ヒロシマ・セミパラチンスク・プロジェクト

NGO ひろしま市民によるカザフスタン共和国旧ソ連核実験場周辺住民(核被害者)への支援・交流

核実験そのあとは!第11次カザフスタン医療支援報告会

2008-10-14 21:06:01 | Weblog
核実験そのあとは!世界に広がるヒバクシャ
ヒロシマ・セミパラチンク・プロジェクト
第11次カザフスタン医療支援報告会
 
 旧ソ連は1949年から40年間に約450回以上の核実験を行いました。周辺住民は何も知らないで放射線を浴び続けました。その結果、大部分の人々は被ばくを自覚することなく死んでゆきました。そして今も病み続けています。当プロジェクトは、セミパラチンスク周辺の核被害者の医療支援を目的として1998年9月に結成されました。以来、毎年医療支援訪問団を派遣してきました。 本年も8月8日から16日にかけてセミパラチンスク市周辺への医療支援の訪問をしてまいりました。
 地球上から核兵器をなくし、希望に満ちた21世紀を作るために、市民の知恵を結集し、できることから行動する。これがヒロシマ・セミパラチンスク・プロジェクトの理念です。わたしたちの報告会にぜひご参加ください。

第11次カザフスタン医療支援報告会
日時 2008年11月22日(土)(15:00~17:30)
会場 広島国際会議場3階研修室(広島市中区中島町1-5)
      ℡082-242-8879
内容 第11次カザフ支援訪問団帰国報告会(8月8日~8月16日)
①セミパラチンスク核実験被害者及び周辺住民の医療検診実施の報告
②同地域への市民草の根運動としての医療品支援の報告と今後
③市民交流として、第10期留学生選考会実施の報告
④現地医師からの報告、その他

報告者(予定者)  
星  正治(広島大学原爆放射線医科学研究所教授)
武市 宣雄(武市クリニック院長、広島大学非常勤講師)
野宗 義博(済生会広島病院医療部長、広島大学病院臨床教授、広島大学非常勤講師)
横関 雅子(武市クリニック臨床検査技師)
浅野美枝子(同    上)
山田 英雄(ロシア語医療通訳)
ガーリア・ビリャードワ(現 地 医 師)
小畠 知恵子(スタッフ)
濱本 信太郎(CANVaS)

主催:ヒロシマ・セミパラチンスク・プロジェクト
問合せ先(小畠)TEL&FAX:082-546‐0234, e-mail:mashenka@fancy.ocn.ne.jp 
協力:「通販生活」読者からのカンパ、多山報恩会、広島友の会、ハイケア

広報誌 2008 Autumn                 No.17

2008-10-14 20:54:53 | Weblog
2008 Autumn                       No.17
ヒロシマ・セミパラチンスク・プロジェクト
〒 733-0012 広島市西区草津東3-6-11-2(橋村宅)
TEL/FAX :082-274-1634
E-Mail: mashenka@fancy.ocn.ne.jp
http://hiroshima.cool.ne.jp/kazakhstan/
http://blog.goo.ne.jp/kazakhstan

【ガウハルのテレビ出演 第7回「アオギリ平和コンサート」 被爆ピアノの演奏「エリーゼのために」】
 毎年、開かれている「被爆ピアノ」を中心とした平和公園でのコンサート(主催 アオギリ平和コンサート実行委員会)に留学生ガウハルが一般公募30数名の中の12名に選ばれて出演しました。
 選考が決まったと同時にNHK広島から番組出演の打診がありました。山陽女学園にも、連絡がありガウハル本人とNHK記者との面会後、正式に彼女を中心の番組制作の決定がなされました。カメラ撮影は当日も含めて3日間行われました。学校や授業、ピアノの練習、寮での生活が収録されました。7月31日には午後3時から寮の部屋での収録から平和公園での行事「平和のともしび」終了後の9時過ぎまで続きました。 8月6日も本番前のリハーサルはお昼過ぎから始まり、5時過ぎの生放送の収録まで茹だる様な暑さの中、資料館に涼を取りに出たり入ったりして待機しました。 出演が決まってから彼女は、国際担当とピアニストの二人の田中先生にレッスンをつけて戴く熱の入れようでした。また、被爆ピアノの背景を知る為に図書館で絵本を借りました。彼女のはきはきした受け答えにスタッフの皆さんは大いに驚かれたようでした。さらに、事前収録の後もロシア語からの翻訳に彼女のみならず私まで2度にわたって編集室に長時間詰めました。スタッフの皆さんとの共同作業に充実感と共にカザフの悲劇を少しでも伝えられる事に使命感を覚えました。
 番組を録画したものがありますので見逃された方は世話人までご連絡下さい。8月6日 平和式典に北オセチアから来日した、ビスランの惨劇の犠牲者関係者と共に参列しました。猛暑の中、帽子も持ってきていない人々は後ろのテントに座った方が良かったのにと後悔仕切りでした。そのお陰で、目の前で式典の様子を見る事が出来ました。留学生専用の席や英語の同時通訳のレシーバーもあることが分かりました。

