鳥!連続写真!掲載中!

近くの多摩川に飛来する野鳥の連続写真を中心に、日頃感じた出来事を気ままな随想でご紹介し、読者双方との情報を共有したい。

どんと焼き

2014年01月17日 00時00分01秒 | 緑陰随想

 初詣に近くの神社へ行ったときに見た光景で、盛装して破魔矢を持った若い女性集団に出会った。破魔矢と新年は何故か良くマッチしている。破魔矢はハマ(的)を射る矢のことで、邪気や妖気を射抜くとする意味がある。自分が購入するのは天照皇大神宮の御札くらいである。神社の隅に山と積まれた昨年の破魔矢や注連縄、御札の廃棄場所があった。

一年間の無病息災や多くの願いが掛けられたこれらの御札等が何処かで神事と共に焼却されるのであろう。我が家ではなかなか捨てることが出来なかった御札が相当数そのままになっていて、新たには購入しても古い御札の処分には困っていた。

 当地域では、小学生が15日(小正月)になると各家を回って、松飾りや注連縄などを集めに来る。近くの多摩川河川敷で燃やすそうである。どんと焼きといって、焼却することで、炎と共に元旦に招き入れた歳神様を送る行事である。15日を過ぎると神様が居ない普段の生活が始まるのであろうか。天台宗などの寺で護摩を焚く儀式も共通するところがあるようだ。書き初めで書いた練習用習字用紙も一緒に焼いて、書道の上達を願うことや、燃えて残った灰を自宅に持ち帰り、庭に撒くと御利益があるようで、地域によって、様々な風習が残っている。

 密教には護摩焚き、護摩供養があり、護摩壇で僧侶が護摩木を燃やす一種の修行である。
 護摩木を焚き、その炎で、天に供物等を届けることや、炎の中に神仏の姿を見て、己の煩悩や迷いを解くことなど、その意義は深いものがある。神仏混淆で神道にも同様な儀式としてどんと焼きになったのかも知れない。ゾロアスター教やバラモン教なども火と密接に関係する。

 この行事は、全国で行われており、竹の棒に餅を刺して、どんと焼きの火で炙り、それを食することで、一年の無病息災を願うと聞いたことがある。燃やすことで、枯れ草に飛び火し、近隣の住宅への延焼やダイオキシンの発生で、どんと焼き自体を見直すことも検討されているようであるが、正月の行事としての意義を十分に伝えることが必要で、焼却場所を選び、延焼対策についても万全の体制で臨めば、ダイオキシンの発生は目をつぶることとしても良いのではと思うが、御札や門松、注連飾りが、一般ゴミとしてゴミとなり、焼却場で焼却されるのでは、心に引っかかるものも残る。今後の在り方の検討を見守っていきたい。

七草がゆ

2014年01月16日 00時00分01秒 | 緑陰随想

 旧暦の1月7日に7種の野草を集め、米と炊き込んで粥にして食する正月行事である。
元旦から連日餅を食べていたが、餅で疲れた胃をいやし、通常の白米の朝食に戻る中継的な食事である。七草とは、芹、ナズナ、ゴギョウ、ハコベラ、仏の座、スズナ、スズシロのことを指していうが、現在の名称は、セリ、ペンペン草、ハハコグサ、ハコベ、コオニタビラコ、カブ、ダイコンのことである。田畑にはこの時期まだ芽を出していない草ばかりであり、収穫することは難しい。旧暦の正月で7日といえば新暦で新暦の2月の7日にあたり、因みに旧暦の平成26年の1月1日は新暦の1月31日にあたる。このころになれば見つけることが可能な地域もある。市場に出回る七草のセットは温室栽培されたものであろう。

 我々が育った昭和の時代には正月の6日までの朝食は連日雑煮が主流であったようで、今思えば、毎日雑煮も1週間続けば飽きてくる。おそらく3日位までだったと記憶している。インスタントラーメンがおいしく感じたことを思い出す。ついでに、15日正月には、小豆の入った赤飯に砂糖をかけて食していた。

