覚書

イラストレーター進士遙のブログです。
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なめてた、ロンドン。

2007-02-07 08:45:03 | 思ったこと
その1.
最初にイギリスに来て、すんだところがロンドンでもテムズの南のわびしい地区。
通った語学学校は中華街にあった(笑)
留学して最初にすんだのも、首都圏内のケントのすさんだベッドタウン。
アートギャラリーとかがたくさんあるのも東の下町だし、
なんか食べに行くとしても、中東系やら、インド系やら、そんな移民地区ばっかりで、
そこがロンドンの面白いところだと思ってた、ってかそれがロンドンだと思ってた。

ガイドブックに載ってるのなんて、超嘘っぱちだしー。とかおもってたし、
もともとイギリス文学とかも読んだことなかったから、憧れのイメージとかもなくって。

ところが!!最近夜繁華街を歩いてて、ふと、あれ?
町並み、なんか、かっこいいんですけど?!?!
あれれえええ??なんか、わたくし、ガイドブックの中にいるんですけど?!?!!?

どうも、知らなかっただけだったらしい。ってか気づかなかったのか?
ちゃーんと、そこには世界紀行とかに出てきそうな素敵なロンドンの町並みがありました。

その2.
今やっているプロジェクトの関係で、ロンドンのいろんな博物館を回ってるんだけど、
マイナーな博物館の数が半端じゃない!!
解剖とか、標本とかを見たくて、サーチしたら、ロンドンだけで10個以上の
医療系博物館がある!この前行ったところは「学術」の権威の下に、人の顔から
何から全部ホルマリン漬けでとってある(しかも一般無料公開!)
すんげぇ博物館に遭遇。その数、半端じゃない。
さらに200年前のものっていう言い訳、というか開き直りか?
当時珍しかったシャム双生児や、小人(当時写真がなかったから)
未開の地の原住民のポートレイトなんかもででん!と飾ってある。
なんていうか、いや、こういうことをしていったから医学って進歩したんだろうけどさ、
なんていうか、やっぱり人間の作り出す権威ってのはなんて偏っている、
利己性が強いんだ。とか、しみじみ思っちゃった。

まあ、とにかく、そのイギリスの収集癖(解剖系だけじゃなくって)
ってのは、どの国よりも濃ゆくて、その集大成がロンドンに集まってんだもん。すんげぇ場所だよ。

その3.
これまたプロジェクトで調べてたことなんだけど、
ロンドンの都市学というのかしら?は、かなりおもしろい!
ビクトリアン時代のときのロンドン、ってのは今もそうだけど、
その時代の華やかな部分と影の部分が
見事にはっきり、どうしようもないくらい素直に浮き彫りにされてて、
うまくいえないけど、なんていうか、ああ、そういうの全部ひっくるめて
「ロンドンでーす」ってあるいみ開き直ってるんだけど、
その矛盾に満ちたかんじがとてもとても面白い。
ずーっと、へたれなくせに(公共機関はぼろいし、公共料金すぐに上げるし、きたねぇし、
ほかのヨーロッパに比べてださいし笑)物価だけやたら高くて、
お高く留まってるイメージだったロンドンが、実は最初っから、その矛盾も
全部肯定して、尚且つお高く留まってるんだ!ってことを思って、
なんちゅうかな、それがすごく面白い。

上海はハードばっかり固めて、なんか、肝心なところがどっか
抜けてるんだけど、でもその抜けてるところを凌駕するエネルギーが
在って、それがあの上海の自信になってて、“明らかにおかしいだろお前、
矛盾だらけだろ、でもまあ、しょうがねぇ、あたしにはかわいく見えるんだ。”
みたいな、垢抜けないくせに必死でポッシュになろうとしてて、でも、その
矛盾ゆえに、その強引さゆえに庶民的雰囲気をかもし出してるのが
ロンドンと構造的にすごく似ていて、対比でもあって、これまた面白い。

なんかなー、なめてたな、面白いぜ、ロンドン。

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2 コメント

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ねえ、パルかちゃん、 (hibana)
2007-02-07 20:02:40
そーいえばね、なんかの雑誌でオランダ特集
してたときに、パルかちゃんと、めぐちゃんと
私で入った、、インドネシア系のレストランが載っててさぁ、驚いたー。わらっちゃったよおぉー。
自分が行ったところが雑誌に載っちゃってると
うれしい。そんなことを思い出しました。うふ。
ロンドン行きたいよぉー。皆に会いたいよー。
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Unknown (haruka)
2007-02-10 09:15:00
えー、思い出すのにめっちゃ時間かかったよー。
ってか、そんなふつーの(おいしかったけど)レストランがのってる日本の雑誌って、やっぱりすごい。
日本の雑誌はある意味世界一だよー!
ってか、遊びにおいでー6月、7月とかさー!
うちらのshow見に着てよー!!
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