【正論】
寛容は双方向でなければならぬ 福井県立大学教授・島田洋一
脅迫や揚げ足取りはいけないが、しかし、杉田氏の認識が間違っており、適切でないことは確か。
公にでて、LGBTに対する認識と政策を公言するか、公の場でしっかり討論すべき。
どんな表現も許す社会を認めたら、好きに他者を排除・抑圧する攻撃的な人間が全てを奴隷化してしまいかねないの。 ミルも自由論で、他人を傷つける自由だけはないと言ってたわ。お兄ちゃんもリアルで言い返せない方だから、何となく想像つくでしょ?https://t.co/f1tsH90mm0
— ネトウヨ兄のデマを正す妹bot (@demauyo_tadaimo) 2018年8月4日
ただ、ネトウヨの妹の解釈も・・・・いまいちかなああ。
引用しているポッパーは、我々は寛容であるべきだけど、不寛容な排外主義に対して寛容である必要はない、と。むしろ、不寛容主義者は弾圧すべきだ、と。
というのも、不寛容な奴らは理性的な議論をするつもりもなく、また、その不寛容主義をゆるすることによって、寛容な社会そのものが破壊されるからだ、と。
「他人を傷つける自由だけはない」んだけど、「傷つける」の意味が問題。
真実を言われると、傷つくひともいるが、だからといって、真実を言っちゃいけない、というのではおかしい。
他人に危害を及ぼさない限り、自由だ、というHarm principleでは、ミルはharm とoffence を区別されており、ある人にとって不快な言論をすべて弾圧しなくちゃいけない、と言っているわけではないわけだね。
To constitute a harm, an action must be injurious or set back important interests of particular people, interests in which they have rights
危害といえるには、行為が、有害で、特定の人の重要な利益・権利の障碍になっていなくていけない、と。
例えば、杉田氏の発言は愚かで間違っているが、この程度の発言を議論ではなく、単純に、抑止し、沈黙させようというなら、その社会は窒息死すると思うよ。