 野草については殆どが食することが出来るといわれるが、中にはトリカブトのように芹とよく似ている毒草も存在している。素人がキノコと同じで食べられそうだと自己判断し、取り返しの付かないことにもなるので、無理に食することは間違えである。よく知られた野草を食する同好会もあるが、その殆どはあく抜きし、衣を付けて天ぷらにしたものが多い。穀物、根菜類を含め、市場に出回るこれらの植物は、全て自然に育成した原種である植物を品種改良したものである。その意味からすれば、七草として知られており、食害がない野草として食することは野性味を体感する上ではよいことと思う。

 野草を食するということは、健康食という意味もあるが、敢えて贅沢を押さえる意味もあったように感じている。イスラム教のラマダン月には断食をすることで有名であるが、この断食は太陽が上がる前に食事をし、太陽が沈むと食事をするので、日中だけの断食である。この間は水も煙草も唾も飲み込むことが出来ないとされている。その真意は、貧しい生活を年に1ヶ月間経験することで、裕福さを戒めようとするものである。また、イスラム教徒が全て同じ行動を取ることによって、宗教的な連帯の意味もあるようだ。

大掃除 フローリング床面

2014年01月15日 00時00分01秒 | マニュアル

 お掃除ロボット「ルンバ」の人気は高く、目新しいばかりではないようで、ちゃんと仕事をこなし、充電も自ら行うという。留守をする家庭でもまた、睡眠をしている時間帯でも掃除をしてくれるのであるから、便利であることが人気を博している理由である。構造的な問題もある。段差がある場所や、例えば階段や部屋の境の敷居では乗り越えることが出来ない。平面であることが必須条件である。絨毯などはある高さまでは可能のようである。
 吸引したゴミは自動的に処理するのではなく、人の手で捨てることになる。このようなことを知って使うのが賢明である。 居間の床はいろいろあるので、全ての床に適するかはよく分からないが、フローリングであれば、可能であろう。

 フローリングの大掃除は床洗いとワックス掛けである。通常、掃除をする場所の机や椅子を片付けることから始める。つまり、2回に分けて掃除をする。
出来るだけ作業面積を広く取るためで、机の上に椅子などをのせる。準備するのはフロアホーキ、モップ、ちり取り、液体洗剤、水性ワックスで、道具は、洗剤を入れたスプレー、革スキ(へら形をした小形刃物)バケツ、T字型のゴムべら(スクイージー)等である。

 作業手順はホーキでゴミを集め、ちり取りに入れる。汚れの激しい箇所やこびり付いているものを、床面を傷つけないように革スキで取り除き、スプレー洗剤を吹き付け、汚れを落とす。液体洗剤を規定の濃度にするために水で薄め、モップで床面を洗う。専用業者は電動ポリッシャーを使うが、家庭では機械もないので、T字型のゴムべらを使って洗剤分を取り除く。(汚れが気になるようであれば、洗剤塗布後に、柔らかいデッキブラシで洗うことも可能である)

 洗剤を除去した面が乾かない内に水を浸け、絞ったモップで、洗剤分を取り除く。床面が乾いたら水性ワックスをモップに付けて床面に塗り広げる。20~30分間乾燥させる。
 業者は床面をポリッシャーで光沢を出す。家庭ではそのまま仕上げとする。始めに寄せた机やイスを仕上げた床に移し、同様な掃除手順を繰り返す。この床面洗いとワックス掛けは半年に1回ぐらいのペースで行うと良い。

 玄関のタタキ石版、タイル面、風呂場・トイレのタイル床も同様に行うが、ポリッシャーの代わりにプラスチック製デッキブラシで洗いを行う。注意することはタイルが張っている床面と壁との間に水が入らないようにすることである。タイルの割れがあるときも同様である。

大掃除 電気器具

2014年01月14日 00時00分01秒 | マニュアル

 コンセント(アウトレット)にゴミが溜まり、水滴や油などが原因で、導通してリークを起こし、ショートする事故が発生している。ショートしてブレーカーが落ちるのはよいことではない。(家庭に入っているブレーカーの定格電流が不足すると度々ブレーカーが落ちる)ショートが原因となって火災が発生する場合もあるため、こまめにコンセントを点検する必要がある。たこ足配線もアウトレット部分が加熱して高温となり、器具から発火する場合もある。定格電流を常に考慮する必要があろう。電気をエネルギー源として使用する電気製品は多い。日頃から電気の知識を持って生活したいものである。

