ウィーンで学ぶ

---ウィーン医科大学心臓胸部外科
留学日記とその後...---

3300キロ 車の旅 イタリア(3): ローマとナポリ

2007年11月08日 | 旅行
車でのイタリア旅行5日目は、初の(唯一の)運転ナシの日。
ホテルのシャトルバスでローマ中心部へ。

まずは一番の目的であるコロッセオを目指すが、息子は連日の疲れのせいかバスの中からグズグズし通しで、
そんななか突然、水溜まり遊びにはまりだす。

(雨の中、コロッセオ前の水溜まりに突入を繰り返す彼)

肌寒い日で通りすがりの人も心配そうに見ているが、彼はびしょぬれになりながら、生き生きと遊んでいる。こちらも諦めて、彼が満足するまで遊んでもらうしかなかった。
もはや観光どころではなくなり、息子の服や靴を調達しにショッピングエリアへ。そこでも店内の床に大の字に転がり、大騒ぎ。


(ようやく着替えてトレビの泉へ;元気にコインを投げる)

天気が回復するのにつれて彼の機嫌も良くなり、「真実の口」に向かう。
映画に登場しただけで歴史的な価値はないのだが、写真を撮るために1時間待ちの列ができていた。


その後オープンエアーの二階建ての観光バスに乗り、すっかり夜景に変わった名所を巡る。排気ガスで煙るトンネルの中や、路地の植木に頭を打たれるなど、イタリアらしいドライブだった。見所の多いローマではあるが、半年前にも来たのであっさりこれで終了とした。


6日目は、ローマからナポリへ南に230km移動。


夕日に輝くヌーヴォ城や王宮を見学したのち、「マルゲリータ」を発案した店であるピッツェリア「Brandi」に向かう。
開店時刻の7時半には、ほぼ満席の繁盛ぶり。
食事を待つ間、息子の退屈しのぎにビザを焼く窯を間近で見学させてもらうが、マルゲリータばかりが次々と焼かれていく。
店員さんが息子に生のピザ生地をくれた。耳たぶなんて表現よりもずっと柔らかく、水と生地がしっかりと融合し、予想以上のモチモチとした感触。

(ピザ生地を伸ばして遊ぶ彼)

感動しているうちに、我がテーブルにもマルゲリータが。

これはもう凄いの一言。
これまで何百枚のマルゲリータを頂いてきたが、これは全くの別物だ。
生地はそれだけで充分いけるほどの食感と深い味わいがあり、モッツァレラもサラサラとして突き抜けた美味さ。全くチーズという気がしない。
あとはトマトソースとバジルだけなのだが、これが合わさると流れるように口の中に入ってしまう。こんな美味いピザがテーブルの上で冷めることなんてありえない。

美しく、かつ食事も美味いナポリだが、市内の道路環境はひどい。
車道は石畳でデコボコがあり、かつ運転マナーは最低、というか無秩序に近い。歩行者も車道を歩き、車と共存している。法定速度で走れば容赦なくクラクションを浴びせられる。路上駐車の車間距離は20cm以下。どうやって駐車してどうやって車を出すのか想像もつかない。2重駐車も当たり前。バンパーが擦れ合うどころか、ボディーが凹んでいる車も多い。



渋滞の中、二人乗りバイクが僅かの隙間を最速スピードで走り抜ける街。鳴りやまないクラクションとバイクの排気ガスの臭い。車道の歩行者に、信号待ちの車に対するテッシュペーパーの押し売り。ここは本当にヨーロッパなのか?

「信号の青は、イタリアでは安全を意味するわけではない。前進してもいいと、単に提案しているに過ぎない」と、以前ローマについて書かれた本で目にしたのを思い出した。ナポリはローマの比ではなく、最悪かもしれない。
旅から戻り、イタリア人麻酔科医と雑談した。彼いわく、「ナポリを運転するには特別な学校に行かなければならない」と。
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