夢色

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火月 神の気まぐれ よろずメモ。

<人は いとも容易く道に迷う生き物だから。 ~西国第12番 岩間寺>

2019-09-22 | 西国三十三所

台風と言いながら、一応まだ間に合いそうだったので、久しぶりの三十三所目指して、車で滋賀の石山巡りに向かいました。
ヘタレな愛車で雨降る山道を走りたくなかったので、まずは岩間寺へ向かいます。

 SAで、沖縄限定のシークワーサーFANTAをゲット。今日の旅のお供です

山道自体はそこまで細くないけど、上から車下りてきたら私のドライビングテクだと詰むな・・・と思いながら、坂道を転がらないように気を付けつつ車走らせ、無事に駐車場に到着です
 岩間山正法寺・通称「岩間寺」です。
駐車場から少し歩くと、樹齢200年の「お迎え樅(もみ)」。  大きく手を広げたような枝っぷりです。
 鐘楼や、ぼけ封じ観音様と、仏足石  広島で被爆した石。
 「白姫龍神」は、女性が拝むと美人になると言われているようなので、手を合わせて 御朱印もいただいてきました
 仁王さんを通ると、  稲妻龍王社と、樹齢450年の銀杏。銀杏の木に龍王が住んではるらしい。
 大師堂。向かいの休憩所には、  真言八祖や、目からビーム!な虎と龍の屏風などが  

お不動さんと本堂の間には、芭蕉が「古池や 蛙飛びこむ 水の音」と詠んだとされる池があります。  
・・・実は・・・かわず居ないかな~と思って探してたら、白いお腹向けた溺死体を発見してしまって・・・
いや、笑っちゃいけないんだけど、芭蕉が句を詠んだ池でお亡くなりの蛙って・・・とシュールすぎて一人で笑いを必死にこらえてしまいました・・・
でもお寺で亡くなってるから、成仏できる・・・はず・・・

本堂の前には「夫婦桂」が立っています。
 
 泰澄大師がこの地に来られた時に、桂の樹から千手陀羅尼経が聞こえたので、その桂の木で観音様を刻まれて、お寺を開山されたと言われていて、この桂の木がその3代目の子孫なんだって。
本堂では、お前立の千手観音さまと、左手に吉祥天、右手に婆藪仙人(ばすせんにん)をお参りすることが出来ます。
本堂の中には、長い蛇の抜け殻が奉納されていたり、素朴な感じのお寺です。

桂の大樹群がある方へ歩いて行ったのだけど、ちょっと分かりにくくて。
そしたら、もう少し行ったら 山道の途中で見えた「奥宮神社」と「琵琶湖展望台」があるらしいという事で、少しだけ行ってみることにしました。
・・・えーと・・・例の如く・・・  こんな感じの山道になりまして・・・。
しばらく行ってヤバそうだったら引き返そう、と思いながら歩いてたんだけど。
おじいちゃん’sに出会って、「どこに行くん?」って聞かれたので、「琵琶湖展望台ってこのままですか?」って聞いたら、「うん、もうちょっとやよ~」と教えてくれたので、ではもうしばし 行きますか。
山道から開けた所に抜けたら、おば様グループが居て、その向こうに展望台を発見。
  ・・・っつっても、今日は曇りなんだよなあぁぁ~
ま、琵琶湖をチラ見できたから、良し!と思って。
ほんで、最初はあまり人気のない神社にお参りするのはちょっと気が進まないから、外で手を合わせて帰ろうと思ったんだけど、本殿の龍と目が合ってしまい、おっ!と思ったので、お参りすることに。
 朱色の鳥居をくぐって上がると、本殿があります。  ご祭神は大山津見ノ尊をお祀りしています。
そして、目が合った龍  
境内を一回りしてから、帰ることにしました。


次の目的地もあるし、急いで帰るぞ~、とテクテク歩き始めます。
帰り道にはもう誰も居なくなっちゃって、ちょっと心細くなりなってるところに、急に小さな黒い蝶が ぶわって下から飛んできて寄ってくるもんだから、「うわっ!びっくりしたぁ!も~!」ってデカい独り言を
言いつつ(もともと蝶や蛾は嫌い)、何も疑わずに 岩間寺から一本道だったし~ と思って歩いていたんだけど。

少し歩いた時点で・・・あれ・・・?こんな道だったっけ・・・ 
・・・こんな枝とか倒木あったっけ・・・? え、まさか、私がお参りしてる短時間でこんなに枝落ちてこないよね・・・? って、なんだか違う気がしながら・・・。
いや・・・でも一本道だったし・・・間違えようが無いし・・・もう少し行ってみようか・・・。
・・・・・・うーん、でも誰も居ないし、ちょっとやっぱり道の雰囲気が違う気がする・・・ 
・・・どうしよう・・・野犬とか出てきたらどうしよう・・・・・・どの枝で戦おうか・・・? ←そこ?笑。