 大掃除の時ぐらいしか、電気器具の裏側まで見ないが、結構埃が溜まっている。冷蔵庫なども狭い空間に無理に押し込まれてしまい、放熱板周囲が高温となり、故障を起こすこともある。最近の冷蔵庫にはパソコンの中に入っている小さな扇風機を使っていて、点検してみるとフィールターやプロペラが油汚れと埃が付着し、フィールターの目を塞ぎ、プロペラに付着すると力が掛かり過ぎ、何れは冷媒圧縮用のモーターを冷やすことが出来なくなって冷蔵庫が故障する。取扱書があれば詳しく、記述してあるが、購入時ぐらいにしか取扱説明書は見ないので、故障すれば製造メーガーや販売店の修理に依頼することになる。部品1つを交換するにしても技術料や出張料金を請求される。一番困るのは故障が長引くと冷蔵庫や冷凍庫に入っている食料品が腐敗してしまうことである。日頃からの点検やメンテナンスについて取扱説明書を見る習慣を付けることだと思う。

 白熱電球や蛍光灯もカバーや傘部分も含め、結構汚れている。たばこを吸う家庭ではその汚れも強くなる。電源が入っていないことを確かめた後、電気製品は水を嫌うので、万一ソケットやコネクター部分に水が入り込むとショートの原因になるため、十分に乾かしてから組み立て取り付ける。カバーや傘を取り外し、中性洗剤を雑巾に付けて拭き取ればきれいになり、光量もだいぶ違う。

 夏場に使った扇風機もコードをコンセントからはずし、ネット状の保護カバー前面をはずす。次ぎにプロペラ(羽)の取り付けねじをはずすが。逆ねじとなっているので右回りに回して緩ませ、プロペラをはずす。保護カバー後面をはずすと分解できる。中性洗剤で傷が付かないよう注意し手洗い乾燥させる。本体のモーター部は雑巾に中性洗剤を付けて汚れを拭き取り。コードも併せて拭き取る。取り付けは取り外しと逆の順序で組み立て、ポリエチレンのゴミ袋で全体を包み込み収納する。

 使用する消費電力が大きい電気器具や水回りに近いところに置かれる洗濯機などではアースが確実に取れているかを点検しておくことも大切である。

大掃除 トイレ

2014年01月13日 00時00分01秒 | マニュアル

 日本人の清潔感は家屋自体が土足のままで出入りしないことがまず、第一にあげられる。
内と外を区分することは外からの雑菌の侵入を防ぎ、生活環境を向上することに役立っていると思われる。手洗い、うがいの励行、ゴミ出しや掃除もその一助であろう。海外を旅行すると公衆トイレがあればよい方で、先進国でもトイレの汚さや臭気には閉口することが多い。

 深川にある江戸時代の下町を再現した江戸東京博物館へ行ったことがあるが、江戸時代に既に下水がしつらえてある情景を見ることが出来る。勿論、溜まった汚物は糞尿を専門に集め、農家へ売る商売があったとのことで、リサイクル生活の原点を見ることが出来る。
 現在では下水道が完備されているため、殆どの地区で汚物処理を気にすることはなくなったが、上水道、下水道の発達は文明社会のバロメータであるといえる。下水の再生には塩素系の殺菌剤を使っている。プールの水質の調整にも塩素系が使われる。水をふんだんに使える国民は我が国の他にないのではと思うと、トイレの水ぐらいは再生水でよいと考えている。

 我が国の水洗便器は、世界に誇るハイテク技術が駆使され、マイコン制御やセンサーを多用している特徴がある。リモートコントロール機能や温水便座もマッサージ機能まであり、至れり尽くせりといえるであろう。一方で幼い頃からそのような快適な生活環境になれてしまうと、旧式の便器を使う場面では水を流さない子供が増えているそうである。

 トイレの消臭も脱臭機能を持つ便器では問題はないが、やはり、飛び散る尿が雑菌と一緒になると異臭(アンモニア臭、メルカプタン臭等)を引き起こす。また、多くの人が使う場所でもあるから清潔にしたい場所でもある。

