ヒロシマ・セミパラチンスク・プロジェクト

NGO ひろしま市民によるカザフスタン共和国旧ソ連核実験場周辺住民(核被害者)への支援・交流

スタディーツアー

2008-07-30 15:53:14 | Weblog


【中国新聞 2008年7月30日】
セミパラで核問題を現地学習 '08/7/30

広島市の市民団体が8月、旧ソ連の核実験場があったカザフスタン・セミパラチンスクを、現地学習のために訪れる。最初の核実験から60年にあたる来年、若者たちが開く国際会議の準備を兼ねており、国境を超えて平和を訴える若者の連携を深めようと意気込んでいる。

 計画しているのは、県内の大学で国際交流に携わる学生や、卒業した社会人ら13人でつくる国際交流支援団体「CANVaS(きゃんばす)」。現地学習は昨夏に続き2回目で、8月15日から9日間、大学院生や高校生、指導役の元高校教員ら6人が訪問する。

 来年8月に予定する会議は、広島とセミパラチンスクの若者が原爆と核実験による被害について報告し合い、若者として何ができるかを考える。滞在中、会場や日
程を詰める予定。廿日市市の高校に留学経験がある現地の大学生らにも協力してもらう。さらに核実験の被曝(ひばく)者を治療する病院も見学し、協力を求める。


広報誌2008年春号

2008-07-30 15:25:22 | Weblog
2008 Spring               No.16   
 
       ヒロシマ・セミパラチンスク・プロジェクト 
   〒 733-0012 広島市西区草津東3-6-11-2(橋村宅)  
  TEL/FAX :082-274-1634  
   E-Mail :mashenka@fancy.ocn.ne.jp   
   HP   :http://hiroshima.cool.ne.jp/kazakhstan/  
   BLOG  :http://blog.goo.ne.jp/kazakhstan/

【2008年度の取り組み】
 “核悲劇のない21世紀を”目指す取り組みを広げる
ヒロシマ・セミパラチンスク・プロジェクト世話人代表 佐々木 桂一
 1949年8月29日、米国の核兵器に対抗して、ソ連(当時)は初めてセミパラチンスクで核実験を実施し、以来、米ソの核軍拡競争が続く中で、セミパラチンスクの核実験場が閉鎖するまでの40年間に、400回を超える核実験が行われ、蓄積された放射線によって、多くの周辺住民が健康被害に苦しんでいます。私たちヒロシマ・セミパラチンスク・プロジェクトは、一発の原子爆弾によって壊滅し、被害に打ちひしがれた広島市民に、生きる希望を与えてくれた内外からの励ましを想起し、セミパラチンスク核実験場周辺に住む、放射線被害で苦しんでいる多くの人たちへの医療支援と、そして地球上から核による悲劇をなくすための行動に立ち上がりました。このプロジェクトは、1998年9月7日に発足し今年で10年の節目を迎えます。今年の8月には、第11次医療支援の派遣団を送り、甲状腺の診断や医薬品等の支援と同時に放射線による被害の実相解明を行います。また、同時期に第6次スタディツアーを派遣し、セミパラチンスクの実情について現地の人たちと交流し、学び、核兵器廃絶に向けた取り組みの輪を広げていきます。2000年からスタートした山陽女学園高等部へのセミパラチンスクからの留学生受け入れは、今年の留学生(ガウハル)で15人目になり、ヒロシマとセミパラチンスクをつなぐピースメッセンジャーとして、医療支援やスタディツアーの時に、現地スタッフとして支援活動の効果的な運用に大きく貢献しています。プロジェクトが発足し10年の歳月が流れる中、カザフスタン共和国は飛躍的な経済発展を遂げ、物資的豊かさ目を見張るものがありますが、日本がそうであるように、経済発展と平行して起きる格差社会の拡大にともない弱者切捨てが行われ、被爆者への支援は物質的援助だけてなく、医療技術や救済制度、自立支援など幅広い支援・援助及び現地との連携が必要になっています。現在、3万発を超える世界の核弾頭の保有や散発する地域紛争やテロ活動が続き、地球温暖化による水・食料不足を引き金とした紛争や暴動の拡大など、世界の平和と私たちのくらしが脅かされつつある中で、核被害を被った国々はその被害の実相を世界に発信し、平和な社会づくりの重責を負っています。来年、2009年がセミパラチンスクの核実験開始から数えて60年になります。現地の人たちとの連携を強め、核兵器廃絶と平和な社会づくりのための取り組みを進めて行きますので、皆さんの引き続きのご支援とご協力並びに力添えをお願い致します。