えーっとえーっと、クマとかイノシシに出会った時って、どうしたらいいんだったっけ・・・とか、結構まじに危機感を感じながら歩いてて、少し開けた場所に出そうになった時。
突然、目の前の雑草の向こう側で 「ピィッ!!!」って鋭い音が聞こえて、茶色のものが動いたから、「ひいっ!!!すわ!野犬やっ!?」って思わず息呑んで、心臓止まるかと思った。
心臓止まりながら、目は戦う用に足元の枝を物色してる自分も居たりして(笑)
でも同時に、茶色いお尻の白いハートが目に入って、「・・・・・・!わっ!違う!鹿や!すごい!野生の鹿だ!!」と気付いたのです。
2頭の鹿が多分お食事中で、突然私が出てきたからびっくりして鳴いて逃げたんだ!って、ようやく理解しました。

はぁ~~~~ もう本当に脱力したわ・・・
もう肺の中の息全部吐き出したよ・・・。
ビックリしたら人間って体動かないもんだよな~ 枝でシミュレーションしてたのに ←え。

「ごめんって~びっくりさす気は無かったんよぉ~」とかまたデカい独り言言いながら広場を抜けたんだけど、その先の山道を見た瞬間。
「あ、あかん、これ絶対道が違う。こんな道 絶対通ってへん。絶対おかしい。」って真顔になってフリーズ。

いや、でも私、一本道だったけど。
え、でもこれはさすがに絶対違う。
ていうか、鹿が居るってことは、もっとデカいやつが居てもおかしくないから、ヤバい、早くここからすぐに移動しなくちゃ。
いや、でも戻っても誰も神社にもいなかったし、どうしよう、私、帰られへんかもしれへん。
最悪、神社のもう一つの道を降りて、あの行き掛けに車で登ってきた参道側の入り口まで戻ってから、岩間寺へ大回りして帰ってこないとあかんかもしれへんけど、うわ、それめちゃ大変やん。
でも、最終手段それしかないし、でもそこ行っても人居るか分からへんから、誰もおらんかったらどうする。
え、まさかの神隠し? ←笑。
ちょっと待て、でも道いっぽんやったよな?
いや、でも、とりあえず戻らないと話進まへん。
え、どうするよ。

って、ちょっと本気でパニックに

取り敢えず深呼吸して、ケータイ見たら広場だと電波が入ったから、見れるかな?って思いつつ現在地表示させて、そしたら、うん、やっぱり違うよな、この道・・・ってなって
よし、ひとまず、戻ろう。
と決めて早足で戻ります。

・・・どこまで戻っても、道一本やん・・・もう神社まで戻ってきてしまう・・・うぅ・・・どうしよう・・・私、帰れない・・・・・・
って半泣きになりながら、取り敢えずザカザカ倒木越えて、戻ってきたら・・・・・・戻ってきたら・・・・・・、ん?

・・・実はお前(道)、分かれとったやないかーっ!!!!

ちょうどお寺からの山道が開けた、おば様グループが居たところが、実は二股になってて、お寺からの道が細すぎて、私は帰る時にそっちに道があることに気づいておらず。
二股を隔ててる低いフェンスが、道を隔ててるというのに気付いておらず。
だから、私の中では本当にナチュラルに一本道を通ったという認識だったんです・・・


いやもうさ~ なんだよおぉぉぉぉ~ 死ぬかと思ったやんかぁぁぁ~
たまたま何事もなく戻ってこれたから、おいしいネタになったしかも野生の鹿まで見れたなんて、すごくない?!って笑い話で済むけどさ・・・
もし何も考えられない子供が迷い込んでたら・・・出会ったのが鹿じゃなかったら・・・。
結構ゾッとした。
こうやって神隠しとか遭難って起きるんやなって
はぁぁ~、こんな小さな山で遭難って・・・めちゃくちゃ簡単に起きるやん・・・
本気でちょっと覚悟したよ・・・あぁ~ 怖かった・・・
神様仏様ありがとうってなった・・・

他の動物に出会うかもって思って結構早足でお寺まで戻ってきて、  そうそう!行き掛けの倒木ってこれしかなかったんよ!そうだよね!?ってなりながら
境内まで辿り着いて、参拝客を目にして、ようやく人心地着きました・・・。
だって帰り道、誰とも会わないんだもん・・・。
いや~ 慣れてない方向音痴が一人で山に入るのは、やっぱり危険だったわ・・・
良い子の皆さんは真似しないように~。 ←しません

お寺に行ったのに、寿命縮めて帰ってきました・・・
気を取り直して、天気が持つ間に、と次へ急ぎます



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