Japanese and Koreans invaded Asia. We apologize.

中東の泥沼

2015年02月01日 19時46分26秒 | Weblog
後藤さん殺害では終わらない! 米国と安倍政権が踏み込む泥沼の対イスラム国戦争
LITERA
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7 時間前


「イスラム国」の前身にあたるISISの創始者はヨルダン出身のアブ・ムサブ・ザルカウィという人物で、1989年当時、ソ連のアフガニスタン侵攻に抵抗するイスラム義勇兵としてオサマ・ビン・ラディン指揮下のゲリラ訓練所だった「アル・カイーダ」(アルカイダ)に入り、テロリスト人生をスタートさせた。アルカイダはいまでは世界的な反米テロ組織としてその名が知れ渡っているが、もとは米CIAがアメリカの対ソ戦略上の必要からパキスタンの諜報機関ISIを使ってつくらせたものだ。

 1980年代を通じてアメリカが武器、弾薬、資金、軍事訓練などの支援を受け続けたことで、アルカイダは9.11テロを起こすほどの"化け物"に育ってしまった。前出のザルカウィはアルカイダでの活動を通じてテロリストとしての経験を積み、先鋭化していった。いま問題とされるイスラム過激派組織の"生みの親""育ての親"は、実はアメリカだったというわけだ。


 いずれにせよ、開戦前のイラクにはアルカイダもしくはアルカイダの影響を受けた組織が活動していた事実はなかった。話はむしろ逆で、アメリカの軍事介入とサダム・フセイン体制の崩壊によって生じた権力の空白に、ザルカウィらテロリストが入り込んでしまったというのが真相なのだ。そして、その後の米軍による占領政策とポストフセインとして登場したアメリカの傀儡マリキ政権の腐敗が、さらなる過激派武装組織の増長を生んでしまう。


 アメリカの指名で誕生したシーア派・マリキ政権になってさらに拍車がかかる。バアス党の高官たちは裁判にかけられ、罪を自白されられ、処刑されたり、自宅軟禁に置かれたりした。バアス党出身者がいるというだけで部族全体が公職から追放され、失業や貧困に陥った。旧政権幹部を放逐したマリキ政権の行政能力は驚くほど低かった。その上、露骨なシーア派優遇を行ったため、スンニ派地域では失業率が高まり、とくに若者たちが強い不満を募らせた。治安維持にあたった軍や警察も主にシーア派によって構成されていたため、スンニ派住民を不当に扱い、恣意的な逮捕、拷問、投獄が行われた。

 こうしたなか、前出のザルカウィ率いる「イラクの聖戦アルカイダ」はフセイン政権時代の行政テクノクラートや軍の解体で職を失った人たちを吸収していった。


   米オバマ政権は14年6月に「イスラム国」と戦う"穏健な武装勢力"を支援するため5億ドルの資金提供を決めた。"穏健な武装勢力"とは、具体的にはシリアの反政府勢力「自由シリア軍」のことだ。アメリカはこれまでもシリアのアサド政権打倒のため、反政府勢力に武器、弾薬、資金を与えて支援してきた。ところが、その豊富な資金と武器の一部がなんと「イスラム国」にも流れていたのだ。ルートはいろいろあって、武器の供与を受けていた組織が丸ごと「イスラム国」に吸収されてしまったり、戦利品として奪われたり、あるいはイラクのシーア派主体の政府軍から米国製武器がブラックマーケットに流れることもあったという。アメリカがアテにしていた「自由シリア軍」の兵士たちも腐敗していて、貰った兵器を「イスラム国」に売却して現金を手にする者も続出した。

 要は、内戦下のイラク、シリアはぐちゃぐちゃで、"穏健な武装勢力"といっても、いつどっちに寝返るかわからない連中ばかりなのだ。

 米議会は15年度の軍事予算とし586億ドルを承認する予定だったが、これは14年度予算から200億ドル余りの減額になる。しかし「イスラム国」の台頭で国防費の増額が検討され、米軍需産業に再び"好況"が訪れつつあるという。米政府がシリア空爆を開始した3日後にはレイセオン社が47基の巡航ミサイル(2億5000億ドル相当)を受注した。ボーイング社が製造するアパッチヘリがバグダッド郊外に新たに配備されることになり、このヘリにはロッキード・マーティン社製のヘルファイア・ミサイルが搭載されているといった具合だ。こうして軍需産業の生産ラインが動き出せばブルーワーカーたちの新たな雇用も創出される。アメリカの経済はいまや戦争なしでは成り立たないようになっている

アメリカはイスラエルの意向を受け、イスラエルにとって不倶戴天の敵であるイランに執拗な圧力をかけ続けてきた。その延長でイランとつながりの深いシリアのアサド政権も敵視し、一時は空爆による軍事介入さえしそうになった。このときも、アサド政権が化学兵器を使っているという、これまた真偽不明の情報に踊らされた。


 安倍首相の言う「積極的平和主義」とは、要するに「対米軍事追従」なのだ。アメリカと同じようにイスラエルとも仲良くして、アメリカの敵とは一緒に戦う。それが日本と日本人にどういう影響を与えるかにつてはまるで想像力が働いていない。



 今回の件で、安倍ちゃんが、積極的平和主義を表明したから、あるいは、(かつ)中東訪問したから、あるいは、(かつ)イスラエルとの関係で、事件が起きた、とはいえない。それらが、なくても起き得た事件である。

 もっとも、全体的構図はわりにあたっているのではないだろうかーーー少なくとも、英語圏の左翼論者たちの見方に大方、合致している。


 
 

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