【経過報告(主なもの)】
①3月1日「カザフスタン市民交流会」を開催し、カザフスタン・セメイ市のテレビキャスターのべーラ・クラパチョーワさんの講演会を行いました。助言者としてセミパラチンスク放射線医学環境研究所副所長ナイラ・チャジャソノバさんを交えて、シンポジウムも行いました。岡本さんのご尽力で実現した福井在住のドンブラ奏者高橋さんによるドンブラ・ミニコンサートも好評でした。


②3月25日第8期留学生アイジヤが帰国しました。帰国にあたり、広島で学んだこととして、昨年11月の平和弁論大会での発表文を紹介します。
       「私の見た平和」              エセンジャン・アイジヤ「皆様、こんにちは!私はカザフスタンのセメイ(セミパラチンスク)から参りましたアイジヤと申します。カザフスタンは旧ソ連から独立して17年になる若い国です。旧ソ連時代1949年から1989年の間に468回、国民に知らせないで核実験が繰り返されていました。その結果、病気になる人が多くなったこと、身体障害者が生まれること、家畜がなくなることなどがありました。それは今でも続いています。発病する人もいますし、ずっと病気で苦しみ続けている人がたくさんいます。私は自分の町で外を歩くとき、その被害を受けた人を見ると、心が痛くなります。私のいとこの一人も核実験があったときに生まれました。いま17歳ですが、身長が120センチしかありません。そのため彼は友達の中で差別を受けて、だんだん話をしない、暗い性格になりました。本当はやさしくて、親切で、歌がとても上手です。私たち、親戚の前ではきれいな声で歌ってくれます。でも、学校では歌うことができません。彼の身長が低いのは彼のせいではありません。核実験のせいです。それをみんなに知ってもらいたい、そして差別をしないでほしいのです。彼だけではありません。世界中でたくさんの人たちが戦争の後遺症に苦しんでいます。その人たちも私たちと同じ人間です。だから私たちと同じように、ふつうの人生を送ってほしいです。戦争が残したものを世界中の人に知ってほしいと思います。私は今年の春に日本に来る機会を得ました。広島は私の故郷と同じ被害を受けたので、日本とカザフスタンのために私にできることがないかと思って、ヒロシマ・セミパラチンスク・プロジェクトの留学制度に応募したのです。日本に来て、広島は平和活動がとても盛んなところだと思いました。平和への関心が高く、平和のために努力している人や、行動している人がたくさんいます。それは広島の人たちが原爆や戦争の怖さをよく知っているからでしょう。また広島は犯罪も少なく、安全で、人も穏やかでやさしく、いろいろな点から見て、本当の平和都市だと思います。私もいくつかの平和活動に参加しました。その中で一番印象に残っているのは、広島友の会の活動です。私は幼稚園に行って、5-6歳の子供に平和の話をしました。そのとき本当にびっくりしたのは子供たちの考えたことです。子供たちは、戦争が悪いこと、世界のきずついた人や、食べ物やお金のない人たちを助けたいこと、その人たちがみんなと同じようになってほしいことなどを話していました。私の国では子供に平和や戦争の話をするのは早いと言って、ほとんど話しません。私は子供でも話せば大人と同じように考えて理解できると思いました。小さい時から平和教育を受けると、大人になっても平和の大切さを忘れないで世界のために力をあわせて、平和になるように努力すると思います。  カザフスタンには100以上の民族がいます。ちがう民族でも仲良く、平等に暮らしています。世界の人たちもおたがいをよく知り、尊重すれば、いつかわかりあえるはずです。私たちは同じ地球に暮らしているひとつの家族です。自分の周りの人を家族と同じように尊敬して、やさしく支えあえば、きっと平和な世界をつくることができると思います。私は国に帰ったら、広島で活動したことや、広島で見た平和を多くの人に話したい、とくに子供に平和のことを教えたいと思います。そして、大学で国際関係の勉強をして、子供のころから目標だった外交官になりたいです。世界の国々のことをもっと知って、世界の人ともっと仲良くなって、一緒に平和のために働きたいです。それが私の夢です。ありがとうございました。」

