KENSEI みえの会

会員間の連絡用ブログ

句会断想・・・・何かしら立ち去りがたし春句会

2016-04-03 17:11:14 | 街の畑公園だより

公園の老い桜がほころんでいるのを眺めながら、会場の中井宅へ

行った。

4月2日は、10時から健生みえの会総会、11時にお弁当を食べて、

そのあと、句会という趣向だった。

 

総会は、2015年の活動報告、決算書、今年の活動予定、予算書が

きちんとプリントしてある。

事務局を担ってくれている大平さん、体調思わしくなく欠席。

伊藤敏正さんが、滞りなく総会を進行してくれた。

久しぶりに足利友紀さんが顔だしてくれた。恒例の総会の議長さんに

ご指名。やはり、若やぐ。父の看病、昨年いろいろあったという話だった。

敏正さん「じゃあ、会長あいさつ、中井さん」

中井「会長ってのは、なんか・・・」

とか言いながら、じぶんのおもっていること、結構気を入れて話していた。

今年から、中部ブロックの寄り合いもあるそうで、それにも関わっていく

方向だと。

 

句会のレポート、どうするかな。

総会のあと、用事があって、ぼくだけしばらく中座した。

なんとか戻ってきたときは、投句48句のうち、16句まで進んでいた。

これまでのこととか、句会全体の感想など、だれか投稿してくれないかな?

 

ちぎれちぎれに、なんとか、ぼくなりの感想。

投句の一覧が、活字状にプリントされているのは、いいなあ。

なにか、晴れ着を着せてもらったのたいという感想も出ていた。

 

わが句会、句会の常道については無知そのものだけど、敏子さんに

手を引かれて、今日まできているが、ぼくの感想は、一つひとつの

作品から、つくった人の気持ちやどんなところで、どんな暮らしをしている

のか、伝わってきて、何かほのぼのする。

句については、つくった人がつくった気持ちなど、いっぱい話さないほうが

句会としては、余韻を味わい、気品もあるのかもしれないが、わが句会に

そんな気品があるのか、ないのか。

それでも、その一言がどんな気持ちで、どんな状況で、ついて出てきた

言葉か、その一言をひねり出すにどんなに苦心したことか、そんなこと

聞くとその人と、とっても身近になったりする。

 

 花びらの入るポストや便りあり       照子

   花びらと便りが素敵。便りって、なんのたよりかな?

   辻屋さん、”便りあり”を先頭にもってくるのがいいけどなあ。

   いろんな意見が出て、にぎやかだった。

   照子さん「実際に、ポストに花びらが入っていたの・・・」

 

 競り合って球追う児等に風光る      余川

   高校野球ともみえるが、じつはサッカーとか。どうも、”風光る”を

   使いたかったかも・・・

 

 寒戻る友の余命を聞きし夜          敏子

   こころがしんしんとするという評。

 

 寒椿新たなる地に咲きほこり          小浪

   ”新たなる地”ということば、受け取る人によって、さまざまなイメージを

   想起させるね。

 

 風なごみ傍らに舞うもん黄蝶          鈴木

   作者”風なごみ”に、心が込められている、と解説。いつもながら

   こころの世界を熱ぽっく語るんだよね。材木運びして、へろへろに

   なり、へたって、しゃがみこんだら・・・という状況とか。

 

  日陰から顔覗かせるりんどう花          栗屋

   この句の選、2名。敏正さんから「りんどうって、秋の季語じゃないかな?」

   栗屋「いやあ、青少年の森でこの間みたんだあ。春にも咲くんだよね」

   敏子「じゃあ、春りんどう、ってしたらいいのかな?」

   栗屋「りんどう”花”がいいんだよな」ここは、引けないところらしい。おもろい。

 

 陽を浴びて蕾もごもご春はるうらら         大平

   作者このとき不在。余川さん、一人選んだ。「こんな素晴らしい句はないよ!」

   大絶賛。これは、ぼくの邪推だけど、ここのところ、擬態語を使う句に執心して

   いらっしゃるよう・・・

 

