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『虎拳』、観賞す

2010年11月10日 | 中華圏映画
 2年くらい前に中華系動画共有サイトのYOUKUから大量に古い功夫・武侠映画をDLしたのだが、DVD用の動画ファイルにエンコードしていないためどんな映画だったか忘れているものばかり。「これは!」と思った奴は速攻で変換してDVDに焼いてはいるのだが、DVD-Rも決して安くはないので時間と金銭の問題だ。

 その中に陳星主演の『虎拳』(1973)があった。動画サイトお決まりの「投稿する動画ソースの不備によるエラー画像」も殆どなく綺麗な状態だ。とはいってもどうしてもDVDデータ用のサイズに拡大してしまうので画が多少荒いのはしょうがないけど(VCDよりかなり落ちる)。

 亡き母親が残してくれた金塊を巡って、陳星演じる主人公と弟役の龍飛が激しいバトルを繰り広げるこの作品、格闘に次ぐ格闘アクションの連続で(動機が動機だから)初めから終わりまで陳星の空手アクションが堪能できる構成となっているが、後味は非常に悪い。それもこれも龍飛が金塊を独り占めせんがために陳星に手下を送るのは常套手段だが、実の父親まで結果的に殺害してしまうし、妹まで戦闘の巻き添えで殺してしまうという極悪非道ぶりだ。…ねぇ、ここまでしないといけませんか?

 演員表には陳星のすぐ次に表記されている《見所のひとつ》である倉田保昭だが、実際に登場するのは映画が中盤を終えて以降。龍飛と敵対する小ギャングのボスの用心棒、という別に倉田さんじゃなくってもいいようなキャラクターだ。観客動員のために無理矢理陳星vs倉田の一戦を挿入したって感じ。アクションは悪くないですよ、うん。ただ、ここであれだけ極悪非道でやってきて観客からも「死ねばいいのに」と思われてきた龍飛が、大悪党・倉田の登場で一瞬ではあるが情が移っちゃうんですね。ええ、ほんの一瞬。その後はまた例の極悪非道な龍飛に戻っちゃいますけど(笑)

                             


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