交野市立第3中学校 卒業生のブログ

中高年の

皆さ~ん  お元気ですか~?

尾角光美さん

2012-12-30 00:05:28 | 徳育 人間力

18歳のとき、父は経営するベンチャー企業が倒産して失踪。翌年、母が自殺した。その2週間後、東京から京都の同志社大に進むが、体を壊して休学した。街が華やぎ、学友が帰省する年末、何も食べずに寝続けては一人、死を思った。

状況を変えたのは「死にたいほどつらいんやね」と寄り添ってくれた友人の存在だった。大みそかに自宅へ招いてくれる知人もできた。「私のもらった温かい経験を社会に還元しよう」という思いが企画の出発点になった。

大みそかから元日にかけて「年越しいのちの村」を大阪市天王寺区の應典院(おうてんいん)で開く。多くの人が家族と過ごす年末年始。自殺を考える人や居場所のない人は孤立感が増す。そんな人たちが集って「もう1年がんばってみるか」と思ってもらえたら。みんなで年越しそばを食べたり、書き初めをしたりして、新たな年を楽しく迎える。

自死遺児らを支援する団体「リヴオン」の代表。7月、50代の男性から「死にたい」と電話がかかってきた。話しているうちに男性の名前を間違えた。男性は笑い、「どれくらいぶりに笑えたんやろか」。できることはありませんか、といのちの村の運営に加わってくれた。

春には大学を卒業する。リヴオンは法人化し、東京と京都に事務所を置く。「誰でも孤独になる可能性がある。手を伸ばせば人とつながれる社会であることが大事なんです」

おかくてるみ(27歳)

(朝日新聞2010年12月26日付朝刊「ひと」欄から)



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