 土筆出て土手に集えり児の眼(まなこ)       深田

   これはすごい、8点句。子どもの目の高さ。生き生きとした様。

   春の情景。

 

 現代や地球の裏より冴える声           中井

   中井さんは、何をいっているのかわからない句を時々つくる。

   季語もない。「これはね、今、うちにブラジルの人が泊まっているけど、

   ラインで地球の反対なのに、相手の声が冴え冴えと聞こえて来るって、

   すごいなあ、って・・・」

 

 水掛けにミミズクネクネ啓蟄よ            郡山

   選者なし。郡山さん「余川さん、これは誉めてくれないの。もごもご、のときは

   絶賛してたのに・・・」余川さん「あっはっは、いいよ、・・・いいね」(大笑い)

 

 めがね橋線路はさんでしだれ梅            敏正

   1点句。敏正さん「めがね橋って、こんどウォーキングに行くので、下見に行って

   来た時の句なんです」「へえー」「実は、しだれ梅はそこには無かったんです」

   「へえー、敏正さん、洒落たことをしたもんですね」「こんど行って、実際を見られて

   ばれたら困るんでね」(大笑い)

 

 春キャベツ心をくるくる巻いている               康子

   進行していた敏子さん、この句にいたく感動。

   「これって、ロールキャベツを食べる人のことを思いながら、一枚一枚

   丁寧に巻いていくのよね。手間もかかるし、心も入るのよね」

   「春キャベツって、葉と葉の間に隙間があって、秋キャベツと違って、ふんわり

   と巻いている、そんなとことを詠んだんかと思った」いろんな感想が飛び交った。

   さて、この句はどなた?辻屋康子さん「はーい。実は、ロールキャベツつくった

   ことないのよね。心をこめて巻いたことないよのね」(大笑い)

 

笑いのうちに、句会もお開き。

と思いきや、師匠の敏子さんの感想が聞かせてもらえた。

 

 逝くひとに励まされてや干し大根         照子

 

敏子さん「テレビなんか、見ていると自爆テロで犠牲になる人、シリアなどの

ように空爆で亡くなる人たちが、私たちの日々の暮らしの中に、身近に迫って

くるのよね。

”逝きしひと”というのが身近かな人ではなく、そういう人たちを思いながら

つくったと聞いて、俳句といっても、そういう世界も表現できるのか、すばらしい

と思いました」

 

その句の選評のとき居なかったのが惜しいと思った。

 

おしまい。だれか、補足を! (宮地)

 

   


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1 コメント

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楽しく明るい句会 (余川)
2016-04-04 11:15:58
 記録を書いて頂いて感謝です。
一つ一つの句に対する選定者の感想や、詠んだ人の動機とか感動の記録はなくても、この、宮地さんのブログで、参加者の喜びや満足感や、句会の明るい雰囲気が充分伝わってくると思います。

 今日も、今回の句会に投稿された句を読み直していますと、当日と違った感じを受けます。楽しいですね。

 最近、宮地さんのご指摘の通り “擬態語” に興味を持っていますが、難しい・・・
 また、“取り合わせ”について、正・反・合(弁証法 ?)なんだよ という説明文を読みました。 反 と言ったって どの程度?  正と反が 響き合って 素晴らしい 合 が生まれてくる・・・・これまた難しいですね。
 俳句 “難しい” しかし、“楽しい”。多分、認知症の予防にも大いに役立つのでは・・・

 投句一覧表作成の大平さん、適宜、指導を加えながらの進行の 敏子さん、美味しいお汁やつまみ作成の佳子さん、会計などのお世話の康子さん、照子さん。会場準備、片付けの中井さん、それに 参加の皆様に感謝!
 明るく、楽しく、ちょっと頭を刺激しながら続けましょうよ。気品なんぞ なくても良いのでは・・。

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