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『陸王』

2017-10-16 10:00:00 | 事務局からのメッセージ
事務局の高橋です。
10月15日からTBSの日曜劇場で、池井戸潤原作の『陸王』がスタートしましたね。
池井戸潤のファンの私としては、これからのドラマの展開が楽しみです。

池井戸潤は、元々が三菱銀行出身です。
私と同じ1963年生まれで、バブル真っ盛りの頃に銀行に入行していることから
同じく銀行出身の私としては、共感を覚えます。

半澤直樹シリーズや、花咲舞シリーズもありますが、『果つる底なき』『鉄の骨』『下町ロケット』『空飛ぶタイヤ』『ルーズヴェルト・ゲーム』などなど、どの小説も楽しく読めます。

彼の小説には必ず銀行員が登場します。
事業を理解せず、リストラを迫ったり、実績のない事業に冷たい評価をしたり、
中小企業というだけで冷たく対応し、大企業というだけで信用したり。
ドラマ用に盛っている部分もありますが、銀行という組織の本質を捉えていると思えることがよくあります。

今回の『陸王』は、
埼玉県行田市にある老舗足袋業者「こはぜ屋」の物語です。事業再建のため、これまで培った足袋製造の技術を生かしたランニングシューズの開発に着手します。案の定、実績がないという理由で、銀行は冷ややかな対応です。そうした逆風のなか、改良に改良を重ねつつ、ランニングシューズを開発していくというストーリーです。
池井戸潤原作のドラマは、ストーリーそのものが楽しめます。しかし、別の視点で、銀行組織がどういうものかという視点で見ても、楽しめる作品だと思います。

私が埼玉県の支店で不良債権を担当していた頃を思い出しました。
上司から言われたことを今でも覚えています。
銀行では、顧客折衝が半分、残り半分の社内折衝も重要だと言われました。
顧客折衝して自分が導き出した結論に銀行組織も同調するよう根回しする必要があります。
そのため、調査した内容を小まめに報告書にまとめ、上司・本部へ回覧していました。
報告書へのコメントをいただくことで、上司・本部と「同期」でき、顧客折衝、方針決定がスムーズにできました。
今回の『陸王』第一話で、若手銀行員が登場しています。熱意は買いますが、銀行員としては半人前だなぁと、思ってしまいました。

コンサル仲間から、銀行の常識、銀行の判断尺度を知りたいという話をよく耳にします。
確かに銀行事情に精通しているほうが、コンサルしやすくなるでしょう。
銀行事情に精通したいなら、池井戸潤の小説を銀行目線で読み返すことをお勧めします。

コメント (5)    この記事についてブログを書く
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5 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
勉強になります (永井裕介(介さん))
2017-10-17 22:42:57
若手銀行員、素晴らしいじゃないですか。業績や担保余力でなく、こはぜ屋の強みを活かした今後の可能性を後押ししたのですから。これぞ事業性評価!ですよね。これから毎週勉強させていただきます。
銀行の考え方 (大石)
2017-10-18 13:37:22
銀行の考え方を理解する手段の一つとして、認定支援機関の理論研修をおすすめします。
観たい! (瀧澤)
2017-10-19 07:16:18
情報ありがとうございます。
テレビ事情にとっても疎い瀧澤です。
ドラマや小説で学ぶのはよいですよね。
半沢直樹シリーズは持ってるので、読み返そうかな。
数年前よりは違った目線で読めそうです。
Unknown (高橋)
2017-10-19 09:07:44
介さん、大石さん、滝澤さん
コメントをありがとうございます。

介さん
確かに、事業性評価ですよね。
担保や実績でなく事業そのもので、銀行がどこまで対応できるか、楽しみですね。

大石さん
認定支援機関の理論研修でどんなことを教えているか、是非教えてください。

滝澤さん
池井戸潤は、何度読み返しても面白いですよ。
銀行の裏事情も見えたりします。
?と思うことがあったら、何でも聞いてくださいね。
関係ありませんが…… (鴨志田)
2017-11-01 22:45:25
ブログの内容と関係はありませんが、先日、ランチで入ったお店で、地元のお客さんらしい年輩の女性が、行田の足袋御殿にいきたい、どうやって行くの?とお店に訊いていました。 陸王 の影響でしょうか?

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