あまでうす日記

あなたのために毎日お届けする映画、本、音楽、短歌、俳句、狂歌、美術、ふぁっちょん、詩とエッセイの花束です。

すべての言葉は通り過ぎてゆく第131回

2024-09-03 09:17:17 | Weblog

すべての言葉は通り過ぎてゆく第131回

 

西暦2024年葉月蝶人狂言綺語&バガテル―そんな私のここだけの話第429回

 

もう葉月か。ひと月ごとに、世の中の何もかもが、悪くなっていくような気がして、恐ろしい。8/1

 

この糞暑いさなかに、運動したり、人殺しをしたり、旅行したり、みんな元気だねえ。おらっちは、生きてる人より、もう亡くなってしまった人のことを、懐かしく思ってるよ。8/2

 

知人の記録によると、「昨年は30度以上の暑さがほとんど9月いっぱいまで続いた」そうだ。そんなことなどすっかり忘れていたが、今年はもっと酷いことになりそうだ。8/3

 

一つはっきりしていることは、この国の夏は、急激に進行する地球温暖化のあおりを喰らって、以前の温帯から亜熱帯、そして亜熱帯から熱帯へと激変してしまったということだ。8/4

 

泌尿器科の待合室で日経をみたら一面に五輪の記事がなかったので妙にホットした。テレビも新聞も朝から晩まで狂ったように巴里五輪の、しかも自国民のメダルの噺ばっかり。どこが面白いのかしらんが、いい加減にしてほしい。8/5

 

公凶放送の一番まともな番組である天気予報で、予報士が予報している時、左側にいる阿呆莫迦アナウンサーが、愚劣なちょっかいを入れるのはやめてほしい。予報士が、必要にして十分なことを喋るのが、天気予報番組の正統的なあり方ずら。8/6

 

本当は核を廃絶したいけれど、現在どこかの国の「核の傘」に入っているから「核禁条約」に署名・批准するのは非現実的だというなら、その「核の傘」から率先しておん出て、「核禁条約」に賛成すれば、言行一致の現実になるだけの噺じゃないか。8/7

 

「自衛」の名目でパレスチナ民族殲滅戦争を強行し、あまつさえ敵の指導者を暗殺するような悪魔のように卑劣な国との付き合いは、当面やめるべきだろう。8/8

 

「真のリアルには、理想を叫ぶ余裕がない。如何なる高遠な理想でも、理想を遠ざかれば遠ざかるほど、その人生と芸術は高くなっていくのであるが、そこに永遠に人生の迷いがあるのである。所詮、日の下にほんとうに新しいということは、新しい自覚の衝動のみである」嘉村礒多「故郷に帰りゆくこころ」8/9

 

ロシアは侵略国だが、イスラエルは侵略しない自衛の国だと、どの顔でいえる。西欧諸国のお情けで頂戴したパレスチナの領土を、「独立」以来侵略し続けているではないか。8/10

 

この国の夏が亜熱帯から熱帯に代ると、経済社会全体に大きな影響が出てくるが、とりあえず衣料品については春と秋冬物が減って、夏物の商品と需要が急増するようになるだろう。8/11

 

「不同調」に関して興味あることは嘉村礒多を生んだことである。彼はしかし同人ではなく編集同人の下で雑務に当たっていた事務員である。(中略)「不同調」記者嘉村礒多が、葛西善蔵の口述を筆記したのである。手の付けられない酔っ払いの葛西善蔵を相手にしての筆記の苦心は、今日なお語り草となっているほどである。高見順「昭和文学盛衰史」8/12

 

「ドイツ零年」とか「危険な関係」とか昔のモノクロ映画をアマプラで眺めているうちに、途中でウトウトしてしまうが、全体の印象は覚えているので、そいつを見たしるしにメモしていたのが殆ど消えている。また見なくちゃ。8/13

 

キシダが辞めたら、我らが親愛なる民草は、性懲りもなく「刷新感のある新顔」とやらに大いなる幻想を抱くので、その内閣支持率は無暗に高騰するのだが、時が経つにつれ、またぞろ急降下していくのだろう。やれやれ。8/14

 