 我が家では年末にはクレゾール石けん液を使った大掃除を行うのが常となっている。クレゾール石けん液は、石炭酸(フェノール類クレゾールの3%の水溶液)で、多くの病院で現在でも使われている。原液は薬局で500ml瓶が1000円未満で売っている。原液は茶色の液体であり、水で希釈すると白濁する。消毒薬の匂いといえばこのクレゾール石けん液の匂いである。

 整腸剤で有名な正露丸も成分は同じであり、石炭酸臭がする。石炭酸は殺菌効果があり、殺菌ではないが、ベークライトと呼ばれる絶縁性のある樹脂板はこの石炭酸を用いている。
 使用方法は至って簡単で、バケツに水を張り、クレゾールの原液を約3%となるように注ぐだけである。雑巾をこの液に浸け絞って拭き掃除を行う。トイレの壁面、タイルの床面、便器と拭いていく。扉の取手の部分やリモコンも拭くと良い。

 臭いが気になる方はエチルアルコール消毒液を利用しても良い。これも薬局で販売している。梅干しを浸けるときにカビの発生を防ぐ目的で、焼酎を霧吹き容器に入れて使うが、エチルアルコールも高い消毒・殺菌効果がある。間違って毒性の強いメチルアルコールと混同しないように注意する。

大掃除 ガラス拭き

2014年01月12日 00時00分01秒 | マニュアル

 ガラスは英語ではグラースであるが名詞だけではなく動詞もある。ガラスを嵌める、ガラスで覆う、ガラス張りにするというときに使う。さて、板ガラスは石英や鉛を含み高温度で溶かし板状にしたものである。家屋ではアルミサッシにはめ込んで窓や出窓に使っている。ガラス製品としては鏡、ガラスケース、ガラスコップやタンブラーなど製品の種類は多い。表面の硬度は高い方で、衝撃力には弱いがゆっくりと荷重をかけると強い。鉛を多く含んだクリスタルガラスはその透明性が抜群で、装飾品も多い。

 窓に使われているガラス板は手入れをすれば透明性を保つが手入れをしないと雨水の水垢が付着しやすくなる。水垢の成分は石灰(炭酸カルシューム)、マグネシュームの炭酸水素塩などであり、一度付着し乾燥するとそこを基点として成長し、簡単には取れなくなる。
 窓ガラス専用の吹き付け(スプレー)剤は石灰など付着したアルカリ塩をアルカリ性の界面活性剤を使って落とすようにしている。

 頑固な水垢を落とすにはポリッシングコンパウンド(シリコーン成分が入っていないノンワックスタイプ)の極細目又は超微粒子を使って削り落とすこともあるが、そこまでしなくても、月に1度位のペースで水道水を入れたバケツの水を雑巾に含ませてガラス面を拭く。T形の刃に相当する箇所がゴムのスクイージーを使って水で濡れたガラス面の水滴を拭うことをすれば汚れと水垢を減少させることが出来る。

 古くはクレンザーのセッケン分がない石粉(長石や石灰岩の粉末?)を水に溶いて水拭きし、タオルに霧を少し振りかけてちょっと湿らせてから(ガラス面を拭いたときに水気が付かない程度)、乾いた石粉をふき取ることをしていた。若干ガラス表面に傷が付くことが難点であるが、美しく、水垢もよく取れた。最近ではホームセンターでは売っていないようである。昔は雑貨屋や、道具屋には置いていたと思う。

 車の洗車でも始めに車全体にシャワーで水を振りかけ、表面に付いたゴミや埃、砂粒を流し落とす。濡れた面にスポンジに水垢除去剤を含ませて軽く拭く。全体を拭いたら水洗し、セーム皮等で表面に残った水分を拭き取る。3月に1回はワックスを塗装面に薄く塗ってナイロン靴下(パンスト)で余分なワックスを拭き取る。これで水垢は発生せずに光沢が保てる。出来れば車を野曝しにせずに、屋根の付いた車庫を是非利用されたい。

大掃除 油汚れ(2回シリーズその2)

