春日公園前の補聴器屋さん(春日市、大野城市、太宰府市、那珂川町中心)『かすが補聴器専門店』のブログへようこそ
昨日からあいにくの天気ですが、幸い台風の影響はありません。
最近、ハクセキレイが飛んでこないので、スズメの餌付けに挑戦中。
意外にかわいいもので、店の窓にまで近付いてきて餌を催促してきます。
本日は、「ユーロトラック2012」について取り上げます。
「ユーロトラック2012」とは、欧州補聴器工業会(EHIMA)による補聴器に関する調査報告で、イギリス、フランス、ドイツ、ノルウェー、スイス、イタリア、日本の7か国10万人を対象調査しています。
これによると、難聴を自覚している人の割合は、各国それほど大きな差はありません。
平均すると10人に1人くらいの割合で、自分が難聴であると自覚しているようです。
しかし、補聴器使用率については欧米諸国と比べ、日本の水準が低いことがわかります。
難聴を自覚している人で、補聴器を使用しているのは、日本は14.1%。
圧倒的に低い水準だと思われます。
自身で難聴を自覚しているということは、日常生活の中でなんらかの不都合を生じているはずです。
「聞き返しが多い」「呼びかけに気付かない」「電話が苦手」「TVの音が大きい」などなど。
しかし、日本では8割以上の方が補聴器を使っていないのです。
両耳率については以下の通りです。
ヨーロッパでは7割近くの水準なので、補聴器を購入する際は、「両耳で買う」ことが当たり前なのでしょう。
私が補聴器メーカーに入社した当時(約15年前)、日本の両耳率は2割程度と言われていました。
現在では、約4割ですので、かなり両耳装用が増えてきました。
しかし、このデータを鵜呑みはできません。
ここ数年、日本のメーカーでは、既製品(耳かけ型)にも両耳価格を設定しています。
販売店は、2台で仕入れると両耳価格が適用されるため、店頭で1台在庫にすることもあります。
補聴器の普及については、各国での補聴器を販売する環境に差があるため同様に比較することはできないのかもしれません。
海外では、医師に準ずるオージオロジストが補聴器の販売やフィッティングに携わっていたり、保険適用で補聴器購入の補助があったり、日本ではない形での補聴器の供給形態があります。
日本では唯一、『認定補聴器技能者』という資格制度が存在しますが、未だ全国で2,000人程度。
認知度についても1割程度です。
しかし、先日東京の秋葉原で「JAPAN補聴器フォーラム2013」という補聴器の啓蒙イベントが開催されました。
今後も補聴器販売店協会、補聴器工業会、テクノエイド協会など業界団体が補聴器の普及・啓蒙活動を行なわれていくと思います。
一方、我々補聴器屋さんにできることは?
恐らく、一人でも多くの難聴者の方々に、「補聴器を買ってよかった。」「こんなことならもっと早く補聴器を使うんだった。」と言っていただけるよう、満足度を向上させていくことでしょう。
購入していただいた補聴器が、タンスの肥やしとならないように・・・。
欧米水準に近づくよう、微力ながら尽力していきます。
※本日の参考データは、AUDIO INFOSより。
本日は以上です。
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