KENSEI みえの会

会員間の連絡用ブログ

やじきたが 師走の桑名 ひとまたぎ

2011-12-25 08:40:05 | アクションデー
 「いざ、桑名へ」と向かっている朝、ふと浮かんできたこと。
 「きょうは、師走24日。ことしも、あと何日。こんなときに、よくもまあ、
東海道膝栗毛の企画など、思いついたものだ。異論をはさむ人がいなかった。
物好きな連中かな、ぼくらは?」

 集合は、午前10時、近鉄桑名駅集合。
 駅に寄り合った人たちが七里の渡しに”やっと”着いたのは、11時過ぎ。
 就学前の男の子(伊藤正人さんのお孫さん)をいれて、総勢13名。
 それから、トイレや「記念に鳥居で写真を撮ろう」とか、なにや
かやしているうちに、はや11時半。

 東海道やじきた道中プロジェクトの発案は、伊藤敏正さん。
 健康生きがいづくり協議会の神奈川県のメンバーが、何年か前に江戸から
歩きはじめた。静岡を通って、いまは愛知県の旧東海道を宿場から宿場と
歩いている。
 各県の”健康生きがいづくり”のメンバーが、協賛して歩いて来てる
らしい。寒い時期は、お休みして、来年9月に、桑名七里の渡しに
着くという。
 今回は、三重県を通るときにそなえて、その下しらべのアクションデー
ともいえる。
 
 「これが、桑名の観光マップ。これは、ご当地グルメ”しぐれ肉巻き
おにぎり”さっそく、ぼくは買いました」と伊藤敏正さん。
 桑名市や観光案内所でもらってきたパンフレットを一人ひとりに・・


「じゃあ、ぼちぼち歩きますか?」
 だれともなく、言いだして一行はぞろぞろ動きだした。
 5歳の伊藤正人さんの孫”はるき”くんから、70歳をこえた余川さん、
伊藤八重子さん、その間の60歳前後のおじさん、おばさんが先になったり、
あとになったり、右に寄ったり、左をのぞいたり。
 車の往来がけっこうある。「そうだね、師走の土曜、クリスマスイブ
だもんね」とだれかがポツリ。



 仏壇屋さんが何軒か並ぶ通りで、鈴木英二さんが仏壇屋の店にそれとなく
入ろうとした。
「そっちじゃないよ。そっちにいったらあかん!」と冗談をいう奴がいた。
「英二さん、なにを思っていたのだろう?」とぼく。


 つい、立ち止りたくなるところが、あちこちにある。
 春日神社。桑名の石取り祭が有名。
 鳥居の脇に石碑に”しるべいし”とある。迷子が出たら、ここに来いと
いう拠り所・・。人、人、人の賑わいのなかの”人情”を感じる。




 石取り会館があった。山車が展示されていて、ホールの壁に祭の様子が
大画面のスライドで見ることができた。
 鉦(かね)や太鼓で、賑やかしい。地元の人は、”やかましまつり”と
名付けて、大事にしている。




 あっという間に、正午過ぎ。
 ”はるき”くん、「おなか、すいたあ」
 「そろそろ食べようかなあ」だれかが言う。
 いいとも、ダメともなく、一団は街道近くのおそば屋さんへ。




 予定では、このおそば屋さんの近くの近鉄「益生(ますお)」駅で解散
だった。
 「近鉄伊勢朝日駅が、四日市の宿場までの半分のところだけど・・」と
言う人がいて、しばし路上”会議”
 矢田立場という火の見櫓のところで記念撮影のあと、益生駅で
終わる人たちと、伊勢朝日駅まで歩きつづける人たちに分かれる。



 大平事務局長は、術後の身体を労わりながら、みんなが立ち止るたびに、
時計を見て、マップに時間を書き込んでいた。
 今回の益生駅までの行程を詳しく知りたい人は、大平さんまで。
 余川さん、伊藤八重子さんともここでお別れ。
 鈴木英二さんも持病に耐えながら、よくぞ歩きました。


 伊藤正人さんと孫は、伊勢朝日駅までのコースを選ぶ。
 真っすぐの街道をもくもくと歩くときもあった。
 どこかでは、お互いおしゃべりに熱が入って、どんどん遅れる組がある。
 気がつくと先頭を歩いている。人なつかしくなったら、ちょっと歩をゆるめて、
後ろの一団を待ち合わす。
 ”やじきた道中膝栗毛”とは、よく言ったもの。
 じっさい、じぶんの足で歩いてみて、人とともに歩んでみて、長いと思っていた
道中が、遠路も忘れて愉快なひとときになっている。

 
 最年少のはるきくん、「けっこう、歩けるもんだなあ」と見ていたら、
もうすぐ駅というあたりで、「足が痛い」とうったえた。
 おじじの伊藤正人さん、「じゃあ、おんぶしよう」
 はるきくん、おじじの背中にもたれて、「ああ、気持ちいい」といった表情。


 中井正信会長も「足がえらくなってきた」とつぶやいた。
 「来年が描けるなあ」とつづけて、言った。
 辻屋夫妻は、まだまだ余力を残している。
 伊藤敏正さん、「良いお年を!」
 伊勢朝日駅で、それぞれの帰路へ。


 なんで東海道やじきた道中プロジェクトなのか?
 ほんというと、じぶんでも、どういうことか、あまりよくわかっていない。
 みんなで、そしてめいめいその人のペースで、離れたり、くっついたり、
キョロキョロしながら、歩くのは、意外に楽しい、そう日常では味わえない、
そんな感じがした。          (宮地)