③4月2日広島空港に第9期留学生ガウハルさん( トゥレタエワ・ガウハール・マラトワナTuleutaeva Gaukhar Maratovana)を出迎えました。初めての広島をやや緊張した面もちで川崎夫妻宅でホームステイしました。7日の入寮、8日の山陽女学園入学式を前に5日は原爆資料館見学、6日宮島見学等あわただしく過ごしました。原爆資料館では、原爆投下により多くの人々が苦しめられたことを実感し、見学後「世界が平和でありますように」とノートにカザフ語で記しました。日本語もまだ十分ではありませんでしたが、この1ヶ月余で多くの経験を積み重ねたと思います。GWでは恒例となった、FFステージでドンブラ演奏・歌と踊りでカザフスタンとセミパラチンスクの紹介をしました。その間、折り鶴みこし、財団法人ひろしま国際交流センターのきんさいYOSAKOI連、日本ユーラシア協会広島支部ブースに参加し、他の留学生・市民と交流を深めました。





【今後の予定】
5月24日(土)山陽女学園高等部体育大会(9:00)世話人会(15:00 国際会議場3階        研修室)
5月25日(日)ドンブラ教室(9:00~12:00 国際会議場3階研修室)
5月31日(土)6月1日(日) 高校生平和ゼミナール開催
6月 7日(土)とうかさん見学 連絡先「おいでませ山口館082-504-7001」
6月 8日(日)留学生合同歓迎会 14:00 広島市留学生会館
       〒732-0806 広島市南区西荒神町1番1号 
       TEL:(082)568-5931 FAX:(082)568-5600
       会費:一般500円、学生(高校生以下)無料(軽食有)
6月13日(金)第10期定期総会(場所・時刻・詳細未定)
6月15日(日)ドンブラ教室(9:00~12:00国際会議場3階研修室)
6月27日(金)留学生 広島友の会参加
6月29日(日)ドンブラ教室(9:00~12:00国際会議場3階研修室)
7月24日(金)「スタディーツアー学習会」19:00~20:30 広島市留学生会館ホール
7月31日(木)平和のともしび 18:30~碑めぐり
8月 1日(金曜日)18:00 世話人会 広島市留学生会館
8月 5日(火)広島友の会例会
     「第8回希望のしらべ」 18:45~西区民文化センターホール
8月 6日(水)平和祈念式典(7時30分国際会議場ロビー集合 ) 
        14:40頃 アオギリコンサート出演(平和公園)
8月 6日(水) 「第9回希望のしらべ」 16:00~ 鶴学園なぎさ公園小学校講堂
8月 8日(金)~16日(土) 第11次医療支援 8日8時30分見送り広島駅新幹線口
8月 8日(金)10:00 スタディーツアー学習会 広島市留学生会館
8月15日(金)~23日(土) 第6次スタディツアー
9月 7日(日曜日)ドンブラ教室(9:00~12:00国際会議場3階研修室)
9月28日(日曜日)ドンブラ教室(9:00~12:00国際会議場3階研修室)

【会費納入のお願い】
 ヒロセミの活動の3本柱 ①セミパラチンスク被曝者への医療支援 ②留学生の受け入れ ③市民との交流活動の今後の継続のために、財政基盤の確立は課題となっています。会費(振り込み用紙を同封します)はもとより、寄付金・カンパのお願いをいたします。



                             平成20年5月18日 関係各位               アジアの花たば
                   代表     小川 順子                            ヒロシマ・セミパラチンスク・プロジェクト                    世話人代表  佐々木 桂一

 留学生合同歓迎会のご案内
 新緑のまぶしい季節となりましたが、皆様にはいかがお過ごしでしょうか。
 さて、今年も市内各高校へ、いろいろな国から新しい留学生たちがやって来ました。日本語や日本文化の学習や、ホームステイなどを通じて多くのことを学び、彼らは大きく成長していくことでしょう。私達も暖かく見守っていきたいと思います。この度下記の通り留学生合同歓迎会を催すことになりました。お忙しい折とは存じますが、皆様お誘い合わせの上ご参加下さい。
                記
日時:平成20年6月8日(日)14:00~16:00
会場:広島市留学生会館 2階ホール〒732-0806 広島市南区西荒神町1番1号
   TEL:(082)568-5931  FAX:(082)568-5600
会費:一般500円、学生(高校生以下)無料(軽食有)
会場準備等の都合がございますので、ご参加の方は5月30日(金)までに下記までご連絡ください。または下記出欠票にご記入の上FAXもしくはメールしてください。
【申し込み先】ヒロセミ:橋村(TEL/FAX 082-274-1634 不在の場合は留守電に。)              mashenka@fancy.ocn.ne.jp  
       アジアの花たば:小川(TEL/FAX082- 231-3777)

                 留学生合同歓迎会出欠票
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