【カザフスタン♥スタディーツアーに参加して「ユーラシア大陸の中心点」でピース!】 [実施期間 (2008年8月15日~23日)]
8月15日:広島駅集合。広島空港から韓国・インチョン空港経由でアルマトイ空港着。
16日:アルマトイ空港からセメイ空港へ。午後、日本センター(仮称)にて若者と交流。17日:市内視察(医学アカデミー・核実験犠牲者の慰霊塔など)。
18日:カラウル村に移動。アバイ中央病院、アバイ記念館、アバイの墓、ユーラシア大陸の中心点。
19日:セメイ総合病院診断センター、研究所、被曝者からの聞き取り、ロシアセンター。
20日:日本センターで交流会、ドフトエフスキー記念館。
21日:セメイ空港からアルマトイへ移動。
22日:JICA日本センター意見交換会、日本大使館アルマトイ出張所、青少年育成基金。23日:インチョン空港経由帰国

[カザフタン 素敵な国でした]
今回カザフスタンに行って一番感じたのは、今まで自分がほんの一部しか見ていなかったということです。広島にいると、ついつい広島の核の被害についてばかり学びがちで、それなのにそれだけで核についていろいろ学んだ気になっていました。でも、今回カザフスタンに行ってセミパラチンスクでの核実験について学んだ中で、広島とはまた違う新たな核を知りました。そこで自分がどれだけかたよった考え方をしていたかということに気づかされました。日本では被爆者の方が中心となって反核運動をされていて、私はそれをごく普通のことのように思っていました。しかし、カザフスタンの被爆者の方の意見は「核実験はしかたがなかった。」「どんなに考えたり言ったりしても過去は変わらない。ただ寂しいだけだ。」など諦めを感じるものが多く、私は大きなショックを受けました。 それと同時に自分が日本中心のかたよった考え方だったことを強く感じました。それからカザフスタンは危ないのではないかとか、今まで自分はいろいろな偏見をもっていたことも感じました。実際に行ってみたら気候も過ごしやすいし、食べ物もおいしいし、なんと言っても人が温かくて素敵な国でした。最初は不安で一杯だったのですが、最後は帰りたくないくらい好きになりました。今回のスタディーツアーでは日本にいては絶対にわからなかったことをたくさん知ることができました。そして日本という殻を破ることで、自分の視野が大きく広がりました。とても充実したスタディーツアーだったと思います。(安田女子高校1年・手島愛子)

[見たこと、感じたこと、聞いたこと、広島に伝えたい]
私は今回、初めてカザフスタンに行きました。このツアーに参加するのも、締め切りギリギリまで悩みました。日本ではあまりメジャーではない為、内戦や紛争がおこってはいないだろうか、食べ物は大丈夫だろうか、そして一番不安だったのは残留放射能によって被爆しないだろうかでした。しかし、広島で平和について学び、またそれを伝えていかなければならない私達は、「実際に現地へ行き、正しい歴史を学び、カザフで見たこと、感じたこと、聞いたことを広島の人たちに伝えたい」。これが、このツアーの参加を決めた理由でした。 私はカザフに行ってたくさんのことを学びました。全部は書ききれないので、特に印象深かったものをいくつか紹介します。まず、カザフスタンという国は、上で書いたようなことを日本人のほとんどが思っていると思います。今回実際行って、どれだけ偏見を持っていたのだろうと思い知らされました。いかに自分の視野が狭かったのか解りました。次に、医学アカデミーの検体室に行ったときのことです。部屋いっぱいに奇形児のホルマリン漬けが置いてあるのです。内臓の出ている子どもや、頭の二つある子ども、一番見るのがつらかったのは、水頭症でわずかな間でも生きていたということがわかる子どもでした。ガラス瓶の中の子どもたちの顔は、どれも「生きたい。この世に生まれた幸せを感じたい。」そう訴えているようでした。また私は奇形児を産んだ母親はどれだけ苦しいのだろう?そんなことを考えていました。それから、カラウル村に行ったときのことです。セメイの町を出ると、あたり一面地平線にかわります。草原を颯爽と吹き抜ける風はとても気持ちいいです。草原の草の匂いは独特で、空は広く、たまにすれ違う馬や羊たちをみると癒されます。しかし、ぼんやりと私は、こんな素敵な場所で核実験が行われ、風は放射能に汚された雲を運び、雲は罪無きカザフの人々や、家畜たちに放射線を浴びせていたのかと思うと、怒りを覚えずにいられませんでした。また今、自分の前に広がる草原が、吹き抜ける風が、上を通り過ぎてゆく雲が、今も放射能を持っているのではないか。そう思うと、ぞっとしました。今回のツアーで私は本当にたくさんの人たちに期待されていることを感じました。いつもの活動では、自分のしていることは平和のためになっているのか。そんな疑問を抱えていました。しかし0.1の可能性でもそれを信じてゆけば可能性は広がってゆく、そのことを確信しました。こんなにすばらしい経験させてくださった、ヒロセミをはじめとするたくさんの団体様、小麻野さん、一緒にツアーに参加してくださった方々、また私たちの知らないところで働いてくださった方々、私達のツアーの参加を勧めてくださった方々、澤野先生本当にありがとうございました。(安田女子高校1年・二上真衣)
〔ふたりは、安田における、ぼくの「最後の教え子」です。ヒロセミとcanvasの誘いを受けて、カザフスタンへ行きました。広島へ帰ってから、平和教育シンポジュウムや文化祭で報告しました。これから、全国高校生集会でも報告を予定しています。それで良い。これから、ガウハルともいっぱい交流して、ヒロシマとカザフの架け橋となれば良い。そして、ともに、核廃絶、核被害のない21世紀を展望して欲しいと思う。/2008年10月6日/引率教師・澤野重男〕

