おじいちゃんの小さな疑問集(旧:おもりぽ)

「おじいちゃんがふと抱いた小さな疑問」を、載せさせていただきます。答えや共感や異論があればぜひコメントを!

こぉんなバイトがあったぞリポート.9

2008年01月03日 | Weblog
 年々初売りの日程が、早まっているようですね。元旦や2日からの福袋などの売り出しが、普通になっているようです。売り出しといえばデパートということで、今回のアルバイトリポートは期間としては塾講師の次に長くやった、百貨店の店員のバイトを紹介します。

 とはいえ、確か大学3年の冬の1ヶ月程度ですけど…。ちなみにこの時の経験をモチーフに携帯小説を書いてみたのが、東京山手線物語「渋谷」です。よければこちらも、参照してみて下さい。「東京山手線物語」

【デパートの店員】

①職種
デパートの売り子さんのバイトで、ぼくはデパートの店舗直雇いのバイトとして、スポーツ用品売り場で仕事しました。

②給料
朝10時の開店から、夜7時~9時(年末の繁忙期)あたりまでで、5000円ぐらいだったと思う。

③メリット
比較的楽で、社員食堂なども使える。

④デメリット
スポーツ売り場は比較的楽だけど、催事や食品売り場は大変そう。

⑤やったきっかけ
同郷の友人の池袋の大学の先輩がこの百貨店の人事部にいて、そんな関係で紹介受けやった

⑥総合判定
期間限定でもやれるし、売り場によってそう大変でもないし、それなりに楽しいバイトだった。

⑦コメント
 同郷の友人の大学の先輩が、渋谷西武の人事関係のセクションに居て「年末売り場のバイトを探している」と紹介され、このバイトをしました。同郷の友人はこのバイトはせず、ぼくが例の悪友を誘って2人で、冬の1ヶ月程度の期間、渋谷西武スポーツ売り場で、売り子の仕事をしたわけです。

 「服装はどんなんで行ったらいいの?」と同郷の友人に聞くと、「白のポロシャツに紺色系のスラックス(ジーンズはダメ)、紺色系のベストを着て来いって言ってたよ」とのこと。そんないでたちにパーカーか何かをはおり、悪友と2人で西武池袋線で池袋に出、山手線で渋谷まで行き、ハチ公口を出て、店に初めて出向きました。

 初めて見る百貨店の事務所は薄暗くて狭く、そこのカウンターみたいなとこで同郷の友人の先輩に、アルバイトとして登録手続きをしてもらいました。手続き後、B1のスポーツ用品売り場までつれていってもらい、そこの主任に紹介された次第。主任は男性で30才代ぐらいの家族持ち。後に催事の手伝いか何かで、所沢の3LDKマンションの彼の自宅にも行きましたが、いわゆるごく平均的な世帯の世帯主といった感じであります。

 デパートの店員には、いくつか雇用の種類があるようでした。主任のように正社員。それからぼくのように、店の直雇いのアルバイト。それから、商品を納めているメーカーの社員や、メーカーが雇っているバイトなどです。店の直雇いのアルバイトよりもメーカーでバイトとして雇用してもらい、そこから派遣される方がバイト代が高いので、最初店直雇用でもその後メーカーバイトにしてもらうケースが多いようでした。渋谷という場所がらからか、青山学院の2部の学生がメーカー派遣のバイトとして、長期間勤めている人が数としては多かった印象です。

 主任から、他の正社員の人や彼らを紹介され、ざっと仕事の概略だけを教わり、研修などなしにとにかく売り場の先輩たちに教わりつつ、早速売り子としての仕事を始めます。アルバイトと表示した名札をつけているので、お客さんも理解してくれて、寛容に対応してくれます。

 初日はとまどうこともありましたが、何とか1日~2日程度で扱っている商品や、在庫の探し場所、現金の扱い方、休憩や昼休みの取り方など覚えていきました。やはり心強かったのは1人で始めたわけではなく、悪友とはいえ友人と一緒だったことです。お互いが覚えた役に立ちそうなことは教え合うことで、倍のスピードで要領をつかむことができた訳ですから。

 今はもう渋谷西武には、スポーツ用品の売り場はないようです。当時も本格的にあらゆるスポーツグッズを扱っている、という訳ではありませんでした。通年で扱っているのは、レオタードなどの売れ筋で、後は季節によって。ぼくがバイトをしたのは12月ですから、スキーウエアや、アウトドアウエアが商品構成の中心。スキーやブーツは置いていないので、楽といえば楽だったわけです。

 1日の仕事ぶりを時間を追ってご紹介しましょう。まず朝は10時の開店前に、売り場に着くように出勤します。職員用の入り口から入るのですが、私物を持ち込む場合は登録が必要です。帰りには商品の持ち出しをしていないか、持ち物チェックがありますので。

 10時前に出勤するというのは、学生のぼくらにとっては結構大変なことでした。つい寝坊をして遅刻をします。すると売り場のルールとして罰金を徴収されます。確か遅刻10分につき100円だったと思いますが、びっくりしたのはこの罰金で、売り場に必要な備品を買うんですね。罰金だから飲み会に使うとかならわかるけど、仕事の備品を買うなんて…。「西武百貨店は給与面等も渋い」と当時風評がありましたが、こんなことから流れた風評でしょうか?

 10時の開店では、通路に並んで来店するお客様を迎えます。休憩は、午前中1回。その後昼食用に1時間。午後1回だったように記憶しています。休憩も昼食もB2の社員食堂や、社員用喫茶で過ごすことが多かった。B1のスポーツ売り場の店員さんや、近所の売り場の店員さんたちとあれこれ話しながらすごす、学生仲間とは違った話題の、結構楽しい時間だったような。

 平日は来店客も少なく、たまに芸能人など来店したりする程度で、とても楽というよりむしろ退屈でした。売り場でも、他の店員さん達と無駄話をして時間を潰したりして。土日はガラリと様子が変わり相当忙しく、多い日はぼく1人で20~30点売ることもあったような…。閉店後は職員用通路で持ち物チェックを受けつつ店外へ出、帰宅。

 割引の社員販売(社販)制度があるとか、営業がついている個人客がいるとか、商品券を換金するとか、正社員はあんまり仕事に熱心ではないが店長や役員の視察の時だけは目立とうとするとか、デパートのさまざまな事情を知ったのは、このバイトを通じてでした。
コメント
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