夢色

集めてるもの 見たもの 書きたいものを 思いついた時に。
基本ネタバレ注意。
火月 神の気まぐれ よろずメモ。

荒野に花は 咲かぬという

2013-08-21 | か行

枯れた心を壊すのは簡単でしょ
ひび割れ 荒れ果てた大地は
いくらコンクリートで固めても
強くはならない
北風も太陽も 私を耕すことなんて 出来ない
試してみるか 優しき友よ
ほらよく見てごらん私を
君に煙る夜の始まり


私も人も大半は塩水だという
逆回転したひとしずくが 高く昇り 
またひとつ 目的にむかい降り注ぐ
沁み込んだ雨水が ふくよかな香りを含み
硬く凍えた種を包むように
したたり落ちる 君の涙は 愛しき粒子
奥まで深く この身を潤して 
強固に根を張れ 
私は裸足のまま 空を哂う


気高き君が焼き薙いだ跡が 疼くのは胸の証
燃え尽きた灰が 朽ち果てた躯が 咲かす 大輪の華
世界は一度 死ななければならなかった
二度死んだ世界は 尚うつくし
どのような時にも理由を探す 正しき傍観者たちへ
私が吐き出す虹には 笑顔だけが必要とされるらしい


可哀相な隣人は ふるえ正義を
神様がそう望むのだろう?
この足元で踏み散らかされた誇りを指して 人は秩序と呼ぶそうだ
なんとも有難いことに
親切な邪魔者が 宥め賺して教えてくれた
その届きようもない百の台詞の どこに意味がある
いつ告げようか その手が奪い去ってきた大切な私の酸素たち


私に力を頂戴
君だけが 唯一のしるし
私が生まれ 死んでいく その裏側で 
永遠に共に在った


人は 時を崇め
私に進む道を懇願し 
飾りたて 
目隠しをつけ 
唄えという

ならばもう一度 問う
荒れ果てた大地を
偽物で固めれば
強くなるというのか
ならば今一度 言う
私の知る全てを以て
否定とすれば満足か


乾いた風が 旋律を運ぶ
君だけが示し得る未来は 
私だけが見ている
私が泣き 笑い 打ち付けられ 
立ち上がり 歩む その隣で 
同じく待ち続け 永久に励まし 
支え あたえ 奪った 


君が私に囁く

そしてたぶん、
もう怖い夢は見ない



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