今年30本目の映画に到達しました。
記念すべき(?)30本目は『奇跡』という九州新幹線の全線開業を題材にした映画です。
「九州新幹線の一番列車がすれ違う時、奇跡が起きる。そんな噂がすべての始まりだった。」
両親が別居して、福岡と鹿児島で別々に暮らすことになった兄弟。
鹿児島で過ごしていた兄がこの噂を聞いて、奇跡が起きるならまた家族4人で暮らしたいと思い、一番列車がすれ違う場所まで旅をすることを考えます。
兄と弟、そしてそれぞれの友人たちが子供たちだけでその場所を目指します。
はたして久しぶりに再会した兄弟は一番列車がすれ違う場所へ行って奇跡を起こすことができるのか?
いつものように、何かの映画の予告で見ておもしろそうだと思ったから借りたと思うんですけど、見始めても何故借りたのか全然思い出せませんでした。
でも見終わって何か心温まる作品だったなと思いました。
言い方は悪いですが、この映画、盛り上がるところはほとんどありません。
想像以上に淡々と日常が描かれていく映画です。
逆にそれが心に染み入るというかなんというか。
すごく不思議な映画です。
兄弟を含む子供たちが主役でしたが、その演技が演技じゃなくほとんど素だろうと思われる場面がいくつか出てきます。
演技が下手という意味ではなく、素の会話をそのままカメラに収めたのではないかということです。
見てもらったらわかると思いますが、おそらくこれはわざとそうしたのでしょう。
そういう場面がこの映画をより(良い意味で)普通の映画たらしめています。
また子供たちのまわりにいる大人役に著名な役者さんがたくさん出ています。
阿部寛さん、長澤まさみさん、オダギリジョーさん、夏川結衣さん、大塚寧々さん、樹木希林さん、橋爪功さん、原田芳雄さん、などなど。
子供たちと大人たちの関わりもよかったです。
ちなみに自分は弟の龍之介の天真爛漫さがツボでした。
繰り返しになりますが、大きなイベントがあるわけでもなく淡々と物語は進んでいきますが、なぜか見入ってしまう映画でした。
この感覚は見てもらわないとわからないと思います。
癒されたいときにお薦めです。
▼ 是枝監督作品
映画46本目-2017|三度目の殺人
映画17本目-2017|海よりもまだ深く
映画25本目-2016|海街diary