そして 歌う

辛い一週間もあっという間に過ぎ去りました。
忘れていた訳ではないのですが今日はライブなのでした。　
しかも会場はなんと葬祭場です。
ブログにはアップしていませんでしたが、大手葬祭場さんが主催する
地域のふれあい祭りというイベントのゲストなのでした。

葬祭場の祭壇は飾りを全部外すとステージになっていました。
ちょうど棺を置く真ん中辺りにピアノを置き、歌うことになっています。
セットが終わりましたが、わずか一日前のことを思い出し、
とても歌える気分にはなれません。
しかし、お断りするわけには行きませんし、このような特殊なステージも
村田が僕に用意してくれたと思うようにしました。

お客さんは ほぼ満員。僕も出来るだけ無心で笑い飛ばしていきます。
しかし途中「桜の木の下で」を歌うとき、一昨日の葬儀を思い出してしまいました。

この曲は村田の出棺の時に流れていた歌です。自分が演奏した曲で彼は送り出されたのです。　
思い切ってそのエピソードを紹介し歌おうとしたとき突然「ドン！」
開くはずのない天窓が大きな音をたてて開きました。
客席は一瞬「シーン」となりました。
僕は疑いもなく村田がここに入ってきたと思いました。

プログラムには「北村尚志ミニコンサート」と書かれていましたが、終わってみれば
９０分歌っていました。
ベストではありませんでしたが、途中席を立つお客さんもなく、なんとかステージをこなすことが出来ました。

いつまで考えていてもしょうがありません。少しずつ前に進みます。
ヒデブーいつでも見に来てよかけんな！！



桜の木の下で　　北村尚志