ブログ「かわやん」

森羅万象気の向くままに。

<strong>朝鮮民主主義人民共和国の呼称</strong> 

2010年12月17日 09時52分48秒 | Weblog
ブログ記事で略称して「共和国」という用語を使っていると、「共和国は世界いたるところにある。これが略称はおかしい」という指摘を受けた。

 しかし、この略称はよく使われている。学問の世界だが、『社会学評論』61号(2010年)に書いた李洪章さんの論文「朝鮮籍在日朝鮮人青年のナショナル・アイテンティと連帯戦略」では、「朝鮮民主主義人民共和国(以下、共和国)」として展開されている。何も「共和国」がおかしいわけではない。

「北朝鮮」との呼称がおかしいというのは、国連に加盟した国家を地域名で呼ぶのはおかしいーという論理だ。この論理は筋が通っている。

独裁国家にして、一族が支配を固め国家権力を世襲化し、かつ「先軍政治」を進める国家である。このことと地域名で呼ぶこととは別である。「独裁国家がどうして人民共和国なのか。共和国とは呼ぶのはおかしい」というのは、気持ちはわかるが、略称呼称を政治体制にまで考慮するのは逸脱した考えだ。

 韓国は共和国を「北韓」と呼ぶことがあるが、朝鮮半島を「韓半島」と呼んで、その北側の地域として呼ぶ。『京畿新聞』11月25日の新聞が手元にあるが、やはり「北韓」だ。『朝鮮日報』『東亜日報』『中央日報』は言うに及ばない。

 それではなぜ「共和国」という用語が使われるか。「朝鮮」と略する人もいるが、伝統的な呼称で、いまの国家を呼ぶには、どうもそぐわない感じだ。大韓民国の略称が「韓国」と「国」がつくから、同等にその「国」がつく「共和国」が座りがいいということになったのだろう。そう推察する。

「共和国」が核弾頭をつけた船舶(潜水艦も含める)の開発段階にすすんでいると昨日のニュースは報じていた。アメリカの巨大空母「ジョージワシントン」も一撃でしとめられるという。韓国西海岸の西海に入れないというわけだ。核を用いて交渉にあたる時代に朝鮮半島がとうとう到来したのかと思うと、本当に背筋が寒くなる。日本がそこで何ができるのか。その一端が時の首相が沖縄訪問で何を発言するかをまず注目したい。
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