2014年01月11日 00時00分01秒 | マニュアル

 フライパンや鍋の底、外面にこびりついた油は熱によって炭化しているため、簡単には剥がれ落ちない。少々傷ついても良い場合は、クレンザーを使い、洗剤成分と細かい砥粒とで削り落とすことになる。金属たわしを使っても良いが、傷が付きやすい。アルミ製の鍋の表面は、金属が腐食しないようにアルマイト加工が施されている。極薄い膜であるのでアルマイト部分を削るとアルミの腐食がすすむ。最近のフッ素樹脂加工(テフロン加工)されたフライパンについてもコーティングされた部分を削り落とすと同様に腐食が進み、削られた部分と削られなかった部分との熱伝導が変わるため、焦げやすくなってしまう。従って金属製の調理器具は使わないようにする。再度コーティングを行えばよいが、フッ素樹脂は焼き付け塗装をしているため、家庭では不可能である。さほど高価ではないので、消耗品と思い、新たに買い求める方がよい。

 水を張ったフライパンに重曹を小さじ1杯ほど入れて沸騰させ、そのまま1晩置いて、木のへら等でこそげ落とすと良いと物の本にはあるが、成果のほどはよく分からない。内側は落とせても外側はフライパンより更に大きい容器を使うのであろうか。多分ホーロー引きの鍋やフライパンであろうか、ホーローは一種のセラミックを鉄に高温焼き付けしている。表面がガラス状なので傷を付けないようにしたい。

 中華鍋は鉄製で長年使っていると油や焦げが内側と外側に着き、重たくなる。ガスレンジでから焼きすれば油分は炭化する。炭化すれば金属たわしで落とせばよい。から焼きはガスレンジも加熱し、調理場が高温になるため、換気をし、火災報知器が鳴る場合もあるので十分注意して行った方がよい。鍋が熱くなっていて決して素手では扱わないように火傷にも注意する。

 ステンレスで光沢がある鍋では洗剤だけでは落ちない場合もあり、クレンザーでは傷が付きやすいので歯磨き粉をクレンザーの代わりに使うとさほど傷が付かないできれいに磨くことが出来る。鍋の底などで試してみて状況を確認し、使うと良い。歯磨き粉は風呂場や洗面所の鏡に付着した水垢を落とす場合やステンレス製の蛇口の汚れを落とす場合にも使う。(このシリーズ最終回です)

大掃除 油汚れ(2回シリーズその1)

2014年01月10日 00時00分01秒 | マニュアル

 年末にかけて多くの家庭で大掃除が行われたことであろう。平素は殆ど行わない箇所ではご苦労された方も多かったのではないかと思う。空調機や換気扇、レンジフードの油汚れの除去はそう簡単にはきれいにならない。現在ではそれを専門とする業者が繁昌しているようであるが、ニーズがあるからだと思っている。しかし、定期的に業者を依頼するとなればその費用もバカにならない。出来ることなら業者に依頼せずとも何とか自分で行えないかとお考えの方もあると思う。そこでご参考になればと思い今回テーマとした。

 油汚れの原因といえば天ぷらに使う植物性油、ソテー等に使う動物性油であるが、熱によって調理素材の水分と油の粒子とが活性化し、飛散する。飛散した油粒子はレンジ周りに付着するものと、空気中に浮遊するものがあり、換気扇を回すことによって浮遊した油粒子の大方は室外へ出される。油は空気中の酸素と反応し、飽和状態になると固化またはゲル化する。易しくいえば時間が経つとゼリー状を経て油が固まる。油の酸化といっているが、酸化する前に除去すればよいのであるが、浮遊した油粒子はいろいろな場所に付着するため、台所全体が油臭くなり、べとべとするようになる。

 酸化が進むと固まるため、水拭きでは落とすことが出来ない。洗剤を使うことで大部分は落とすことが出来るが、それでも落ちない場合は、油汚れ専用のマイペットなどによらなければならない。洗剤は親油基と親水基を持っているため、水にも油にも溶け、油と反応すると鹸化作用が起こる。この鹸化作用で油を落とすことが出来る。油の成分は脂肪酸なので脂肪酸を溶かすにはトロール(トルエン)、キシロール(キシレン)等の溶剤(シンナー)を使えばよいのであるが、臭気があるため、また、引火の危険性があるため、お薦めできない。

 換気扇のプロペラやプロペラ固定用のナットなどはバケツに風呂の残り湯を入れ洗剤を多めに溶かした液に暫く(1~2時間)浸けておくことで落とすことができる。外力を加えると洗剤液が活性化するので時々かき混ぜる。(次回へ続きます)