皆さまこんにちは、稼プロ!23期生の須藤佳代です。
先週末の講義で美容院に関しての話題がありました。
今日のテーマは「美容院」です!
金綱講師の仰っていたとおり信号の数よりも多い美容院。店舗数も美容師数も年々増加しています。男性も含む美容意識の高まりや、カット技術・カラー剤などの進化による選択肢の広がりから、需要が増えているからではと考えられます。
このテーマを選んだ理由は、私の通う美容院が戦略的であることに気づいたからです…!3つにまとめました。
①30代~70代くらいの近隣住民(長く通う層)をターゲットにする
②各スタイリストの個性(得意分野・キャラクター)が確立されている
③他サロンにはないシャンプー・カラー剤などこだわりをもつ
これらは診断士の1次試験で学んだ「サービスの特性を捉えたマーケティング」に合っています。
■無形性:②③をホームページや予約サイトにて可視化しています。こだわりはもちろん、とても細かくスタイリストそれぞれの得意分野が記載されています。たいていのところは「ショートカット得意」「お悩み解決」くらいですが、こちらは「多毛」「前髪割れ」などもう一歩具体的に示しています。競合他社の中で差別化につながっています。
■品質の変動性:美容院ではスタイリストをリピートする方が多く、スタイリストが辞めてしまうと必然的に顧客は減ってしまいます。美容師の約7割に転職経験があり、そのうち理由は多い順に「人間関係の悪さ・会社の将来性のなさ・給与の低さ」です(株式会社イーグラント・コーポレーション2022年度調査)。こちらでは採用段階から育成・運営においてビジョンがきちんと示され、①②は組織内に浸透しています。特にスタイリストさん同士が互いの良さを認め、信頼しあっているなと感じます。私の指名するスタイリストさんによると「10年前に比べて、初任給はだいぶ上がり、土日でも休むことができて、早上がりもしやすくなった」そうなので、従業員満足度向上にも力を入れていることがわかります。
■不可分性:席数を増やせば一度に多くの顧客を相手にすることはできますが、こちらでは顧客一人一人と向かい合う時間をしっかり確保しています。ターゲットである女性40代・50代・70代は特に、利用人数トップ3、かつ利用回数も年6回前後と多い年代です。また決め手について、40代以降は「近さ」がトップになります(全国理美容製造者協会の2022年調査より)。つまりこのサロンでは、ターゲットの求める「近く通いやすい場所=居心地の良さ=スタイリストとの時間」を提供し、固定客化できているのです。思えば、5分でカット+アシスタントにパーマの指示だけして、沢山の顧客をこなすカリスマに出会ったことがあります。技術だけであれば感動レベルでしたが、私にとって本当に欲しい商品の核は「美容院で過ごす時間」にあると気づかされました。
■消滅性:上記協会の調査によると予約方法は、40代までは予約サイト経由、50代以降は電話が多いです。こちらでは顧客・予約管理は紙からデータ化され、電話予約でも需要管理しやすい仕組みを作っています。また、年末ではなく閑散期に大掃除をするといった策もありました。
木村講師の仰っていた「職業病」までにはまだまだ至りませんが、美容院全体を観察したり、スタイリストさんの仕事への想いを知りたくて会話するようになったからこそ発見できたことです。診断士の学びを続けていて良かったなと思いました。
長くなりましたが以上です、ご一読いただきありがとうございます!
曽我さん、コメントいただきありがとうございます。やたら増えているのですね…!増加に実感はなかったので驚きです。私も曽我さんのブログをいつも楽しみにしております!
午後に講義が再開された際に、そのお店の工夫などについてお話されてました。
我々診断士にとってはどこにでも観察対象はあるものだと感じたのを思い出します。