Bankの秘密基地

個人日記兼つれづれなるままに

ジャパン・ホテル・アンド・リゾート(JHR 8981)

2009年03月24日 | 国内上場REIT
配当利回り 18.68%
LTV    45%

 日本のREIT市場ではホテル専業REITが2銘柄上場しており、そのうちの一つ。ジャパン・ホテル・アンド・リゾート(以下JHR)は米国大手投資銀行ゴールドマンサックスが実質100%運営しているホテルファンドで総資産929億円と中規模なREITである。当法人のポートフォリオは大きく分けて3つあり、GSが直接運営するHMJ(ホテルマネジメントジャパン)とワシントンホテル、ダイワロイヤルなど第三者のオペレータへの賃貸し収入である。HMJが運営するのは神戸メリケンパークオリエンタルホテル(神戸ではかなり有名らしい)、オリエンタルホテル東京ベイ(ディズニーランドの隣)、なんばオリエンタルホテル、ホテル日航リビラ(沖縄)、オリエンタルホテル広島などである。ワシントンホテルは奈良、博多などが主要物件でダイワロイヤルは秋田の物件である。

 ビジネスモデルでの特徴はHMJの賃料は固定賃料であるのに対して第三者オペレータへはパフォーマンス賃料となっている。株価の下落からあまり回復していない大きな原因は投資家が景気の大幅な悪化でパフォーマンス賃料が大きく目減りすることを想定している推定される。これについては景気変動要因は無視できないものの、パフォーマンス賃料がいきなり半分になったりすることはほとんどなく、賃料減収のインパクトは全体からならすと2桁は行かないのではないかとの見方を示した。

 財務内容は悪くない。米国金融危機でシティグループが実質国有化されてもGSは恐らく腐っても鯛というか、まあ大丈夫でしょう。日本の投資家はシティとGSの区別もつかないので心配している人がかなりいると思うが、シティとGSは全然違います。バランスシートはGSからの第三者割当増資を実施したことでLTVは低下しており、リファイナンスリスクはそれほど大きくないと考えられる。一番の問題点は分配金支払い頻度で他のREITと異なりここだけ年一回配当になっている。それを嫌う投資家が結構いるのも事実。今期予想配当18862円を考えると利回り18%、スポンサーがGSといったことを考えればなんでこんな値段なのとも思えなくもない。投資判断は「買い」だ。私募のラブホテルファンドの利回りが確か8.4%、しかもスポンサーは無名企業。それと比較しても安い。他のREITとの比較でも財務安定性、リファイナンスリスク、分配金のボラティリティーリスクを含めても安い。


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