KENSEI みえの会

会員間の連絡用ブログ

三重の地大豆ものがたり

2013-12-14 07:27:30 | 街の畑公園だより

  ことの起こりというのは、偶然がいくつか重なったことから

はじまるものらしい。

 

 三重県鈴鹿市の一隅で「新しい社会」の試みがはじまった

のが2001年。

 2009年ごろ、「アズワンコミュニテイ鈴鹿」と名称して、

人と人が家族のように親しい間柄の「やさしい社会」の

試みにすすんできた。

 

 2010年、アズワンの有志が鈴鹿カルチャーステーションを

立ち上げた。

 「街の学び舎・縁側・エコステーション」を提唱した。

 

 有志の一人、中井さんがが、街に隣接する放置された

はたけを借りて、はたけ公園プロジェクトがスタートした。

 ”宇宙大豆”をプロデュースしていた人がたまたま、

鈴鹿カルチャーステーションにやってきて、ひょんな

ことから三河大豆を試しに栽培することになった。

 

 こんどは、アズワンで暮らしている老人も参加している

健康生きがいづくり三重の会の余川さんが、三重大で野菜

栽培の研究をしている梅崎輝尚さんを紹介してくれた。

 大豆栽培では、日本でも屈指の人で、料理研究家の

辰巳芳子さんが提唱する”大豆百粒運動”の、栽培部門の

顧問をしている。

http://www.daizu100.com/

 

 

 2012年7月、梅崎さんから、三重県の地大豆”美里大豆”の

種をいただいた。

 中井さんとはたけ公園をつくっていこうという面々が、大豆の

栽培、その後の味噌づくりなど、一年通して、老人と子どもの

コラボ企画をやろうとなった。

 一回目の種まきは、老人と子どもらのコラボが実現した。

  この年は、種取りをして、老人たちの味噌づくりまでやれた。

 子どもらとの味噌づくりまではやれなかった。

 

 

 2013年のはじめ、はたけ公園プロジェクトの面々は

この一年毎月「はたけに行こう はたけで食べよう」という

イベントを企画した。

 子どもを育てている若い世代と老人が、はたけに種を

まき、収穫してそれを食べる。

 ご飯も、カマドをつくって、薪で炊いた。

 

 7月は、大豆の種まきをした。 種は昨年採ったもの。

 三重の地大豆”美里大豆”の種まきは、7月10日前後。

顧問の梅崎さんがきっぱり言ってくれた。

 今年も、地域のたくさんの親子がやってきた。

 まだヨチヨチ歩きの子まで、一粒一粒大事に播いた。

 

 10月は「枝豆を食べよう」という趣向で、呼びかけた。

 ところが生憎の雨。延期しても、その日が雨。

 そのうち、あるご家族のおじいちゃんが「孫の播いた

枝豆を食べてみたい」と言っているという声が聞こえて

きた。

 「それなら、収穫はできないけど、種を播いた家族に

枝豆を届けよう」と各家を回った。

 「枝豆って、大豆からできるんですね」と大発見した

人もいたとか。

 

 12月、いよいよ大豆の収穫。ことしは、ちょっと遅かったか。

 「わあ、枯れている」

 「でも、お豆さん、ちゃんと入っているよ」

 「よっこらしょ!」

 

 

 

収穫には、顧問梅崎さんも登場。

 子どもたちと、薪ごはんとカレー、デザート焼き芋で

舌づつみ。

 

  さあ、今年は味噌づくりも、子どもといっしょにやりませんか。

 呼びかけたら8組の方が手を上げた。

  12月中旬、はたけ公園のロケットボイラーで、米を炊いた。

 

 それを冷まして、麹をまぶす。

  袋に入れて、それを家に持ち帰り、コタツや湯たんぽで

2日間温める。麹を繁殖させる。

 

 お母さん方、興味津津。

 

  12月22日、あらかじめ各家庭で作った米麹を持寄り、

薪のロケットストーブで大豆を茹でて、ミンチ状にして、

米麹と合わせた。

 大豆と米麹をおにぎり大の大きさに丸め、キャッチボール

しながら中の空気を抜く。親子の仕事。

 ジッパー付ビニール袋に入れて完了。

 

 お母さんたちの感想。

 「大豆が好きで、スーパーで煮豆を買ってるけど、こんな

大粒で甘いなんて、はじめて!」

 「米麹づくりからはじめたでしょ。麹をまぶした米飯を

湯たんぽで温めるとか、考えたこともなかった」

 「麹づくりがしたくなったあ!塩麹・甘麹、つくってみたい」

つい、「はい、お手伝いしますよ」と言ってしまった。

3か月後 美味しいお味噌が出来ますよーに!!

 

  2014年はトランジションタウン鈴鹿”はたけ公園プロジェクト”と

”未来の里山プロジェクト”の面々が相連携して、

 

 子育て真っ最中の若い親子に体験と語らいの場を、

 大学生や青年にはボランテイアで心満たされる場を、

 老人には若い親子や青年との交流ができる場を、

 

それぞれ、その人たちが主役になって使えるよう、

自分たちがたのしんでやれる分だけ、用意して

いきたいなあ。

 

 

 (これは、僕の目からみた、大豆ものがたりです。

  大豆が、なにか自分たちにとっても、地域の人たちに

  とっても、こころが通じ合う、一つのキッカケになりそう

  な感じがして。

  余川さんから、一年の感想と来年への抱負がありましたが

  ほんとにこれからも、楽しく暮らしていきたいです。

                       宮地          )

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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1 コメント

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ブログ有難う (余川)
2013-12-26 13:20:44
 この宮地さんのブログを拝読して、何時ものように、温かさを感じると同時に楽しくなりました。有難う御座いました。
 文の最初に書かれている “ことの起こりというのは、偶然がいくつか重なったことからはじまるものらしい。”という言葉から、ご縁の不思議さを感じました。
 以前、読んだ本の中で、松下幸之助さんが、常日頃、社員に仰っていた言葉を思い出しました。
「生きていく上で、人と人とのご縁が生まれる。縁を大事にしなさい。自分が縁を大事にしていても、相手から切られる場合もある。それは仕方ないと受け止めなさい。しかし、自分からご縁を切るようなことはしてはいかん!」ということです。
 健生みえの会は、大丈夫だと信じています。
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