戦後79年というより、まもなく開戦、ちゅう感じやね。ところで、次の大地震が来るのと、次の戦争に巻き込まれるのと、どっちが早いと思う?8/15

 

頭の中では何でも考えていいけれど、それをなんでもかんでも書いてはいけない。8/16

 

日本全国ラアラア大騒ぎして、新幹線まで走らせなかった台風7号は、近所にちょっと雨を降らせただけで、どこかへ行ってしまったようだ。あれはいったい何だったの?8/17

 

「誕生日は1年に一度必ず全員に巡ってくる。何もしないでその日を迎えただけなのに、それでもおめでとうと言ってもらえる。誕生日とはそういうことだったのである。by岸政彦「断片的なものの社会学」8/18

 

「私たちは他の誰かとセックスしているときでも、相手の快感を感じることはできない。抱き合っているときでさえ、私たちはただそれぞれの感覚を感じているだけである」by岸政彦「断片的なものの社会学」8/19

 

「ある種の笑いというものは、心のいちばん奥にある暗い穴のようなもので、なにかあると私たちはそこに逃げ込んで、外の世界の嵐をやりすごす。そうやって私たちは、バランスを取って、辛うじて生きている」by岸政彦「断片的なものの社会学」8/20

 

骨の髄まで腐敗堕落したジミン蟲も悍ましいが、もっとガックリくるのはリッケン蟲の候補者たち。小澤が策動する阿呆莫迦ノダや、国民党の回し者の汚れイズミ以外に、もっと魅力的な候補者は1人もいないの?8/21

 

農家に対して大々的に「米作付け減らし運動」を展開してきた張本人の農水省が、このたびの人工的な米飢饉に知らん顔しているのはけしからん。8/22

 

立憲の西村嬢は何をぐちょぐちょしてるんだ。こんなことなら都知事選じゃなくいま蓮舫が立てばよかったのでは。8/23

 

「人間というのは本当に「弱さの論理」というものが必要ですね。昔はあらゆる動物が攻撃の上に成り立っているといわれていましたが、最近はサルの研究でもそうではなくて、連帯とか弱さとか優しさが根本にあるといわれるようになってきた」岩井寛「生と死の境界線」8/24

 

「私には幼稚園ぐらいのときに奇妙な癖があった。路上に転がっている無数の小石のうち、どれでもいいから適当に拾い上げて、何十分かうっとりとそれを眺めていたのだ。広い地球で「この」瞬間に「この」場所で、「この」私によって拾われた「この」石。そのかけがえのなさと無意味さに、いつまでも震えるほど感動していた」岸政彦「断片的なものの社会学」8/25

 

腐敗堕落の極に達したジミン党の悪党どもが、我も我もと首相候補に名乗りを上げる痴呆漫画劇をみるにつけ、こんなことなら裁判員制度と同様「あらゆる公僕は民草からの籤引きに拠るべし」との昔ながらの持論がまたしても総身から沸き起こって来る。8/26

 

自衛隊が能登地震への救助活動を停止したそうだが、南西諸島への軍事配備などは明らかな憲法違反であり、こうした災害対策活動に従事しながら徐に解体していくべきだろう。8/27

 

近所の住民の間で、しばらく見ないなと思っていた老若男女の殆どが他界しているので、これはまずい、じゅうぶん気を付けようと思うのだが、どう気を付けたらいいのかが、てんで分からねえ。8/28

 

施設にいるコウ君が朝の4時から今夜の「ギークス」を録画してくれと5分おきに電話してくるし、テレビはどこでも同じ台風のニュースしかやっていないので、テレビを消して昼寝をしようと思うのだが、うまく寝させてもらえるのか分からない。8/29

 

電車が停まったら大困りなので、変態台風の隙間をぬってコウ君を拾いに大和まで行く。帰りに藤沢で降られたが無事に鎌倉までたどり着き、予は蔵並眼科で降ろしてもらった。8/30

 

おとといも昨日の夜もコオロギが鳴いていた。人間の迷妄が齎した地球温暖化のせいで、季節の巡回や台風の展開さえもが不気味な歪みを生じて、狂騒の葉月がようやく幕を閉じようとしている。8/31

 

何ひとついいことがない俺たちは打て!打て!打て!と大谷にいう 蝶人


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