すために使われます。
はっきり言ってアメリカにとって、そんなものはどうでも良くて欲しいのは、資源と資源を確保するために必要なジョージアへの影響力です。

「EU」をさも甘そうな「飴」に見せて、ジョージア国内の不満分子を焚きつけて「民主化」「自由化」を理由に現政権を追放してアメリカの傀儡政権を作りたいのです。

実は、これを1回やっています。
過激民族主義者を利用して2003年「バラ革命」を起こします。
その後誕生したサアカシュヴィリ政権は親アメリカ政策を取り独裁化していきます。
2008年NATOの東方拡大政策の宣言がロシアの軍事侵攻を招きました。
ジョージアは、すぐ停戦に動き経緯はあったものの戦争の激化は回避されました。

ウクライナ紛争の流れと酷似しているでしょう❓
筋書きを描いたのがCIAだからです。

その後新興財閥のオーナーでビジナ・イヴァニシヴィリが主導する政権交代が実現します。2012年のことです。
独裁者のサアカシュヴィリは権力を失い、事実上ウクライナに亡命しました。
その後、ウクライナでは2014年クーデターが起きその政権で最初はサアカシュヴィリはウクライナ国籍を付与され重用されました。のち失脚します。
ジョーシアの独裁者に国籍を与えて重用したクーデター後のウクライナ政権の性質が分かるでしょう❓

ジョージアは、アメリカの傀儡の独裁者を追放して自分たちの政府を作りました。
アメリカの傀儡でもなくロシアの影響も受けない政府です。ジョージア国民のための政府を作ったのです。

このような事情を知るならば、今ジョージアで起きているデモの理由が分かると思います。
アメリカとそれに協力するヨーロッパが結託して、現在のジョージア人のための政府を潰して欧米の傀儡政権を作ろうとしているのです。

※参考記事
ジョージア、デモ主催者を非難 「暴力で権力奪取画策」
By Felix Light
2024年5月8日午後 7:16 GMT+93時間前更新
https://jp.reuters.com/world/security/NJT3MDPKDJKPLPAVLX6WUXHY5M-2024-05-08/
ジョージア議会、「スパイ法案」採択 大統領拒否権も覆される可能性
By ロイター編集
2024年5月15日午前 2:52 GMT+93時間前更新
https://jp.reuters.com/world/europe/UI2BHEWVRZIJJFJSPV2IIK4SNE-2024-05-14/
EU、ジョージアに「スパイ法案」撤回要請 「加盟閉ざされる」
By Andrew Gray、 Felix Light
2024年5月16日午前 6:04 GMT+940分前更新
https://jp.reuters.com/world/russia/OCXZHHFCSNINRFMQ7YA37KR7I4-2024-05-15/

ジョージア政府は、外国から資金援助を受けて反政府活動をしているグループを取り締まりたいのです。
出来るだけEUとの摩擦を避けて穏便にやろうとしています。そうであってもアメリカやEUの傀儡は、ごめんだと言うことです。
とは言え、ジョージア政府はロシアの干渉を受けるようなこともしたくはありません。

今、ジョージアで反政府活動をしているグループは、ほぼ欧米の支援を受けて欧米よりの政府を作るためにやっていると言っていいと思います。
抗議デモには、ヨーロッパの数か国の外相(?)まで参加するようです。
内政干渉も、はなはだしいでしょう❓
連帯の振りをして煽り立てています。
ジョージアは、小国だから見て見ぬ振りをしていますが、ジョージアがそこそこのサイズのある国なら、あるいはロシアを頼る気があれば、それらの大使を国外追放していると思います。

ジョージア政府は、アメリカとロシアの間で自分たちの独立性を確保するために苦しい政権運営をしているわけです。ジョージア政府はロシアとの摩擦は避けていますが、特に親ロシア的なわけではありません。
その外交的立場は、中立です。

それをひっくり返したいからアメリカ政府の忠実なプロパガンダ機関であるForbesが冒頭の記事を書いています。

その独裁国家のベラルーシのルカシェンコが国民に何と言っているか❓
「ウクライナのようになっては、お仕舞だ!我が国は絶対、あんな国にはならない!」

ウクライナって❓
お隣の独裁者からさえ、絶対否定されているんですよ❓

そのベラルーシは独裁制を取り、経済的には共産主義時代の非効率な国営企業も残っています。
それでもベラルーシ国民の収入は、ウクライナの2倍です。ロシアは、3倍。

近隣諸国からすると、絶対なりたくないのは❓
ウクライナのような国になることです。

こうやって順番に話を聞くと❓
ロシア・ベラルーシ・ウクライナ・モルドバ辺りのことを欧米が言う場合は、『全部「嘘だらけ!」です!』と言うことが分かると思います。
欧米の都合で「こうしたい!」と思うことを、民主主義だ自由化だと屁理屈を付けて主張しているだけです。
その姿は、ロシアと全く同じです。

こうやって、プロパガンダとフェイクニュースを巻き散らかして欧米のしていることは、悪事としか言えないでしょう❓
目的は、単なるロシア潰しとロシアの資源の強奪ですから。

私が見るところでは、世界で一番あくどいのはアメリカとヨーロッパです。
それを信じている「お◎カ」は沢山います。
日本の未来は、暗いネ❓


※関連記事目次
項目「ヨーロッパ」の目次②
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/70484af7010580642c91d2a502a7002d



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