原発汚染水対策 東電だけに任せておけない(7月27日付・読売社説)
体質はなかなかかわりませんね。
東京電力福島第一原子力発電所の敷地から、汚染水が海に漏れ出していることがわかった。
漏れた放射能の量はわずかで、検出濃度は、高くても国の基準値の30分の1ほどだ。汚染水も、原発の港湾施設内にとどまるという。
それでも海洋汚染による風評被害を懸念する声が、福島県の漁業関係者を中心に広がっている。
漏出を食い止めるため、東電は全力を挙げてもらいたい。
対策として、東電は、岸壁周辺の地盤を薬液で固めるという。漏出源と疑われる岸壁近くの溝内の汚染水もくみ出す方針だ。作業を急がねばならない。
心もとないのは、今回の問題を巡る東電の一連の対応である。最初に漏出が疑われたのは5月末だった。ところが、確認作業に手間取り、関係機関への報告や公表までに1か月余りを要した。
東電が設けた有識者らの監視委員会が26日、リスク管理の甘さを指摘し、技術力の向上を求めたのはもっともと言えよう。
体質はなかなかかわりませんね。