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プルサーマル計画 高浜に全力尽くす 安全性確立 関西電力 

2009-06-14 | 大飯郡

読売新聞(6月13日付)福井支局版

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プルサーマル見直し  関電 「高浜に全力、安全示す」

電力事業者がプルサーマル計画の見直しを正式に表明した12日、県内でも関西電力、日本原子力発電が、計画の進んでいる関電高浜原発3、4号機を除き、関電大飯原発の1、2基と原電敦賀原発2号機で2010年度までに開始するとしていた実施目標時期を15年度まで延期すると発表した。ただし、両原発では、地元の了解や国の安全審査といった必要な手続きが未着手で、延期した目標時期を達成するには多くの課題がある。

プルサーマル計画は、使用済み核燃料から取り出したプルトニウムをウランと混ぜたウラン・プルトニウム混合酸化物(MOX)燃料を、既設原発で燃やす。県内では、1999年の高浜原発のMOX燃料データ改ざん、04年の美浜原発3号機事故、07年の敦賀原発での悪質な不正の集中発覚などで計画に遅れが生じ、高浜原発だけが現在、MOX燃料の製造という段階まで進んでいる。

県庁ではこの日、関電原子力事業本部の後藤健・原子燃料部長と原電の和智信隆・発電管理室長代理が記者会見。後藤部長は、高浜原発は従来通り10年度までの実施を目指すとし、「まず高浜に全力を傾注し、安全であるという結果を示してから大飯での計画に取り組みたい」とした。

和智室長代理は「不正の発覚後、信頼回復の取り組みを続け、一定の成果は得られたと思う。今後は計画の安全性に対する理解活動を進めていきたい」と述べるにとどめ、具体的な展望は示さなかった。

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