【経過報告(主なもの)】
5月24日(土)山陽女学園高等部体育大会 世話人会( 国際会議場3階研修室)5月25日(日)ドンブラ教室( 国際会議場3階研修室)
6月15日/ 29日 9月7日/27日 10月5日
5月31日(土)6月1日(日) 高校生平和ゼミナール開催
6月 7日(土)とうかさん見学 
6月 8日(日)留学生合同歓迎会  広島市留学生会館
6月13日(金)第10期定期総会(留学生会館)
6月27日(金)留学生 広島友の会参加
6月29日(日)ドンブラ教室(国際会議場3階研修室)
7月24日(金)「スタディーツアー学習会」(広島市留学生会館ホール)
7月31日(木)平和のともしび 碑めぐり
8月 1日(金)世話人会 広島市留学生会館
8月 5日(火)広島友の会例会 「第8回希望のしらべ」西区民文化センターホール8月 6日(水)平和祈念式典・アオギリコンサート出演(平和公園)
8月 6日(水)「第9回希望のしらべ」 鶴学園なぎさ公園小学校講堂
8月 8日(金)~16日(土) 第11次医療支援
8月 8日(金)スタディーツアー学習会 広島市留学生会館
8月15日(金)~23日(土) 第6次スタディツアー(主催CANVaS)
8月30日(土)世話人会(留学生会館)
9月10日(水)CANVaSとの話し合い(ひとまちプラザ)
9月28日(日)世話人会(留学生会館)

【今後の予定(9月世話人会以降)】
10月 1日(水) HICARE研修生アイムさん来広、11月中旬からガリアさんが来広。
10月 5日(日)9:30~ ロシア語 10:30~ ドンブラ教室(国際会議場3F研修室)
10月 7日(火)16:00~ 広島大学原医研研究室 川野先生学習会
10月18日(土)アイムさん歓迎会・シャラャラピアさん送別会
10月18日(土)18:00~20:00 世話人会 広島市市民交流プラザ フリースペース
10月19日(日)ドンブラ教室
10月25日(土)26日(日)広島市立大学学園祭 カザフ民芸品をCANVaSを通じて販売
10月26日(日) ぺあせろべ2008(広島市中央公園)ガウハルがステージ出演予定(12時前後)
11月 2日(日)山陽女学園高等部の文化祭(公開) 1日は校内向け。
11月 9日(日)平和スピーチコンテスト ガウハル参加(広工大中島校舎)
11月16日(日)「国際交流・協力の日」10:00~16:00 国際会議場  展示  バザー
11月22日(土) 15:00~17:00 「セミパラチンスク医療支援 訪問+スタディーツアー報告会」   国際会議場3F研修室
12月7日(日) 日本語能力検定 ガウハル受検
【広島大学平和科学研究センターシンポジウムのご案内】
日時:11月28日 午後1時~午後5時30分
場所: 霞キャンパス 広仁会館会議室
テーマ: 核の被害再考報告者:今中哲二(京都大学原子炉実験所)濱谷正晴(一橋大学社会学研究科)山本 政儀(金沢大学環日本海域環境研究センター・低レベル放射能実験施設)川野徳幸 (広島大学原爆放射線医学研究所国際放射線情報センター)

【お願い】今春に続いて振込用紙を同封させていただきました。会費未納の方・御寄附戴ける方はよろしくお願いします。